【日曜に読む傑作選】娘の加害者が近所に居る。大原女史の見立てを否定する女
テレフォン人生相談 2011年8月22日 月曜日
【2018年01月14日(日)記事アップ】
小学校のときに強制わいせつ未遂の被害に遭った14歳の娘。
犯人は逮捕されて執行猶予付きの判決。
最近になって娘が親を責めるようになった。
先日、相談者は男と道ですれ違う。
男は娘の通う中学校の近所に住んでるらしい。
パーソナリティ: 加藤諦三
回答者: 大原敬子(幼児教育研究家)
相談者: 女45歳 夫46歳 長女14歳 次女10歳
今日の一言: 人は恐怖の体験から逃れるのは難しいですが、素早く対処する事で乗り越えられます。
加藤諦三:
もしもし?
相談者:
もしもし
加藤諦三:
はい、テレフォン人生相談です。
相談者:
よろしくお願い致します。
加藤諦三:
はい。最初に年齢教えてください。
相談者:
45歳です。
加藤諦三:
45歳
相談者:
はい
加藤諦三:
ご主人は?
相談者:
46歳です。
加藤諦三:
46歳
相談者:
はい
加藤諦三:
お子さんは?
相談者:
14歳です。
加藤諦三:
男の子女の子どっち?
相談者:
女の子です。
加藤諦三:
女の子ですか。
相談者:
はい
加藤諦三:
で今3人で暮らしてんですか?
相談者:
あ、もう一人・・下に・・娘がおります。
加藤諦三:
何歳ですか?
相談者:
えとお・・10歳です。
加藤諦三:
10歳
相談者:
はい
加藤諦三:
はい分かりました。
相談者:
はい
加藤諦三:
で、どんな相談ですか?
相談者:
えーと、14歳の娘が、
加藤諦三:
はい
相談者:
ちょっと数年前に、
加藤諦三:
はい
相談者:
・・強制わいせつ、未遂の事件に巻き込まれ・・まして。
加藤諦三:
はい
相談者:
その時はまだ・・小学生だったもので、
加藤諦三:
はい
相談者:
意味があまり分からなか・・った、ようなのですが、
加藤諦三:
はい
相談者:
今あの、中学に入りまして、
加藤諦三:
はい
相談者:
あの、事件の・・内容を、
加藤諦三:
はい
相談者:
・・何となく、分か・・ったようで、
加藤諦三:
はい
相談者:
・・ちょっとひど、ひ、酷い・・こう、親を罵(ののし)ったり、妹を苛(いじ)めたりするような事が・・
加藤諦三:
はい
相談者:
たまにあったり。
加藤諦三:
・・あの、
相談者:
はい
加藤諦三:
「親を罵る」っていうのは、
相談者:
はい
加藤諦三:
ん、あのお・・月に1度とか、年に1回とか、なんかどの程度・・
相談者:
週に1度とか。そのぐら・・
加藤諦三:
ああ、週に一・・
相談者:
はい、はい
加藤諦三:
で、例えば罵るっていうと、どんな言葉で?
相談者:
と・・ま、
「あんたなんか何もできないくせに」とか。
加藤諦三:
はいはい
相談者:
はい・・「無能な人間だ」みたいな・・
加藤諦三:
はいはい
相談者:
事とか。
加藤諦三:
はい
相談者:
はい
加藤諦三:
・・で
相談者:
はい
加藤諦三:
妹さんを苛めるっていうのは、どんないじめ?、具体的に。
相談者:
・・ま、姉妹喧嘩の酷いような形なんですが。
加藤諦三:
あ・・はー
相談者:
はい
加藤諦三:
そいでその、事件の時ですね、
相談者:
はい
加藤諦三:
これはお嬢さんは、
相談者:
はい
加藤諦三:
あなた達、親に・・言いました?
相談者:
はい、自分で・・逃げて来たので、
「お母さん、知らない、おじさんに」・・
加藤諦三:
ええ
相談者:
「連れて行かれました」って走って逃げ・・泣いて逃げて帰って来たので、
加藤諦三:
ええ
相談者:
すぐに・・事件の事は分かって・・すぐに、犯人も逮捕に、至ったんですけれど。
加藤諦三:
ああ、そうですか。
相談者:
はい、はい
加藤諦三:
恐怖感とか不安とか・・
相談者:
はい
加藤諦三:
驚きとか、そういう感情は、
相談者:
はい
加藤諦三:
あの・・あなた共有してあげたわけですね?
相談者:
あ、す・・あ、その・・数週間、の間は、できたと、思うんですけれど、
加藤諦三:
ああ
相談者:
わいせつ、な事という、概念がなかったために、
加藤諦三:
ええ
相談者:
その「人さらいの人に」
加藤諦三:
ええ
相談者:
「さらわれ・・て、もっと酷い、目に遭ったかもしれないのに・・助かって良かったね」っていう形だったので、
加藤諦三:
ええ
相談者:
話し合いが足りなかったのかなとか、
加藤諦三:
あーあ・・
相談者:
あとお・・す凄く近くに、犯人が住んでいるためえ・・
加藤諦三:
あーそうです・・
相談者:
先日・・あの、たまたま・・すれ、違ってしまってその時わたしはもう、息ができなくなってしまって。
加藤諦三:
ええ
相談者:
・・どうした、らいいものか?と思って、ご相談差し上げたんですけれど・・はい
加藤諦三:
あの、
相談者:
はい
加藤諦三:
その時に、
相談者:
はい
加藤諦三:
あの・・息ができなくなって・・
相談者:
はい
加藤諦三:
しまったの、恐怖っての分かるんでが・・
相談者:
はい
加藤諦三:
それは・・あなたが一人で歩いてる時に、
相談者:
はい
加藤諦三:
出会ったんですか?
