「点でなく線で人と関わっていきたい」ゲストとハッピーに玉置妙憂さんを迎えて

垣花正:
ゲストとハッピーのコーナーです。
今日お越しいただいたのは、看護師・・僧侶、そして、スピリチュアルケア師という様々な・・顔をお持ちです。
玉置妙憂さんです。おはようございます。

玉置妙憂:
おはようございます。

垣花正:
よろしくお願いいたします。

玉置妙憂:
よろしくお願いいたしまあす。

垣花正:
ニッポン放送のリスナーの方は、玉置っていうとね?、玉置宏さんでお馴染みの名字、ですけども、

那須恵理子:
そうですね。

玉置妙憂:
(笑)

垣花正:
で、妙憂さんの妙という字は、あの、妙齢の女性の、あの・・

玉置妙憂:
うんはい

垣花正:
女偏に、

那須恵理子:
少ない

垣花正:
少ないと書いて。

玉置妙憂:
少ない、はい

垣花正:
で、憂は、あの、憂う・・という字なんですけれどもね。

玉置妙憂:
そうですね。はい

垣花正:
はい、よろしくお願いいたします。

玉置妙憂:
よろしくお願いいたします。

玉置妙憂「動かないと意味がない」

 

垣花正:
まずは恒例の質問からさせてください。

玉置妙憂:
はい

垣花正:
玉置妙憂さんの背中を、押してくれた言葉や、背中を押してくれた人・・

玉置妙憂:
うん

相談者:
について教えてください。

玉置妙憂:
はい。弘法大師、空海の・・言葉なんですけれども、

那須恵理子:
はい

垣花正:
はい

玉置妙憂:
はい。これ、こういうのなんですね、
「菩提心を因と為し、大悲を根本と為し、方便を究竟と為す」(ぼだいしんをいんとなし、だいひをこんぽんとなし、ほうべんをくっきょうとなす)という、言葉なんですね。

那須恵理子:
え?

垣花正:
あの、全然意味が分かりません。

玉置妙憂:
そうですよね。

一同:笑い

玉置妙憂:
ちょっとね、ややこしい、元々、漢詩だったりするんで。

那須恵理子:
あー

垣花正:
ええ

玉置妙憂:
簡単に言うとですね・・

垣花正:
ええ

玉置妙憂:
簡単に言うとですね、えーと、「動け」ということです。

垣花正:
動け?

玉置妙憂:
はい
つまりあのお・・「優しい気持ちがあるんです」とか「世の中が」ね、「良くなって欲しいんです」とか、「こういう勉強してます」とかいろいろあるけれども・・

那須恵理子:垣花正:
うん

玉置妙憂:
うー、動かないと意味がないよっていうことなんです。

垣花正:
はあ!

玉置妙憂:
はい、だから・・

那須恵理子:
なんだかんだ言ってるよりも?

玉置妙憂:
そうです。

那須恵理子:
はあ

玉置妙憂:
だから一番最後に、「方便を究竟と為す」というのは・・

垣花正:
うん

那須恵理子:
はい

玉置妙憂:
動くこと。
「動いているその姿にこそ、悟りがあるんだ」と。
「つべこべ言っていないで、動け」と、いうことなんです。

垣花正:
いやあ、俺に対して言われてる気がするな。

那須恵理子:
アッハ(笑)

垣花正:
理屈ばっかり先につきますからね。

那須恵理子:
口ばっかり(笑)

垣花正:
もう動かない理由みつけるのだけは上手い。

那須恵理子:玉置妙憂:
(笑)

垣花正:
それを一言、空海・・様は・・

玉置妙憂:
空海様は・・はい

垣花正:
弘法大師様は、「動けよ」っていうことですね?

