（再びパーソナリティ）

加藤諦三：
ほんっとに頑張ったね、今まで。

相談者：
はい、そうです。

加藤諦三：
物凄い頑張ったと思う。

相談者：
はい、はい

加藤諦三：
・・うーん、それでないとね？

相談者：
はい

加藤諦三：
中々認められないです。

相談者：
あー、そうですか。

加藤諦三：
つまりね、例えば自分がケチだとしますね？

相談者：
はい

加藤諦三：
自分がケチだと知ってるけれども、自分がケチと認め、られない人ほど・・

相談者：
はい

加藤諦三：
「あの人ケチよぉー」つて人を・・

相談者：
あー・・

加藤諦三：
貶（けな）すんですよ。

相談者：
ええ・・うんー

加藤諦三：
これはね？あの、あの精神分析論でいうと、投影といってね？

相談者：
はい

加藤諦三：
自分の心の底にある物を、

相談者：
はい

加藤諦三：
・・それは自分は知ってるわけですよ？

相談者：
はい

加藤諦三：
無意識では。

相談者：
はい

加藤諦三：
だけど、認められないわけね。

相談者：
はい

加藤諦三：
それを他人に投影して、

相談者：
はい

加藤諦三：
「あの人ケチよー」と。
例えば男だったら、
「あ！アイツ臆病でどうしようもねえや、あんな奴」つって・・

相談者：
うん

加藤諦三：
「も、アイツは臆病で臆病で、どうしようもねえ、ハッ、ハア」って・・

相談者：
はい、はい

加藤諦三：
声高に・・

相談者：
はい

加藤諦三：
笑う人なんかいるわけです。

相談者：
はい

加藤諦三：
それはね、

相談者：
はい

加藤諦三：
一番自分が臆病な人なんです。

相談者：
あー、そうなんですか。

加藤諦三：
だけど、

相談者：
はい

加藤諦三：
自分が臆病だと知ってる人は、これ、やんないんですよ。

相談者：
あーあ

加藤諦三：
心の底で自分が臆病だと知っているけれども、

相談者：
はい

加藤諦三：
臆病だと認められない人が、

相談者：
はい

加藤諦三：
他人を見て「アイツは臆病だ」と言って・・批判するんです。

相談者：
ああ、そうですか。

加藤諦三：
だけどあなた凄いわ。
僕ね、正直言ってね、

相談者：
はい

加藤諦三：
あなたと話（はなし）し始めてね？

相談者：
はい

加藤諦三：
あ、これは物凄い自分本位な人だと思ったの。

相談者：
わたしがあ、そうですか？

加藤諦三：
うん

相談者：
はい、イヒヒ（苦笑）

加藤諦三：
だけどそれを・・

相談者：
はい

加藤諦三：
あの・・あなたすんなり認めたからねえ。

相談者：
ええ

加藤諦三：
いやだから、よほど頑張って生きて来たんだと思いますよ。

相談者：
はい

加藤諦三：
・・だけど、ここでえ、ま、京先生が、指摘された事を素直に認めた・・ましたんでね？

相談者：
はい

加藤諦三：
あなた、これから上手く行きます、人間関係。

相談者：
はあ、そうですか。

加藤諦三：
だって、自分が自分本位だっていう事を認めないで、

相談者：
はい

加藤諦三：
「他人が自分本位だ」、「自分本位だ」って言ってたら、そりゃあ、上手く行かないでしょ？

相談者：
ええ、そうですね。

加藤諦三：
で・・今、これで・・

相談者：
はい

加藤諦三：
それを、認めた。これ、お世辞抜きですよ？

相談者：
はい

加藤諦三：
本、当に勇気があります。あなた。

相談者：
はい

加藤諦三：
もう、必ず素晴らしい人生になる。

相談者：
はい

加藤諦三：
こ、これだけ勇気があれば。

相談者：
はい

加藤諦三：
・・よろしいですか？

相談者：
はい。どうもありがとうございました。

加藤諦三：
はい、どうも失礼します。

相談者：
失礼します。

加藤諦三：
あなたの無意識が、あなたの人間関係です。