（回答者に交代）

高橋龍太郎：
あ、はじめまして、高橋です。

相談者：
あ、よろしくお願いします。

高橋龍太郎：
そうですね。
ま、厄介な問題といえば厄介ですが、

相談者：
あ、そうですね（笑）

高橋龍太郎：
性の問題については、

相談者：
はい

高橋龍太郎：
本当に今、せいしいーんか（精神科）の、領域いーでは、

相談者：
はい

高橋龍太郎：
えー、昔は本当に、その、例えば、男は、男らしく、女は女らしく、えー、もっと単純な言い方をすると、

相談者：
はい

高橋龍太郎：
男性が男性を好きになるとか、女性が女性を好きになるっていうことお、も、精神的な異常だっていう風に、考えて、治療対象にすべきだっていうように、考えた時代もあるんです。

相談者：
あ、そうですか、はい。

高橋龍太郎：
うん。
で、今、誰もそんなこと考えないですよね？

相談者：
そうですね（笑）

高橋龍太郎：
逆に言えばテレビい、では、寧ろそういう人達の方が、元気で、活躍を、

相談者：
はい

高橋龍太郎：
してらっしゃるでしょ？

相談者：
はい

高橋龍太郎：
そういう意味で言うと、性的な嗜好っていうのは、

相談者：
はい

高橋龍太郎：
ほんとに無限で、

相談者：
はい

高橋龍太郎：
それをいちいち病的なものとして、取り上げるっていう風には、あんまり精神医学では考えてないんですね？

相談者：
あ、そうですか、はい。

高橋龍太郎：
うーん。
ただ、現実に、夫婦関係の、片一方が、自分には理解できないような、趣味を持ってると、ま、なかなか理解し難いし、受け入れ難いっていう気持ちも凄く、

相談者：
そうです、はい。

高橋龍太郎：
よく分かるんですが。

相談者：
はい

高橋龍太郎：
どうなんですかね？
例えば、物凄く限定的い、な時間帯に、しかも、本当に、限定された行動だけですよね？

相談者：
はい

高橋龍太郎：
一時、ブラ男（お）って言葉がよく、流行ったんですけれども、

相談者：
あ、そうですか。

高橋龍太郎：
会社にブラジャーをして、

相談者：
ああ、はい、はい

高橋龍太郎：
行く男性っていうのは、随分多いんですよ。

相談者：
ああー

高橋龍太郎：
でも、ブラ男君は、逆から考えると、ブラジャーしながら浮気するなんてことはまず、

相談者：
ああ、そうですね（薄笑）

高橋龍太郎：
あり得ないので、

相談者：
はい

高橋龍太郎：
僕う、は、そんな相談受けた時は、

相談者：
はい

高橋龍太郎：
「浮気防止になって良いんじゃないか？」って、

相談者：
ああ・・

高橋龍太郎：
言ったら、すごく喜んで帰って行かれました。

相談者：
そうですかね？

高橋龍太郎：
ん、ある相談の方はね。

相談者：
ええ

高橋龍太郎：
それで、人間の心理って物凄く複雑でしてね。

相談者：
はい

高橋龍太郎：
「男性の中にある女性的なもの、あるいは、女性の中にある男性的なものこそ、例えば、人間の文化を、築き上げたんだ」っていう、有名な言葉があるんですけれど、

相談者：
はい

高橋龍太郎：
そういう自分の、中にある、異性性っていうことは、

相談者：
はい

高橋龍太郎：
その人間の物凄く深さや広がりを、どんどん、作り上げてく、大きな要素なんですね。

相談者：
ああー

高橋龍太郎：
ですから例えば、そういうゲイの人達が、テレビでコメンテーターとして凄く優秀なのは、両方の性について、物凄く細かい機微まで、分かるので、

相談者：
ああ

高橋龍太郎：
コメントが、単純なものじゃなくて凄く複雑な、細かい、微に入り、細に入り、人間性の深いところを貫くっていうな、コメントを、することができるわけです。

相談者：
ああー、はい

高橋龍太郎：
だから、例えば女性の下着を、するう、時に、得る快感が、ま、僕も、経験がないのでどのぐらいなものか分かりませんが、

相談者：
アハハ（笑）、はい

高橋龍太郎：
だけど、そういう時に、女性の心情を、何らかの形で、想像したり、あるいは、妻や子供に隠れて、密かな、自分の、そういうスペースを持つということは、

相談者：
はい、はい

高橋龍太郎：
「凄く良いからやんなさい」っていう風には言わないけれど、

相談者：
はい

高橋龍太郎：
人それぞれの趣味の中で、

相談者：
はい

高橋龍太郎：
そういう秘密の、小部屋みたいなものを、

相談者：
はい

高橋龍太郎：
持ってる方が人間はやっぱり深みが出ますよね。

相談者：
そうですか。

高橋龍太郎：
うーん。
だから、ご夫婦ってのは難しいかもしれないけれど、

相談者：
はい

高橋龍太郎：
そういう、相手の側面を、理解してあげて、

相談者：
ええ

高橋龍太郎：
凄く深刻なものとして、

相談者：
ええ

高橋龍太郎：
困った性癖だっていう風に、相手の人間を、見つめ始めると、

相談者：
はい

高橋龍太郎：
夫婦関係ってのは亀裂が入りますけれど、

相談者：
はい

高橋龍太郎：
「も、とんでもない趣味持ってんのよね、うちのお、親父は」、みたいなぐらいに、

相談者：
フフー（笑）

高橋龍太郎：
ちょっとゆるく見てあげると・・

相談者：
「何でそんなことするんだろう？」とか思うと、

高橋龍太郎：
うん

相談者：
こっちが悲しくなってきちゃうんですよね。

高橋龍太郎：
悲しくなっちゃう？

（ここで本当の胸の内を打ち明ける相談者）