玉置妙憂:
はい、そうです。

那須恵理子:
はあ

玉置妙憂:
で、まさにあのお、空海さんのお・・伝記とかみなさんもお読みかと思いますけど、非常にもう・・世の中じゅう、歩き回ってる方ですから。

垣花正:
なるほど。

玉置妙憂:
はい

垣花正:
身をもって示してらっしゃる。

玉置妙憂:
そういうことなんですねえ。

OLから看護師へ

 

垣花正:
なるほど。あの、玉置妙憂さんは、

玉置妙憂:
はい

垣花正:
あの、ま、看護師で僧侶で、で、看護所、教員であり、

玉置妙憂:
はい

垣花正:
スピリチュアルケア師でも、

玉置妙憂:
はい

垣花正:
いろんな肩書きをお持ちなんですけれども、

玉置妙憂:
ええ

垣花正:
で、ニッポン放送の、テレフォン人生相談の、新しいパーソナリティという肩書きがまた今度からね?

那須恵理子:
はい

玉置妙憂:
はい

垣花正:
加わるんですけれども。
ちょっと・・妙憂さんのプロフィール代わりにですね、いくつかちょっと質問させていただきたいんですが。

玉置妙憂:
はい、どうぞ。

垣花正:
元々は、大学、専修大学の法学部を、卒業されたあとに、

玉置妙憂:
うん、うん

垣花正:
あの、法律事務所?

玉置妙憂:
そうなんです。

垣花正:
勤めた?

玉置妙憂:
はい・・そうなんですよ。

垣花正:
こう、普通にじゃあ、OLさんだったの?

玉置妙憂:
OLさ、OLだったんです。

垣花正:
ええ、ええ、ええ、ええ

玉置妙憂:
OLさんだったんですよ。

垣花正:
ねえ?

玉置妙憂:
はあい

垣花正:
んで30歳のときに、看護師に、今度は、なろうと。

玉置妙憂:
なったん、ですね。
きっかけは子供が、結婚して・・子供が産まれたら、その子供がまあ、ちょっと、重いアレルギーで。

垣花正:
はあ、は

玉置妙憂:
はい。いろいろ、喘息の発作が起きたり、

垣花正:
うん

玉置妙憂:
アトピーになったりしたもんで、

垣花正:
うん

那須恵理子:
うん、うん

玉置妙憂:
その時、素人じゃないですか。

垣花正:
はい

玉置妙憂:
すごい・・もう・・動揺しちゃったんですよね。

垣花正:
ああ

玉置妙憂:
で、この子、二十歳い、に、要するに大人にするには、わたしに知識がないとダメだ!ということで。

垣花正:
はい

玉置妙憂:
も、彼専属の、看護師になるようなつもりで・・

垣花正:
はあ

那須恵理子:
うん

玉置妙憂:
勉強を始めたんです。

垣花正:
すごい、まさに動きましたね。

玉置妙憂:
動いちゃったですねえ(笑)。

垣花正:
すごいです。

玉置妙憂:
はい

価値観を変えた夫の逝き方

 

垣花正:
そのあとで看護師の、になられたあと・・今度僧侶になられるのはまたご家族がこう、きっかけなんですよね?

玉置妙憂:
そうです。
あの、主人が癌になりましてね。

那須恵理子:
ああ

玉置妙憂:
それで、最終的には「家で」・・「死にたい」っていうことで、家で看取ったんですよ。
そうしましたら・・

垣花正:
これ、すごいことですですよね・・

玉置妙憂:
うーん

垣花正:
家で看取るって。

玉置妙憂:
まあねえ・・最近は・・

垣花正:
ご主人の希望だった、から・・

玉置妙憂:
そうなんです。

垣花正:
それを叶えてあげたんですか?

