職場の先輩後輩夫婦20年。真面目さと穏やかさは変わらない夫に堪えられないワケ

テレフォン人生相談 2020年9月23日 水曜日

万事反応が薄い夫。
怒ったりすることもない代わりに子どものことや老後のことなど必要なコミュニケーションも取れない。
相談者自身が諦めムードから家庭内別居状態になって半年。

 

どうかしたら夫は家庭内別居に気づいていないかもしれん。
試しに訊いてみて。

相談者 「このままでいいと思ってるの?」
夫   「なにが?」

 

夫なんてイザと言うときに頼りになれば普段は昼行灯(*)で全然構わないんだけど、365日、十年一日それじゃあね。

(*)昼行灯:ひるあんどん。消し忘れた昼間の行灯は灯っていることも分からない無用のもの。

一つは相談者がしっかりし過ぎていることがある。

長女 「もうお母さんやっていけれてるのは分かってるでしょ?」

 

夫は極めて理屈脳、合理脳。

一人で謝りに行くのと二人で行くのとどう違う?
美味しくないなら食べてない。

たぶん頭の中はこんなとこ。

 

コメントで「あえて匿名」さんが書いてるけど、アスペには2つのタイプがある。
能動型と受動型。

人と軋轢を生むのが能動型で、トラブルが多くて目立つので、世にはびこるアスペのタイプはこっち。

・馴れ馴れしいのが能動型
・ヨソヨソしいのが受動型

・注意や社交辞令に過剰反応するのが能動型
・怒りや要求への反応に乏しいのが受動型

受動型のサラッとしたマイペースさが、ガツガツした暑苦しい男を受け付けない女なんかには魅力的に映る。

その結婚生活がこれだ。

今日の相談で分かるように、情緒が伝わらない人モドキと長時間共にする辛さはそれを経験していない人に伝えるのは至難。

いい旦那さん
贅沢な悩み
etc.

坂井眞「いろんな事例見てるから」

坂井弁護士をしても、データベースにないわけだ。

夫との関係に絶望し、それを人に理解してもらえないことに孤独感をつのらせる。

真実を知らせようとするも誰からも信じて貰えなかった悲劇の王女カサンドラ由来のシンドローム。

カサンドラ症候群の事例として保存版。

 

パーソナリティ: 玉置妙憂
回答者: 坂井眞(弁護士)

相談者: 女48歳 夫54歳 長女19歳 次女18歳 長男13歳 三女9歳 6人暮らし

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言えない、叱れない。母にも娘にも「私さえ我慢すれば」で済ませた関係

テレフォン人生相談 2020年9月22日 火曜日

夫のモノDVに遭っていたが娘の不登校を機に離婚。
娘は元気に学校に行くように。

今の悩みは娘に嫌われたくないあまり怒ることができないこと。
自身は母の希望するレールから外れた生き方をしていて言いたいことを言えずにいる。
娘と母と心を通わせたいが、まずは母との関係からと考えている。

 

パンドラの箱って言いたかった。

 

夫と別れたら不登校が治った。
不登校児を持つ親の会とかで発表しても良さそうだな。

家に問題があるのに家から出ないというのは一見矛盾するようでいて定説でもある。
家の問題とはすなわち夫婦関係。
嫁姑問題が絡むことはあっても夫婦関係。

加藤某もこの立場。
不登校や引きこもりの相談で夫婦関係を必ず訊く。

ただそのメカニズムはよく分からない。
だって表出のし方は真逆だったりするから。

嫌な家に帰らないのが不良。
嫌な家から出ないのが不登校。

どっちがいいですか?

 

パーソナリティ: 今井通子
回答者: 高橋龍太郎(精神科医)

相談者: 関西なまりの女45歳 3年前に離婚 中2の娘と2人暮らし 母73歳

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敬老の日に贈る。都合よすぎる老いた舅姑が嫌い。農家の嫁という名の召し使い

テレフォン人生相談 2020年9月21日 月曜日

同居する夫の両親と離れていたくて、何かをしてあげることが嫌。
嫁いだその日に結婚に失敗したと思った相談者。
労働力としか考えられていないような38年間、女が耐えられたそのワケを黄金コンビが明らかにする。

 

嫁いですぐに戦力。
2回のおやつ。
休日なし。

おやつタイムって肉体系に欠かせない午前と午後一回ずつの休憩。

はい、農家。
異論は認めません。

 

嫁いだその日に後悔。
無言でクワ持たされたとか?

