中2息子の不登校。「自殺する」は「愛して欲しい」の言い換え

(再びパーソナリティ)

加藤諦三:
え、あなた、

相談者:
はい。

加藤諦三:
さっき、大原先生が言われたように、この子と、とことん、生きるんだっていう、その心が伝われば、

相談者:
はい。

加藤諦三:
事態は、改善しますよ。

大原敬子:
分ります。

相談者:
は・・・

加藤諦三:
というのは、

相談者:
はい。

加藤諦三:
「自殺します」
っていうのは、

相談者:
はい。

加藤諦三:
「自殺します」ということを言ってんじゃないですから。

相談者:
・・

加藤諦三:
「死にます」、っていうことは、
「お母さん、私を愛して」
って言ってるんですから。

相談者:
(泣)

加藤諦三:
分ります?

相談者:
(泣)はい。

加藤諦三:
ですから、その、「自殺します」っていうことに対する、あなたの答えが、この子と、とことん生きるんだっていう、その気持ちを伝えることがその答えなんですよ。

相談者:
・・

加藤諦三:
このお子さん、

相談者:
はい。

相談者:
自分が愛されていないんだ、と思っているから、

相談者:
そうです・・あの、そうです。

加藤諦三:
だから、

相談者:
はい。

加藤諦三:
「愛して」、っていう言葉を、
「僕は二十歳になったら自殺する」
って言ってんです。

相談者:
・・

加藤諦三:
よろしいですね?

相談者:
どうもありがとうございます。

加藤諦三:
はい、どうも失礼します。

相談者:
はい、失礼いたします。

加藤諦三:
トラブルの核心は何か?
それを突き止めないと、トラブルの解決は出来ません。

(内容ここまで)

息子君が5歳のときに、治療と別居騒動があって、
次の話が、もう今の不登校だもんね。

つい繋げて理解しようとしてた。
途中はないのかよ、途中は、小学校6年間は。

5歳のときの話は、単に別居のきっかけだ。

別居と口唇口蓋裂(こうしんこうがいれつ)との関係

 

息子君は、おそらく口唇口蓋裂(こうしんこうがいれつ)だ。
三口(みつくち)なんて言うけどね。

わたしの小さい頃は、珍しくもなかった。
でも、そういえば、最近はめったに見かけなくなった。

ちょっとググってみたけど、発症率(日本は0.2%程度)が低下してるわけじゃない。
そもそも、未だにはっきりとした原因が分ってないので、防ぎようがないのだよ。

ただ、最近見なくなったという、わたしの感覚は当然だということが分った。

どういうことかというと、治療技術の向上だ。
適切な施術を受けさえすれば、一見して気づかないくらいまでに修復できるようになってるわけだ。

たぶん、現在中学生の息子君はそれに近づいて来てるんだと思う。
だからこそ、小学校時代の話が出てこない。
いい意味でね。

成長に合わせて施術していくのだが、まず当然ながら乳幼児のときに行う。

で、一般的な次のタイミングが、就学1、2年前、つまり5、6歳。

だから、相談者の息子君が5歳のときの手術は、予定通りのはずだ。

だからねえ、
相談者が、息子君の言葉に心痛めて、病院を探して手術したという話は、すんごく違和感があるんだよ。

むしろ夫は、治癒の過程を理解しているから、5歳の息子の言うことにダイレクトに反応して動揺する妻を諌(いさ)めた。

わたしには、この夫が父役を果たそうとした姿に見える。

「男なんだから」
「男のクセに」

こういうのも、それだけ切り取れば薄情だけど、会話の中で交わされたほんの一部に過ぎない。

女の子と比べても、悲観することはない、というのは合ってるし、
そもそも5歳というのは、まだまだ治癒の途上なんだよ。

息子君と父親を引き離す理由なんてどこにもなかった。

別居は100%夫婦の問題なの。

相談者の母親も絡む育児方針の違い、
仕事と家庭との両立についての考え方の違い、

お互いに違いを埋める妥協が出来なかったことが別居の原因だ。

不登校の本当の理由

地元の中学校を嫌って、息子自ら受験を希望し、勉強し、合格しちゃったと。

これって、何気に凄い。
いや、学力ということじゃなくて、その自律的な行動がだ。

もっとも、この件は、ひそかに夫が関与してたと、わたしは見てます。

相談者は、「偶然に受かった」なんて言うんだけど、そこは謙遜するところじゃない。

どうも相談者、プラスは小さく、マイナスは大きく解釈する傾向のようだ。

この人、神経症なんだよ。

神経症は、他者の行動や言動を含めた全体を見ずに、たまたま自分に刺さったものだけを鵜呑みにし、それを自分の中で肥大化させる。

この子は勉強が嫌いなんかじゃない。
やる気を失ってるわけだ。

不登校も、同一線上にある。
少し歪んだ反抗期なんだよ。

加藤氏が指摘する、息子君の母の愛情への渇望。
そうなんだけど、でも、なぜ、そうなってしまったのか?

相談者が自分のキャリアとバーターしたからだ。

息子君が産まれた直後から、母親に頼り過ぎた。
子育ての重要な部分までもね。
すべては仕事に復帰するために。

これに異を唱えていたのが夫だ。

しかし、別居し、実母と暮らすことで、文句言うやつはいなくなった。
同時に、妻の役割からも逃れられる。

相談者はフルタイムで働くのに最も好都合な環境を手にしたわけだ。

小学校まではそれで良かった。

しかし、どっかでツケは来るのだよ。


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