母の二の舞を演じようとする 実直すぎる工場経営者
(再びパーソナリティ)
今井通子:
お分かりいただけましたか?
相談者:
随分気持ちが落ち着きました。
ありがとうございました。
今井通子:
良かった良かった。
どうも、失礼しまあす。
(内容ここまで)
本人は、八方ふさがりに思えても、視点を変えればなんてことない。
自己破産は卑怯だ、ってあんた・・。
そりゃまあ、世の中そういう人もいるけどね。
本来、自己破産は相談者みたいな人が再出発できるようにするための制度ですから。
だいたい、銀行なんて、貸し倒れ引立金で手当てするだけです。
銀行にとっては費用です、単なる。
誰も困る人はいませんから。
でも実は、相談者は、この期に及んでも、捨てる事のできない、執着してるものがあるんですね。
それは、一言でいうと、他者からの評価です。
近所の評判、同業者、家族、従業員、持ち家。
開き直れないでしょう。
ほんとに従業員のことを思うんだったら、走り回って再就職先を見つけることです。
当てもなく踏ん張って、結局、明日倒産しますって、従業員は一番困るんだから。
すでに経営は傾いてるのに、しっかりと子作りもしてるし・・
厳しいけど、この相談者、もしかすると、生真面目転じて、単なるナルシストなのかもね。
ナルにとって、高橋さんの、真面目、立派、なんて言葉は、さぞかしご馳走だったはず。
ま、そうだとしても、そうなったのは、本人のせいではないけど。
小さい頃の母との体験は、強烈です。
ある意味、母親が居ないよりも。
1億数千万~2億の不動産(相続税から概算)を相続したときに、あっさり処分して、工場をたたんでいれば、借金どころか数千万の現金を手にしていたのですが、出来なかったんでしょうねえ。