遺産は兄に介護は私。明言して憚らない父に強力な交渉カードを見せられないワケ
(回答者に交代)
塩谷崇之:
はい、こんにちは
相談者:
もしもし、お願いします。
塩谷崇之:
はい、はい
84歳のお父さんの介護を今、一生懸命やってらっしゃるわけですね?
相談者:
はい
塩谷崇之:
で、お兄さんのほうは全然、介護には携わってないんですか?
相談者:
携わってないです。
塩谷崇之:
はあー、なるほど。
相談者:
はい
塩谷崇之:
で、えーとお兄さんはお父さんとは、ま、別に、ま、世帯を構えて、
相談者:
そうですね・・はい
塩谷崇之:
えー、一緒に住んでてわけでもないわけですね?
相談者:
はい、はい
塩谷崇之:
あー、なるほど。
お父さんは、えーと、今、1人で住んでるんですか?
相談者:
1人で住んでます。
塩谷崇之:
1人で住んでる、
相談者:
はい
塩谷崇之:
お母さんが亡くなってから、じゃ、ずっと1人で、
相談者:
はい、はい
塩谷崇之:
やってらっしゃるわけですね。
相談者:
はい
塩谷崇之:
分かりました。
でね?相続の問題というのは、
相談者:
はい
塩谷崇之:
法定相続分ていうのがあってですね。
相談者:
はい
塩谷崇之:
もし遺言がなければ、
相談者:
はい
塩谷崇之:
え、あなたのお父さんの相続人は、ま、あなたとお兄さんの、2人なので・・2分の1ずつの相続分があるんですよね。
相談者:
はい
塩谷崇之:
しかしい、
相談者:
はい
塩谷崇之:
あなたのお父さんが、えー、遺言をしてる場合には、
相談者:
はい
塩谷崇之:
その、おー、遺言をした方の、意思というのが、最優先されることになるので、
相談者:
はい
塩谷崇之:
え、もし、仮に、いー、ま、お兄さんのほうにね?、全部・・自分の、その遺産は相続させるというふうな遺言を、お父さんが
相談者:
はい
塩谷崇之:
していたとしたら、
相談者:
はい
塩谷崇之:
ま、お父さんの・・おー、意思が、
相談者:
はい
塩谷崇之:
ま、優先させることに、なります。
相談者:
はい
塩谷崇之:
ただね?、そうすると、ま・・もう1人のね、あなたとしては・・
相談者:
はい
塩谷崇之:
ま、半分、ぐらいは遺産もらえるのかなあ?というふうに思っていたけれども、まったくゼロになってしまうということでは・・あの、やはりちょっと公平え・・性に欠けるんではないかということで、
相談者:
はい
塩谷崇之:
えー、遺留分という制度があるんですね。
相談者:
あ、はい
塩谷崇之:
はい
で、遺留分というのは・・えー、遺言によっても、侵すことができない・・
相談者:
はい
塩谷崇之:
えー、相続分ていうんでしょうかね?
相談者:
はい
塩谷崇之:
ていうのが、ま、遺留分というふうに言われているんですけれども。
相談者:
はい
塩谷崇之:
相続人がね?
相談者:
はい
塩谷崇之:
子供2人の場合には、
相談者:
はい
塩谷崇之:
ま、片方にね?・・全部渡すという遺言があったとしても、
相談者:
はい
塩谷崇之:
あなたは、その、お、自分の相続分の半分、
相談者:
はい
塩谷崇之:
4分の1ですね、つまり。
相談者:
あ、4分の1?
塩谷崇之:
はい
相談者:
はい
塩谷崇之:
4分の1は、えー、わたしにくださいなと、お、いうことを・・主張することができるんです。
相談者:
はい
塩谷崇之:
でもそれは・・お父さんに対して主張するのではなくて、
相談者:
はい
塩谷崇之:
相続、が、実際に発生したあと、
相談者:
はい
塩谷崇之:
ま、つまりお父さんが亡くなったあと、
相談者:
あ、はい
塩谷崇之:
お兄さんが全部もらいますということになった場合に、
相談者:
はい
塩谷崇之:
お兄さんに対して・・
相談者:
はい
塩谷崇之:
え、わたしい、の、遺留分ていうのがね?
相談者:
はい
塩谷崇之:
遺言があったとしても4分の1もらえるはずなのに、
相談者:
はい
塩谷崇之:
それがゼロていうことになってるんで、
相談者:
はい
塩谷崇之:
え、その、4分の1の、そ、に、相当する?
相談者:
はい
塩谷崇之:
だけの財産は、わたしに分けてくださいというふうにお兄さんに、請求することができるんですね。
相談者:
あ・・兄に、はい
塩谷崇之:
或いはね?、全部お兄さんにっていうことになっていなかったとしてもね?
