独女が逝く。最後の買い物を託された女の慟哭
テレフォン人生相談 2016年12月14日 水曜日
親友が孤独死。もし私が気付いていれば親友は死ななかったかも。後悔で押し潰されそう。今後どう生きていけば?
パーソナリティ: ドリアン助川
回答者: 大原敬子(幼児教育研究)
相談者: 女56歳 夫と子どもがいる
ドリアン助川:
もしもし?テレフォン人生相談ですう。
相談者:
あ、もしもしい?
ドリアン助川:
あ、よろしくお願いします。
相談者:
あ、よろしく
ドリアン助川:
え・・
相談者:
お願いいたします。
ドリアン助川:
さ、今日どんなご相談でしょうか?
相談者:
あのお、気持ちの問題なんですけれども、
ドリアン助川:
はい
相談者:
あの20年来の親友が、
ドリアン助川:
はい
相談者:
えっとお・・亡くなりましてえ、
ドリアン助川:
あー
相談者:
その、こと、でえ
ドリアン助川:
はい
相談者:
ちょっとお、なかなか立ち直れなくなりまして(苦笑)
ドリアン助川:
はい
相談者:
はい
ドリアン助川:
今おいくつですか?
相談者:
あ、えと、わたくしはあ、56歳でえ、
ドリアン助川:
56歳。はい
相談者:
はい、それ・・で、
ドリアン助川:
はい
相談者:
親友が亡くなった時はあ、
ドリアン助川:
はい
相談者:
えっと、わたし54歳でえ、
ドリアン助川:
はい
相談者:
その親友は、
ドリアン助川:
はい
相談者:
50歳、だったんですね。
ドリアン助川:
はい
相談者:
はい
ドリアン助川:
女性ですか?・・親友・・
相談者:
あ、そうです。
ドリアン助川:
はい
若い頃お・・に出会ったわけではなくて、30歳過ぎてからあ、
相談者:
あ、そうです、
ドリアン助川:
はい
相談者:
わたしい、が、30、4歳ぐらいの、頃でえ、
ドリアン助川:
はい
相談者:
あのお、ちょっとわたし病気しましてえ、
ドリアン助川:
えー、えー
相談者:
あの、入院を、1か月ほどしたんですね。それで、その頃に、彼女もお・・あのお、そこの同じ病院に、
ドリアン助川:
はい
相談者:
入院ん・・してまして、
ドリアン助川:
ええ
相談者:
それでえ、あのお、知り合いになりまして、
ドリアン助川:
はい
相談者:
まあ、でも1か月ぐらいでわたしは、退院してしまったのでえ、
ドリアン助川:
はい
相談者:
「そのあとも、もし、仲良くできたら・・友達・・なりたいね」っていう感じでえ、
ドリアン助川:
はい
相談者:
そのまま、あのお、連絡先を、お互いに教え合いまして、
ドリアン助川:
ええ
相談者:
あのお、友達として続いて来たんですけれどもお、
ドリアン助川:
えー
相談者:
彼女はあ、あのお、凄く人に気を遣う、方でえ(苦笑)
ドリアン助川:
えー
相談者:
・・で、自分の病気のことをお・・わたしにもそんな詳しく知らせずに、
ドリアン助川:
はい
相談者:
あのある日突然(苦笑)亡くなってしまったのでえ、
ドリアン助川:
うーん
相談者:
なんか、わたしい、がそこで(苦笑)なんか立ち直れなくなっちゃったっていうか(泣き)
ドリアン助川:
はい、あの・・
相談者:
はい
ドリアン助川:
失礼ですけど、ご家族はいらっしゃるんですか?・・あなた。
相談者:
あ、はい
ドリアン助川:
ええ
相談者:
えー結婚しておりまして、
ドリアン助川:
あ、け・・
相談者:
子どもも、おります。
ドリアン助川:
あ、そうなんですか。
相談者:
はい
ドリアン助川:
旦那さんもお子さんもいらっしゃる?
相談者:
あ、はい
ドリアン助川:
うーん、はい
あのお、びょう・・そのお、入院されてたと聞いて同じ病気が原因で、亡くなられたんでしょうか?
相談者:
あー、いやそれがあの、
ドリアン助川:
ええ
相談者:
はっきりと分からなくってえ、
ドリアン助川:
はい
相談者:
あのお、彼女は、あのお・・そんなにい、押しつけがましく言う、タイプではなくてえ、
ドリアン助川:
ええ
相談者:
はい、それがある日い、あのお・・突然連絡くれましてえ、
ドリアン助川:
はい
相談者:
電話あ、
ドリアン助川:
ええ
相談者:
掛かって来てえ、
ドリアン助川:
ええ
相談者:
「何と、何を、買って持って来てくれ」・・て、
ドリアン助川:
ええ
相談者:
・・いう感ん、じだったんですね。
ドリアン助川:
はい
相談者:
それで、あまりにも突然のこと、でえ、ビックリして、わたしもすぐ、ま、それは・・行ったんですけど・・ドアを開けてくれなくてえ、
ドリアン助川:
はい
相談者:
ご、ご自宅、
ドリアン助川:
はい
相談者:
一人で住んでるう、
ドリアン助川:
ええ
相談者:
あのお、マンションの、
ドリアン助川:
マンションのドア開けてくれなかった?