病気になったら、それまで意地悪だった姑が心配して・・
確かにホームドラマにありがち。

相談者 「病気になったら逆に厳しく当たられる私と随分違う」

(泣)
なかなかサービス精神旺盛な相談者。

 

相談者 「主人の弟さんが来たときにお嫁さんが姑の腕を組んで歩いてあげたりするんですけど、私はなんで親切にしなきゃいけないんだろう?って思って手が出ないんです」

あのね、3日介護とか、3日親切とか誰だってできるの。
アンタだって思ってるクセに。

そんなことで自己嫌悪とか。
今日の相談の動機なんてそんなとこでしょ。

離婚を勧める加藤諦三に、
相談者 「考えてみます」

これは社交辞令。
1ミリも考えない。
だって、これからがアンタの天下。

39年間家業に貢献してきた嫁でも舅姑の相続は夫経由。
離婚してしまえば水の泡。

やっぱり法律おかしい。

 

妻に家出に農作業の心配をしていた男が今井女史の追求にやっと本音
「とりあえず今年だけは」出て行った妻を労働力としか見ていない兼業農家の男

ここまでいくともはや従業員。
最初はあったお嫁さんのヤル気まで削いでしまう舅。
労働力として当てにするフィリピン人の嫁が許せない男77歳の抑圧してきた不満

 

パーソナリティ: 加藤諦三
回答者: マドモアゼル愛(心についてのエッセイスト)

相談者: 女63歳 夫65歳 長男37歳 次男33歳 義父90歳 義母88歳 義父母と同居4人暮らし

今日の一言: 幸せな人だけが不幸になれる。(タタルケヴィッチ)

(*)タタルケヴィッチ: ポーランドの哲学者 1980没

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我見で遺産の差配を図る女の唯一の正しい認識。姉弟は相続で他人以下になる

テレフォン人生相談 2020年9月19日 土曜日

母が他界して6年。
平等に分けるという遺言書に納得できない妹と弟が遺産分割についての話し合いを避けている。

 

公正証書遺言と、 内容が全く異なる自筆証書遺言。

てっきりこれが論点になるかと思いきや

そこからかよ。

 

父親の遺産分割が終わってないことを指摘されたけど、こうなってしまえばどうだっていい。

こうなってしまえばというのは、兄弟姉妹平等に分けるという遺言に従うこと。

もしこれが、弟が総取りする遺言書なら、母の遺産が資産の全てなのか、それともその半分なのか(*)はすごく重要なんだけど、平等がべースなら、父親の遺産もひっくるめて処理すればいいだけの話。

(*)父の遺産の法定相続分は、母が二分の一、残り二分の一を子ども3人で等分。

 

期待された論点ではあったけど、公正証書だろうが自筆証書だろうが、効力に優劣はない。

複数の遺言書が見つかった場合、内容に矛盾があれば一番新しい遺言書が故人の意思。

だから坂井弁護士が、後に書かれた自筆証書遺言で処理しようとすることに何の疑問も挟まないのは至って普通。

なのでここは普通じゃないアタシが疑問を挟むしかない。

 

興味どころは、誰が自筆証書遺言を主導したのか?

相談者の説明は、
「母の気が変わって」

母の気まぐれで得をするのは相談者。
損をするのは弟。
自筆証書遺言の存在を知っていて、もしくは管理していて、それで進めようとしているのが相談者。

ね?
疑問を挟みたいでしょ?

