夫を胃ガンで失った75歳の嘆き。誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)

(再びパーソナリティ)

今井通子:
お分かりいただけましたか?

相談者:
はい、分かりました。

今井通子:
あのお、まあ、今は悲しくて、しょうがなくって、

相談者:
はい

今井通子:
お父さんのね、位牌の前で

相談者:
そうなんです

今井通子:
怒鳴ったり、してるだけなんでしょうけどお。

相談者:
はい

今井通子:
うん

相談者:
お父さん、お茶飲みなさい、早く食べなさいって言っちゃったりして・・

今井通子:
うん
それはそれでいいと思いますよ。
だけど、

相談者:
はい

今井通子:
その後、ほら、四十九日とかやるんでしょ?

相談者:
四十九日やるんです。

今井通子:
うん

相談者:
はい

今井通子:
そういうのも忙しいと思いますよ。

相談者:
はい

今井通子:
うん
で、お父さんは、先生が仰るようにい

相談者:
はい

今井通子:
あなたに生きていて欲しいっていうことですよね?

相談者:
はい

今井通子:
なぜだかって言うと、

相談者:
はい

今井通子:
あなたの心の中に、お父さんが生きてる間は、

相談者:
はい

今井通子:
お父さんは生きてんのよ。
あなたとか、

相談者:
はい

今井通子:
お嬢さんとかがあ、

相談者:
はい

今井通子:
死んじゃうと、お父さんのことを

相談者:
はい

今井通子:
思ってる人が、いなくなっちゃうじゃない?

相談者:
はい

今井通子:
だから、あなたと一緒にお父さん生きてるから。

相談者:
・・(ジュル)

今井通子:
お分かりいただけますう?

相談者:
はい、分かりました。

今井通子:
だから、そのことにい、

相談者:
はい

今井通子:
気がつくまでは、

相談者:
はい

今井通子:
ちょっと悲しいけどお

相談者:
はい

今井通子:
うん
今は、ちょっと悲しむだけ悲しむのと、

相談者:
はい

今井通子:
四十九日の忙しさを、なんとか、お嬢さんがやってくれてるっていうけどお、

相談者:
はい

今井通子:
ま、うまくやるように、見守るのも、仕事だし。

相談者:
はい、分かりました。

今井通子:
ですよねえ。

相談者:
はい

今井通子:
それでえ、あとは、あの、お友達がいるんだったらあ、

相談者:
はい

今井通子:
うん、お友達が色々、言ってもお、

相談者:
はい

今井通子:
それを、真に受けなくてもいいけど、

相談者:
はい

今井通子:
お友達と、毎日会うようにするっていうことが大切。

相談者:
はい
今度カラオケでも行きましょうって誘われるんですけどね。

今井通子:
そう
何故かって言うと

相談者:
はい

今井通子:
そのまま、あの、家の中にずうっと引きこもっちゃうと、引きこもりになっちゃって、

相談者:
はい

今井通子:
足腰がもっと動かなくなっちゃうから、

相談者:
そうですね

今井通子:
うん、足腰動かすことを考えてもお、

相談者:
はい

今井通子:
お友達と毎日会ってくれるって言ってんだからあ、

相談者:
はい

今井通子:
毎日会ってえ、

相談者:
はい

今井通子:
カラオケやなんかでバンバン行ってえ、

相談者:
はい

今井通子:
自分の体もね、

相談者:
はい

今井通子:
鍛えといた方がいいと思いますよ。

相談者:
あ、分かりました。

今井通子:
うん

相談者:
はい

今井通子:
できる?

相談者:
んん、頑張ります。

今井通子:
ああ、いいですね。

相談者:
はい

今井通子:
じゃあ、頑張ってみてください。

相談者:
はい
どうもありがとうございます。

今井通子:
はあい、どうも

高橋龍太郎:
はい、お大事に。

相談者:
すいませんでしたあ

今井通子:
はい

相談者:
失礼しまあす。

今井通子:
失礼しまあす

高橋龍太郎:
失礼しまあす。

(内容ここまで)

うん、ひと月もしたらカラオケで声張り上げてるに1万ペリカ。

病院に送り迎えしてた方が先に逝ってしまったんだね。
これから大変だけど、ある意味幸せかも。

高橋龍太郎 「思い出で生きていける」

 

夏の高校野球を見てるんだけど、
必死で涙をこらえてるのを見て、オバサンもついもらい泣き。

だけど、中には人目も憚(はばか)らず激しい子もいて、こっちは微笑みながら見てる。

それと一緒で今日の相談者も、お笑いになっちゃうんだよね、どうしても。

「お父さんの後を追って逝きたいんですけどお、家も、もう28年ぐらいなるんでガタガタしてるしねえ」

(笑)
もう、味噌もクソも一緒。

 

優しい夫

と娘。

これだとパーフェクトだったんだけどねえ。

そうはいかんかったか。

娘二人いて、どっちも力になってくれないのは確かにツライ。
次女との確執は半端ないし。

だけださ、その原因が、高校のときのアルバイト?

(笑)
お母さん、それ絶対違うからあ。
違うっていうか、そういう思い込みの激しさから来るものの積み重ねなの。

娘はもう、諦めてるんだよ。

足腰弱った母親を、このタイミングで見捨てるなんて酷い娘だけど、父親というクッションを失った今、二人きりで暮らせるわけがない。

相談者だって分かってる。
悩みには入れてなかったしね。

 

それにしても、
診てもらってから亡くなるまで2ヶ月足らず。
胃ガンってかなり進行しないと自覚症状って出ないんだな。

つくづく検査って大事。

だけど、最初に診た医者。
一ヶ月点滴で様子見たってどうよ?

今井 雅之(*)さんもこのパターンだったよね、確か。

(*)今井 雅之:
俳優、演出家。
大腸ガンを患い2015年5月 54歳没
4月30日に治療中に開いた記者会見が話題となった。
健康診断を怠り、診てもらった医者が大腸ガンの診断をしなかった点で相談者の夫と同じ。

 

でも、
夫の手術。

すでに末期と診断されて、回復の可能性っていったいどれくらいあったんでしょう。

胃の大半を切除して、呼吸器つけて、流動食で生きながらえて死を迎える。
その間、家族との意思の疎通も出来ずに。

一方、手術しなかったら、
痛み止めの処置をしてもらい、好きなものを食べ、最後の時を大切な人と過ごす。

結果論じゃないと思うんだけどな。

 

夫の死因:誤嚥性肺炎 (ごえんせいはいえん)

結局、夫の直接の死因は胃ガンではない。
肺炎だ。

誤嚥(ごえん)というのは、口から入れたものが気管に入ること。
(ちなみに、誤飲は食物以外のものを誤って飲み込むこと)

わたしもよくやるけどね。(苦笑)

普通は咳き込んで外に出すことが出来るんだけど、年寄りはその力が弱く、肺にまで到達してしまう。

肺が処理できるのは空気だし、雑菌等に対して耐性のない肺は炎症を起こす。

これが、誤嚥性肺炎 (ごえんせいはいえん)。

栄養を取り込むための処置で死に至るなんて皮肉な話だ。
ま、この夫の場合、死期が多少早まった程度の話ではあるんだけど。

誤嚥性肺炎は高齢者の肺炎の70%以上ともいわれています。
(日本呼吸器学会)

 

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