相談者:
はい
塩谷崇之:
例えばその、土地建物はお兄さんに・・
相談者:
はい
塩谷崇之:
というふうな、遺言、だったとした場合には、
相談者:
はい
塩谷崇之:
そういう場合には、その、ほお、ほかの遺産の部分で、4分の1、
相談者:
はい
塩谷崇之:
をー、満たしていれば、
相談者:
はい
塩谷崇之:
あなたの遺留分は、あ、侵害されてないということになるんだけれども。
相談者:
はい
塩谷崇之:
4分の1に満たないような場合には、その満たない部分についてね・・
相談者:
はい
塩谷崇之:
その差額分は、は、「お兄さん、わたしに分けてくださいね」ていうふうに請求することができるんですね。
相談者:
あー、はい
塩谷崇之:
それが、
相談者:
はい
塩谷崇之:
遺留分に関する制度です。
相談者:
あ、はい
塩谷崇之:
はい
ただこれはすべてお父さんが亡くなって遺言が出て来たあとの話ですから。
相談者:
出て来たあと。
塩谷崇之:
今、どうするっていうことはなかなか、今の段階では、んー、言えない、ところですよね。
相談者:
はい・・はい
塩谷崇之:
はい
で、もう1つは・・
相談者:
はい
塩谷崇之:
もちろん遺言がある場合にはね?
相談者:
はい
塩谷崇之:
えー、遺言が一番最優先にはなるんですけれども、
相談者:
はい
塩谷崇之:
そうは言ってもね?・・相続人全員がね?
相談者:
はい
塩谷崇之:
この遺言通りじゃなくて、
相談者:
はい
塩谷崇之:
別の形で遺産分割をしたいというふうな、ことで合意ができれば、
相談者:
はい
塩谷崇之:
え、遺産分割協議書というのを作って、
相談者:
はい
塩谷崇之:
その遺産分割協議書の中でね?・・遺言はこうなってるけれども・・
相談者:
はい
塩谷崇之:
それとは違う遺産分割をしますというような合意を?・・
相談者:
あ
塩谷崇之:
ちゃんと文書で作って、
相談者:
はい
塩谷崇之:
で・・
相談者:
はい
塩谷崇之:
署名捺印をすれば・・
相談者:
はい
塩谷崇之:
遺言書とは違う形の遺産分割っていうことも、できます。
相談者:
はい
塩谷崇之:
なので、ま、お父さんとの間でね?
相談者:
はい
塩谷崇之:
ま、なかなかね、お父さんに・・直接は言いにくいとは思いますけれども、
相談者:
・・あ、は、言えないですねえ・・
塩谷崇之:
あの、うん・・言えないですよね。
相談者:
あの・・DVを受けてたのでねえ、
塩谷崇之:
ん?
相談者:
親から暴力を受けてたんでね。
塩谷崇之:
お父さんから?
相談者:
はい
塩谷崇之:
あーあ
相談者:
もうだからね、そおっと、そういう話はちょっと、しにくい・・
塩谷崇之:
あー
相談者:
ていうかね?
あの、介護しに行くのも、物凄くしんどい・・で・・
塩谷崇之:
じゃあ、お父さんに何かちょっとそういうお願いするっていうのは難しそうなんですか?
相談者:
難しいですねえ・・
塩谷崇之:
うーん
相談者:
ま、チラっとは言ってるんですけども。
塩谷崇之:
うーん
相談者:
うーん、でも・・「お前にはやらん」
「お前はわしの介護しといたらいい」っていう・・
塩谷崇之:
あー
相談者:
ことを言われると、そのあとわたしもう、子供のときのことがあるんで、
塩谷崇之:
うん
相談者:
それ以上言えない・・ですね。
塩谷崇之:
うん、うーん、なるほどね・・
その介護のために、あなたがその、まあ、金銭的な負担も何かしてます?
相談者:
あ
塩谷崇之:
うん
相談者:
入院するってなったら、やっぱりパジャマちょっと多い目にいるじゃないですか。
塩谷崇之:
うーん
相談者:
そういうときにはわたしの・・ほうからお金出して、
塩谷崇之:
うん
相談者:
買って持って行ったり、
塩谷崇之:
うん
相談者:
ていうことはしてます。
塩谷崇之:
そういうときのお金はどうしてるの?
