夫は勧めた出生前診断。3度目の正直に命を選んだ女。厳しい現実に湧く自責

(回答者に交代)

大原敬子:
こんにちは

相談者:
あ、こんにちは、お願いします。

大原敬子:
あの、今のお話を聞いていて、

相談者:
はい

大原敬子:
あなた自身の、

相談者:
はい

大原敬子:
心の整理ができてないんじゃないかな?

相談者:
そうですね、整理は・・

大原敬子:
ね?

相談者:
ん、できてないですね。はい

大原敬子:
なぜできないんだろうか?
その、心の整理さえできれば・・一歩前に進めるわけですよね?

相談者:
はい

大原敬子:
そうすっと、あなたはこの赤ちゃんを、どのように現実、今・・受け止めて、

相談者:
はい

大原敬子:
毎日を送るか?ってのはとても大事なことですよね?

相談者:
はい

大原敬子:
で、整理しますね。

相談者:
はい

大原敬子:
まず、あなたが、ご主人さまが、あの、羊水の、検査をしなさいって言われた。

相談者:
はい

大原敬子:
そのときにあなたは・・命をとったんでしょ?
万が一の場合に・・

相談者:
はい

大原敬子:
流産の経験があるので、

相談者:
はい

大原敬子:
このお腹に宿った子どものこの命を・・あなたは・・選んだんでしょ?

相談者:
そうです。

大原敬子:
間違いないですよね?

相談者:
はい

大原敬子:
そして、次の段階、人間って、欲っていうものでね?
赤ちゃんがほんといろんな物を、抱えて産まれて来ました。

相談者:
はい

大原敬子:
でも命はあるんですよね。

相談者:
はい

大原敬子:
そのときにあなた自身が、命さえ・・守りたいと思ったあなたが崩れてしまって、

相談者:
はい

大原敬子:
この・・難病、に対して、

相談者:
はい(涙声)

大原敬子:
「まさか」という・・

相談者:
はい(涙声)

大原敬子:
「こんなはずではなかった」という・・

相談者:
(鼻をすする)

大原敬子:
気持ちが・・後悔になってるんじゃない?

相談者:
そうですね(涙声)

大原敬子:
だけど・・この赤ちゃんは、

相談者:
はい

大原敬子:
今も・・一生懸命生きてるんですよ?

相談者:
はい。そう思います(涙声)。

大原敬子:
自分自身がたぶん痛い思いしてるかも分かりませんし、

相談者:
はい

大原敬子:
でも、必死で毎日生きてるんですよね?

相談者:
はい

大原敬子:
そのときにこの赤ちゃんが一番求めてるのは何か?というと、

相談者:
はい

大原敬子:
現実を受け止めた・・

相談者:
はい

大原敬子:
強いお母さんを求めてるんじゃないの?

相談者:
そうですね、はい

大原敬子:
現実を受け止める方法は・・あなた自身が、過去に執着してるんですね。

相談者:
はい

大原敬子:
過去っていうのは、羊水のときです。検査のときです。

相談者:
はい

大原敬子:
でもね?、もしあのときに羊水のときに・・検査をして、もしこういう結果になったらあなたはどうしたの?

相談者:
検査の結果が・・

大原敬子:
うん

相談者:
例えば確率が80%とか、でも、

大原敬子:
はい

相談者:
ま、夫とも話しまして、わたしはそれでも、その、確率の、低い20%を信じて産んだと思います。

大原敬子:
そしたらあなたの判断は間違えてないじゃない?

相談者:
はい

大原敬子:
もし・・検査をして・・悪くても、わたしは選んだってことを絶対忘れちゃいけないんですよ。

相談者:
はい

大原敬子:
それ今のあなた忘れてるんですね。
だから後悔ってこともあるんです。

相談者:
はい

大原敬子:
ただ、後悔ではないですよ?

