施設では評判良く息子の前では豹変する父親と男のジレンマ
(回答者に交代)
森田豊:
もしもし、森田ですう。
相談者:
あ、お世話になりますう。
森田豊:
よろしくお願いいたします。
相談者:
こちらこそ、よろしくお願いいたしますう。
森田豊:
実際に、お父、さ、ま、があ・・
相談者:
はい
森田豊:
ここの施設で、「帰りたい」という・・理由、なんですけれど。
あなたはぁ、ご自身で、アスペルガー症候群とかそういう、まあ・・本人の特性、が、影響してると・・おっしゃってますけれど。
相談者:
はい
森田豊:
何かその施設に問題があるとか。
あるいは職員とか、
相談者:
はい
森田豊:
他の入居者との関係が悪いとか、客観的なトラブルはあったんですか?
相談者:
いえ、ええっと、全く無いような状況です。
森田豊:
うーん・・じゃあまあ、全く見ててもぉ、普通だったら順調に行くのにぃ、
相談者:
はい
森田豊:
お父さんの場合は、どうも拒絶反応が出てくると。
で、その、拒絶反応が・・周りの人には全く出てなく、あなたにだけ・・その、怒りみたいなのが、向かうということなんですか?
相談者:
そうですね。この間は、兄に行ってもらったんですけど。
兄に対しても、ちょっとなんか・・あの怒りを、
森田豊:
うん・・
相談者:
出してたって・・いう、状況なんですが。
ただあのう、最近ですね、あの、父のちょっと、様子を見てた時に、
森田豊:
うん・・
相談者:
先日、あのお、ちょっと、あのお、父のとこ行った時、ちょっとなんか、臭うなあと思いましたら、ちょっとあのお、 下の粗相をしてしまってたりとか。
森田豊:
うん・・
相談者:
あとは、昼間、食べてないのに、「食べた、食べた」っていうような、発言ですとか。
部屋に、あの、ちょっとこう・・チラシかなんか貼ってあるものを、今まで全、然、なんにもこう、言わなかったのが、急に、「あ、このチラシは、私の悪口を書いてある。ここの職員はなんなんだ」「これは法律違反だ」っていうような、
森田豊:
うん・・
相談者:
ことを、言い始めたので。ちょっとこう、認知症と言いましょうか、
森田豊:
うん・・
相談者:
あの、ボケと言いましょうか、そういったものが出始めてるんではないかなと思いました。
森田豊:
うん。
これまで、そのお・・施設に入るまでですね、
相談者:
はい
森田豊:
お父さんは、
相談者:
はい
森田豊:
周囲の人たちと、
相談者:
はい
森田豊:
何かトラブル・・が、起きたとか。
コミュニケーションが取りにくかったとかって、
相談者:
はい
森田豊:
そういうことは、なかったんですか?、あるいは・・
相談者:
◆#
森田豊:
この施設に入ってから、そういう、アスペルガー症候群っていう、特性が、出てきたように思うんでしょうか?
相談者:
私が物心をついた時から父は、「お前ら親子よりも、自分の、親兄弟の方が大切だ」ということで。母親に対しても、なんかもう、一切、モラハラをこう、繰り返してたような、物心。
森田豊:
うん・・
相談者:
そして、自分の子供、兄、私に対しても、すごく、あの、毛嫌いをしているような状況で。
森田豊:
(吸って)
あなたはその、お父さんに、ガンガン言われてぇ・・すごく、心、傷つきますか?
相談者:
もう・・私が、その・・言われたことに対して、全部こう、受けて・・しまう、性格なものですから。
森田豊:
ううん・・
相談者:
もう、頭の中も心の中も、もう、モヤモヤモヤモヤしているのが、毎日続いてしまって、ちょっとこう・・耐えられないんです。
相談者:
そおうですね、だから、あなたのね?
相談者:
ええ
森田豊:
心が、折れてしまうんだったらぁ、
相談者:
ええ
森田豊:
やはり、そのう、お年寄り相談センターの方の言うように、
相談者:
はい
森田豊:
距離を持つっていうことも、いいのかな?と、思いますよ?
相談者:
はい
森田豊:
た、だぁ・・お父様のこと、考えるとお、
相談者:
はい・・ええ。
森田豊:
なんか、あなたが行かなくなっちゃうとお、人生に色が無いっというか・・なんか、つまんなくなっちゃうのかなあと思うので。
あなたに、なんか・・怒ったりしてえ、んん、なんとかぁ、施設の人とは、みんなと仲良くしようと、頑張ってる。
その、エネルギー源になってるのかなあ?とも思っちゃうんですね。
相談者:
・・
森田豊:
ただ、あなた自身がね、病んでしまうと、
相談者:
はい
森田豊:
どうしようもないのでえ。
相談者:
ええ、ええ、ええ。
森田豊:
なんか、もうちょっと、なんか、割り切ってえ・・何か、そのう、施設の悪口言ったり、するのをね?
