【日曜に読む傑作選】面会交流に甘んじる男の憲法演説。6歳の基本的人権
テレフォン人生相談 2011年5月25日 水曜日
息子6歳の親権を妻に取られ、面会交流を続ける男。
「パパがいい」という息子のセリフを御旗にして、自分が引き取るべきだという主張。
坂井弁護士にたしなめられるも、6歳の基本的人権が侵されていると主張を始める。
パーソナリティ: 加藤諦三
回答者: 坂井眞(弁護士)
相談者: 男45歳バツイチ 妻40歳 結婚1年 2年前に離婚した前妻との間に子ども2人 娘13歳 息子6歳
今日の一言: 子育てで大切なのは、予測性と安定性です。
加藤諦三:
もしもし?
相談者:
はいこんにちは。よろしくお願い致します。
加藤諦三:
はい、最初に年齢教えて下さい。
相談者:
45歳です。
加藤諦三:
45歳、結婚してます?
相談者:
はい、しております。
加藤諦三:
奥さん何歳でしょうか?
相談者:
えー40歳です。
加藤諦三:
40歳、お子さんは?
相談者:
今の妻の間には、子どもはまだおりません。
前妻との間には、2人おります。
加藤諦三:
あーそうですか。
相談者:
はい
加藤諦三:
で今そのお、2人いるお子さんは、前妻と・・
相談者:
そうです。
加藤諦三:
一緒に暮してんですね?
相談者:
そうです。
加藤諦三:
で、結婚してからどのぐらいですか?今の奥さんと。
相談者:
えーと今あ、の、妻と結婚して1年、ほどです。
加藤諦三:
1年ですか・・
相談者:
はい
加藤諦三:
はい、分かりました。
それで、どんな相談ですか?
相談者:
あのお、前妻との、間の、子どもの事なんですが。
加藤諦三:
はい、あ・・年齢教えて下さいお子さんの。
相談者:
はい、えーと6歳の男の子です。
加藤諦三:
「2人いる」って言いませんでした?
相談者:
はい
加藤諦三:
はい
相談者:
上は、えっと13歳の女の子です。
加藤諦三:
13、はい分かりま・・
相談者:
はい
加藤諦三:
でその、6歳の男の子、下の子の方ですね?
相談者:
ん、そうです。
加藤諦三:
はい
相談者:
で、この子がですね、離婚後お、まあ、前妻が親権を取ってるのでずっと一緒に暮してるわけなんですが、
加藤諦三:
はい
相談者:
わたしの事が、大好きで、よく、家(うち)に、遊びに来るんです。あのお・・
加藤諦三:
い、遊びに来る時は1人で来るんですね?
相談者:
えっとわたしが迎えに・・
加藤諦三:
あ、迎えに行くの。
相談者:
あ、送迎します。はい
加藤諦三:
はい
相談者:
で、最近はホントに、あの家(うち)に来たがりまして、
加藤諦三:
はい
相談者:
週に2、3回はもう家(うち)に泊まるようになってるんですが、
加藤諦三:
はい
相談者:
2ヵ月程前から、息子が、もう、
「パパと暮らしたい」「ママとは暮らしたくない」と、こう言い出しまして、
加藤諦三:
はい
相談者:
でえ、わたしはあ、当然それは、全然構わないわけなんです。元々親権をわたしは望んでいたん、ので。
加藤諦三:
はい
相談者:
ただそのお、お、元妻、さんは、あの、息子が、
「パパといたい」と言っても、「それはダメ」という事で、
加藤諦三:
はい
相談者:
ま、息子の思いを抑えつけるんです。
加藤諦三:
はい、それでえ、これは協議離婚、ですね?
相談者:
はいそうです。
加藤諦三:
はい、そうすっと親権は、もうきちんと・・ん・・
相談者:
前妻さんが取ったんですね。
加藤諦三:
はい、はい。もちろん13歳の、あれもそうですね?
相談者:
そうです。
加藤諦三:
はい。ん何年前でしたっけ?、離婚したのは。
相談者:
2年半です。
加藤諦三:
2年半ですね?、はい
相談者:
はい
加藤諦三:
で、げ、原因は何ですか?
相談者:
離婚の原因はまあ、あの、性格の不一致です。簡単に言うと。
加藤諦三:
性格の不一致。
相談者:
はい
加藤諦三:
あーはあ、はあ。
でその時には、どうだったんですか?別れる時には・・
相談者:
えっとー、息子はまだあ、あの小さかったので、
加藤諦三:
はい
相談者:
自分の意思い、を表明するという事もできませんでしたし・・
加藤諦三:
はい
相談者:
或いは調停委員も別に子どもお、に、意見を聞くという事もしなかったので、
加藤諦三:
はい
相談者:
でえ、ま、前妻もわたしも、お互い親権をしましたけれども、
加藤諦三:
はい
相談者:
現実的には、ま、小さい子どもは母親にという・・
加藤諦三:
はい
相談者:
基本的なルールがあるようだったので、そのようになりました。
加藤諦三:
はい、その調停の中には2人が例えばね?
相談者:
はい
加藤諦三:
この下のお・・息子さんが、あなたと会う事を、妨げてはならないとか、何かそういう事は入ってるわけですね?
相談者:
それは面接要件に関しては、
加藤諦三:
はい
相談者:
子どもが、わたしに「会いたい」と言えば、もう、随時会えるという項目は入っています。
加藤諦三:
入ってんです・・それで現在のところは奥さんの側は、そのお、ことについて、え、なんか妨げになるような事をすることはないんですね?
相談者:
それは、ま、あの、普段はないですね。あ、2ヵ月前から子どもがその、「わたしと住みたい」と言った時に、
「それはダメ」とか、ま、その辺を、どう考えるか?という事なんだと思いますね。
加藤諦三:
あーあ
そうすると、もう、6歳になってるから、母親に、
相談者:
はい
加藤諦三:
そういう事を言っているわけですね?