相談者:
はい

大原敬子:
決断だと思いますよ、これ。

相談者:
はい

大原敬子:
そうすっと、羊水の検査をして・・たとえそれが20%の・・確率であったとしても・・

相談者:
はい

大原敬子:
あなたは、産んだのね?

相談者:
はい

大原敬子:
産まなかったとしたとします、じゃあ。

相談者:
はい

大原敬子:
今の苦しみと・・産まなかった苦しみ、どっちが強いんですか?

相談者:
・・いいときは、「産まれて来てくれてありがとう」って・・

大原敬子:
ありがとう、なるほどね。

相談者:
思う日もありますけれども、

大原敬子:
うん、うん

相談者:
ダウン症の・・顔つきい、を見たときに、

大原敬子:
うん

相談者:
なんで、こういう子どもを産んでしまったんだろう?って思うときもあります。

大原敬子:
すと、あの、「ダウン症の顔を見たとき」ってどういうことですか?
そのぐらいに・・

相談者:
うん

大原敬子:
ダウン症の顔を見たときに、わたしは怯(ひる)んだとか、いっぱいありますよね?

相談者:
はい

大原敬子:
そこが、ほんとの気持ちなんですよ?

相談者:
はい。おっしゃる通りです。その怯んだっていいますか、

大原敬子:
うん

相談者:
ちょっと可愛い、と思えなくなってしまう・・

大原敬子:
うん

相談者:
ときがあります。

大原敬子:
どちらのほう多いですか?

相談者:
・・そうですね、後悔、といいますか、不安とか後悔のほうが優(まさ)ってしまっている状態です。

大原敬子:
うん・・うん
つまり、あなたの後悔っていうのは、あのときに・・命って思っていたけれども・・

相談者:
はい

大原敬子:
まさかと思ったことが起きた。

相談者:
はい、そうですね。

大原敬子:
そして・・可愛いって思った赤ちゃんと、

相談者:
はい

大原敬子:
え?って一瞬・・怯んでしまう自分。

相談者:
はい

大原敬子:
その自分が今、交差してるわけですよね?

相談者:
そうですね。

大原敬子:
じゃ、それは置いときますね。

相談者:
はい

大原敬子:
じゃ赤ちゃんです。

相談者:
はい

大原敬子:
赤ちゃんは・・何も知らずに産まれたわけですよね?

相談者:
そうですね。

大原敬子:
で、今・・この赤ちゃんが、守られるのは、お父さんとお母さんしかいないわけですよね?

相談者:
はい

大原敬子:
その赤ちゃんが、今、一生懸命・・生きてるわけですよね?

相談者:
はい

大原敬子:
それを見たときに・・あなたは・・怯んだお母さんと・・

相談者:
はい

大原敬子:
それから、可愛いと思ったお母さん・・

相談者:
はい(涙声)

大原敬子:
どちらですか?今。

相談者:
今、一緒にいないのもあって、気持ちだけが先行してしまって、

大原敬子:
うん

相談者:
可愛いっていう感情が、

大原敬子:
うん

相談者:
劣ってしまいますね。はい

大原敬子:
で、週に何回行ってるんですか?、病院に。

相談者:
(息を吸って)5、回ぐらいですね。

大原敬子:
何時間ぐらいいられるの?

相談者:
大体、1時間から2時間ぐらいいます。
(息を吸って)で、ミルクあげたりとか、はい、抱っこしたり・・

大原敬子:
あ、ミルクあげてるの?

相談者:
はい。抱っこをしたり、あと、人工肛門のウンチのお掃除したりとか・・

大原敬子:
それをやってどうですか?

相談者:
そのやってるときは全然、あの・・負の考え方はないんですけども、

大原敬子:
うん

相談者:
やっぱり、離れるとき、帰るときはちょっと寂しい気持ちにはなります。

大原敬子:
ふん

相談者:
(鼻をすする)

大原敬子:
全部それ・・母性本能じゃない。

相談者:
はい

大原敬子:
お母さんの気持ちあるじゃないですか?

