受験生の息子を持つ母親。橋の上の犬(イソップ物語)の訓え

テレフォン人生相談 2014年11月22日 土曜日

相談者: 女48歳 夫45歳 長男18歳 3人暮らし

パーソナリティ: 加藤諦三
回答者: マドモアゼル愛(心についてのエッセイスト)

今日の一言:
なし

相談者:
息子の相談なんですけど、ちょっと私自身、どんな態度でいるのがいいのかが、分からなくて悩んでおります。

加藤諦三:
はい。
で、今、高校3年生ですか?

相談者:
そうです。

加藤諦三:
はい。
で、相談というのは、どういうことが気になったんですか?

相談者:
あの、小学校の頃からですね、やっぱり、勉強の予習復習なんかは、自分からは決して、しなかったですし、

加藤諦三:
はい。

相談者:
ま、今も、決して、キチンとやってるとは思えないんですが、

加藤諦三:
はい。

相談者:
ただ本人は、大学に行きたい、と言ってまして、

加藤諦三:
はい。

相談者:
でも、そのための努力をしてるようには見えなくて。
でも、私が余計な口出しをしても、本人が考えることだからって放ってはいるんですが、

加藤諦三:
はい。

相談者:
それを見守るだけでいいのかという・・感じで、

加藤諦三:
まあ、あの、小学校の頃に予習復習しない・・ということは、ま、それは、先生という立場から言えば、そういうことをやった方がいいとは思いますけれども・・ごく自然に成長してる子は、予習しなかったり、復習しなかったりってのは、ごく普通だと思うんですけどね。
ですから・・中学校では?

相談者:
中学校でも、あの、とにかく、もう、ギリギリの成績で卒業したというか、

加藤諦三:
ええ。

相談者:
あのお、テスト前に、一生懸命、焦って勉強するっていうこともなかったですし、

加藤諦三:
ええ。

相談者:
あのお、普段の日も勉強することもなくて、

加藤諦三:
ええ。

相談者:
なんで、焦らずに、やれるのか、私も不思議でしょうがなかったんですけれども、

加藤諦三:
ああ、ははん。

相談者:
ただ、自分の好きな学科だけは、一生懸命というか・・その、色んな本を・・教科書じゃなくてね・・色んな、そんな関係する本を読んだりしていて、

加藤諦三:
うん、うん、

相談者:
まあ、大丈夫なのかな、っていう感じで見ているんですけど。

加藤諦三:
ううん。
あなたは、焦る方ですね。

相談者:
はい。

加藤諦三:
むしろ、心配性の方?

相談者:
そうです。

加藤諦三:
そうすると、息子さんのやってる行動を、なんで?、なんで?、っていう気持ちが、随分あるのか・・

相談者:
あります。
でも、それを一生懸命、口にしないように・・してます。(笑)

加藤諦三:
うん。

相談者:
けども、何から何まで心配ですね。

加藤諦三:
うーん。
で、今は、大学・・の方に行きたいと。

相談者:
はい。

加藤諦三:
で、あなたの目から見ると、大学に行きたいんだったら、大学に行きたいようにちゃんと、受験勉強しろと。

相談者:
はい。
本人はやっているつもりらしいんですけども、私も受験を経験してますが、とても、とても足りるものじゃない感じだし、本人が分かってない感じで、

加藤諦三:
ううん。
だけど、今、あなたとの関係が、色々問題が起きてるということではないんですね?

相談者:
特にそういうわけではないです。

加藤諦三:
ええ。

相談者:
ただ私、やっぱり、主人との関係もね、あまりうまくいってるとは思えなくてですね。

加藤諦三:
ええ。

相談者:
心の中は常にモヤモヤしてるので、

加藤諦三:
ええ。

相談者:
どこか自分の息子ながら、なんか自分の息子に遠慮してるところがあるんですね、私。

加藤諦三:
やっぱり、息子さんから嫌われるのが怖いから、

相談者:
はい。

加藤諦三:
きっちり、大学行きたいんだったら勉強しなさいよ、って、なかなか言えないわけですね?

相談者:
そうですね。

加藤諦三:
で、ご主人との関係でも、やっぱりそうなんですか?

相談者:
主人には割と、色々はっきり言うんですが、

加藤諦三:
ええ。

相談者:
暖簾に腕押しというか、吐け答えが全く無いんですね。
心の触れ合いを感じないというか、

加藤諦三:
ええ。

相談者:
さみしいんですね、とにかく私は。

加藤諦三:
ご主人には、息子さんと違って、自分の感じたことを言えるわけですか?

相談者:
言えますね。
あのお・・そういう安心感はあるんです。
何を言っても嫌がったり、去ったり、しないだろうという安心感もあるんですが・・ただ、手応えがないし、やっぱり、私が思っているような態度や、言葉は返って来ない・・感じですね。

加藤諦三:
ううん。
そうすると、あなた、小さい頃から、人にいい顔するということで、生きてきた・・んですか。

相談者:
はい、そうです。

加藤諦三:
ふうん。
ていうことは、やっぱり、人に褒められないと、何か、自分という存在を感じられない・・

相談者:
そうです。
常になんか、人と比べてしまいますね。

加藤諦三:
会う人ごとに、その人と比べちゃうんですか?