相談者:
はい
森田豊:
あなたが、聞いても・・あまり気にしない人っていますよね?、世の中には。
相談者:
・・◆#(ため息)
森田豊:
もし、あなたが、そんな風になれるんだったら・・それが、今のぃ、理想の、親子像なのかなあと思うんですけど、難しいですかね。
相談者:
難しいです、正直。
森田豊:
んん・・そうしたら、もう・・
相談者:
ええ
森田豊:
あんまり関わらないんでしょうねえ。
なぜなら・・うちづら(内面)でそんな風に、怒りを爆発しなくても、
相談者:
ええ、ええ。
森田豊:
お父様は外面だけでもお、皆さんと、
相談者:
はい
森田豊:
施設の方々と、トラブルなくやってらっしゃる、のかなと思いますので。まあ、この先・・
相談者:
はい
森田豊:
何か、トラブルが出てきた時には、
相談者:
はい
森田豊:
責任持って、解決する、と・・
相談者:
はい
森田豊:
いう、ことでも、いいのかなあとは思いますけどねえ。
相談者:
あ、はい。
森田豊:
ま、ただ・・僕が、ちょっと、厳しい言い方をするとお、
相談者:
はい
森田豊:
お父さんの特性だけの問題じゃなくてえ、
相談者:
ええ
森田豊:
あなたのぉ、なんか、一生懸命すぎる?・・こうあるべき姿を、求め、すぎると・・いうところにも、なんか、問題が、あるので。
相談者:
・・
森田豊:
あんまりぃ、なんか、そのう・・「お父さんが悪い」っていう感じにしなくていいかなと思うんですけど。(吸って)だから・・
相談者:
はい
森田豊:
本当にこれから、やっぱり、なんか、お父さんが困ったり・・施設の方から、何か困ったことがあった時には、手を、差し伸べると、
相談者:
はい、はい
森田豊:
いう、姿勢だけは、保っていった方がいいし。
相談者:
そうですね、それは・・
森田豊:
っ、すうううう・・
相談者:
考えてはいるんですけども。
森田豊:
そう、ですねえ・・
であと・・マッサージの件が、ちょっと、十分把握できなかったんですけれど。
相談者:
はい、はい。
森田豊:
もう一度・・話して、いた・・だいて、いいですか?
相談者:
先日も、ちょっと、その・・老人ホームからマッサージ店まで、送迎をしていただいたんですが、帰りにちょっと、 父親が、脱走しそうになりまして。
森田豊:
・・
相談者:
隙あらば、なんかもう、自宅に戻ろう としてる姿勢があるものですから。このまま・・スタッフに任せて、大丈夫 なの、かなあ?という、心配があります。
森田豊:
でも・・
相談者:
ええ
森田豊:
そう言っているあなたの中 にはあ、
相談者:
はい
森田豊:
やっぱり・・たとえ怒られても、多少は関わりたいっていう、気持ち が、あるんじゃないですか?
相談者:
なんか、ちょっと、自分でもこう・・言われた ことに対して、全て、こう、向き合って。
森田豊:
うん・・
相談者:
全て、全力投球を、しなければいけないっていう、性格なものですから。
森田豊:
うん・・
だからさ、お父さんからの評価を求めなければいいんだよ。
やっぱあ、あなたは、お父さんのこと好きでしょ?、だって。
相談者:
いや、大っ嫌いです。
森田豊:
大っ嫌い?
相談者:
ずーっと、ちっちゃな頃から、自分の子供じゃないっていうことで、
森田豊:
うーん・・
相談者:
バカにされて。
母親に対しても、すごく・・モラハラをしてて。
森田豊:
・・
相談者:
だから、母親が、亡くなってから、わたくしは、父親に対してもう、本当に、面倒みたくないって思いが、あって。
森田豊:
うん・・うん
相談者:
もうこの7年間、正直なところ、
森田豊:
うん
相談者:
毎日、毎日、朝起きた時、「まだ今日も生きてたのか、まだ今日も生きてたのか」
森田豊:
(吸って)うん
相談者:
っていうような思いで、
森田豊:
うん。だんだん・・
相談者:
・・もう、しょっちゅう喧嘩でした。
森田豊:
うん。だんだんわかってきました。
あなたの気持ちは、よくわかりました。
相談者:
・・
森田豊:
じゃあね?、きっぱりもう、老人ホームには行かないと。
で、
相談者:
はい
森田豊:
あなたが、老人ホームと関わらないと。
相談者:
はい
森田豊:
まあ、経済的な支援はしているのかもしれませんけど。
相談者:
ええ
森田豊:
もう、関わらないとして。
相談者:
はい
森田豊:
あなた自身も、それで、いいんですかね?
相談者:
私は、できる限りまあ・・問題を犯さなければ、もう、あんまり・・父親とは関わりたくないとは思っております。わたくしは・・
森田豊:
じゃあ簡単じゃない。
今から3ヶ月さあ、
相談者:
ええ
森田豊:
もう、老人ホームには連絡しない。それからぁ・・お父さんとかには行かない。
相談者:
はい
森田豊:
で、あなたの気持ちにどんな変化が起こるか。
で、老人ホームが、どんな、すったもんだが起こるのか、
相談者:
はい
森田豊:
ちょっと見て、困って連絡が来たら、あなたが介入すればいいんじゃない?
相談者:
はい、はい・・
森田豊:
そしたら、とりあえず、3ヶ月あなたは、あなたの希望通り行くんじゃないかな?
相談者:
なるほど・・分かりました。
森田豊:
(吸って)まあ、私が、全部把握してるわけじゃないので、
相談者:
はい、はい
森田豊:
あくまで、参考になれば、幸いです。
相談者:
はい、はい、わかり・・
相談者:
加藤諦三先生にお戻しします。
(再びパーソナリティ)