温かい職場と優しい母と娘。安月給を嘆く女53にしみる中川節
(回答者に交代)
中川潤:
こんにちはあ、中川です。
相談者:
こんにちは、よろしくお願い致しますう。
中川潤:
あのお、今、お話聞いてえ、て、
相談者:
はい
中川潤:
今あ、お嬢さんが・・お母さんのこと考えると、
相談者:
はい
中川潤:
ね
相談者:
はい
中川潤:
「わたし嫁に行かない」と。
相談者:
はい
中川潤:
言い出しちゃってると。
相談者:
はい
中川潤:
で、それ、そのことが、あなたにとっては、娘が・・あ、のお・・
「わたしがあ、娘の負担になって」
相談者:
そうなんです。
中川潤:
「娘の、幸せを」ね
相談者:
はい
中川潤:
え、「閉ざすってことになるんだったら」
相談者:
はい
中川潤:
「こんな辛いことはない」と。
相談者:
そうなんです。
中川潤:
「そんなことのために、わたし頑張って来たんじゃない」と。
相談者:
そうなんです。
中川潤:
そういう思いがあるから、
相談者:
はい
中川潤:
余計切ないわけだよね。
相談者:
そうです。
中川潤:
だけどねえ、
相談者:
はい
中川潤:
これ逆にいー・・お話聞いてて思うんだけどもお、
相談者:
はい
中川潤:
いいお嬢さんじゃないですかあ。
相談者:
凄く良くしてくれます。
中川潤:
でしょう。
相談者:
はい
中川潤:
ね・・あのお、ちょ、ちょっと横道なんだけど。
相談者:
はい
中川潤:
あのお、今の会社なんだけどお、
相談者:
とってもいい会社です。
中川潤:
そうなんでしょ?、いや、今それを聞こうと思ったの。つまりね、
相談者:
はい
中川潤:
月は・・し、ん、はあ、あの10万ぐらいにしかならないけども、
相談者:
そうなんですよね
中川潤:
ね、
相談者:
はい
中川潤:
で、ドライバーで入ったんだけどお、
相談者:
はい
中川潤:
「辞めんでくれ」と。
相談者:
そうです。
中川潤:
ね・・引き留めてくれて、
相談者:
そうです。
中川潤:
だ今の会社はとってもいい会社なんでしょう?
相談者:
そうです。
中川潤:
うーん
相談者:
社長も凄く良くしてくれます。
中川潤:
うーん・・あのねえ、
相談者:
はい
中川潤:
あなたがね?
相談者:
はい
中川潤:
あのお、もし今の状況がね・・子どもさんたちも・・誰もいなくて、
相談者:
はい
中川潤:
あの亭主と別れて、
相談者:
はい
中川潤:
独り身になってしまって、
相談者:
はい
中川潤:
んでえ・・あの、頼れっていうわけじゃないんだけど、頼る親もなし、なくて、
相談者:
ええ
中川潤:
ん、まあ、あの事実上お・・あのお・・天涯孤独じゃないけども、独り身で、
相談者:
うん
中川潤:
ね?
相談者:
はい
中川潤:
あの、生きて行かなきゃいけなくて、
相談者:
はい
中川潤:
で月10万で、どうやって生活しようかと。
相談者:
はい
中川潤:
ね、そういうー・・・客観的には似たような状況に見えるんだけども。
相談者:
はい
中川潤:
そういう状況なんだったら、
相談者:
はい
中川潤:
これはこれでとってもお・・深刻なんだけども。
相談者:
はい
中川潤:
だけどねえ、あなたが将来を心配されるのは非常によく分かるんだけれども、もう少しね、
相談者:
はい
中川潤:
あの変な言い方なんだけど、
相談者:
はい
中川潤:
あの肩の力抜いて甘えてご覧なさい。
相談者:
あー・・
中川潤:
分かります?言ってる意味。
相談者:
それがなかったです。
中川潤:
そう。
あのねえ・・逆に・・子どもの立場から、
相談者:
はい
中川潤:
あの娘さんの立場から、
相談者:
はい(涙声)
中川潤:
あのお見るとね。
相談者:
はい(涙声)
中川潤:
そういうお母さんの頑張り方が、
相談者:
はい
中川潤:
もうねえ・・辛いの。
相談者:
そうなんでしょうか。
中川潤:
はあ。
だからこそね、お嬢さんも、
相談者:
はい
中川潤:
ね、お母さんを、ね、
相談者:
あ、はい(涙声)
中川潤:
少しでも気を楽にさしてあげたいと思うから、
相談者:
はい(涙声)
中川潤:
思うから、お母さんのために「嫁に行かない」って言ってんだ、そういうことなのよ。
相談者:
(鼻をすする)ああ、そっか。
中川潤:
そういうことなんだよお。
相談者:
(鼻をすする)分かりました。
中川潤:
分かる?
