姉にDV働く甥はかつての相談者。忘れたかのように立ち直りを妨害する良識的対応
(回答者に交代)
加藤諦三:
あなたの考え方、間違ってるとかそういうことじゃないですよ。
あなたが不登校になったという体験を持ってるわけですから。
相談者:
はい
加藤諦三:
だからあなたの、不登校になったときの気持ちね?
相談者:
はい
加藤諦三:
なんだか分からないけれども・・腹が立ったんだ、とかあ。
相談者:
あります、いっぱいありました。
加藤諦三:
理由は分かんないけど、慢性的に・・不愉快だったとか。
相談者:
はい
加藤諦三:
いろんな、気持ちをお・・全部この子に話してあげたらあ?
「こういうことしちゃいけない」「ああいうこと」し、「すべきだ」なんてそういうね?・・この子に一番、まずいのは、あの、社会の良識。
相談者:
うーん
加藤諦三:
社会の良識はこの子が立ち直ることを妨害します。
相談者:
・・うん
加藤諦三:
でね?、あなたは・・辛かったでしょう?・・不登校のとき。
相談者:
はい・・辛かったです。
わたしも引きこもりました6年ぐらい。
加藤諦三:
うん。「今・・あー、そっか・・この嫌な、この辛い経験は・・この日のためにあったんだ」っていうふうに、理解してください。
相談者:
はい、分かりました。
加藤諦三:
そしたら・・
相談者:
はい
加藤諦三:
この子、聞いてくれます。
相談者:
・・え
加藤諦三:
ていうのはね?、不登校になったりね?
相談者:
ええ
加藤諦三:
引きこもったときに・・
相談者:
はい
加藤諦三:
心の中であなたが叫んでいた言葉は・・
「助けてくれえ!」でしょ?
相談者:
そうなんです・・そうなんです。
加藤先生
この子も今同じなんです。
相談者:
ええ・・
加藤諦三:
「助けてくれえ!」って叫んでんです。
相談者:
うん
加藤諦三:
ところが・・
相談者:
ええ
加藤諦三:
この叫びに・・誰も・・耳を傾けてくれない。
相談者:
うーん
加藤諦三:
そこであなたね?、&#△%、「助けてくれえ」って叫んでるときに・・
「今の悩みは、無駄じゃないよ・・叔父さん見てごらん」と。
相談者:
うん
加藤諦三:
「叔父さんもこうだったんだ」と。
相談者:
うん
加藤諦三:
「助けてくれえ!って叫んでたけども」・・
相談者:
うん
加藤諦三:
「誰えーも、声をかけてくれなかったよ」と。
相談者:
うん、うん、うん・・そうです、ありがとうございます。
自分も救われたような気持、気持ちになりますね。
加藤諦三:
ええ、本当に・・
相談者:
ええ
加藤諦三:
自分のために、そして自分のため・・ん、に動くからこそ、
相談者:
はい
加藤諦三:
この28歳の子のためになるんです。
相談者:
・・や・・
加藤諦三:
ところが・・「この28歳の子のために」って動き出すと・・
相談者:
ええ
加藤諦三:
あなたのほうがキレるときが来ます。
相談者:
ええ
加藤諦三:
自分の人生を、受け入れること。
相談者:
はい
加藤諦三:
自分の運命を受け入れること。
相談者:
はい
加藤諦三:
それが心の成長なんです。
相談者:
・・あーあー・・なんか、気がついたっていうか・・なんかすごく、電話して良かったです。
加藤諦三:
うん、ありがとう!
相談者:
ありがとうございました。
加藤諦三:
はい。必ず・・空は、輝きます。
相談者:
ありがとうございます。
加藤諦三:
はいどうも失礼します。
相談者:
ホントに今日は、ありがとうございました。失礼します。
加藤諦三:
「助けてくれえ」・・それが、家庭内暴力の子どもの、叫びです。
自分が憎んでいる世界の中で生きていくのは辛いな。
陽のあたる場所しか見ようとしない人間は、他人の心の影に明かりを灯すことなどできない。その資格もない。闇を知るものだけが、闇を語れるのだ。
自分ならまず甥に謝りたい。
今までわかってやれなかったことを。
彼の叫びに気づいてやれなかったことを。
相談者があの頃の自分にフタをしていたんだね。
それに気づいた今、きっと判り合えると思う。
タイゾーの最後の
「(電話してくれて)ありがとう」
の一言が心に響いて泣いた。
管理人さん。
冒頭に加藤先生と欽ちゃんのラジオ番組でのやりとりを載せて下さり本当にありがとうございます。
思い当たる節がありすぎてハッとしました。
加藤先生はやっぱりすごいわ…。
自分も、ラジオ深夜便の加藤先生登場回を偶然拝聴。思わず聞き入った。「普通でない人は沢山いて、良識がその人たちを苦しめる」「憎むことでしか再生できない人もいる」これらを言える大人はそうそういない。大半の大人はネガティブを否定しながらネガティブなことを与えるから。
管理人さん書き起こしサンクスです。