契約社員が契約を切られた。 私は必要のない人間で自殺がよぎる
(再びパーソナリティ)
加藤諦三:
あのね、40代でね、
相談者:
はい。
加藤諦三:
憂鬱(ゆううつ)になる人ってのはね、
相談者:
はい。
加藤諦三:
避けて通れないことを避けて生きてきた人なんです。
相談者:
あ、はい。
加藤諦三:
今まで避けちゃいけないこと、いっぱい避けてきたんです、あなた。
相談者:
はい。
加藤諦三:
それ、言ってること分かる?
相談者:
はい。
加藤諦三:
避けられないことはたくさんあるんだけど、それ、全部、避けてきて、
相談者:
はい。
加藤諦三:
47歳になった。
相談者:
はい。
加藤諦三:
憂鬱になった。
相談者:
はい。
加藤諦三:
死にたい。
相談者:
はい。
加藤諦三:
これは、そうなります。
相談者:
あ、はい。
加藤諦三:
ですから、
相談者:
はい。
加藤諦三:
今日ね、
相談者:
はい。
加藤諦三:
俺は何を避けて生きてきたんだろう?、って考えてみてください。
相談者:
はい。
加藤諦三:
47年間、何を避けてきたんだろう?
相談者:
はい。
加藤諦三:
目を背けて(そむけて)いたことに、
相談者:
はい。
加藤諦三:
目を向ける勇気を持ったら、
相談者:
はい。
加藤諦三:
全部、解決していきます。
相談者:
はい。
加藤諦三:
俺は寂しいんだと。
相談者:
はい。
加藤諦三:
だけど、何で寂しくなっちゃったんだ?、と。
何でも言える、ほんとの友達が欲しいんだと。
相談者:
はい。
加藤諦三:
だけど、何で、そんな友達が出来なかったんだろう?、と。
相談者:
はい。
加藤諦三:
だけど、今まで、人との関係で、こう話すことが、人からこう思われると嫌だ、ということで、話してるんですよね。
相談者:
あ、はい、そうですね・・はい。
加藤諦三:
人生は人に見せるためのもんじゃないんですよ。
相談者:
はい。
加藤諦三:
じゃ、今日、相当、腹が括れた(くくれた)と思うので、
相談者:
あ、はい、(笑)
加藤諦三:
47歳、新しい人生がスタートするはずです。
相談者:
はい。
加藤諦三:
よろしいですか?
相談者:
はい、分かりました、はい。
加藤諦三:
大丈夫ですか?
相談者:
はい、大丈夫です。
加藤諦三:
はい、どうも失礼します。
相談者:
はい、ありがとうございました。
加藤諦三:
避けて通れないことを避けようとします。
それが、憂鬱です。
(内容ここまで)
避けて通れないことを避けてきた。
ちょっと観念的で、人によって色んな解釈できそうだけど、このおっさんの場合、過去のことじゃなくって今がそうだよってことじゃないの?
相談者が話していた友達の存在。
どうも、ここら辺りに関することのようなんだけどね。
友達からの連絡 ⇒
本当は、派遣会社の担当者から。
自分の蓄えで生活 ⇒
本当は、食費、家賃、光熱費なんかは親の年金。
相談者による近況の告白は、こういうふうに変換されてた可能性があるわけ。
だってそうじゃないと、今の精神状態と辻褄が合わないもん。
もちろん、人間はセオリーとおりにはいかないよ。
いかないけど、
気にかけてくれる友人がいて、
父親を養っていて。
これで自殺を考える?
「人生は人に見せるためのもんじゃない」
ああ、こっちの方がしっくり。
匿名の電話相談にまで本当のこと言えないなんて現実逃避もいいとこ。
俺に友だちはいない。
俺は親に頼っている。
これを認めるくらいなら死んだ方がマシだ。
こう考えるのならし方ないけどさ。
だって、今の生活を認められなくて、早晩訪れるボンビーな男どうしの介護生活なんて堪えられないし。
総中流と言われた時代は遥か遠く、真面目なだけでは生きられない世の中になった。