相談者:
はい・・はい

大原敬子:
今あなたが立ち向かう第一段階は・・

相談者:
はい

大原敬子:
この子がわたしの子であって、

相談者:
はい

大原敬子:
わたしが看なければ、この子は、どうなるか?っていうのが、最終的な答えなんですよ。

相談者:
はい

大原敬子:
放っておける?

相談者:
・・(鼻をすする)放っとけないです。

大原敬子:
どして?

相談者:
妊娠したときから・・

大原敬子:
うん

相談者:
「わたしはこの子を守る」って・・お腹の子に言い聞かせて来たので。

大原敬子:
うーん

相談者:
はい(鼻をすする)、それを全うしたいと思ってます(泣)。

大原敬子:
自分の言葉が出たじゃない。

相談者:
(鼻をすする)

大原敬子:
わたしは、子どもの、見たときに、引くときもあります、これも事実です。でも、最終的には、あなたが・・守ってあげるってことなんですよ。

相談者:
はい(涙声)

大原敬子:
次になさることは・・担当医の先生に・・

相談者:
はい

大原敬子:
この赤ちゃんが、1ヶ月後?、2ヶ月後?、いろんな方法の・・診療があるはずなんです。
それをあなた聞きましたか?

相談者:
ちょっと今の、入院してる病院では、検査がしっかりできませんで、

大原敬子:
うん

相談者:
ある程度ミルクが自分で飲めるようになったりとかしてから、

大原敬子:
うん

相談者:
大きい病院のほうに、紹介状ですかね?、書く・・ていう話になってるんですけども・・

大原敬子:
うん
そしたらあなたはね?

相談者:
はい

大原敬子:
決して後悔しないように、

相談者:
はい

大原敬子:
次の、転院する、病院ですね?

相談者:
はい、はい

大原敬子:
病院の先生にやるのは、この赤ちゃんのカルテは全部、今の担当医が、

相談者:
はい

大原敬子:
作ってくださると思うんです。
あなたの心の変化ですね、

相談者:
はい

大原敬子:
心の変化を・・そのまま・・箇条書きに書いて、

相談者:
はい

大原敬子:
お話することですね。

相談者:
はい

大原敬子:
もしわたしが・・あなたが自分の娘であるならば・・

相談者:
はい

大原敬子:
起きたことは必ず・・自分に必要であった、ていうことをわたしは受け止めます。

相談者:
はい

大原敬子:
娘にも言いますね。

相談者:
はい

大原敬子:
そして・・娘の心がどういうふうに変化していくのか?・・心配なので、まず自分の気持ちを・・

相談者:
はい

大原敬子:
手紙式じゃなくってね?

相談者:
はい

大原敬子:
この、「病院に行ったときに、顔を見たとき引いてしまった」とかって・・

相談者:
はい

大原敬子:
そのまんまの気持ちです。

相談者:
あー、はい

大原敬子:
短く。

相談者:
はい

大原敬子:
そうすると・・転移した先生が、

相談者:
はい

大原敬子:
お母さんの気持ちも汲んでくれるんですよね。

相談者:
はい

大原敬子:
だから、今回、この担当医の先生も・・

相談者:
はい

大原敬子:
転移した先生も・・二人三脚で行くという、覚悟?

相談者:
はい

大原敬子:
そしてこの子を守るんだっていう、気持ちが大事であって、

相談者:
はい

大原敬子:
親だけで、とか・・医者だけではできないんですね、この子を守るには。

相談者:
はい

大原敬子:
そのようにわたしは娘に言いますねえ。

相談者:
はい

大原敬子:
だから今泣きながらって言っていますけども、
「泣いている」・・「なんでだろう?」って書くんです。

相談者:
はい

大原敬子:
また過去に戻ったって。

相談者:
はい

大原敬子:
過去って中途半端ダメなの。

相談者:
はい

大原敬子:
あの羊水検査のときって。

相談者:
はい

大原敬子:
それを書いてくうちに、ずうーっと6ヶ月ぐらい書きますね?

