【日曜に読む傑作選】妹に迫った夫を許さない!矛盾を突かれて撃沈する女52歳
テレフォン人生相談 2011年10月17日 月曜日
パーソナリティ: 加藤諦三
回答者: 大迫恵美子(弁護士)
相談者: 女52歳 長女23歳と次女19歳の3人暮らし 単身赴任中の夫62歳 独立してる長男25歳
今日の一言: 無し
加藤諦三:
もしもし?
相談者:
あ、もしもし?
加藤諦三:
はい、テレフォン人生相談です。
相談者:
あ、あ、あの、よろしくお願いします。
加藤諦三:
はい、最初に年齢を教えてください。
相談者:
はい、52歳です。
加藤諦三:
52歳。
えー、結婚してます?
相談者:
はい
加藤諦三:
えー、ご主人何歳ですか?
相談者:
62歳です。
加藤諦三:
62歳。
お子さんは?
相談者:
3人います。
長男25歳、
加藤諦三:
はい
相談者:
長女23歳、
加藤諦三:
はい
相談者:
次女19歳です。
加藤諦三:
19歳、はい、分かりました。
それで、どんな相談ですか?
相談者:
はい、あの、24年前、あの、妹が、突然1泊、泊まりで家にあの、遊びに来ました。
加藤諦三:
はい
相談者:
で、あの、夜の10時頃、あの、遅くなったんで、あのお、私と、子供、らは、あの、就寝しました。
加藤諦三:
はい
相談者:
で、あの、会社から、あの、夜遅く、あのお、主人が、帰宅したんですが、
加藤諦三:
はい
相談者:
お客様用の布団に寝ている、妹に、
加藤諦三:
はい
相談者:
「セックスしよう」と、あの、迫って、いきました。
で、それを、1年ほど経って、あの、妹から、電話で、聞かされました。
加藤諦三:
はい
相談者:
でえ、私はあの、物凄いショックを受けました。
加藤諦三:
はい
相談者:
妹から、あの、主人に向かって「謝れ」言うて、あの、ところが主人は無言で(涙)、代わりに私が、土下座して、
加藤諦三:
はい
相談者:
あの、妹に、謝りました。
加藤諦三:
はい
相談者:
しかし妹は、「夫婦は、一心同体であれ」って、
加藤諦三:
はい
相談者:
あの、私も、許しませんでした(涙)
加藤諦三:
はい
相談者:
で、私は、あのお、主人を問い詰めました(涙)
加藤諦三:
はい
相談者:
だ、反対に、「俺の方が被害者じゃ」って、居い、直りました(泣)
加藤諦三:
あの、「俺の方が被害者だ」っていうのはどういう意味ですか?
相談者:
そう、あ、主人に、聞かないと分かりません。
加藤諦三:
はい
相談者:
これは一体・・(泣)
で、もお、休日になるともう、お互い喧嘩ばっかりです。
もう憎しみとか、そんな渦巻いてるんです。
あたま・・
加藤諦三:
あなたの中にね?
相談者:
はい
加藤諦三:
はい
相談者:
ほんでもう、喧嘩ばっかりです。
もう私があの、時々、この、件のことをチラッと話(はなし)すると、主人が、「別れよう!」って。
「俺はお前と一緒に居ても幸せになれない」って。
加藤諦三:
はい
相談者:
しかし私はあの、別れるつもりは全くありません!
経済的にも大変いうこと、あの、私もあの・・知ってますんで。
加藤諦三:
はい
相談者:
で、今までは、あの、主人が単身赴任で、
加藤諦三:
はい
相談者:
あのお、離れて、ましたし、主人の顔も見ることもなかった、もう、盆、正月、ゴールデンウィーク我慢してさえいれば、
加藤諦三:
ええ
相談者:
良かったんで、私あの、精神的に今は、落ち着いて、います。
ところが、
加藤諦三:
・・
相談者:
ところが、
加藤諦三:
はい
相談者:
来年主人が会社を辞めてあの、家に、帰ってくるんです。
加藤諦三:
はい
相談者:
で、これから、20年、30年、主人と毎日、おんなじ屋根の下で暮らすことになるんです。
加藤諦三:
はい
相談者:
もう主人に対する、この、怒り、
加藤諦三:
はい
相談者:
物凄い、この憎しみ、
加藤諦三:
はい
相談者:
もう、どーしても許せない!
加藤諦三:
はい
相談者:
どう、これからあの、生きていけばいいのか?あの、分からないんです。
加藤諦三:
うん・・
あのお、「別れることは絶対嫌だ」って先程おっしゃいましたね?
相談者:
あの、あのお、あの、別れることは、しません。
加藤諦三:
それと、もう一つそのお、ご主人の「俺え、の方が被害者だ」っていう意味も、分からないわけですね?
相談者:
はい
加藤諦三:
うん・・、だけど、そういうなこと、ご主人はいつも言ってるわけですか?
