歯科医に一目惚れした42歳の女。踏み出せないのは自己肯定感の欠如
テレフォン人生相談
2015年5月18日 月曜日
パーソナリティ: 加藤諦三
回答者: 高橋龍太郎(精神科医)
相談者: 女42歳 独身 母68歳 2人暮らし
今日の一言:
一目惚れは、孤独の心理です。
(年齢、家族構成のやり取りは省略)
加藤諦三:
で、今、働いているんです?
相談者:
えーと、パートで、働いてます。
加藤諦三:
あ、パートで働いている。
相談者:
はい
加藤諦三:
はい、分りました。
それで、どんな相談ですか?
相談者:
2ヶ月くらい前にい、
加藤諦三:
はい
相談者:
親知らずの手術をしましてえ、
加藤諦三:
はい、はい
相談者:
そのときにあのお、担当していただいた先生が、
加藤諦三:
はい
相談者:
感じのいい方でえ、
加藤諦三:
はい
相談者:
ちょっと一目惚れしてしまったんですけれどお。
加藤諦三:
はい、はい、はい
相談者:
どうやって、あのお、後悔の無いように、アプローチしたらいいのかな、と思いましてえ、
加藤諦三:
うーん・・
あのお・・一目惚れってのは、確かにあるわけですよ。
それでその・・一目惚れしちゃって、どうしたらいいですか?って、いうと、要するに、あなたは、そもそも、どうしたいんですか?
相談者:
自分の、
加藤諦三:
はい
相談者:
気持ちを、相手に伝えたいんです。
加藤諦三:
でえ、伝える方法が分んない・・
相談者:
はい
加藤諦三:
相手は、そう・・既婚ですか?、独身ですか?
相談者:
かは、分りません。
加藤諦三:
ふうん・・
そうすると、相手のことについても、あまり、知らないわけですよね?
相談者:
はい
加藤諦三:
で、2ヶ月前ですね?
相談者:
はい
加藤諦三:
それで、今の状態ってのは・・あなたの心理状態ってのは、どういう状態ですか?
要するに、
相談者:
もう、眠れない・・
加藤諦三:
もう、朝起きると、その先生のことを考える・・
相談者:
(笑)はい
加藤諦三:
あ、そういう状態?
相談者:
はい、もう、眠れなくてえ・・
加藤諦三:
あ、眠れない。
そうすると、夜もその先生のことをずっと考えている?
相談者:
はい、そうです。
加藤諦三:
すると、2ヶ月ということで・・一目惚れで2ヶ月・・
気持ちは、強くなってますか?
それとも、弱くなってきてますか?
相談者:
弱くなってます。
加藤諦三:
あ、弱くなってきてんの?
相談者:
はい
加藤諦三:
てことは、一目惚れで、その後、どんどん、どんどん、熱が冷めてきてる?
相談者:
いや、あのお、妄想・・(笑)が、広がってしまってえ、
加藤諦三:
はい、はい
相談者:
あの、
加藤諦三:
どういうふうに広がってるんですか?
相談者:
ていうか、もう、どうやって伝えたらいいのかな、っていう、その、方法ばっかりを、自分で考えてしまってえ、
加藤諦三:
うん、「考えて」という言葉使うけど、ただ悩んでっていうことだよね?
相談者:
あ、そうですね、はい
加藤諦三:
うーん、ちゃんと具体的に考えれば、いくらだって伝える方法があるわけですから。
相談者:
やっぱり、どっか、自分を、あの、守ってしまってるんだと思います。
加藤諦三:
うん、そうでしょうねえ・・
相談者:
はい
加藤諦三:
守るってのは、例えばどういう意味?
断られるのが怖いっていうか、
相談者:
あのお、
加藤諦三:
あるいは、
相談者:
そうです。
加藤諦三:
要するに、好きだって言って、断られるのが怖い?
相談者:
はい
加藤諦三:
と、相手に関する関心はあまり無いの?
相談者:
あります。
加藤諦三:
ある、って何も知らないんでしょ?
相談者:
あー
加藤諦三:
ただあなたが、好きだっていう自分の気持ちが、その、好きだ、好きだっていうだけであってえ、
相談者:
はい
加藤諦三:
ちょっとごめんなさいね、こんなこと言って。
相談者:
いえ、いえ
加藤諦三:
相手が猫だか、犬だか、虎だか、分んないわけですよ。
相談者:
はい
加藤諦三:
今、好きになった人が虎かもしれないし、猫かもしれないし。
相談者:
はい
加藤諦三:
で、そのことは考えないわけですよね?
相手がどういう人だ、って。
だって、相手が独身・・の場合と、結婚してる場合とは、違いますでしょ?
相談者:
違います。
加藤諦三:
だけど、そのことはあまり関心無いわけね?
わたしが好きだあ、ってことだけね?、今。
相談者:
そおで・・かもしれないです。
加藤諦三:
そして、今日の相談というのは、
相談者:
はい
加藤諦三:
夜も眠れないしい、
相談者:
はい
加藤諦三:
朝起きたら先生のことを考える。
で、気持ちを伝えたいけど、どう気持ちを伝えていいか、分んないと。
相談者:
はい
加藤諦三:
わたしはどうしたらいいでしょう?ということ?
相談者:
そうです。
加藤諦三:
分りました。
(回答者に交代)
お父さんとの関係を正面から向かい合うこととは具体的にどうすることでしょうか。
父親に対する思いを内省したり書き出したり1人でやるのが難しければカウンセリングに行って話したりすることじゃないでしょうか。