 

上で言った公正証書と自筆証書に優劣がないというのは、正当な遺言であることが前提。

正当な遺言というのは、本人の意思だということ。

公正証書遺言にだけには代筆が認められるものの、公証人が立ち会って本人の意思を確認するから、正当であることはほぼほぼ間違いない。
てか、それこそが公証制度の役割。

対して自筆証書遺言は、改ざんや偽造が可能である点で、正当性において実に疑わしいわけだ。
誘導や偽造はもとより、二人羽織でも本人が書いたと強弁できる。

 

相談者 「裁判所に遺言書を出してあります。認定いただくように」

これは検認といって自筆証書遺言だけに行う任意の手続き。

勘違いされる向きもあるが、唯一無二の遺言書であるとお墨付きをもらうわけじゃない。

「遺言の有効・無効を判断する手続ではありません」(最高裁判所公式 courts in japan

目的は形式チェックと、遺言書の存在を相続人に知らせること、そして以降の改ざんを防ぐこと。

だから検認の後に新しい遺言が出てきて無効になることだってあるし、偽造が判明することだってある。

 

てか、不自然極まりない。

不自然の一つは母親。
自筆から公正証書へのアップデートはあり得る。
だけど逆はない。
初版が公正証書遺言なら、その訂正も普通は同じ形式をとる。

もう一つの不自然は、任意の手続きであるにも関わらず、相続のイロハを坂井弁護士からレクされるくらいの相談者が検認だけは抜け目ない。

公正証書遺言の方は、母が自発的に書いたのか、弟が主導したのかは分からないけど、いずれにしても、アンタは弟の総取りが受け入れられなかった。

母に頼んで公正証書遺言を更新しようにも、すでに意志薄弱。
自筆証書遺言に頼るしか方法はない。

逆に好都合だったのが、内容はアンタの言いなり。

妹の欲張りが遺産分割を阻んでいるというのが話のトーンだけど、実際は弟との没交渉の影響が大きい。

相談者 「弟に色をつけたい」

免罪符にして弟を納得させたいんだろうけど、総取りから三分の一に減らされた不満は半端ない。

で、妹にも協力を求めたらご覧の通り。
減らすどころか、色をつけろと言われる始末。

アタシ的には法則発動。
相談者こそが台風の目。
弟思いの姉を演じる相談者が実は弟の最たる敵。

記事タイトルには「正しい認識」って書いたけど、実は50点。
100点の認識は、元々他人以下だった兄弟姉妹が相続で表面化。

子どもの頃からおやつの取り合いは激しかった。

 

パーソナリティ: 今井通子
回答者: 坂井眞(弁護士)

相談者: 女73歳 3人きょうだいの長女 妹68歳家庭持ち 弟61歳独身  父は20年前に他界 母は6年前に96歳で他界

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子に広まる離婚原因はDVか不倫か。元夫との情報戦で劣勢に立たされ再婚に二の足

テレフォン人生相談 2020年9月18日 金曜日

3年弱前、バツの独身だった彼と知り合う。
その後相談者は別居を経て一昨年に離婚。

離婚理由は夫のDVであって、不倫はしていないのだが、夫の主張は相談者の不倫で、子どもたちにも吹聴している。

相談者自身が母親の男性関係に嫌悪感を抱き続けていて、自分が子どもたちからそう思われることが嫌で、彼との再婚に踏み切れずにいる。

 

不倫だの
不倫は無かっただの。

訊きゃあいいのに。

加藤諦三 「最初のセックスはいつですか?」

 

ちなみにアンタが放棄した財産分与。
出るとこに出れば、離婚事由は関係ない。

婚姻後に築いた資産はどっち名義かに関係なく折半。
その上で、どちらかが有責であれば算定するのが慰謝料。
これを財産分与で相殺する。

つまりアンタが分与を放棄したということは、慰謝料を払ったのも同じ。

だからってアンタの言い分が矛盾してるとか言わないよ。
知識も論理的な思考力を働かせるだけの余裕もなかったろうし。

弁護士に相談していればね。
水掛け論に慰謝料なんて発生せず、まとまったお金が手元に残ったはず。
お金は不満を心理的に和らげる。

 

離婚して、離婚協議も成立してるらしい今となっては、もはや事実なんてどうだっていい。

舞台は情報戦。

なんだけど、CIAでも勝ち目はない。
接触密度、広告用語でリーチと言うが、これが圧倒的に不利。

出て行ったのはアンタ。
放って置いても子どもたちがやってくる夫。

夫は客観的事実にちょこっとだけ尾ヒレをつけて感情を差し込めばいいだけ。

「夜遅くに帰ってくるようになって」
「男の人と会ってた」
「そんなこと思いもしなかった」
「お母さんのこと信じてたし」
「悩んだ」
「お前たちのことだってあるし」
「お父さんにだって至らないところはあった」
「お父さんさえ我慢すれば」
「でもお母さんの方から離婚したいって」
「止めたけど出て行った」
「お前たちにも辛い思いを」
「すまん・・」