相談者:
はい
中川潤:
あ、お母さんがね・・まずね、
相談者:
はい
中川潤:
いっぺんね、肩の力抜いて・・ある意味ね、
相談者:
はい
中川潤:
お嬢さんたちにい、
相談者:
はい
中川潤:
「母さんちょっと疲れたわあ」
「ちょっと、休みたいんだわあ」と。
相談者:
はい
中川潤:
そういうスタンス・・ね?・・そういうー、要するに、し、気持ち・・
相談者:
(鼻をすする)はい(泣き)
中川潤:
の持ち様に、
相談者:
あはい(泣き)
中川潤:
自分をもう少しねえ・・苛めないで、
相談者:
はい
中川潤:
ねえ
相談者:
(鼻をすする)
中川潤:
もっと・・自分をもっと甘やかす。
相談者:
できないんです。
中川潤:
いやだから「それをやんなさい」つってんだよ。
相談者:
(鼻をすする)あーん分かった。
中川潤:
分かるう?
相談者:
はい(涙声)
中川潤:
ね、もうちょっと自分をね・・甘やかしてもいいですよ。こんだけ頑張って来たんだから。
相談者:
分かりました。
中川潤:
あのね・・あなたぐらいねえ、
相談者:
はい
中川潤:
こんだけ頑張って来て、15年間トラックドライバーをね、
相談者:
はい
中川潤:
やり続けて来てよお。
相談者:
はい(泣き)
中川潤:
年収400万も稼いで来てえ。
相談者:
はい
中川潤:
それでまあ、
相談者:
はい
中川潤:
辞めなきゃなくなっちまったんだけんどお、
相談者:
はい
中川潤:
今の会社はあ、それはそれで、良くしてくれるう、人が周りにいるわけじゃないですか?
相談者:
凄くいい、いい人ばっかり・・
中川潤:
ね
相談者:
はい
中川潤:
でなんで、そういい人かっていうと、あなたの頑張りす、の姿。
相談者:
はい
中川潤:
あなたの真面目な姿。
相談者:
はい
中川潤:
ね・・それが、凄くよく分かる、ほいでそれが、分かる人たち、ホントに幸せな、職場だからなんですよ。
相談者:
でわたし、辞めたくないんですよ。
中川潤:
んでしょう。
相談者:
「収入のために」
中川潤:
そうでしょう。
相談者:
「辞めたくない」って言ったんです、家族に。
中川潤:
うん、うん
相談者:
で「収入は少ないけど」
中川潤:
うーん
相談者:
「今の会社は」
中川潤:
うーん
相談者:
「好きなんだ」って。
中川潤:
うーん、好きだから辞めるべきじゃないんですよ。
相談者:
辞めたくない。
中川潤:
うん
相談者:
だけど、次の職場に、収入はいくらいいからって言って、
中川潤:
う、うん
相談者:
居心地が悪かったらあ、
中川潤:
うん
相談者:
いられないじゃないですか(泣き)
中川潤:
いられないでしょう。
相談者:
(鼻をすする)
中川潤:
だから今の職場をね、ね、収入があ・・少ないからつって・・ね、辞めたってあなた後悔するだけですし、
相談者:
はい
中川潤:
も、もっと酷い・・ね、
相談者:
あ、はい
中川潤:
もっと酷いあなたの精神的なストレス、
相談者:
(鼻をすする)はい
中川潤:
は(わ)、もう堪ったもんじゃなくなるわけですう。
だからあ、今のあなたは、ね、その素晴らしい職場、
相談者:
あはい
中川潤:
を、大事にすべきなんで、
相談者:
はい
中川潤:
だけどあなたの・・頭の中の、片一方では・・それは自分は楽しいかもしれないけども、
相談者:
はい
中川潤:
そこでもらえる、給料は、10万だからあ、
相談者:
はい
中川潤:
で・・月10万じゃ・・この先、娘やなんかに迷惑掛けないで、
相談者:
そうですね。
中川潤:
生きてくことができない。
相談者:
はい
中川潤:
ね
相談者:
うん
中川潤:
こっちを、自分のお・・その・・要するにカンファタブル(*)なあ・・気持ちのいい環境をね、
(*)comfortable: 快適な
相談者:
(鼻をすする)
中川潤:
守ろうとしたら・・ね、娘たちに迷惑を掛けてしまう。
相談者:
はい
中川潤:
ね・・うん、さりながら、あー、もっといい、えー、お金のところ、探して、たまたま見つかったとしても、
相談者:
はい
中川潤:
今より・・いい環境の職場があるとはとても思えない。
相談者:
おっしゃる通りです。
中川潤:
ね
相談者:
はい
中川潤:
で・・その両狭間で・・ね。何とか、どうしようってえ、そこで、もうドツボはま、はまってんです。
相談者:
そうなんです。
中川潤:
ね
相談者:
情けないんです。
中川潤:
なーんで情けないの?
