母の二の舞を演じようとする 実直すぎる工場経営者
テレフォン人生相談 2014年11月5日 水曜日
相談者: 男45歳 妻39歳 子供4人
パーソナリティ: 今井通子
回答者: 高橋龍太郎(精神科医)
今井通子:
今日は、どういったご相談ですか?
相談者:
仕事の事と、あと・・自分がウツなのかなあ、と思って悩んでいるんですけど。
今井通子:
ご家族は?
相談者:
一度、離婚してまして、前妻との子供が3人と、新しい奥さんとの子供が一人の、(合計)4人です。
今井通子:
お子さんが・・前の奥さんとの、ってことだから、結構大きいのかな?
相談者:
あ、そっですね。
あのお、20歳の男の子と、18歳の男の子と、14歳の男の子と、ええっと、2歳の女の子が・・今、一番下にいます。
今井通子:
なるほど。
で、お仕事は、そうすると、自営なんですか?
相談者:
はい。
ちょっとした町工場みたいな感じで、えー・・
今井通子:
ご自身でやってらっしゃる?
相談者:
はい。
今井通子:
これは、ご自身で立ち上げたの?、それとも、親の代から?
相談者:
そうですね、親の・・、あのお・・23年くらい前に父親が亡くなったんですけども、ま、僕自身がまだ二十歳過ぎだったんですけども・・なんとか、頑張ってやっていかないかんね、ということで、これまでやってきたんですけども。
今井通子:
なるほど。
で、お父さまはもう他界されているんだけども、お母さまは?
相談者:
30年くらい前に、あのお、亡くなっていまして。
今井通子:
ああ、お母さまの方が早いんだ、亡くなったのが。
相談者:
昔からノイローゼ気味で。
今井通子:
お母様がね。
相談者:
はい。
でえ、農薬飲んで、自殺しちゃったんですけれども。
今井通子:
はい。
相談者:
はい。
今井通子:
ご兄弟いらっしゃる?
相談者:
4歳上に兄がいたんですけれども、兄も・・ちょっと事故で亡くなってしまって・・で、8歳上に姉がいて。
今井通子:
お姉さん、元気で、結婚してらっしゃるの?
相談者:
はい。
今井通子:
じゃ、別家庭なんですよね?
相談者:
そうですね。
今井通子:
そして?
お悩みとしては?
相談者:
ここ7年くらいでしょうか・・ずうっと・・ま、不景気になっても・・頑張ってやってきたんですけども・・このままいくと、倒産しちゃうな、ってとこなんですけども。
今・・自分の家だけは、担保に入れずに、なんとか頑張ってやっていきたいな、と思っているんですけども・・。
ただ・・働いてくれる職人さんのことを思うと、なんか、自分の身だけ守って・・路頭に迷わしちゃうような、結果を生むんじゃないかとか・・。
ちょっと、そんなことで、今、悩んでいるんですけども。
今井通子:
はい。
相談者:
でえ、ちょっと、自分自身が今まで・・の・・その・・自分の親や・・お母さんのこととかも、知らないところで、引きずって・・生きて来ちゃったがゆえに・・・◆△%&とも・・相談できる人も・・今まで一人もいなかったですし、・・そういった人生を歩んで来ちゃったがゆえに、こうなっちゃったかなとか、色々、ありまして。
相談者:
あのお、例えば、あなたの子供の頃、・・
相談者:
はい。
今井通子:
んん、例えば、不登校になっちゃったりはしていない?
相談者:
は、してないですね。
・・
昔から、母がノイローゼ気味で・・ちっちゃい頃なんかだと、ゴミ箱の所に・・こう・・ズボンを下ろして座って・・トイレじゃないのに・・こう・・ヘラヘラと笑いながら・・してたりとか・・夜になると・・父親に・・「今から、僕を連れて車に飛び込んで死ぬ」、とか・・あったもんですから、そういったので、あんまり、いい想い出は無かった、というようなものはあったんですけども・・。
今井通子:
順風満帆とはいかないけれど、今回のバブルが弾けた後の不況が、ずっと続いてました。
相談者:
はい。
今井通子:
その間、頑張って来て、まあ、7年間くらいって言うから、かなり、最初のうちは良かったんでしょう?
相談者:
はい。
ちょうど、バブルが弾けたころだったんで、まあ、悪い悪いと言いながら、今ほどでもなかったんで、なんとか、頑張ってこれたかなあ、っていう気はしてます。
今井通子:
でえ、頑張ってきて、その間は・・先ほど仰っていた、従業員の方々?、に対しても、あんまり、リストラしたりしないで、頑張ってきたわけ?