相談者:
わたしが出してそのまんまです。
塩谷崇之:
あー、お父さん出してくれないんですか。
相談者:
・・出してくれえ、ないですね。
兄のときは、出してます。
塩谷崇之:
んー、兄のときっていうのお兄さんが・・
相談者:
あ、兄が買って来た物に対しては・・
塩谷崇之:
あー
相談者:
出してます。
塩谷崇之:
あー、じゃずいぶん、あれですね。差があるんですね、お兄さんへの待遇とね。
相談者:
正直言うと、
塩谷崇之:
うん
相談者:
兄・・は・・300万っていう借金をしてたんですね。
塩谷崇之:
はい
相談者:
で、その、借、金を・・父親の、通帳から盗んで、借金返してて、
で、それが父親にバレて、
塩谷崇之:
うん
相談者:
でえ、もう、そのままあげるっていう形になったんですね。
塩谷崇之:
そんなことがあったにも関わらず、お父さんは、お兄さんに・・
相談者:
そうですね。
塩谷崇之:
全部、遺産を渡すというふうに言ってるんですか?
相談者:
言ってるんですね。
塩谷崇之:
あー
相談者:
ていうのは
塩谷崇之:
うん
相談者:
お墓あ、を看るのは、兄だから・・
塩谷崇之:
うん
相談者:
お墓を看るもんが・・遺産・・を、相続するもん、だっていうんです。
塩谷崇之:
うーん
遺産ん、相続というのはね?その・・
相談者:
はい
塩谷崇之:
お父さんの財産ですから、あくまでね?
相談者:
はい、はい
塩谷崇之:
えー、お父さんが生きてる間は。
相談者:
はい
塩谷崇之:
お父さんの意思がそういうふにもう固いのであれば、
相談者:
はい
塩谷崇之:
も、そこはしょうがないんですけれども、
相談者:
あ、はい
塩谷崇之:
ま、できればね?
相談者:
はい
塩谷崇之:
お父さん・・に、理解してほしいですよね。
相談者:
ですね。
塩谷崇之:
うーん
相談者:
でもお・・わたしはもう、もらえないんだったら、もらえないでね?
塩谷崇之:
うん
相談者:
父のお世話、これからね?
塩谷崇之:
うん
相談者:
します、せんっていう形を取りたいんですね。
塩谷崇之:
あーあー、なるほど。
相談者:
で、兄のほうでお世話してくださいってことをしたいんです。
塩谷崇之:
ふうーん・・そのこと、お父さんにちょっとぶつけてみたらどうなんですか?
相談者:
・・あー
塩谷崇之:
うん、わたしはね・・こうやって、一生懸命、介護してるのに、
相談者:
うーん
塩谷崇之:
うん、お兄さんのほうにね?・・全部遺産を相続させるっていうふに・・言うのは・・わたしはやっぱり納得できないから、も、そういうことであれば、お兄さんと、そのお兄さんのほうのお嫁さんにね?
相談者:
はい
塩谷崇之:
面倒看てもらってくださいと。
相談者:
・・あーあーあ
塩谷崇之:
うん
相談者:
・・あー
塩谷崇之:
うん
相談者:
そこお、がね?
塩谷崇之:
うん
相談者:
言うのがやっぱりね・・虐待、ていう、のが、子供のときにあったのが引っかかって、できないんですねえ・・
塩谷崇之:
ふうーん
相談者:
うーん
塩谷崇之:
怖い?お父さんにそういう話をするのは?
相談者:
怖いです。それだったら・・いらない・・のほうがマシかなって。
塩谷崇之:
あーあ、ま、だからそれも含めてね?お父さんにぶつけてみたらどうなんですか?
相談者:
・・あーあー
塩谷崇之:
うん・・ま、だったら、あの・・わたしは、ちょっと、お、もう面倒看切れないと。
相談者:
あー、ハハハ(苦笑)そこがね、で、できたら・・んー・・できない自分がいてて、
塩谷崇之:
うーん
相談者:
ん、すごく、自分で自分、に・・なんていうのかな?腹が立つというか。
塩谷崇之:
うーん
相談者:
で、できい、る自分であってほしいのに、
塩谷崇之:
うーん
相談者:
そういう話、が、できない自分がいて、いてるんですね。
塩谷崇之:
あー、なるほどねえ。
相談者:
うーん
塩谷崇之:
うーん。ま、でもね、そこは、ちょっとね、あの、勇気を持って、お父さんに言わないと。
相談者:
はい
塩谷崇之:
伝えないことにはね、たぶん、こういう人って気がつかない・・
相談者:
あ
塩谷崇之:
ですよ。
相談者:
気がつかないんですね?
塩谷崇之:
気がつかないんだと思いますよ。
あなたがどういう気持ちで・・
相談者:
うん
塩谷崇之:
行為をやってるのかっていうことについて・・
相談者:
うん
塩谷崇之:
考えてないし、
相談者:
うん
塩谷崇之:
あなたとお兄さんとの間の不公平感とかっていうのも考えてないし、
相談者:
うん、うん
塩谷崇之:
気がつかないと思うんで。
そこら辺はちょっとね、勇気を持ってね?
