【日曜に読む傑作選】妻のもの言いが下品で屈辱的だと悩む男57歳の耐えられないウザさ
(回答者に交代)
高中正彦:
はい、こんにちは
よろしくお願いしますう。
相談者:
あ、はい
よろしくお願いしますう。
高中正彦:
ちょっと、法律相談ん、というよりも、じんせ・・人生相談そのものになりましたけどもねえ?
相談者:
はい
高中正彦:
あなたの、おで、お電話聞いてますとねえ?
相談者:
はい
高中正彦:
屈辱的って言葉が随分とあるんですよお。
相談者:
あー、はい
高中正彦:
でー、「おんどりゃあ」とかね?
相談者:
はい
高中正彦:
「わりゃあ」とかね、
「何も分かってないのに、よくう、ペラペラ喋るね」っていう、話ねえ?
相談者:
はい
高中正彦:
わたしに言わせると、全然屈辱的じゃないんだよね。
相談者:
ああ
高中正彦:
あなたの人格を否定してないよ。
相談者:
あー、なるほどお。
高中正彦:
屈辱っていうのはね、あなたの人格、存在そのものを否定する言葉ですよお。
相談者:
あ、なるほどお。
高中正彦:
「人間のカス」とかねえ?
相談者:
なるほどお。
高中正彦:
そういう話ですよお。
相談者:
あ、なるほどね。
高中正彦:
言われてないじゃない?
相談者:
・・・
高中正彦:
要はね?
相談者:
ええ
高中正彦:
「余計な事、ペラペラ喋る」って、おく、奥さん苛立ってんのよ。
なーんか知らないけど。
相談者:
あ・・そうなんですう。
そうだと思いますう。
高中正彦:
イライラ、イライラしてんのよお。
相談者:
そう思いますう。
高中正彦:
それで、あなた、一番肝心な時に、その話を聞いてないのよ、奥さんに。
相談者:
あ、なるほどお。
高中正彦:
そのまんま、ずーっと、来ちゃったのよ、ずーっと、遠巻きに見て。
相談者:
はい
高中正彦:
それでねえ、あ、あのお、聞いてると、
「俺の事嫌いなのか」ね?
相談者:
はい
高中正彦:
「問題があるなら」ね?
相談者:
はい
高中正彦:
お、「教えてくれ」
相談者:
はい
高中正彦:
「俺の辛い気持ちを分かってくれえ」
相談者:
はい
高中正彦:
「謝ってくれ」
相談者:
はい
高中正彦:
ほんとに、ごめんなさいねえ。
相談者:
はい
高中正彦:
一言で言うとお、
相談者:
はい
高中正彦:
うざったい(苦笑)
相談者:
うざったい?
高中正彦:
うん
相談者:
わ、わたしが、わたしに
高中正彦:
そう
相談者:
対してですか?
高中正彦:
あなたがねえ、そういったねえ?
相談者:
はい
高中正彦:
押しつけがましい。
相談者:
なるほどお。
高中正彦:
女の人、嫌になっちゃう。
相談者:
なるほどねえ。
高中正彦:
嫌んなる。
相談者:
ええ
高中正彦:
それはねえ、それがねえ、
相談者:
はい
高中正彦:
感情、爆発した時にい、
相談者:
はい
高中正彦:
「やめてよ」じゃねえ、
「あなた」って言葉使ってたんじゃ伝わんないのよ。
相談者:
あー、なるほどお
高中正彦:
だから、わざと、小汚い言葉使うんですよ。
相談者:
あー、なるほどお
高中正彦:
申し訳ないけどお、
相談者:
はい
高中正彦:
おー、奥さん、そんな育ちの悪い人じゃないんでしょ?
相談者:
悪くないと思います。
高中正彦:
でしょう?
相談者:
はい
高中正彦:
うーん・・
どうもねえ、そこに原因がありそうな気がするなあ・・
相談者:
・・て事は、わたしが
高中正彦:
「どうして?僕がどうして、この、どこが悪いの?教えて、教えて」って、毎日言われたらねえ、
相談者:
はい
高中正彦:
怒る(強い口調)
相談者:
まあ、毎日では言いませんけども(苦笑)
高中正彦:
いや、毎日言わなくてもお、
相談者:
はい
高中正彦:
あ、毎日ったら、今、オーバーだけども、
相談者:
はい
高中正彦:
そんな事をねえ、言われる事は、やっぱ、うざったい。
相談者:
なるほどね。
高中正彦:
「新婚に戻りたい」って言葉が出て来たのよ。
相談者:
はい
高中正彦:
私それ、メモしたんだけど、
相談者:
はい
高中正彦:
こーんな言葉、よく言えると思うよ。
相談者:
・・はい
高中正彦:
そーんな事、言う人いない。(きっぱり)
相談者:
はい
高中正彦:
うーん・・
これはね、悪いけどね、星の王子様だよ。
相談者:
はい
高中正彦:
「新婚に戻りたい」ね?