相談者:
はい。あのお、息子には携帯電話を渡してますので、
加藤諦三:
はい
相談者:
で、よく息子はわたしに、き、あの、電話を掛けて来るんです、寂しい時なんかにですね。
加藤諦三:
はいはい
相談者:
で、その時に、ま、2ヵ月半ぐらい前にですね、
加藤諦三:
はい
相談者:
電話の、向こうで、言ってたのが聞こえたんです。
「パパと暮らしたいからお願い、お願い」って。
加藤諦三:
ええ
相談者:
前妻に言ってたのが、電話、から聞こえて来たんです。
加藤諦三:
その時に、お、お母さんが「ダメ」と言ってると。
相談者:
そうですそうです。
加藤諦三:
うーん
相談者:
で、それから何回も、あの、息子は、あの、お母さんに言ったんですけど、
加藤諦三:
「お母さんに言った」と、
相談者:
うん
加藤諦三:
息子さんがあなたに、報告したという事ですね?
相談者:
そうです。
加藤諦三:
うん
相談者:
それもありますし、
加藤諦三:
うん
相談者:
あのお、わたしが行った時に、あの、
「息子がこう言ってるよね?」って言ったら、
加藤諦三:
ええ
相談者:
それは認めてます。
加藤諦三:
今の話聞くとお・・奥さんが、もう絶対父親とは会わせないていう風にしてるわけではないんですよね?
相談者:
そうではないです。はい
加藤諦三:
携帯で話す事を、目の前で話す事も認めてるわけですよね?
相談者:
そうです。
加藤諦三:
そうすっと、そこら辺の協議離婚の時の、約、束事っていうのはきちんと奥さんは守っていると。
相談者:
そうです。
加藤諦三:
変な、勘ぐりですけど、お、要するに、取り合うというような感じではないんですか?
相談者:
わたしい、と前妻が、子どもを取り合うという事ですか?
加藤諦三:
はい、はい
相談者:
あの、わたしとしてはですね、
加藤諦三:
はい
相談者:
その、調停の時から、同じ考えなんですけど、
加藤諦三:
はい
相談者:
あの、子どもがしたいように、あの、さしてあげたいっていう思いがずっとあるんです。
加藤諦三:
はい
相談者:
だから「ママと暮らしたい」と子どもが言うんだったら、も、ずっと今のままでいいと思ってますし、
加藤諦三:
はい
相談者:
ただ2ヵ月前から、子どもが「わたしと暮らしたい」と、もう、ホントに言うので、
加藤諦三:
ええ
相談者:
そうさせてあげたいなという、思いです。
加藤諦三:
分かりました。今日はスタジオに弁護士の坂井眞先生がいらしてんので、伺ってみて下さい。
相談者:
はい
(回答者に交代)
この相談者さんちょっとヤバイもの持ってる気がする
元奥さん離婚して正解
腫れものに触るようにして離婚したんじゃないかな
怖い怖い怖い。
絶対やだわこんな父親。
子供の声は誰の声なの?
子供の前で電話してるの?
怖い怖い怖い。
この男は子育ての理想の上澄みしか見ていない。
6歳の子って聞かん坊盛りだし躾に苦労する頃だから、その面で「パパが良い」という所詮は子供の甘えのはず。うん、子供にも人権があるから社会に出しても恥ずかしくないようにしてる。そこを想像できずに「憲法ガー基本的人権ガー」というこの男、確かに怖い。
前妻との生活は子育て丸投げして自分は2ちゃんあたりで高尚な演説垂れ流し。すっぴんでボロボロの妻を尻目に自分はソファでスマホ。妻から「買い物に行って」「おむつ変えて」と言われても「お前が望んで産んだんだろ俺は忙しい」・・・ワンオペさせていた状況を想像する。
今妻は旦那が前妻との間の子を引き取りたいことを知っているのかな、そこも気になる。編集でカットされたかもしれないけど殆ど話題にならなかったのもさりげなく怖い。仮に引き取れたとしても今度は今妻に丸投げしそうだから。
前妻さんの選択は正解だし、絶対にこの男の甘言に再び耳かしたらダメ。
↑同感です
憲法、人権、司法、立法、行政
で?
子育てはできるのかな?
離婚した奥さんは正解だったような
子どもの権利とか親権の相談で議論が盛り上がる時に、どうしても自分が思い出すのがこの相談者
加藤先生に「子どもと一緒に暮らすとして、具体的にどういう方法を考えてます?」と訊かれて、3度の食事とか学校行事とかの話をするかと思えば、基本的人権がどうこうと大学のレポートみたいな話をする
日々の育児の諸々は、間違いなく再婚相手に全部ぶん投げる気満々なんだろうけど、それで「ぼくの考える理想の子育て」ができると思ってるのがただただゾッとする
目の前にいる子供は感情のある生身の人間だし、日々の食事もあれば、喧嘩したり口答えすることもある
そんな感情の動きを全く理解できずに、子どもの言葉を全部真に受けて機械的に受け取ってちゃ、子どもがまっすぐに育つわけがない
そして、自分の思い込みが絶対で子どものためにもなると信じて疑わない、その相談者の頑なで独善的な態度こそが前妻との離婚原因だよ
自分の親との葛藤をそのまま息子に投影させるんじゃないよ
権利の争いはたいてい激しく対立するけど、こと子どもの関係に関しては、坂井先生仰る通り「本当にお子さんのためになるのか」で考えるべきだし、そのために家裁のエキスパートの方々がおられるのだと思う
くれぐれも、権利を盾にとって、子どもを相手方を攻撃するダシに使うようなことがないことを願う