相続税対策で暦年贈与500万。家計牛耳る嫁の前でマスオさん息子に渡した結果

テレフォン人生相談 2021年8月12日 木曜日

記事タイトルの暦年贈与とは、相談者が行った贈与のこと。
贈与税率が相続税率を上回らない範囲で財産を推定相続人に年々移していく。

夫の老い先短いことから始めた相続税対策。
涙が白々しく感じられるのはそういうワケ。

もっとも、そうした駆け込み対策を思いつくであろうことは徴収側も先刻承知で、死亡前3年以内の生前贈与は税務上、相続財産に戻さないといけない。

つまり500万円のうち300万円には相続税がかかります。
もう手元にないとすれば踏んだり蹴ったり。

申告済みなら過少申告加算税、あるいは基礎控除額以内に押さえたつもりが300万円の戻し入れでそれを超えたとなれば無申告加算税が追加されます。

イチかバチかで放って置くなら、延滞税がキャッシング並みの14.6%だということは息子さんに教えてさしあげて。

なんのことはない。
相談者がやった節税こそが仇(アダ)。
生半可な知識なら無い方がマシというのがリスナーへの教訓です。

せめてこっそりと息子に渡していればこんなことにはならなかった。

でも、嫁の前でこれ見よがしに札束を渡すセレモニーこそアンタにとって意味があったんでしょ。

 

パーソナリティ: 柴田理恵
回答者: 大迫恵美子(弁護士)

相談者: 女74歳 夫は81歳で他界(途中の話で他界したのは去年らしい) 妻の親と二世帯住宅で住む息子49歳 子どもはいない

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