相談者:
はい
ドリアン助川:
はい
相談者:
開けてくれなくてえ、
ドリアン助川:
ええ
相談者:
・・で、結局そこに・・ドアノブに、掛けてわたし、置いて来たん、ですよお。
ドリアン助川:
あの、差し障りなければ、それ何を買ったのかな?
相談者:
あ、えっと、ヨーグルトとお、
ドリアン助川:
はい
相談者:
豆乳と、
ドリアン助川:
あ、食べるもんですか?、はい
相談者:
はい
ドリアン助川:
はい
相談者:
あと、えと、タバ、タバコとお水だったかな?
ドリアン助川:
ええ
相談者:
なんか4、4品ぐらい言われてえ、
ドリアン助川:
はい
相談者:
それで・・とにかく、「早く、中に入れて」って、言ったんですけどお(苦笑)
ドリアン助川:
はい、え、入れてくれなかったというのは、
相談者:
はい
ドリアン助川:
彼女の反応はあったんですか?、反応・・
相談者:
あ、ありました。
ドリアン助川:
反応はあったの?
相談者:
あの、どう・・「どうして開けてくれないの」って言ったらあ、
ドリアン助川:
はい
相談者:
(鼻をすする)「ドアに手が届かないの」って。
ドリアン助川:
うーん
相談者:
「ドアに手が届かないのよ」って(涙声)何回か言ってまして、
ドリアン助川:
はい。それがドア越しに聞こえて来たんですか?
相談者:
はい
ドリアン助川:
ええ
相談者:
それが、
ドリアン助川:
ええ
相談者:
えっと、夜中の、もうホントに、1時2時ぐらいだったんですね。
ドリアン助川:
はいはい
相談者:
わたし、タクシーですぐ行ったんで、
ドリアン助川:
ええ
相談者:
それで、あの、次の日にい、
ドリアン助川:
はい
相談者:
(鼻をすする)朝・・もう、その日は寝られなくてえ、
ドリアン助川:
ええ
相談者:
・・電話したんですけど、彼女は電話出ないのでえ、
ドリアン助川:
はい
相談者:
それでえ、警察に連絡して、
ドリアン助川:
あー
相談者:
それで、なんかあの、警察の方も、連絡・・見に行・・ってして、見に行って下さったんですけど(鼻をすする)
えっと・・なんか最初は、あのお、反応があったけどお・・反応がなくなったということでえ・・それで・・あの、ドアを開けて入ったら(鼻をすする)ドアのとこに寄りかかって、亡くなっていたということでえ(泣き)
ドリアン助川:
うーん・・それでこれは、病死だったんですね。
相談者:
あー、はい
ドリアン助川:
はい、うん
相談者:
一応、あの、はい
ドリアン助川:
うん
相談者:
警察の方の話では、「病死だ」ということでえ、
ドリアン助川:
うーん
相談者:
だ、わたしい、なんか、もうちょっと、く、なんか、軽く考えちゃってたんですよ。
ドリアン助川:
うーん
相談者:
か、彼女がホントに人のこと、思いやる人でえ、
ドリアン助川:
はい
相談者:
だから、もう、わたしにも心配掛けたくなかったと思う・・
ドリアン助川:
うーん
相談者:
のでえ(鼻をすする)あの、詳しいこと・・も、彼女も言わないで、いたのでえ、
ドリアン助川:
はい
相談者:
わたしも、ホントに、詳しいことを知らなくてえ、
ドリアン助川:
うーん
相談者:
(鼻をすする)うん、だから詳しいことを知ってればあ、もう、無理矢理い、にでも、病院引っ張ってってえ(泣き)
ドリアン助川:
はい
相談者:
(鼻をすする)治療受けさせたのにって思ってえ(泣き)
ドリアン助川:
うーん。あなたの・・旦那さんとかお子さんにこのことは、話してますか?
相談者:
あ、えっとお、その、「亡くなった」っていう、連絡が警察からあった時には、
ドリアン助川:
はい
相談者:
あの、主人が側におりましたのでえ、
ドリアン助川:
ええ
相談者:
(鼻をすする)えっとお、わたしそん時に、あの、全然、自分で・・記憶がないんですけど、
ドリアン助川:
ええー
相談者:
あとで主人に聞いたらあ、「もう、凄い泣き叫んでた」・・って、もう(鼻をすする)
ドリアン助川:
うーん
相談者:
「『どうして死んだんですか?』っていうのは、泣き叫んでた」ってお・・(鼻をすする)いうのは主人から聞きました。
ドリアン助川:
あはい・・そうですか。
相談者:
はい
ドリアン助川:
で、でまだずっと苦しいんですね。
相談者:
はい(泣き)
ドリアン助川:
はい、んー何か、少しでもね、楽になると、いいとは思うんですけれども、
相談者:
(泣き)はい
ドリアン助川:
では、今日の、回答者の先生、紹介いたします。
相談者:
はい
ドリアン助川:
幼児教育研究の大原敬子先生です。
相談者:
あ、
ドリアン助川:
よろしくお願いします。
相談者:
はい
(回答者に交代)
同世代の男性です。
感動しました。
ご友人の死、心からお悔やみ申します。
相談者様、そして亡くなられたご友人のお二人とも素晴らしいです。
自分自身が情けなく惨めに思えます。
今日からあなた方のような心を持って生きていきたいと心から思います。