相談者:
自分が、情けないんです。
中川潤:
あのね、情けなくないの、何にも。
相談者:
(泣き)
中川潤:
何も「情けない」なんて思う必要ないの。
相談者:
(鼻をすする)ただあ
中川潤:
うん
相談者:
先日、数日前に、
中川潤:
うーん
相談者:
会社の、
中川潤:
うーん
相談者:
懇親会があった時に、
中川潤:
はいはい
相談者:
気が付いたらあ、
中川潤:
はい
相談者:
わたしお洒落するう、暇もなくって、
中川潤:
はい
相談者:
気が付いたら、服が何にもないんです。
中川潤:
うーん
相談者:
んで、母が、
中川潤:
うん
相談者:
「買ってあげるわ」って言って、
中川潤:
うーん
相談者:
買ってもらったんですよ。
中川潤:
うーん
相談者:
でも・・考えたらあ(涙声)
中川潤:
うーん
相談者:
逆じゃないですか(涙声)わたしが母にしてあげなきゃいけないことを、
中川潤:
うん
相談者:
いまだ母は、わたしにしてくれてるんです。
中川潤:
うーん
相談者:
物凄い虚しくなっちゃって。
中川潤:
あのね、それを「虚しい」っていうふうにねえ。
相談者:
はい
中川潤:
考えるべきじゃないの。違うの。
相談者:
そうなんで・・
中川潤:
いい?
相談者:
うん
中川潤:
お母さんが・・ね、そうしてくれた・・のは、あなたがそこまで頑張って来た事、姿を見てるから。
相談者:
はい
中川潤:
単にわが娘が可愛いからだけじゃないの。
相談者:
はい
中川潤:
こーんなに、一生懸命生きて来てる娘で、
相談者:
はい(涙声)
中川潤:
ね、自分の服一つ買わないで、
相談者:
はい
中川潤:
孫をね、一生懸命ここまで育て上げた。
相談者:
あはい(涙声)
中川潤:
自分の誇りなんですよお。
相談者:
はい(涙声)
中川潤:
いいですか?
相談者:
はい
中川潤:
いいですか。
相談者:
はい
中川潤:
ここまで頑張って孫を育てて来たこと。
相談者:
はい
中川潤:
これが一番の、お母さんにとっては、親孝行なんです。
相談者:
・・そうなんですか。
中川潤:
そういうことなんです。
相談者:
そうでしょうか。
中川潤:
そうです(強い口調)
相談者:
じゃわたしは胸を張って行けばいいでしょうか。
中川潤:
当たり前です。
相談者:
はい、分かりました。
中川潤:
はあ!
もっと甘えなさい。
相談者:
はい
中川潤:
はい、いい?
相談者:
分かりました。はい
中川潤:
ね、「不安だ不安だ」なんて言わないの!
相談者:
はい
中川潤:
はい、分かったあ?
相談者:
はい
中川潤:
はい
(再びパーソナリティ)
給料10万しかくれない運送屋が良い会社な訳無いじゃん‥
相談から4年経つ。この相談者は元気でいるだろうか。必死に生きてるタイプには親身になる中川先生に味わいがある。