（再びパーソナリティ）

ドリアン助川：
もしもし？

相談者：
はい

ドリアン助川：
あの、全力を尽くされてるということは、聞いていて、分りますよ。

相談者：
はい

ドリアン助川：
ええ。
ですから、あのお、こう、ラテン系の明るい・・

相談者：
（笑）

ドリアン助川：
なんていうんですかね、ケセラセラのところを、持たれてはいかがでしょうか？というふうに思いました。

相談者：
はい。
分りました。
ありがとうございまあす。

ドリアン助川：
え、どうも、失礼します。

（内容ここまで）

どっから仕入れたんだろうねえ、次男のアザの原因。

原因なんて分るわけないじゃない。

もちろん、直接の原因はあるさ。
皮膚とか、血管とか、色素とか、だろ。

ここで、言ってる原因ってのは、さらにそれが何で起きるか？ってことの原因。

ストレスなんて、あらゆる不調の原因であって、それを持ち出すなんて、何も言ってないに等しい。
乳児全員にアザがあるかっつうの。

医者が、こういうときに、何より言わなきゃいけないことは、母体のせいではない、ということなんだけど、バカ医者か、バカ看護士が、つぶやいてしまったのかもね。

メンタルが弱ってるときに、それなりの人に言われると、スッと受け入れるんだよ。
本人が気にしていることと一致してたりすると、もう、イチコロ。
占い師とか、カルトとかと同じ。

つまり、

妊娠中に、義父が亡くなった。
ただでさえ、ギクシャクしていたのに、つれ合いを亡くして情緒不安定な義母が、嫁にとって大きなストレスになった。

看病、見舞い、葬式、法事、親戚の応対・・

そういう中での妊娠、出産。

そして、アザ。

ここに医者の不用意な一言が加われば、義母への恨みが完成する。

こんなストーリーだ。
嫁本人の口から直接聞いたわけじゃないようだけど、母だけじゃなく、弟の説明とも一致してるしね。

いや、でも、今は違うと思うよ。
男の子の背中のアザなんて、たぶんもう、本人すら忘れてるし。

あくまで仲たがいのきっかけがそれで、２０年の間で熟成されて（笑）、今に至ってるってわけ。

 

さて、

もちろん、愛さんのアドバイスはその通りなんだけど・・

相談者ってさ、
本当は、自分が、純粋にお母さんのそばに居たいだけじゃない？

ずうっと、疎遠になってたお母さんとの時間を取り戻してるっていうのかな。

だって、その長年の意地悪とやらを、ごく最近になって初めて母の口から聞かされたんでしょ？

小姑を自覚する相談者が、弟夫婦に気兼ねして、遠ざかっていた実家。

今回、入院したとき、
母の死が現実のものとして頭に浮かんだとき、
後悔みたいなものが込み上げたんだと思う。

だから、
母とのおしゃべりは、お母さんのためなんかじゃなく、自分のため。

なのに、なのに、そのお母さんから、
「あまり、来ないで」
なんて言われちゃったら、そりゃあショックに決まってるさ。

お母さんが本気でそんなこと言うなんて信じられない。
嫁が原因だわ。

と、こうなる、どうしても。

「鳥肌立って、体が震えました。」

これね、嫁の意地悪に対してというより、娘として、言葉に出来ない、複雑な心境が入り混じってるわけさ。

嫁にとっちゃ、小姑が通って来ちゃって、もう災難でしかない。
だって、母と嫁との寒々しい関係は、もう日常であって、嫁の中では、意地悪してるなんていう感覚は無いんだもん。

相談者、しゃべり方がツンとしてて、愛さんも最初はイラついてたけど、これ、母と娘の、ちょっぴり切ない話だということを理解してくれよ。