夫が逝ったら小姑と小舅が牛耳る舅名義の土地に住むアタシはどうなる?
(再びパーソナリティ)
ドリアン助川:
もしもし?
相談者:
はい
ドリアン助川:
あの、お声がしっかりしてますね。落ち着かれて。
相談者:
いいええ(苦笑)
ドリアン助川:
ええ
相談者:
はい
ドリアン助川:
あの・・
相談者:
ありがとございます。
ドリアン助川:
そのお気・・そのお気持ちで、え、これから立ち向かわれて下さいね、落ち着いて。
相談者:
はい、ありがとうございました・・
ドリアン助川:
はいはい、どうも・・失礼しまーす。
相談者:
はい、失礼します。ありがとうございました。
(内容ここまで)
那須さんの予告も狙ってやってるでしょ。
「主人にもしものときがあったときを心配する72歳」
夫婦愛?
どうせこんなことだろうと思った。
胃ろうで生きる爺さんが健気だ。
てか、司法書士に相談して法定相続分を教えてもらってんなら、あと何が知りたいんだよ。
てか、アンタが真っ先にやることがあるでしょ。
不動産の登記簿謄本は他人のものでも千円出せば誰でも取得できる。
これで今の名義を正確に知ることができる。
というのも、アンタの言うことが矛盾しているからだ。
「遺産分割は話し合っていない」
「義妹と義弟は自分たちの名義に変えている」
ま、いずれも、「と思います」が付くんだけどさ。
舅亡き後、舅名義の不動産の名義を変えるには、全相続人の署名捺印がされた遺産分割協議書が欠かせない。
もし、舅の土地の一部でも義妹か義弟の名義に変わっていたなら、
・舅の生前に贈与されたか、
・遺産分割協議はすでに終わっているか、
このどちらかだけど、登記簿謄本の日付を見れば一目瞭然。
遺産分割協議が終わっているとして、名義変更は名義人本人の単独行為で、しかも義務でもないから、アンタの夫の取り分だけが舅名義のままになっていても何の不思議もない。
たったこれだけを確認するだけで枕を高くして眠れる。
相談者 「権利書は義弟が持って行ってしまって」
こういうのも笑える。
よく聞く話だけど。
あのね、不動産の権利書ってのは、権利を持つ人が持っていて初めて意味を成すの。
権利者が亡くなったら、その権利書は記念品以外の何ものでもない。
舅の生死に関わらず、舅の名前が書かれた権利書を義弟が持っていても、それは義弟に権利がないということを示す文書だ。
ね?
笑えるでしょ?
一応絵にしてみた。
こんな感じ。
絵で分かる通り、今なら相続人3人で済むところ、夫が亡くなったら、いきなり舅の相続人(*)は倍の6人に増えるわけだ。
(*)舅の相続人: 正確には曲線で囲まれた人は舅の相続人ではないが、夫の相続分を相続することで、事実上は舅の相続人と同じ権利・義務が生じる。
同じことが義妹や義弟でも発生する可能性があるわけで、相続の処理は代替わりする前に済ませるに越したことはない。
もっとも、これからは、少子のあおりで、逆に相続人が少なくなっていくというようなケースも無きにしもあらず。
遺産分割協議のタイミングが左右する争続の勢力分布
余談だけど、ちょっと面白いのは、争続となった場合の勢力分布の変化だ。
レアケースかも知れんが、実際にアタシが経験したことだから。
もし、息子3人の間で、あるいはアンタと息子の誰かが反目していたとしよう。
そうすると、夫が亡くなれば、土地の取り合いが始まる。
金融資産であれば一円単位で法定相続分で分ければいいだけだが、不動産の場合はそうはいかない。
一括で売却でもしない限り、相談者が言っているように、通り道や形状の関係で現実的な分割がなされるハズだ。
そこに不平等が生じる。
もっともその争いは、夫の遺産の中での争いに過ぎない。
ところが、舅の遺産分割協議がまだ終わっていないとすれば、まずは、夫の相続分1/3の範囲を増やすことがアンタと息子たちの共通の利益になる。
義妹や義弟という大敵がいることで小敵が味方に転じるわけだ。
まさに昨日の敵は今日の友。
維新憎しで、自民党と共産党が手を組むみたいなけったいなことが争続でも起きるんやでえ。
勉強になりました。
同じ状況で旦那さんが亡くなり家を追い出された人が知り合いにいたもので。
旦那さんが亡くなっても権利が無くなるわけじゃないんですね、知り合いはそれを知らずに相続拒否に印鑑でも押さされたのでしょうね。周りの人もそうだと思ってるし、それを聞いた自分もそう言う物か、相続は早くやっとかないといかんな、くらいに思ってた、知らないって怖い。
遺産分割協議せずにほっとく人達って、難しいこと考えるのが苦手なうえに、お金に対する不安があるんですかね。
他人の意見を調べもせず、不安がって。
ちょっと、アレなのでは?
配偶者の相続に口出すとろくなことないとか
まだ亡くなる前から相続の話をするのはあさましいとか
よく言われるし私もいい印象はもたなかったけど
こんな老後になるならやっぱり元気なうちにきちんとしてて
ってせっつきたくなりますね。