熟年離婚して再婚した父の相続。息子は遺産管理する後妻にどう対抗するか?
(再びパーソナリティ)
ドリアン助川:
もしもしい
相談者:
はいー
ドリアン助川:
あの、お母さまは、
相談者:
ええ
ドリアン助川:
ご健康ですか?
相談者:
あ健康です、はい
ドリアン助川:
ええ・・前の旦那が亡くなったという事は、お母さんご存知なんですか。
相談者:
は(わ)知ってます、はい
ドリアン助川:
あー、そうですか。
相談者:
ええ
ドリアン助川:
うん。何か・・言葉はもらしてました?
相談者:
あ、喧嘩別れしてるから、気にしてないみたいです。
ドリアン助川:
あ、そうですか。
相談者:
あ、そうです、はい
ドリアン助川:
うん。お母さん大事にしてあげてください。
相談者:
分かりましたあー
ドリアン助川:
はい、では、失礼します。
相談者:
はい、ありがとございまーす。
(内容ここまで)
突然の脳梗塞とかなのかね。
だって誰が悪いかって、父親。
後妻vs実子なんてお決まりのカード。
遺言を書いとけよ。
道義的には色んな考え方があるんだけど、だからこそ民法に規定があるわけで、それに従って主張すればいいだけだと思うけどね、あたしゃ。
大迫女史言うように、ドライに、事務的に。
この男が自ら醸し出している、ある種の後ろめたさ。
疎遠の父親の遺産にこだわることに対してなんだろうけど、権利を主張するって決めたんなら、それは胸の奥底に仕舞わないと。
やるならやる、やらないならやらない。
ケンカってそういうもんでしょ?
今のアンタみたいに「出来れば欲しい」とか惨めったらしい態度だと、調停員からして説得にかかってくるよ。
なにせ、調停を成立させることに動機づけられているから。
どうしたって妥協は必要なんだけど、そのタイミングは最後の最後。
それまでは、審判(*)上等っていう態度で臨まないと。
(*)審判: 調停で話し合いがつかないときに裁判所が提示する裁定。
さて、今日みたく分割できない遺産を分割する方法を代償金と言う。
後妻はマンションをもらう代わりに、マンションの価値の法定相続分に相当する金額を姉弟に支払うわけだ。
言っとくけど、住み続けたいなんて言葉を真に受けて、代償金を下げたりしても、そんなの名義変更が済めばなんの縛りもないから。
後妻が売ったからって「話が違う」とかバカの極み。
5千万の保険金なんて、よく情報掴んだもんだ。
これ、知ってるか知らないかで違うと思うよ。
もちろん大迫女史の言うとおり相続とは関係ないんだけど、代償金の原資を持ってることが分かったってのが大きい。
後ろめたさが消えて、心置きなく主張できるってもんだ。
男: どうやって交渉したら良いか?
ノーノー
交渉なんてしないよ。
するのは法律や判例に基づいた主張。
法定相続分では揉めようがないから、争点は遺産総額。
アンタは、
- マンションの実勢価格をエビデンスをつけて主張すればいいだけ。
- 銀行の取り引き履歴が手に入ったら、相続開始(死亡)後の引出しは無視して、相続開始時点の残高を遺産として主張すればいいだけ。
- 亡くなる前の多額の引出しは、「特別受益として持ち戻してください」って言えばいいだけ。
- 「葬式代に使った」って言われたら、「認めない」って却下すればいいだけ。
- 看病云々の寄与分を主張してきたら、「夫婦なんだから当然」って反論すればいいだけ。
:
万事こんな感じ。
ただ、アンタも知らない金融資産は諦めな。
引き出されていたり、換金されていれば、どうしようもない。
もし、銀行の取り引き履歴に金融機関名を見つけたら、ダメ元で後妻に開示請求するなり、金融機関に照会すればいい。
応じてくれればラッキーだ。
てか、それらも全部、調停が始まってからでいい。
どうせ棚ボタなんだから、今、アンタから積極的に動く必要はないの。
むこうが動いてくれるから、それに対処すればいいだけ。
こういうのは受け身の方が楽なんだから。
まずは、相手が不動産の名義を自分にしたいって言ってきたわけだから、これに対して、「法定相続分によって遺産分割させてほしい」と返事しておけばいい。
後妻は弁護士に依頼して調停を申し立てるから、アンタは相手方として応じるわけだ。
月一ぐらいで平日の休みがとれるなら、弁護士すら要らない。
これでアンタは年収以上のカネを無税で手に入れる。
あのー・・・田舎もんの私は70歳の老人が5000万の生命保険に加入してたって事が驚きです。年金生活でしょうか。自分が死んだら妻には5000万円残すって・・えらいね~。お葬式金すら残せない人もいるのにね。
今日の相談ではそこだけが興味持てました。