玉置妙憂:
そうです、そうです、そうです。
で、元々ずうっと、あの、大学病棟の外科病棟に、看護師としていたもんですから。

垣花正:
はい

那須恵理子:
うん

玉置妙憂:
最後の最後まで治療するっていう現場にい、長いこといたんですね。

那須恵理子:
あーそうですか。

垣花正:
なるほど。

玉置妙憂:
で、そこで、亡くなられて行く方にも、たくさんお目にかかってたんですが、主人が家で死ぬって、ま、極力医学が入らないような状態で。

垣花正:
へえ

玉置妙憂:
自然死に近いというような、そういうような終い方?をしましたらね、全然違うんですよ、病院で見てたのと。

垣花正:
違うんですか?

玉置妙憂:
はい。それでなんかわたしの、価値観のようなものが、ちょっとガラっと変わってしまいましてね。

垣花正
あの、どう違うんですか?あのもう、それはもう、短い時間では説明しきれないかもしれないですけど、どう・・

玉置妙憂:
うーん
も、すごい、もう、もう、1箇所ね、いろいろありますけど1箇所だけ言いますね、病院って最後どうしても点滴やっちゃうんです。

垣花正:
はい

玉置妙憂:
だから浮腫(むく)むんですよね。

垣花正:
あー、は、は

玉置妙憂:
ところが家で、彼は、点滴も、あの必要なければしないということだったので、飲めなくなったら飲まない。食べられなくなったら食べないっていうんで、ホントに、枯れるように逝きました。

垣花正:
はあ

那須恵理子:
ああ

玉置妙憂:
枯れるように死ぬっていう言葉はありますよね?

那須恵理子:垣花正:
うん

玉置妙憂:
でも、ほんとにそうだったんです。その姿がね・・綺麗だった。

那須恵理子:
はあー

玉置妙憂:
あっぱれだったんですよ。

垣花正:
あーそうですか。
あの、尊厳死っていう言葉もあって、ご本人の希望がね?、きっとそうだと思うんですけど。
こ、ま、延命という言い方をよく、ね?病院はするからこそ、例えば点滴もあったり・・

玉置妙憂:
うーん

垣花正:
お薬もあったりするわけじゃないですか。

玉置妙憂:
うん、うん

垣花正:
それは・・妙憂さん奥さんご自身は・・彼の気持ちを尊重して、も・・望まなかったんですか?

玉置妙憂:
そうです・・そうです、彼が、「やらない」って言ったんですね。

那須恵理子:垣花正:
あー

玉置妙憂:
ただ、あの、申し上げておきたいのは、どちらがいいというわけではないんです。

垣花正:
ではなくて?

玉置妙憂:
はい

垣花正:
うん

玉置妙憂:
わたし達はどちらの方法も選べる。

那須恵理子:垣花正:
うん

玉置妙憂:
ところがわたし現代医学、の現場にどっぷり浸かってたので、片方しか知らなかったんですね。

那須恵理子:垣花正:
うーん

玉置妙憂:
で、もう片方の・・あの自然に枯れて行くよ、というのを、まあ、主人に見せてもらった。

那須恵理子:
あー

玉置妙憂:
あ、両方あるんだってことが分かったっていう。

垣花正:
美しい終い方。

那須恵理子:
うん

点ではなく線で関わっていきたい

 

垣花正:
でそれを、望んだご主人を見て、

玉置妙憂:
うん

垣花正:
で、そこで・・お亡くなりになったあとに、

玉置妙憂:
はい

垣花正:
今度は、僧侶に・・

玉置妙憂:
そうなんです。

垣花正:
なろうと思ったんですね?

玉置妙憂:
はあい

垣花正:
はあ

玉置妙憂:
1つはね?わたし自身の気持ちを支えるっていうのもあったと思います。振り返ると。

垣花正:
あーは

玉置妙憂:
それなりに人を、看取るというのは大変ですからね。

垣花正:
うーん

玉置妙憂:
でも、もう1つは、あのお、これから主人の、一周忌だとか三回忌だとか七回忌だとか、法要していくにあたってね。
自分でやったらどうだろうっていうね(笑)。

那須恵理子:
おお(笑)

