自我の確立。夫に暴言吐いたら、遺書を残して家出した
(再びパーソナリティ)
加藤諦三:
あのね、
相談者:
はい。
加藤諦三:
先ほど、僕は、かなり、あなたに、
相談者:
ええ。
加藤諦三:
の立場に立って話したんですけどね、
相談者:
はい。
加藤諦三:
これから、ちょっとあなたにキツイことを、
相談者:
はい、どうぞ言ってください。
加藤諦三:
言いますけども、
相談者:
はい。
加藤諦三:
あなた、今、ものすごく帰って来て欲しいと思っていて、それはそのとおりです。
相談者:
はい。
加藤諦三:
でも帰って来ても、また同じことが起きます。
相談者:
はい。
加藤諦三:
自我の確立がまったくされてないんですよ。
相談者:
あー。
加藤諦三:
だから、その時々の感情で、自分を責めた方が楽になると、自分を責めてんです。
相談者:
あー。
加藤諦三:
だけど、本当のあなたの核にあるのは何かっていうと、
相談者:
はい。
加藤諦三:
誰か、
相談者:
はい。
加藤諦三:
今までの人生で、ほんとに憎しみを持っている人がいるはずです。
相談者:
ひょっとして、母ですか?
加藤諦三:
お母さんと、どういうことあったの?
相談者:
母は、ちょっと、お酒クセが悪かったので、子どものときから、ものすごく苦労させられた部分があって、
加藤諦三:
例えばどういうこと?
相談者:
かなり飲んで、父と喧嘩、ものすごい喧嘩になっちゃったり、
加藤諦三:
はい。
相談者:
あとタクシー乗って、結構遠くまで行っちゃうんで、心配で、わたしも夜中でも母について、タクシー飛び乗って、
加藤諦三:
はい。
相談者:
小学生のときから行ってたんですね。
加藤諦三:
うん。
相談者:
母がどうにかなっちゃうじゃないかと思って、酔っ払って、なんか、変なことしたら、どうしようと思って。
加藤諦三:
はい、はい、はい、はい、はい。
相談者:
そういう心配を毎日したんで、子供んとき、あんまり、夜ぐっすり眠れることが無かったんです。
加藤諦三:
うん。
相談者:
そういう前日でえ、
加藤諦三:
うん。
相談者:
もう、すごく、自分が疲れてました。
加藤諦三:
ですから、自分の成長した環境に、安心感がまったくないんですよ。
相談者:
あー。
加藤諦三:
だから、まったく安心感のない、中で成長しているから、
相談者:
はい。
加藤諦三:
自分というものがまったくないんです。
相談者:
あ、わたしは、自我が強い女だと思ってました。
加藤諦三:
まったく違います。
相談者:
あーー。
加藤諦三:
自我が無い・・んです。
相談者:
あ、そうなんですか?
加藤諦三:
要するに、わがままか、自分を責めるか、どっちかなんですよ。
相談者:
あーー。
加藤諦三:
で、自分を責めるのも、
相談者:
うん。
加藤諦三:
誰かに対する、うまく攻撃性が、こう、置き換えられていかないときに、
相談者:
はい。
加藤諦三:
自分を責めてんですね。
ですから、ご主人を責めて、うまくいってるときにはご主人なんですけども、
相談者:
ええ。
加藤諦三:
今のように、ご主人を責めるってのは、出来ない状態になると、
相談者:
はい。
加藤諦三:
今度は、その攻撃性を自分に向けて、
相談者:
あーー。
加藤諦三:
わたしが悪い、わたしがダメだと、わたしはダメな女ですう、て言ってるんです。
相談者:
いや初めて言われて、すごい目が覚めた、はい。
・・
どうしたらいいんですか?
加藤諦三:
ですから、そのためにまず第一のステップはね、
相談者:
はい。
加藤諦三:
まず憎むこと、はっきり。
正しく。
相談者:
あ、いいんですか?、憎んじゃって。
加藤諦三:
うん、憎まなきゃ、救いがないです。
相談者:
あーー。
加藤諦三:
お母さんとのね、関係を整理しないと、
相談者:
はい。
加藤諦三:
これは、ご主人が、
相談者:
はい。
加藤諦三:
100回家出しても、100回同じこと繰り返します。
相談者:
あーー、はい。
じゃ、わたしは、1回、母の事を、も1回、一から思い出して、
加藤諦三:
一から思い出して、
相談者:
はい。
加藤諦三:
はっきり、そして、その結果ね、
相談者:
はい。
加藤諦三:
人に対して、どういう態度をとって、どういう気持ちだったか?