 

母親を急襲したときの描写。

ドアや押入れを開けまくる。
これ自宅じゃないわけよ。

怖いもの知らずの二十歳の道徳警察。
自分の正義に1ミリも迷いがない。

30年経って母をなぞることになろうとはね。

アタシ的には単なる法則発動。
不倫を毛嫌いし不倫を非難する人には不倫願望がある。

 

パーソナリティ: 加藤諦三
回答者: 塩谷崇之(弁護士)

相談者: 女53歳バツイチ 1人暮らし 独立している子ども(長男25歳 長女23歳 次男21歳) 交際中の男性57歳バツイチ

今日の一言: 自分が自分を見失うと他人が生命的に重要になります。

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弟が事故って一人残された高齢父の面倒看が回ってきた娘52歳の3ヶ月後の愚痴

テレフォン人生相談 2020年9月17日 木曜日

弟と二人暮らしの父82歳。
3ヶ月前に弟が交通事故で重傷を負い、相談者が父親の面倒を看ることに。
最初の一ヶ月は同居して、散らかり放題の家を片付けるなど。
なにかと頑固で言うことを利かない父に困っている。
年金振り込み口座のキャッシュカードも届け出印も見当たらない。

 

まさか、キャッシュカードの紛失で途方に暮れてるのでもあるまい。

父の扱いにしたって、すでに支援機関にも頼ってるし、ここで妙案を期待しているのでもなさそう。

緊急事態(コロナではない)から3ヶ月、今もこれからも大変とはいえ、やることはほぼルーチン化し、やっと愚痴らしきものが言えるようになった。
ここなら罪がない。

とりあえず、孤軍奮闘お疲れさん。

マジレスすると、父親のキャッシュカードは弟の財布の中。
届け出印も弟が知ってるよ。
紛失手続きの前にリハビリ中を見舞うといい。

 

柴田さんに限らないんだが、私たちは結構安易に認知証の烙印を押しがち。

キッチンタイマーを失くしたと思ってたら冷蔵庫で冷やされていた。
脱水を終えた洗濯物が一日中取り出されず。
突然消える持ち物、空焚き、裏返し着用、賞味期限切れ摂取、2回目の歯磨き・・

これらはすべてうら若きアタシの日常だが、同じ振る舞いが年齢によっては素人診断によって認知症にされてしまう。

成年後見人の申請のために母を精神科に連れていったとき、アタシを戒めるかのように医者が言った。

「お母さんは認知症じゃないですよ」

実際、診断書に書かれた文言に認知症という言葉は見当たらず、
「加齢による物忘れや判断力の低下は見られるものの・・」

疾病としての認知症とは、脳に萎縮などが見られること。
これは画像検査で分かる。
母には際立ってそういうものがなかった。

考えてみれば、老眼になったり、耳が遠くなったり、体力が衰えたことを、なんちゃら症とは言わない。
脳の老化だけを特別視。

 

この先、入院はし方ないとしても、母を施設に入れるのはやめようと姉とアタシは決めている。
父の最期は施設で、一人で逝かせてしまった後悔がある。

他人は簡単に放っておけばなんて言うけど、過ぎた時間は戻ってこない。

悔いが残らない親子関係なんてあり得ないけど、自分に訊いてみるといい。
私を娘と認識できなくなったら。
明日、この頑固親父が死んだら。

だからってムリしていいことはないし、アタシと姉の気持ちだって状況が変わればどうなるやもしれん。

正解なんてどこにもないし。

駆けつけて泊まり込んでくれた娘。
嬉しくないわけないじゃない。

何年ぶりかの同じ釜のメシ。
久方ぶりの口喧嘩。

少し縁遠くなっていた父親とアンタを近づけた何かの力。

せめてどうか思い出すことが苦にならない親子の最後のステージを。

 

パーソナリティ: 柴田理恵
回答者: 三石由起子(三石メソード主宰、作家・翻訳家)

相談者: 女52歳 夫58歳 父82歳 父と同居の弟50歳は入院中

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