垣花正:
自分でやっぱりやりたいっていうところがね?、妙憂さん、ほらアレルギーのお子さんに対して自分でやっぱり看護してあげたい。

玉置妙憂:
自分で、専属の看護師になろう。

垣花正:
ね。

那須恵理子:
はあ

垣花正:
で、46歳で出家されて、

玉置妙憂:
はい

垣花正:
高野山で200日の修行を、

玉置妙憂:
ええ、ええ

垣花正:
されて。

玉置妙憂:
はい

垣花正:
看護師であり、僧侶でありという、こう2つの立場から・・いろんな物が見えて来るようになる。

玉置妙憂:
うーん

垣花正:
看護師はだって現代医療の最先端にいるわけですから。

玉置妙憂:
そうですね。

垣花正:
ねえ。

玉置妙憂:
医療とその、うん僧侶が、ま、今の僧侶っていうのは死んでからが守備範囲みたいになっちゃってますからね。

垣花正:
あ、は、は

那須恵理子:
うーん

玉置妙憂:
なんとなくそこで医療は生きているうちが守備範囲なので。

垣花正:
あ、なるほど。

玉置妙憂:
そこを、あのお・・ちょっと分断しちゃってるんですよね。

那須恵理子:
あーあー

垣花正:
あの生きている間はお医者さま。

玉置妙憂:
うーん

垣花正:
亡くなられてから、お坊さん・・

那須恵理子:
お坊さん。

垣花正:
とか僧侶。

玉置妙憂:
ようなイメージですね。

垣花正:
ですね?

那須恵理子:
うん、うん、うん、うん

玉置妙憂:
でも人間の、人生って考えたら、一本の線なので、そこで関わる人が、本当は変わんないほうがいいんですよね。

垣花正:
はあ

那須恵理子:
ああ

玉置妙憂:
点のケアじゃなくて、線で関わってる人が、

那須恵理子:
繋がって。

玉置妙憂:
いたらどうだろう?

垣花正:
うーん

玉置妙憂:
という、ま、線になりないなというとこですねえ。

垣花正:
すごい人ですよ。

玉置妙憂:
いやいや

垣花正:
で、玉置妙憂さんが今度たま、あの、新パーソナリティにテレフォン人生相談になられるんですが、

玉置妙憂:
うん

垣花正:
じゃ、玉置さんっていう方は普段どういうことを心掛けて生きてらっしゃる方なのかというのはですね、今度、本も、また新しく出ると、先月出たということで。

玉置妙憂:
はい

垣花正:
その本の紹介も兼ねて、お知らせのあと、いろいろ伺います。このあとも、よろしくお願いいたします。

玉置妙憂:
よろしくお願いいたします。

(一旦CM)

「「点でなく線で人と関わっていきたい」ゲストとハッピーに玉置妙憂さんを迎えて」への5件のフィードバック

  1. 良いお話しを読ませていただきました。管理人サン ありがとうございます😊「動け!」そして継続する、成し遂げる。それを頑張り過ぎずにやる。
    むつかしい…でもハードルをめっちゃ低くしたら私にも跳べるかと思った。ちっちゃな事からやるか。

  2. ラジオを聴きながら、なんと強く、優しく芯がとうり、努力家で聡明で、言い尽くせません、ありがたいお言葉、どんな道を選んでも,後悔するのが人間です、自分の人生を顧み,後悔ばかり、自分だけと思っておりましたが、少しだけ気持ち楽になりました.喜寿の男も救われました、ありがとうございます。

  3. 一番新しいパーソナリティですが、苦労も相当されていらっしゃったことをプロフィールでも知っているだけに、頭が下がるというのが本心です。
    アンチ加藤さん派としては、今井さんや柴田さん同様、ちょっとほっこりする放送になっているのではないかと思います。末永く頑張って欲しい!

  4. 動け。
    行動するっていうことが、
    大切なんだと改めて思いました。
    思いばかりの私に一歩踏み出すように言われているようでした。
    ありがとうございます。

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