別居夫の年金からの婚費が夫の施設入所でゼロ。離婚もできず年金分割できない
テレフォン人生相談 2017年9月8日 金曜日
別居中の夫の年金から半分貰って生活していたが、夫が施設に入所したため貰えなくなり、生活が苦しい。
パーソナリティ: 柴田理恵
回答者: 大迫恵美子(弁護士)
相談者: 女80歳 別居中の夫84歳 長男57歳
柴田理恵:
もしもし?、テレフォン人生相談です。
相談者:
あ、こんにちは
柴田理恵:
こんにちは。今日はどんなご相談ですか?
相談者:
あ・・「年金ん、が」あの、「差し止めさ・・せる」って言われましたので、
柴田理恵:
はあ
相談者:
それであの、差し止めされたら生活ができないので、
柴田理恵:
はい
相談者:
今まで通りに、あの、受け取れえ・・ればいい、かな?と思いまして、それでご相談んー・・
柴田理恵:
あ、はい、分かりました。あの、お年はおいくつですか?
相談者:
あ、80歳です。
柴田理恵:
80歳。えと旦那さんはいらっしゃるんですか?
相談者:
あはい
柴田理恵:
おいくつですか?
相談者:
84歳。
柴田理恵:
84歳・・お子さんー、方は、いらっしゃいますか?
相談者:
あ、長男が一人。
柴田理恵:
はい。おいくつですか?
相談者:
50・・7歳に、なりました。
柴田理恵:
はい・・はい
相談者:
はい
柴田理恵:
あ、お一人だけ?
相談者:
はい
柴田理恵:
はい。で、年金っていうのはどなたの年金なんですか?
相談者:
主人の年金です。
柴田理恵:
はい。旦那さんの年金。
え、わ、たしは年金のことはあんまり詳しくはないんですけど、年金が差し止めになるっていうのは、どういうことなんですか?
相談者:
主人があのお・・ま、こっちに借金とか、負債をたくさん残して、ある時突然行方不明になったんですよ。
柴田理恵:
はあ、行方不明?、今も行方不明なんですか?
相談者:
いや・・それであのお・・
柴田理恵:
うん
相談者:
その、出た当時・・あのお・・別居みたいな形になって、18年になるんですけれども、
柴田理恵:
うん
相談者:
ま、は、10年ぐらいは・・自分でかなり大金持ってたと思うので、
柴田理恵:
うん
相談者:
あの、何ともなかったんですけれども、その間(かん)の、年金ていうのは、あの、わたしが全部管理して、全部あのお、手続きして、あの、こっちで、受け取ってたんですけれども、
柴田理恵:
うん
相談者:
本人がお金なくなって底を突いて来たので、結局自分が年金の・・あれが必要になって来たので、
柴田理恵:
うん
相談者:
あのお、手続きをしたんですよね。
柴田理恵:
うん
相談者:
んで、その時に、あの向こうから電話来て「半分は、あの、そっちへ渡すから」っていう形であったんですよ。
柴田理恵:
うん
相談者:
で、そういう形で今まで、し、7年ん・・ぐらいなるかしら・・来たんですけれども、
柴田理恵:
うん
相談者:
ここへ来て、あのお・・急になんか・・認知症が、進んで来まして。
柴田理恵:
うん
相談者:
それであのお・・あと公営住宅う、の方に、入ってたんですけど、
柴田理恵:
うん
相談者:
そこの家賃を、なんか1年ぐらい滞納してたらしいんですよ。
柴田理恵:
うん、うん
相談者:
だから・・強制退去みたいな形を取るから、
柴田理恵:
うん
相談者:
で本人も、そういう認知症・・んま、判断能力が落ちて来ているからっていう、
柴田理恵:
うん
相談者:
ことでその、ま、公営さんの方の、福祉、の方で、面倒看なければいけないっていう形になりまして、
柴田理恵:
うん
相談者:
それにはあのお・・お金が掛かるので、
柴田理恵:
うん
相談者:
ま、わたしのところへ「送ってた年金は、差し止めさせていただきます」っていうこと、一方的に言って来た、来られたんですよ。
柴田理恵:
うんうん
相談者:
ん「だから奥さんとこも、お金がないと困るでしょうから」
柴田理恵:
うん
相談者:
「そちらの方の」、あの、「ところへ行って、生活保護の手続きを大至急取って下さい」って(苦笑)一方的に言われちゃって。
柴田理恵:
あー
相談者:
それでわたしも生活保護のことなんて全然考えていなかったし、
柴田理恵:
うん
相談者:
今もその生活保護を受けたいとは思っていま、いないので、
柴田理恵:
うーん
相談者:
んであのお・・一応お、そういうことになって一銭も受け取れないならば、じゃ、離婚、すれば・・多少は入って来るっていうことは、あのお、ま、ふくす、あのお、年金機構さんの方へ相談に行ったらあのお・・
柴田理恵:
うん
相談者:
計算して下さって、「これだけこれだけは・・あの、入りますから」っていうことを、教えていただいたんですよ。
柴田理恵:
うん
相談者:
んで、それがあのお、来たのであのお、じゃ「離婚ていう形に持って行きたい」って、あのお、その、ま、公営さんの、福祉の方に申し上げたんですよ。
柴田理恵:
うん
相談者:
したら「後見人が見つかるまでが」・・あの「ちょっと、時間が掛かるので、それまでは」・・あの、「離婚は認めないし、離婚は出来ないですよ」って。
わたしは、そういう法律のことも分かりませんので、
柴田理恵:
うん
相談者:
んだけど、何が何だか訳が分からなくて・・
柴田理恵:
うん
相談者:
それで、今日、ご相談・・ていう形になりました。
柴田理恵:
うーわぁ・・へえ、これはホントに専門家の先生に早く聞いた方がいいような気がするので、
相談者:
はい
柴田理恵:
あのお、今日の、先生に相談しましょうね?
相談者:
はい
柴田理恵:
はい、えー、今日の回答者の先生は、弁護士の、大迫恵美子先生です。先生よろしくお願いします。
相談者:
はい
(回答者に交代)
90年代の朝ドラ「ひまわり」のワンシーンのよう。司法実習生である主人公が離婚調停に於いて私見が入り混じった意見をしてしまって依頼者と監督官の逆鱗に触れてしまったシーンを思い出す。それくらい、大迫女史が実習生のやるようなチョンボをやらかした。
もっとも、相談者も隠していることがあるようだ。説明が難しいから省いたのかもしれない。その状況と限られた時間の中で相談者の納得がいく解決策を見出すのが無茶なのだろう。
管理者さんの指摘通りに自治体の対応が真摯なのが救い。関東の某市町村が給与の殆どを差し押さえして裁判に発展したケースもあれば本件のようなところもあると分かったのは勉強になる。