相談者:
はい
塩谷崇之:
あの、今の状況がこういう状況で・・えー、なんかこうアンバランスな状況になってるんだと。
相談者:
はい
塩谷崇之:
え、いろいろところにこう、きしみが来てるんだということを・・きちんと理解をしてもらう。
相談者:
はい
塩谷崇之:
そこは、あなたが勇気を持って・・
相談者:
はい
塩谷崇之:
言わないと、
相談者:
はい
塩谷崇之:
こういう鈍感な人たちは、
相談者:
はい
塩谷崇之:
いつまでも気がつかずに、
相談者:
はい
塩谷崇之:
ま、いいやと思って・・
相談者:
はい
塩谷崇之:
甘えちゃいますから。
相談者:
・・あー
塩谷崇之:
そこも頑張って、あの・・
相談者:
鈍感なんですね?
塩谷崇之:
鈍感なんだと思いますよ?
相談者:
あーあー
塩谷崇之:
鈍感というか無神経というのかね?
相談者:
あー、あー、あー、あー
塩谷崇之:
はい
相談者:
はい、はい
塩谷崇之:
・・そこはね?
相談者:
ああ
塩谷崇之:
はい、ちょっと勇気を持ってアクションを起こしてみてください。
相談者:
はい、&#、分かりました。
塩谷崇之:
はい
(再びパーソナリティ)
「おまえはオレの介護しといたらいい」
なんて言う父親ほっとけばいいのに、と思うけど。
DVトラウマのせいで怖くて麻痺してるから、言われるまま…
相談者さんお仕事してるのか?生活は息子さんに助けてもらってるのか?
その辺がわからなかったので気になりました。
自立出来ているのなら、縁切る覚悟で言いたいことはハッキリ言って
欲しいなと思いました。
わかります。
虐待のことも大きいでしょうけど、相談者さん自身「できれば遺産欲しい」から悩んでるのかな?って思ってしまいました。
行かなければいいのに と私なら思ってしまいます。
そういうことなら お兄さんに丸投げ でよろしいかと。
顔を合わせるのもストレスなら、自分の体調が悪いことにして、会わないことです。
ある意味明日からのニッポン放送視聴率週間をテーマ「お金が災いの元!もがく女性たち」を先取り、かつ彷彿させるような話かなあと思います。
お父さん、要介護だと思うので、ケアマネージャーなどの第三者に言ってもらうのも手かと思いますが、交代を要請しそうなので、難しいかなあ?
うちの両親も90歳近いのですが、戦後民法が変わって兄弟が平等に遺産分けするっていうことを知らないようなのです。長男が全部もらうものだと思っています。(父は上の兄弟が全員戦死して一人っ子状態、母は伯父に言われるままに判を押したようでなにももらっていない)知識が昭和どころか戦前で止まっている人がまだまだ世の中にいます。
お兄さんに「私もう行かないからよろしく」でいいのでは?お父さんを見捨てることに罪悪感があるのかな。こういう爺さんは誰のいうことも聞かないので、近所の人やケアマネさんが何か云っても無駄だと思う。
相続の問題ではなくて父親の支配から逃げられないというのが問題の本質だったんじゃないかと思います。今井・塩谷先生も十分な回答をなさったと思うけど、どちらかと言うと加藤・大原先生向きの内容だった気も。
「そんなDV親父ほっといて介護を兄に任せた方がいい」というのは相談者本人が一番良く分かってると思うので、他人に言われたところで「んなこと分かってるよ、できたら苦労しないんだよ」って感じだと思います。
それより「衰えた父親が本当に怖いのか?」「支配されたままの方が楽という気持ちが無意識にないか?」とか自省してみて欲しく思いました。
私も一人で母の介護を10年してました。兄は他県に住んでたので何も頼めなくて。
厳しくて怖くて兄が大事で私は二の次、いつも顔色見てた母の介護をなぜ私が一人でやらなければいけないのか。支配さんのコメント「衰えた父が本当に怖いのか、支配された方が楽という気持ちがないか」すごくわかります。
相談者さんは、絶対何もしてくれないであろう兄に言っても仕方ないという心境なんでしょうか。同じような悩みをもつ介護者と交流を持つなり、地元の専門家に相談するなり解決策を探して楽になってほしいです
もう、こんな親とお兄さんとはサヨナラして下さい。何言っても相談者さんが負けてしまいます。
前向きに闘うおつもりなら全てを言って理解して貰えるように頑張るしかないのでしょうけど、情けなくなって来るのではないでしょうか。
介護には行かない、遺留分でヨシとしてお父さんが亡くなったらお兄さんとは親戚付き合いを止める事が楽になりませんか。
自分は虐待されていた
兄と差をつけられて不公平だ
これに気づき、相談しようと思っただけ救いがあるかも。
気づかぬまま親の言いなりで生きていく人も少なくない。
どうにか頑張って支配から抜け出してほしい。