相談者:
会う人ごとっていうことはないんですけども、気持が落ち込んだときは、自分より、大きい家に住んでいるとか、自分よりいい車に乗っているとか・・なんか、そんなことで、ものすごく落ち込むことがあります。

加藤諦三:
はい。
あの、一般にね、抑うつ状態のときは、人は比較するんですよ、自分と他人を。

相談者:
はい、はい。

加藤諦三:
元気なときの方が比較しないですから。
あなた、今、落ち込んでるときって言ったから、ま、落ち込んでるときは、比較すると思うけど、

相談者:
はい。

加藤諦三:
その・・一般に落ち込んでいるときに比較するっていう以上に、なんか、常に、自分と他人とを比較してるっていうことですよね?

相談者:
特に、ものを知らないっていうことに関してですね。
あの、例えば会社で、みんなが当たり前にしてることを、私だけ知らなかったっていう風になると、ちょっとパニック状態になってしまうんですね。

加藤諦三:
ふうん。

相談者:
あの、うわっ、もう、私ダメ人間だ、ってそこで思っちゃって・・もう、ちょっと、仕事が手につかないくらいのパニック状態になってしまう感じですね。

加藤諦三:
ふうん。
あなた自身は、成長の過程で、親から他人と比較されて育ってきてるの?

相談者:
いえ、妹たちが優秀だったので、自分で勝手に比べてたんだと思うんですけど。

加藤諦三:
ああ。
妹さんが優秀ってことは、あなたとすると、姉の面子が無かった・・

相談者:
そうですね。

加藤諦三:
例えばの話ね、

相談者:
はい。

加藤諦三:
成績が・・なんか妹さんの方が、良かったと。

相談者:
はい。

加藤諦三:
で、自分が悪かったと。

相談者:
はい。

加藤諦三:
で、妹の成績が良かったことが、家で話題になると、もの凄く憂鬱になると。

相談者:
そんな感じですね。

加藤諦三:
その話題がなくなると、なんか、少し気が楽になる。

相談者:
そうですね。

加藤諦三:
ていうことは、あなた、ずうっと、妹と・・の比較で生きてきたのかあ。

相談者:
たぶん、そう思います。

加藤諦三:
ううん。

相談者:
うん。

加藤諦三:
それで、何・・お父さん、お母さんは・・あるいは、その親戚の人でもいいんだけど、周りの人は、妹を褒め讃えていた。

相談者:
いや、でも、・・父も母も、私は、やっぱり、長女なので、猫可愛がりをしてくれた部分もあるので、

加藤諦三:
ええ。

相談者:
だから私、壊れないで、きてるんだと思うんです、心がね。

加藤諦三:
ええ。

相談者:
で、親戚・・なんかの・・方でも、あなたは優秀なんだから頑張んなさいよなんて、言ってくださる方もいたので、やっぱりそこで、救われたというか・・

加藤諦三:
ううん。
あなたは、優秀だから頑張んなさいよって言われたときに、

相談者:
はい。

加藤諦三:
優秀だから、って言ったのは嬉しいけれども、きついのはきついよね。

相談者:
そうですね。
確かに、またそれもプレッシャーの一つではありますよね。

加藤諦三:
ずっと、無理してるんだよね。

相談者:
うーん。

加藤諦三:
要するに、ものすごい・・あなたが好きなことね・・例えば勉強でも、裁縫でも何でもいいんだけど、好きなことを褒められたならば、

相談者:
はい。

加藤諦三:
それほど、きつくないんだけれども、

相談者:
はい。

加藤諦三:
例えば勉強があんまり好きじゃないのにね、褒められたら、嬉しい一方、ストレスになるね。

相談者:
そうだったのかもしれません。

加藤諦三:
あなたの家自身が、学校とか、知識とか、勉強とか、そういうものがすごく価値のあるものっていう、そういう価値観で育ってるの・・

相談者:
あ、そうです。

加藤諦三:
そうですよね。

相談者:
はい。

加藤諦三:
そうすると、未だに、まだやっぱり、あなた、その価値観から抜けきれてない・・ですよね?

相談者:
はい。

加藤諦三:
まだ、妹さんとの関係が済んでないですよね?

相談者:
そうですね、それは解消されてない気がしています。

加藤諦三:
ううん。
もしかして、家族がね、スポーツ一家だっ・・もしあなたが、居たとしたら、

相談者:
はい。

加藤諦三:
随分違ったよね?

相談者:
180度違うと思います、それは。

加藤諦三:
スポーツ・・が・・フェアプレイとね、スポーツの強いことが価値、って言われるようなね、

相談者:
はい。

加藤諦三:
そういう価値観の家庭で育つと、全然違ったよね?

相談者:
そうですね。

加藤諦三:
そうなると、やっぱり、息子さん、ちょっと予習復習しないなんてことは、それほど気にならなかったんじゃないかな?

相談者:
そうかも知れません。

加藤諦三:
まあ、ですからあ、妹さんとの関係が未解決なところが、問題だと思うんですけども、今日、あなたは、18歳の息子さんのことがすごく気になるし、ご主人との関係が、なんか、手応えがないと。

相談者:
はい。

加藤諦三:
色々、どういう風に周囲の人と、接したらいいか、相談したいと、そういうことかなあ?

相談者:
そうですね。
すいません、沢山で。

(回答者に交代)

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