相談者:
はい

大原敬子:
そうすっと・・「あ、この迷いは」・・「自分の欲望であって」

相談者:
はい

大原敬子:
「どっちみち」・・「この道を選んだな」って、「チョイスしたんだな」ってことを、あなたが気づいたときに・・初めて立ち上がれるような気がする。

相談者:
はい

大原敬子:
だから、今あなたにできる現実を受け入れる準備っていうのは、

相談者:
はい

大原敬子:
今日から・・メモすること。

相談者:
はい

大原敬子:
もし自分の娘であったらと思って、お話しました。
1つの参考として、聞いてください。

相談者:
はい・・はい、ありがとうございます。

大原敬子:
はい・・先生

(再びパーソナリティ)


「夫は勧めた出生前診断。3度目の正直に命を選んだ女。厳しい現実に湧く自責」への6件のフィードバック

  1. リアルタイムで聞き、似たような経験をしてるので、つられて泣きました。
    1ヶ月では親子の絆もまだまだで無力感に押しつぶされそうになる事もあると思います…。
    大病院には、深刻な障害を持ちながらも頑張って生き抜く子ども達と強い愛情で支えるご家族がいます。相談者さんは、その世界で、お母さん達と交流することで癒されて強くなっていけると思います。それまでもうちょっと頑張ってほしいです。

  2. ダウンちゃん生んだ母です
    戸惑いはあるのは当然ですよね
    私の経験では我が子の事を伝えられた時、地球がひっくり返ったらいいのにと現実逃避なる感情が沸き起こってしまったのは
    事実です
    ご主人が前向きに受け止めているのなら大丈夫!
    ゆっくりな成長なので子育てはエスカレートに乗ったように楽しめます 何よりダウンちゃんは誰よりも笑顔が可愛いです
    成長の段階毎、支援はしっかり受けられます 福祉制度も今は
    充実してます 正しい情報得て個性を尊重する頑張らない子育て楽しんでね

  3. 自閉症の子どもの親からすると、事前に検査してわかる症例なのに何故なさらなかったのかと思います。
    申し訳ありませんが素直にそう思いました。

  4. 産まれてきてくれて、今頑張っているのなら、お子さんを思いやって行くしかないですよね‼️きっとやっていけると信じます。

    私は高齢で体外受精で妊娠した9年前羊水検査を受けました。(当時まだ血液検査で判るNIPTはなかった) 調べてみたら相変わらずの0.3%ぐらいの流産の確率。私は3回流産後でしたが受けました。
    生まれてくるまでダウン症かどうか毎日心配してられないと思ったからです。先生は全然乗り気じゃなかったですが、どうしてもしたいとお願いしました。そうしてやっとしてくれることになったのですが、もし染色体異常の中にでもダウン症の場合(他にも染色体異常の病気はある)、ここの病院で人工的な流産の処置(中絶)はできないですから。とはっきり言われてびっくりしました。羊水検査して結果出るのは中絶オッケー時期にギリギリなんですよね。後はどうするか自分で決めてね!ギリギリだからはやく決めなよ!何にもしてあげられないから!って突き放された!私は一人だ。中絶するって決めてかかってる!こんなに動いているのに!誰も私の気持ちわかってくれない…帰り道涙が止まらなかったです。

    結果染色体異常はなかったのですが、この問題は本当に難しいです。
    今でもあの時ダウン症だと言われたらどうしただろうか?と夢に見る時があります。

  5. 本題からはそれた意見で恐縮ですが、外国では割と普通に羊水検査するらしいです。
    日本は何故か後ろ暗いような雰囲気ありませんか?

  6. 「可愛いと思えないときがある」という率直な心情をそのまま受け入れる回答者たち、温かい雰囲気でとても参考になりました。「かわいくないなんてひどい!おかしい!こ〜んなにかわいいのに!」的な発言に辟易したことがあるので…。本心を無かったことにするといつかボロが出るのにね。

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