女の不倫経験が気になって付き合いに悩む48歳バツイチ

(再びパーソナリティ)

加藤諦三:
もしもし?

相談者:
はい

加藤諦三:
あのお、あなた、さっき、自分は真面目だけど、って言ってたのは、どういう意味なのかしら?

相談者:
あのお、結婚・・7、8年してたときにい、まあ、浮気も一度もしなかったという、意味ですね。

加藤諦三:
ああ、そうですか。
で、私生活も、非常に真面目だということですね?

相談者:
私生活は、割りと、遊んでました。

加藤諦三:
ん?
私生活は遊んでた?
と、真面目だったっていうのは、要するに結婚してたときに不倫をしていなかったという意味ですか?

相談者:
そうですね。

加藤諦三:
私生活では結構やりたいことをやってたということですよね?

相談者:
はい・・

加藤諦三:
で、自分の中でそうすると、私生活でやりたいことやってたっていうことは、あれ?、やっぱり、色んな人と、会って、パーティやって騒いで酒飲んで、ということ?

相談者:
はい、そうです。

加藤諦三:
そうすと、色んな人と会って、パーティやって酒飲んでいたけれども、

相談者:
はい

加藤諦三:
本当は孤独だったんじゃない?

相談者:
そうです。
孤独です。

加藤諦三:
で、友だちがたくさん、いるフリをしてるけれども、本当に親しい心の触れ合う友だちがいなかった。

相談者:
まあ、ごく少数ですね。

加藤諦三:
少数いた?

相談者:
一人・・ぐらいですか・・

加藤諦三:
孤独っていうことは、いなかったんじゃないの?

相談者:
そうですね、自分に、いる、というように、言い聞かせてたの、かもしれないですね。

加藤諦三:
そう、そう、そう、言い聞かせ・・
だから、友だちがいないというふうに見られるのが怖いんですよ。

相談者:
はい、そうです。

加藤諦三:
だから、一杯いる、フリはするんだけれども、本当に親しい友だちはいない。

相談者:
はい

加藤諦三:
ちょっとキツイこと言うけど、だけど、どっか無責任なところがあった。

相談者:
はい、そうです。

加藤諦三:
で、なんか、やっぱり、やりたいことをやってるんだけども、無責任で不安だったでしょう?

相談者:
ええ

加藤諦三:
それで、もう一つなんだけども、本当に何かに対する興味とか、関心を持ったことないですよね?

相談者:
ないですね。

加藤諦三:
そうすと、自分の人生振り返って、さっき言ったように虚しい・・

相談者:
ええ

加藤諦三:
ところが今48。
もうじき50。
人生の先が見えてきた。

相談者:
はい

加藤諦三:
なんとなく、このままでは良くないというふうに思ってるよね?

相談者:
はい

加藤諦三:
なんとか変えたいと思ってるよね?

相談者:
はい

加藤諦三:
で、そこに彼女が出てきてるわけね?

相談者:
はい

加藤諦三:
彼女好きじゃないですよね?、あなた。

相談者:
好きですよ。

加藤諦三:
好き?

相談者:
はい

加藤諦三:
好きなら悩む、ことじゃないんだけど。

相談者:
うーん・・

加藤諦三:
だって、何の問題も無いんだもん、結婚するのに。

相談者:
んん・・

加藤諦三:
ひょっとしてあなた、好きっていうことが、まだ、なんとなく、理解できないんじゃないのかな?

相談者:
ああ、かもしれないです。

加藤諦三:
本当に、今まで好きになった人はいないからね。

相談者:
はい

加藤諦三:
だから、

相談者:
だから・・はい、分からないんですよね、苦しいんですよね。

加藤諦三:
苦しいんです、

相談者:
はい

加藤諦三:
不安なんです。

相談者:
はい

加藤諦三:
ですから、要するに、さっき無責任って言ったけどね、ほんっとおに、相手に対する関心は無いんですよ。

相談者:
ああ・・

加藤諦三:
本当に相手に対する関心が出たら、無責任っていうことはあり得ないんです。

相談者:
はい・・

加藤諦三:
無責任っていうことと、関心の欠如っていうことは、これ、同じことなんです。

相談者:
んん・・

加藤諦三:
ですからね、

相談者:
はい

加藤諦三:
今あなたが迷ってるのは、この41歳の女性と、結婚するか、結婚しないか、で迷ってんじゃないですよ。

相談者:
ああ・・

加藤諦三:
自分の生き方で迷ってんの。

相談者:
ああ・・はい

加藤諦三:
そういう生き方をしてきてしまったんですよ。

相談者:
はい

加藤諦三:
つまり、今まで全部逃げるだけだから、何事にも正面から向き合ってこなかった。

相談者:
はい

加藤諦三:
その、結末が今です。

相談者:
分りました、はい。

加藤諦三:
だから、これを機会に、50を前にして、自分の行き方を変えないといけないんじゃないの?

相談者:
んん、はい・・思います。

加藤諦三:
だからもう、正しく、事態が把握できれば、自然と彼女の問題っていうのはあなたにとって、

相談者:
んん

加藤諦三:
分ってきます。
どうしたらいいか?ってのは。

相談者:
はい

加藤諦三:
だから、今日ね、

相談者:
はい

加藤諦三:
全部今までの人生、振り返って、

相談者:
はい

加藤諦三:
やりたい放題に、やってた・・っていう私生活・・あれは一体なんだったのか?っていうことを自分でしっかりと把握して、そして・・これから50代ですから。
壮年(?)、一番人生の盛りですから。

相談者:
はい

加藤諦三:
この盛りを、きちんと乗り切るためにね、自分の人生と、向き合ってください。

相談者:
はい

加藤諦三:
よろしいでしょうか。

相談者:
はい、ありがとうございました。

加藤諦三:
はい、どうも失礼します。

何かから逃げるための恋愛、逃げるための結婚、必ず失敗します。

(内容ここまで)

女の不倫経験そのものに対する嫌悪か?
それを臆面も無く話すことへの戸惑いか?

前者なら嫉妬だし、
後者なら愛情への不満だ。

ま、両方だな(笑)。

 

要は、この男の中には女性像というのが無意識にでもあってだな。
貞淑さもそうだし、
自分への思いやりなんかもそう。

もちろん、誰にでも理想ってもんはあんだけど、この50近くのおっさんのそれは、ちと幼すぎるんだよ。

子どもが出来ない前妻と離婚したのなんかも、この男にとっては必然なの。

 

で、女の方はと言えば、ちょっとサービス精神旺盛な寂しがり屋さんなんだな。

自分の不倫話は、人にウケる。
その場が盛り上がればいいの。

ええ格好しいのあんただから、ショックをひた隠し、
「へえ」
とかって、ほじくり返しながら聞いてるんだろ?

女の方は、自分の打ち明け話で、まさか、あんたが苛(さいな)まれているなんて思ってもいないよ。
かわいそうに。

女が、2人の結婚話を冗談っぽくしか言わないのは、傷つきたくないだけなの。

愛してあげれば、いい奥さんになるんだけどねえ・・
あんたには無理。
結論は森田好々爺の言うとおり。

心配することはない。
あんたが連絡断てば、この女、追ってくるなんてことはないから。

「ああ、やっぱりね」
って、ちょっと泣くだけ。

だいたい、飲み屋で出会った40女の過去に、なに求めてんだよ。
小せえよ。
一生独身で居な。

人生はいつしか、我々にいやおうなく自分自身の真の姿を認めることを強制する。
<加藤泰三>


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