相談者:
そうです。
加藤諦三:
ああ
相談者:
もう、もう・・問い詰めると、「俺の方が、被害者じゃ、俺の方が被害者じゃ」。
「馬鹿なこと言うな!あんたが悪いんや!」
加藤諦三:
はい
相談者:
「あんたが原因で、こんなことになったんや!」って。
加藤諦三:
はい
相談者:
・・
加藤諦三:
で、結婚はこれは、恋愛結婚ですか?それともお見合い・・
相談者:
はい、れん、恋愛です。
加藤諦三:
恋愛ですか?
相談者:
はい
加藤諦三:
で、お子さんが3人いらっしゃいますよね?
相談者:
はい
加藤諦三:
今この、3人のお子さんは?、あなたと一緒に暮らし・・
相談者:
あの、長男は、あのお、県外に出て、おりまして、あのお、下の2人が、私と一緒に、同居、してます。
加藤諦三:
そうすと、今この、3人で同居して、そこに、あのお、ご主人が、定年なって帰ってくるということですね?
相談者:
そう、そうです。
加藤諦三:
わかり・・
相談者:
私は、
加藤諦三:
はい
相談者:
絶対、主人を幸せにはさせない!
加藤諦三:
うーん
相談者:
「あんただけを幸せにはさせない」って。
加藤諦三:
うーん・・
あのお、妹さん~、との事件ていうのは、
相談者:
はい
加藤諦三:
これはあれですか?
事実、その通りなんですか?
相談者:
はい!
事実その通りです。
加藤諦三:
うーん。
その後、妹さんは、どう、なされてます?
相談者:
妹は1人で暮らしてます。
加藤諦三:
1人で暮らしてらっしゃる?
相談者:
はい
加藤諦三:
で、この妹さんとは、今、もう、付き合いがないわけですか?
相談者:
全くありません。
加藤諦三:
全くありません?
相談者:
はい
加藤諦三:
そのお、何ていうんですかねえ。
あなたの、ご、自分の未来をつ、常に否定的に考えてますよねえ?
相談者:
はい
加藤諦三:
ご主人は、幸せにさせないと。
相談者:
はい
加藤諦三:
自分と一緒に不幸にさせるんだと。
相談者:
はい、そうです。
加藤諦三:
で、あの、自分の、あ、未来を、幸せにし、なろうっていう気持ちはないわけですね?
相談者:
いや、あのおー・・そりゃあ、私も幸せになりたいです。
加藤諦三:
はい
相談者:
・・
加藤諦三:
でも、幸せになりたいけれども・・
相談者:
から、
加藤諦三:
はい
相談者:
幸せになりたいから、
加藤諦三:
ええ
相談者:
あのお、どうして、これから生きていけばいいのか?
加藤諦三:
ああ・・
相談者:
を、お聞きしてるんです。
加藤諦三:
うーん。
ご主人、に対する憎しみは変わらないわけですよね?
相談者:
はい
も、強い、もう、強いです。
加藤諦三:
んん
相談者:
どうしても許せない!
加藤諦三:
どうしても許せない?
で、あなた、じ・・
相談者:
謝らない。
主人は、あの、このことについて謝らない!
加藤諦三:
うーん
相談者:
私が代わりに謝って・・
加藤諦三:
あ、あの、妹さんのことですか?今言ってるのは。
相談者:
はい
加藤諦三:
ほおーん。
分かりました。
それで、あなたとしては、もう今、憎しみに・・あのお、煮えくり返っていて、
相談者:
はい
加藤諦三:
えー、未来・・
相談者:
だけど別れることもできない。
加藤諦三:
うーん。
要するに、あなたご主人が凄い好きなんですね?
相談者:
何で好きなんですか!?
加藤諦三:
いや、それ、と・・
相談者:
もうお金があったら、
加藤諦三:
うん
相談者:
お金が何億ってあったら、
加藤諦三:
うん
相談者:
もう、もう、すぐ別れますよ。
愛してなんかいません!
加藤諦三:
うーん
相談者:
愛なんかもう、ないです!
加藤諦三:
うーん・・
分かりました。
そうすと、今日の相談というのは?
相談者:
おんなじ屋根の下で、20年も30年も暮らさなきゃいけない。
加藤諦三:
ええ
相談者:
これを、どう・・どうやってこれから生きていけばいいのか?
加藤諦三:
っていうことですか?
相談者:
はい
加藤諦三:
はい、分かりました。
ちょっと、法律相談とは、ちょっと、そのお、性質が違うかと思いますが、今日はあの、スタジオに弁護士の大迫恵美子先生がいらしてるので、
相談者:
ああ、はい
加藤諦三:
お願いしたいと思います。
相談者:
はい、はい
(回答者に交代)
うーん!こんな傑作があったんですね。
大迫先生、見事だわ…。
ここまで嘘を言わず本質をつきながら、焼け石を巧みにクールダウンして和ませるところまでできるとは…。
大迫先生は憧れの大人の女性です。