あなた57才だよ。
相談者:
はい
高中正彦:
あー・・
これは、多分ね、奥さん、あなたのお、がね、まとわりつくって感じじゃないのかなあ?失礼だけど。
相談者:
あー
高中正彦:
ほんとに失礼だけどお。
相談者:
あー、はーはー
高中正彦:
「我慢ができない、記憶がなくなる、ウツになる」
そーんな事は、これっぽっちと、こーんな事ぐらいで言われたら、女の人も嫌んなっちゃうわあ。
相談者:
そうですか。
高中正彦:
うーん・・
あのねえ、
相談者:
ええ
高中正彦:
食事の時にねえ、
相談者:
ええ
高中正彦:
あのお、ペラペラペラペラしゃべるう、57才の老夫婦なんて、ほとんどいないよお。
相談者:
ええ
高中正彦:
わたし、どっか、この前ねえ、
相談者:
ええ
高中正彦:
なー、いつだっけなあ?見たんだけどねえ、
相談者:
ええ
高中正彦:
老夫婦ですよ、ろ、65、6、70近いのかなあ?
相談者:
ええ
高中正彦:
面白かったよお、蕎麦屋行ってねえ、
相談者:
ええ
高中正彦:
1時間半、ひとっことも喋らずにい、
相談者:
ええ
高中正彦:
すーっと帰って出てきましたよお。
相談者:
ええ
高中正彦:
それが、わたし、「ああ、夫婦だな」っと思う。
相談者:
ええ、ええ
高中正彦:
「僕の事、どこが嫌いなの?わたしに、もん、わる、俺に問題があるなら、言ってくれよ」
「俺の辛い気持ち分かってくれよ」って言われたらねえ、
相談者:
ええ
高中正彦:
わたし女のお、人の、気持ちい、よく分からないけど(笑いながら)
これ、男言われたら
相談者:
ああ
高中正彦:
「おめえ、いい加減にしよろ」って感じになる。
相談者:
あー、なるほどね。
高中正彦:
うーん
相談者:
#$%□
高中正彦:
こんな事言われたら、たまったもんじゃないわあ。
相談者:
あー・・
高中正彦:
それでねえ、
相談者:
ええ
高中正彦:
あなたも、何か趣味持ちなさいよお、
趣味あるのお?
相談者:
ありますう。
高中正彦:
何あるう?
相談者:
あのお、楽器をお・・#$%□
高中正彦:
いいじゃないのお・・
仲間がいるんでしょう?
相談者:
いますう。
高中正彦:
あー・・
相談者:
で、それにつきましてもお、
高中正彦:
うーん
相談者:
うん、まあ、仲間がいるんですけれどもお、
高中正彦:
はい
相談者:
わたしのようなあ、
高中正彦:
ええ
相談者:
ヘボのお、
高中正彦:
うん
相談者:
相手を、
高中正彦:
うん
相談者:
「誰かが、してくれるなんてえ、そんなことは絶対い、ない」と。
高中正彦:
うーん、いいんじゃない?
相談者:
言います。
高中正彦:
だって、そんなあ、申し訳ないけど、天才的な楽器奏者じゃないんでしょう?
相談者:
違いますう。
高中正彦:
うーん、楽しめや、良いんですよお。
相談者:
ええ
高中正彦:
別に、そーんな、上手にねえ?
相談者:
ええ
高中正彦:
天下のバイオリン弾きみたいなねえ?
相談者:
ええ
高中正彦:
そんなことは、あのお・・いらないわけでさあ。
相談者:
ええ
高中正彦:
仲間と駄弁るだけで良いんですよお。
相談者:
ええ
高中正彦:
・・あのねえ、
奥さんが、下品な言い方をするう、う、屈辱的な、あー、という言葉が続いたんだけどお、
相談者:
ええ
高中正彦:
わたしは、そうは思わないなあ・・
相談者:
ああ・・
高中正彦:
奥さん、なーんかで、もー、まあ、恐らく、パンパンに破裂しそうなんだろう、たまに破裂するんだよお、シューっつって。
相談者:
それは、うざったいからですか?