相談者:
はい、そうなんです。
加藤諦三:
一緒の、時じゃなくて?
相談者:
ええ、わたしが一人で・・で中学のお・・通学路お、の側に、住んでらっしゃるので。凄く、怖くなって・・
加藤諦三:
それはお嬢さんは、そ、もうそうすっと会う可能性はあるわけですね?・・あなたが・・一緒に住んでるあなたが会うっていう事は。
相談者:
娘が・・
加藤諦三:
うんお嬢さん自身が。
相談者:
あります、はい
加藤諦三:
でお嬢さん自身は、そのお、人が来たらその人だって事は分かるわけですね?
相談者:
分かります。
加藤諦三:
・・それで先程あなた「逮捕された」・・って言いましたけれども、
相談者:
はい。未遂だったために・・執行猶予っていう形で・・
普通に暮らして・・るみたいなんですけれど。
加藤諦三:
あー
相談者:
はい
加藤諦三:
・・しかし、それはあなた、大変、怖かったですよね。
相談者:
あんまりの衝撃で、息ができなくなって。はい、はい
加藤諦三:
うーん・・これは・・恐怖の体験っていうのは、
相談者:
はい
加藤諦三:
・・大、変、長く続くもんなんですよ。
相談者:
そうですよね。
加藤諦三:
うん、あの長く続くっていうのはその・・記憶の中に焼き付いて来るんですよね。
相談者:
はい
加藤諦三:
普通の子だったら、こんな事、ビクっとこ・・怖がんないのになと。
相談者:
はい・・はい、はい、あ・・それは・・
加藤諦三:
だけど、この子が・・
相談者:
あります。あのお・・クラスう、の男の子が、怖くなって、
加藤諦三:
ああー
相談者:
学校にちょっと、行きづらい時があったりとか。
加藤諦三:
うーん
相談者:
はい
加藤諦三:
だけどもね、
相談者:
はい
加藤諦三:
これそのお、じゃあもう消えないかっていうと・・
相談者:
はい
加藤諦三:
少なくともね、そのお、お、男の、子に対して、男の人に対して、
相談者:
はい
加藤諦三:
・・え、恐怖の、た、反応をしちゃうんですけれども、
相談者:
うん
加藤諦三:
・・それを共有しながらもね、
相談者:
うん
加藤諦三:
やっぱり男の人がそんなに怖くないんだよという・・その、行動で、例えば、男の人が向こうから来たらサッと二人で一緒に隠れちゃうと。
相談者:
はい
加藤諦三:
横道に入っちゃうと。
相談者:
はい
加藤諦三:
こういうような具体的な行動には表さない方がいいんです。
相談者:
はい
加藤諦三:
・・怖い、からということで、怖い行動をすると、
相談者:
はい
加藤諦三:
その行動が・・元の動機を強化しちゃうんです。
相談者:
強化してる、はーい
加藤諦三:
だから男の人が来た、怖いっていって、横道に避ける事でより怖くなっちゃうんです。
相談者:
なるほど。
加藤諦三:
・・う、その恐怖に基づいた行動をどんどんどんどん、止めて行くことで、
相談者:
はい
加藤諦三:
・・解放に向かうん・・
相談者:
はい
加藤諦三:
恐怖の感情を決して否定してはいけない。
相談者:
そうで・・
加藤諦三:
「そんな事、怖くないよ」っていうようなね。
相談者:
あ・・はい。それは気を付けなきゃいけない・・
加藤諦三:
だけど、同時に・・
相談者:
はい、はい
加藤諦三:
その恐怖の、に基づいた・・
相談者:
はい
加藤諦三:
行動を具体的に、しないと。
相談者:
そうですね、はい・・なんか、娘の方お・・は、
加藤諦三:
ええ
相談者:
・・中2の時に、凄かったんですけれど、
加藤諦三:
ええ
相談者:
中3になって、
加藤諦三:
ええ
相談者:
・・少し・・あのお・・男の子お、が、怖くなくなったの・・
加藤諦三:
あー良かったですね。
相談者:
はい。男の子が・・
加藤諦三:
た・・
相談者:
喋りか、けて来たら、
加藤諦三:
うん
相談者:
・・逃げていたんですけれど、
加藤諦三:
ええ
相談者:
今は・・
「馬鹿」って言い返すように(苦笑)なって・・
加藤諦三:
あー良かったですね。
相談者:
はい、はい
加藤諦三:
それで、今日はですね、
相談者:
はい
加藤諦三:
幸いスタジオに、
相談者:
はい
加藤諦三:
幼児教育研究の大原敬子先生が、
相談者:
はい
加藤諦三:
いらしてんので、
相談者:
お世話になります。
加藤諦三:
た、たぶん・・
相談者:
はい
加藤諦三:
素晴らしい回答を頂けると思います。
相談者:
はい、よろしくお願い致します。はい
(回答者に交代)