子を持って湧き起こる母への怒り。女に訊ねる2つの選択肢。どっちかで対処は異なる

テレフォン人生相談 2016年6月8日 水曜日

パーソナリティ: 加藤諦三
回答者: 大原敬子(幼児教育研究家)

相談者: 女39歳 夫33歳 一人息子3歳

今日の一言: 憎しみのエネルギーを生産的生き方に変える、それが人間の偉大さです。

加藤諦三:
もしもし?

相談者:
はい

加藤諦三:
はい。
テレフォン人生相談です。

相談者:
こんにちは。

加藤諦三:
はい

相談者:
よろしくお願いいたします。

加藤諦三:
はい。
最初に年齢教えてください。

相談者:
39歳です。

加藤諦三:
39歳。結婚してます?

相談者:
はい

加藤諦三:
え、ご主人何歳ですか?

相談者:
33歳です。

加藤諦三:
33歳。お子さんは?

相談者:
息子が一人おります。

加藤諦三:
何歳ですか?

相談者:
あ、3歳です。

加藤諦三:
3歳。

相談者:
はい

加藤諦三:
はい、わかりました。
それで、どんな相談ですか?

相談者:
あのお、私が育児をするようになってから、

加藤諦三:
はい

相談者:
今までの、母親との関係を思い返すことが多くなったんですね。

加藤諦三:
はいはい

相談者:
で、自分の中ではあ、過去のものであった出来事お、でも、こう、いくつか許せないことが最近ふつふつと思い出されてきて、

加藤諦三:
ううん

相談者:
それに対する、対処方法と言いますか、

加藤諦三:
はい

相談者:
気持ちの持って行き方を、教えていただければと思います。

加藤諦三:
はい。
要するによく世の中でね、子を持って知る親の恩って言うけど、逆に、子を持って知る、親への恨みつらみっていうのかなあ、

相談者:
はい

加藤諦三:
子を持って知る親の恩という、のの反対のことってのはよくあるんですよね。
あの、この3歳のお子さんを育て出してから、

相談者:
はい

加藤諦三:
そういえばお母さんにこう言われたとか、

相談者:
はい

加藤諦三:
こういうときにこうされたとかっていうのが、

相談者:
はい

加藤諦三:
思い出されてくるっていうこと?

相談者:
そうです。で、思い出してこう、怒りがこう、湧いてきてしまうんです。

加藤諦三:
はい、はい、はい。
例えばどんなこと?

相談者:
勉強がわかるまで叩かれたこととかあ。

加藤諦三:
はい

相談者:
あとお、常に下の兄弟(姉妹?)と比べられてきたこととか、

加藤諦三:
はい

相談者:
例えば、何かしたいと言っても、

加藤諦三:
はい

相談者:
「どうせおまえにはできないからやめろ」と言われたりとかあ。

加藤諦三:
はい、はい、はい。
ということは、あなたはあれなのかなあ、ま、勉強がわかるまで叩かれた、で、それは私が悪いからだと。

相談者:
はい

加藤諦三:
あるいは兄弟と比べられたと。
それは私がちゃんと下の兄弟を世話しないから私が悪いんだと。

相談者:
そうですね。
こう、何かあれば常に自分はだめなんだ、自分は悪いんだって、

加藤諦三:
うん

相談者:
常に思ってきました。

加藤諦三:
私が悪いんだという、思うことで、すべてのことに対処してきたわけですね?

相談者:
多分、そうだと思います。

加藤諦三:
うん。
ところが実は、あなたの本当の感じ方は、私が悪いんだっていうんじゃなくて、怒りだったんですよね。

相談者:
はい

加藤諦三:
だけど、その怒りは許されない感情だからね。

相談者:
ううん、あとはあ、

加藤諦三:
はい

相談者:
私が思うに、多分一言でもいいから、

加藤諦三:
はい

相談者:
頑張ったねとか、

加藤諦三:
はい

相談者:
よくやったねとか、

加藤諦三:
はいはい。

相談者:
そういう一言さえあれば、

加藤諦三:
はい

相談者:
救われたと思うんです。

加藤諦三:う
うん・・それはものすごい傷ですよね、心が。

相談者:
はい

加藤諦三:
あの、

相談者:
はい

加藤諦三:
ご主人との関係の中でなんかトラブルっていうのはなかったですか?
トラブルてか、気持ちの上での。

相談者:
ううん・・・
はっきりと覚えてないんですけど、

加藤諦三:
はい

相談者:
子供が生まれたころに、こう、何回かやっぱりストレス溜まってえ、

加藤諦三:
うん

相談者:
私が主人に八つ当たりをしまってえ、それで夫婦げんかに発展してしまうということが度々あってえ、

加藤諦三:
うん

相談者:
その中で、あの、私があ、自分の母親に関する発言をしたりとか、何回かしていたところ、

加藤諦三:
うん

相談者:
主人の方から、

加藤諦三:
うん

相談者:
「お母さんのことを嫌いなんだね」、ってこう、ズバッと言われて、

加藤諦三:
うん

相談者:
全部主人がそれを受け入れてくれたと言いますかあ、

加藤諦三:
うん

相談者:
「ああ、これは心の傷があるからなんだね」って言ってくれて、

加藤諦三:
うん

相談者:
こう、受け入れてくれて、

加藤諦三:
うん

相談者:
それで、こう、収まってきたかなっていうのはあります。

加藤諦三:
でもあなた、いいご主人と巡り会えましたねえ。
つまりあなたの心の問題がね、そうやって

相談者:
はい

加藤諦三:
受け入れてくれるご主人じゃなくて、これもう一度ね、従順を強いられることだってあるわけですから。

相談者:
はい

加藤諦三:
そうじゃないんですよね。

相談者:
違います。

加藤諦三:
ねえ。
で、あなたはあ、子育てが始まって、また、やっぱり、お母さんが許せないってことね?

相談者:
はい

加藤諦三:
で、今日の相談っていうのはそのお母さんの、に対する怒りをどう処理するかっていうこと?

相談者:
そうです。許した方がいいのか、

加藤諦三:
うん

相談者:
それとも許せないものは許せないものとして、こう、自分の中で踏ん切りをつけるか。

加藤諦三:
だってあなた、僕がね、

相談者:
はい

加藤諦三:
「お母さんを憎むなんてよくないことだよ」。

相談者:
はい

加藤諦三:
「やめなさいよ」って言ったらどうなります?

相談者:
ううん、はいっては言えないです。

加藤諦三:
うん。はいって言えないのが正常ですよね。

相談者:
はい

加藤諦三:
おそらく今まであなたは、「はい」って言うようにして生きてきたんだろうね。

相談者:
そう、ですね。

加藤諦三:
うん。あの、ですからね、お母さんに対する怒りはあるんですから、

相談者:
はい

加藤諦三:
ないって言ったってしょうがないわけですよ。

相談者:
はい

加藤諦三:
その怒りがあるっていうことを認めた上でね、

相談者:
はい

加藤諦三:
どうやって自分の心を、正常に維持するかっていうことですよね?

相談者:
はい

加藤諦三:
わかりました。
今日はですね、幼児教育研究の大原敬子先生がいらしてます。

(回答者に交代)

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