高中正彦:
わたしは、そう思います。
相談者:
・・
高中正彦:
で、あなたが、離婚する気、全然あるわけがないんでね?お話聞いてると。
相談者:
はい
高中正彦:
うーん、あの、「謝んなかったら離婚する」なんて、いうう、ような事もちょっと言ったけど、全くないはずです。
相談者:
あ・・はい
高中正彦:
このお、今の奥さんを除いて、一人で生きて行くっていうう、多分、気力ないはずです。
相談者:
はい
高中正彦:
上手にやっていきなさいよ。
相談者:
(もごもごしながら)上手う、ってのは・・
高中正彦:
ん、だから、そんなにまとわりつかないでさ。
・・・という事ですよ。
相談者:
あー、そうですか。
高中正彦:
うーん、あなたにとってもね、ご自分の人生え、というか、ご自分の趣味をねえ、
相談者:
ええ
高中正彦:
しっかり、持たれてえ、
相談者:
ええ
高中正彦:
ああ、何ていうのかなあ・・
付かず離れずっていうのかねえ?・・
相談者:
ええ、ええ
高中正彦:
くっ付き過ぎない・・
離れすぎない、
相談者:
ああ
高中正彦:
付かず離れず・・
相談者:
そうですね。
高中正彦:
うん、という言葉を送りたいですねえ。
相談者:
あー、
高中正彦:
うーん
相談者:
分かりましたあ。
高中正彦:
あのねえ、
相談者:
はい
高中正彦:
えーとー
相談者:
はい
高中正彦:
あなたあ、まあ、男にありがちなんだけどもお、
相談者:
はい
高中正彦:
うーん・・・
押しつけがましいのよ。
相談者:
・・分かりました。
高中正彦:
それと、もう一つ、うう、
相談者:
はい
高中正彦:
自己中心的なのよ。
相談者:
ああ、はあ、はあ
高中正彦:
うーん、ただ、それは、わたしもお、「自己中心」って、よく言われることがあるからあ(笑)
相談者:
はい
高中正彦:
痛いなあ、と思うんだけどお、
相談者:
はい
高中正彦:
まあ、あなたの場合は、特にそれが当たってるかな?
相談者:
あー・・
高中正彦:
うーん・・
その二言ですよ。
相談者:
じゃ、自己中心ん、で、なくするためにい、
・・なに、
高中正彦:
いや、それは自分で考えなさい。
それも、全部人に聞いてるようじゃダメ。
今井通子:
(笑)
相談者:
うーん・・
高中正彦:
あのねえ、
相談者:
はい
高中正彦:
わたしだってねえ、自己中心なところあるのよ。
相談者:
はい
高中正彦:
だけどねえ、
相談者:
はい
高中正彦:
あのお、それはねえ、自分の一つ一つの行動をお、あの、自分で、自分で、振り返んなきゃいけないの。
相談者:
うーん、そうですね。
高中正彦:
全部、人に聞いて、「教えてちょうだい」っての、また、押しつけがましいの。
相談者:
あー・・
高中正彦:
分かるでしょ?
相談者:
そうですね。
高中正彦:
「俺に悪いとこあったら、全部言ってくれ」
これ、押しつけがましいんですよ。
相談者:
あー
高中正彦:
「自分で気を付けなさいよ」って事ですよ。
相談者:
そうですね。
高中正彦:
ね?
ちょっと今日は、
相談者:
分かりました。
高中正彦:
厳しい話になったけれどもお、
相談者:
えーえー
高中正彦:
あのお、あなたも離婚する気い、ないわけだからねえ?
相談者:
ええ(苦笑)
高中正彦:
うーん
相談者:
分かりました。
高中正彦:
よろしいですか?
相談者:
分かりました。
ありがとうございましたあ。
(再びパーソナリティ)
弁護士会の役員になる、というのは、出世ではない。
依頼者がバンバン来るような弁護士は、役員なんぞやってるヒマ(笑)はない。
イデオロギー優先で活動している人がやりたがるだけ。
そっか、そっか
弁護士バッチの天秤は傾いているんだね。