大学生の娘が不登校。母親の心の葛藤と家族の構造
(再びパーソナリティ)
加藤諦三:
あの、今あ・・マドモアゼル愛先生にね、
相談者:
はい
加藤諦三:
あなた、ものすごい、重要な、指摘を受けてる、受けたと思うんですけれどもお、
相談者:
はい
加藤諦三:
つまり、自分の心の葛藤に直面するよりもね、
相談者:
はい
加藤諦三:
他人を通して自分の心の葛藤を解決する方が、
相談者:
はい
加藤諦三:
すごい、楽なんですよね。
相談者:
んん・・
加藤諦三:
そのことを指摘されたと思うんですけれどもねえ・・
相談者:
はい
加藤諦三:
で、これは、あなた非難してるんじゃなくて、よくやるんですよ。
相談者:
はい
加藤諦三:
自分の心の葛藤に直面するってのは大変だから、
相談者:
ええ
加藤諦三:
他人を巻き込んで、自分の心の葛藤を解決しようとすることはよくやるんですよ。
相談者:
はい
加藤諦三:
でもお、お嬢さんは、そのお、まあ、犠牲にって言うと、言葉は悪いけどもねえ。
相談者:
はい
加藤諦三:
つまり、あなたが、変われば、
相談者:
はい
加藤諦三:
お嬢さんとの関係は変わるんですよ。
相談者:
はい
加藤諦三:
だから、お嬢さんとの関係をどうしよう・・と考えない方がいいですよね。
相談者:
あー・・そうですね。
加藤諦三:
お嬢さんとの関係どうしようじゃないんですよ。
相談者:
うん・・
加藤諦三:
自分の心の葛藤に直面することなんですよ。
相談者:
うん・・
加藤諦三:
で、引きこもってんのは、お嬢さんの、自身の問題じゃないですから。
相談者:
はい
加藤諦三:
あなたの家族の構造の問題なんです。
相談者:
うん・・
加藤諦三:
分ります?
相談者:
・・
加藤諦三:
あなたが変わると、この構造が変わるから、
相談者:
あー
加藤諦三:
お嬢さんの問題は自然と・・解決しようとしなくても、解決していくと思いますよ。
相談者:
うーん・・
加藤諦三:
よろしいでしょうか?
相談者:
あ、分りました。
加藤諦三:
はい、どうも、失礼します。
相談者:
はい、どうも、ありがとうございましたあ。
加藤諦三:
自分の心の葛藤に解決するよりも、人を巻き込む方が遥かに簡単です。
(内容ここまで)
大学生の不登校なんて、恵まれすぎてて、もうね。
いや、甘やかし、なんてことは言わんよ。
学校サボるってのは学生の代名詞みたいなもんだし。
出席が足りず、単位落としたり、ギリの卒業だったり、あるいは中退したりした人は、俺も不登校や、とかおやじギャグ飛ばすかもしれん。
もちろん、それは全く違う。
だって、部室、雀荘、ジャズ喫茶、海、山、イベント、バイト・・
学校サボる代わりに、行き先があったわけだ。
(行き先に古いのが混じってるのはご愛嬌)
しかも、なんとか親にバレないようにね。
この娘は、親に堂々と、
「もー、行きたくない」
と、のたまわって、しかも家に居るんだよ。
こういう人種は最近目立つようになった新種のような気がする。
大学の不登校=引きこもり
なんだな。
自立する力を奪われちゃってるっていうか、元々無いっつうか。
年齢に合わせて現れる子どもの我がままや、親の考えとの衝突とかは、間違いなく成長の萌芽なんだけど、毒親にとっては害にしか見えない。
で、成長の芽をことごとく摘んでいってしまう。
もちろん、親の意識は、「子どものため」 だ。
この子が、内緒で友だちとショッピングセンターに行ったとき、
どんな対応した?
相当、追い込んだんじゃないか?
根は深そう。
いや、だって、
イッちゃってる毒親とかだったら、親に気づかせて、反省させて、好転するっていうのも期待できるんだけど、この母親はそれなりに内省してるから、逆にね。
こういう毒親っぽくないのが実は手強い。
事実、もう、劣化コピーが完成間近だ。
「あなたが変われば、解決する」
って、加藤先生は言うんだけど・・
それって、ハードル高いのと、手遅れ感で、結局、「解決できない」、と言っているように聞こえてしまう。
この子も、もう二十歳。
これからは、言い訳の利かない公式履歴が次々と加えられていく。
簡単に入れる大学、中退、無職・・
家庭のせいだの、親の犠牲だのって思ってくれるのは、今のうち、それもごく限られた人だけ。
社会は、そんなこと1ミリだって分ってくれないわけさ。