姉の遺産を独り占めしようとする兄。代理人弁護士に従う必要があるか?
(再びパーソナリティ)
今井通子:
お分かりいただけましたか?
相談者:
はい
今井通子:
うん。
なんか、あのお、ご自信で、ぜーんぶ、コントロールしようと思うと大変だから、
相談者:
はい
今井通子:
専門家任せになさるのと、
相談者:
そうですね。
今井通子:
お兄様に対して、かなり被害妄想になってるから、
相談者:
うん
今井通子:
先にこっちで、ね、あのお、法事やなんかのお金集めとこう、って言うんだけど、
相談者:
はい
今井通子:
それも、ぜーんぶ、今はまだ、お姉さまのものだから、
相談者:
はい
今井通子:
うん、それを綺麗に四分割した中から、
相談者:
はい
今井通子:
また妹さんたちと、
相談者:
はい
今井通子:
法事やなんかのときの分は、
相談者:
はい
今井通子:
どっかに取っとくっていうのは、後回しに出来ますからね。
相談者:
はい
今井通子:
うん
相談者:
分りました。
今井通子:
はい
相談者:
ありがとうございます。
今井通子:
はい、どうもお。
相談者:
ありがとうございます。
今井通子:
はい、失礼しまあす。
相談者:
失礼いたします。
(内容ここまで)
分りにくかったけど、元々5人兄弟でOK?
長男と4人姉妹。
2年前に亡くなったのが長女。
相談者は次女。
で、亡き長女の相続人が残った兄弟4人。
いずれにしても、わずか1年間で姉一家が消滅したわけだ。
フム
怖・・
まさかね。
相談者、長男に親の遺産を不当に売却されたみたいなこと言ってんだけど、それって、あんたがそういう遺産分割協議書に署名したからでしょ。
って思ってたら、
何のことはない、相続じゃなくって、親が弱ったときに処理されちまったんだな。
ま、よくある話といえば、よくある話。
今井 「(あなた)お兄様に対して、かなり被害妄想」
妄想じゃねえよ!、妄想じゃ。
もっとも、相談者、、
「弁護士に頼んだ方がいいでしょうか?」
弁護士に向かってこの質問はない。
基本の相続;遺産分割協議ではどんな要求をしたっていい
さて、
今日の相談で、銭ゲバ長男のやることはし方ないんだけど、なぜ、長男の代理人である法律の専門家までが、民法を無視したような要求をしてくるのか?
もしかして、こんな疑問を持った人もいるかもしれんけど、これって普通なの。
民法に定める法定相続分は、揉めたときのガイドラインみたいなもの。
相続人どうしが納得しさえすれば、どんな分割のし方だって可能だ。
だから、この長男みたく、「遺産は全部俺のものだ」って主張すること自体、何の問題もない。
もし他の相続人がこれに署名してくれればラッキーだ。
世間には、弁護士からの要求というだけで、逆らえないなんて思ってしまう今日の相談者みたいな人も結構いるわけだよ。
つまり、相談者以下、相続人が舐められちまっている、これに尽きる。
基本の相続;遺産の処分には相続人全員の同意が不可欠
相談者、まず自分には、遺産分割協議書に署名するか否かという絶大な権限を持っているという自覚を持つといい。
つまり、相談者の署名が無い限り、兄は姉の遺産である不動産に指一本触れることができない。(*)
(*) 今日の相談者の行為のように、銀行口座は本人が死亡後でも、凍結前であれば、カードと暗証番号、あるいは届け出印で他人が引き出せてしまうが、不動産の登記変更は厳格。
本人以外が行う場合には所定の書類が求められる。
しかも、現金化を急いでいるのは兄の方で、代理人弁護士だって早く仕事を済ませたい。
ここを理解しておけば、相談者は堂々としてればいい。
弁護士の作ってくる理不尽な遺産分割内容にNOと意思表示すればいいだけ。
調停でも、法定相続分による分割を要求する相談者の主張は正当なものとして扱われる。
労せずして、相談者の要求に収束していくはずなんだよ。
サトウキビ畑に埋められても知らんけど。