相談者:
はい、そうですね。
5、6年くらい前に、職人さんも・・定年を迎えて、全ての人を上手に送り出すことが出来て、なんとか責任果たすことはできたなあ、とは思ったんですけど。
気が付いてみると、やっぱり、若い子の人生も背負っちゃってるなあ、と思って、それでえ、やっぱりなんとか、まだ頑張っていかな、いかんなあ、って思ってたんですけど、
相談者:
なるほど。
相談者:
ちょっと・・相続税の借金が、もの凄く、僕、そのときに出来ちゃいまして、お父さんが、死ぬ、その前の年に、お爺さんも亡くなって、相続が、2回・・こう・・続いたんですね。
でえ、まあ、色々やったんでうけども、も、ちょっと、相続税の借金を、凄く背負っちゃいまして・・で、やっぱり、6千万、7千万っていうお金が、今まで、・・その借金の返済だとかに・・充ててきちゃったものですから、なかなか、ちょっと、今、自分自身の中に、金銭的な体力も無いから、こんなんなっちゃってるのかなあ、というのもあるんですけれども。
今井通子:
ふうん。
相談者:
で、自分としては、まあ、不謹慎な話で、なんとか、担保に入ってる土地とかで、借金も返済出来ればいいんですけど、もし、このまま、倒産なんてことになると、えらい社会にも迷惑掛けるし・・もうほんと、この辺じゃ、生きていけなくなってしまうのも・・すごく、ちょっと、・・心の中でも、嫌なことなんだけど・・ま、自分自身で、どうすることも、出来ないなあ、っていうのが、本当のところで、
今井通子:
今、そのまんま、土地を手放すなり、という様なことをすれば、借金は返せちゃうんですか?
相談者:
銀行さんの話だと・・やっぱり・・借金も全部返して廃業だよ、っていうのがちょっと到底出来ない・・ま、一般のお客様だとかに迷惑掛けることはないんだけれども・・金融債務でしょうかね、銀行さんの借り入れは、やっぱり、返すことができないだろうなあ、という風には・・状況です。
今井通子:
なるほど。
で、ご相談をされられるような方もいらっしゃらない?
(今井さん動揺? 日本語が変)
相談者:
・・
そうですね。
周りには、姉・・が・・といっても、やっぱり普通の主婦ですし・・姉に相談しても・・ちょっと・・私はなんとも、分かんないから・・、
今井通子:
そうですよねえ。
相談者:
ええ。
今井通子:
で、今、ご自身で、ウツだって思う理由は何なの?
相談者:
全部、自己否定するようになってきちゃったりとか・・まあ、7年くらい前から、もう、夜、色んなこと考えると、夜、ちょっと眠れないことばっかりで・・ま、誰でもそうなんでしょうけれども・・僕の責任の取り方として、・・死んで借金返すべきなのか、とか・・。
今井通子:
で、その死んじゃった方がいいのかな、ってのは、えー、考えるのが疲れちゃって、面倒臭くなって、言ってるの?
それとも、世間に対して、このままで、ご迷惑を掛けない形にするには、死ぬしか、ないと思ってるの?
相談者:
うん、後者の方だと思います。
今井通子:
なるほど。
相談者:
なんかこう・・自己破産とか、社会で、よく聞いているんですけど・・まあ、そういう卑怯な・・ことを・・して・・で・・まあ、子供に対しても、そうなんですけれども、世間に対してでも・・自分・・そんな感じで生きていけるんだろうか?、とか・・ていうのも、考えたりもしますし。
今井通子:
はい。
相談者:
ただ、自分自身が今、思うことは、やっぱ、親には長生き・・して欲しかったなあ、と思うので・・ま、どんな形でも。
今井通子:
そうですね。
相談者:
自分が出来るのは・・長生きだけは、してあげなきゃなあ、と思っているんですけども
今井通子:
なるほど。
相談者:
はい。
で、その辺が、もう・・あのお・・なんていうんでしょうか、・・んん・・手本となる人は、周りにはいるんですけども、ご年配の方から・・。
ただ、・・どういう風に、自分がそういう風で考えで今から、生きていくべきかていうのが、なかなか、ちょっと相談できる人がいなくて・・。
やっぱり、もう仕事も、上手に、いかなくなってくるようなのは、自分の責任で、だめなんだから、そんなこと人に相談したって、だめだろうな、というようなことなのか。
なんか、昔から、若い頃から、ずっと、あんまり、人に相談もできずに、きちゃったもんですから、もう自分で、なんとか、していくより、もう、し方がない、みたいな、感じの・・考え方で、こう、今まで、生きてきちゃったっていうか、ですね。
今井通子:
そうすると、自分でウツかなあ、と思いながらも、もちろん、病院にも診察にも行ってないのよね?
相談者:
はい。
今井通子:
で、今日のご相談は、
相談者:
はい。
今井通子:
自分自身が今、判断基準が鈍っているから、ウツなのかどうか、っていうことですよね?
相談者:
はい。
今井通子:
その辺については、精神科医の高橋龍太郎先生がいらしているので、ご相談できると思いますから。
相談者:
はい。
ごめんなさい、なんか、中途半端な、アレで。
(回答者に交代)