で、あなた、世界が自分に敵対してると思ってますから。
相談者:
はい、そうです。
加藤諦三:
安心感がないですから。
相談者:
ないです、はい。
加藤諦三:
困ったことがあったら誰かが必ず助けてくれるという・・この無意識の安心感のある人と、
相談者:
ええ。
加藤諦三:
あなたみたいな人とはまったく違うんです。
相談者:
あーー、そうなんですかあー。
加藤諦三:
うん。
で、あなた・・あの、今、どんどん認めてくれてるからね、僕の言ってることを。
相談者:
うん、なんか、わたし、ほんと、なんか、自分にビックリ◆△%&・・。
母を恨むことは、いけないことだと思ってたので、
加藤諦三:
そ・こ・なんです、そこなんです。
相談者:
そうなんですかあ・・
加藤諦三:
うん。
母を憎むことは悪いことだっていう良識がありますから。
相談者:
はい。
加藤諦三:
この良識でみんな人生を棒に振っちゃうんです。
相談者:
あーー。
加藤諦三:
ですから、そっからスタートしてください。
相談者:
ああ、そうですかあ・・
加藤諦三:
だから、ご主人との関係を回復するということじゃなくて、
相談者:
はい。
加藤諦三:
自分が、とにかく自分の足で歩こうというふうに、
相談者:
あーー。
加藤諦三:
考えること。
ご主人との関係を回復しようと思ってると、いつまで経ってもあなた、救われないですよ。
相談者:
ああ、そうですかあ・・
加藤諦三:
もう、あなた、ほんとにご主人を好きなんだと思う。
相談者:
大好きです。
恥ずかしいけど、
加藤諦三:
大好きなの。
相談者:
はい。
相談者:
その言葉、まったくそのとおりだと思うんですけど、
相談者:
はい。
相談者:
実体は何かと言うと、
相談者:
ええ。
加藤諦三:
依存してるってだけです。
相談者:
わたしが主人に依存してるんですね?
加藤諦三:
そういうことです。
相談者:
あーー。
加藤諦三:
だから、依存を愛と、履き違えているだけなの。
相談者:
ああ、そうなんだあ。
加藤諦三:
だから、
相談者:
はい。
加藤諦三:
その自分で、歩き始めるという、その姿勢。
相談者:
ええ。
加藤諦三:
で、明日はどんどん開けてくるはずです。
相談者:
そしたら、ほんとに主人と、やっと、いい関係になれるかもしれませんね。
加藤諦三:
そしたらそうなります。
相談者:
ねえ。
加藤諦三:
うん。
相談者:
ああ、じゃ、頑張ります。
(泣)
頑張ります。
ありがとうございます。
加藤諦三:
大丈夫です、大丈夫です。
必ずできますから。
相談者:
ありがとうございます。
頑張ります。
加藤諦三:
はい。
信じて頑張ってください。
相談者:
はい、ありがとうございました。
加藤諦三:
はい。
どうも失礼します。
相談者:
失礼いたします。
(内容ここまで)
今回の家出もブラフなんだろうねえ。
でも、あんな遺書を書いといてさ、どの面下げて帰って来れる?
ひょいひょいと帰っては来れないさ。
塩谷氏言うように、しつこいアプローチが不可欠だ。
で、その熱意に絆(ほだ)されて思いとどまり、仕方なく帰ってきた。
こんなストーリー。
茶番もいいとこだけど、夫と暮らしたいんならしょうがない。
夫のやってることは、幼児そのもの。
加藤氏のいつものフレーズが聞けるかと思ったんだけど。
「ご主人はねえ、60歳じゃなくてね、6歳なんです。」
これ。
だけど、その前に、相談者自身の中で解決すべきことがあるということね。
むしろ、依存体質の妻だから、幼稚な夫と夫婦を維持できた気もする。
DV男と離れられない女と本質は同じ。
今日、加藤氏が相談者に伝えた一言。
「良識に囚われ、人生を棒にふる」
母を憎むなんてことが、あってはいけない。
子どもが可愛くない母なんて居てはいけない。
そうした枠組みで、自然に湧き上がる感情に蓋をしてはいけないわけだ。
抑圧された感情は決して消えて無くなりはしないし、常に行き場を探している。
そして、本人が思いもよらぬ形となって掃き出される。
これが悩み。
表層のね。
誰かのことが気になり心奪われる。
これが、愛情か?、依存心か?
なかなか、自分では判断が難しいと思う。
てか、今日の相談者みたく、依存心は愛情と錯覚されるのが普通。
加藤先生に言わせると、一連の行動を見れば、依存心か愛情かは一目瞭然らしいのだが。
相手のためか?、自分のためじゃないのか?
無償の奉仕か?、リアクションを期待しているんじゃないのか?
期待したリアクションと違うと、イライラしないか?
自分に問うてみる必要がありそうだ。
すげぇ・・性格の悪さが隠せないほどのほどさがすげぇ
鬼や夜叉のレベルじゃなかろうか?
・・どうなったんだろ?その後。
大なり小なりこういう関係はザラにありそう。本人周りが気付いてないだけで。
それにしても憎んで良い(実際に相手の心身を傷付けるのではなく)って、そう言う心のセルフケアってあるんだと眼からウロコです!(泣)
加藤先生最高です。
誰かを気になり、心を奪われることが、愛情か依存か。ただ好きなだけだったら相手からの見返りを期待しない。だけどいつの間にか、依存症状を呈しているということがある。そんな時、いち早く我に返る人でありたい…