【日曜に読む傑作選】奨学金負債600万もどこ吹く風。大学院生の自分探し
(再びパーソナリティ)
加藤諦三:
ええ、今ね、
相談者:
はい。
加藤諦三:
マドモアゼル愛先生の言われた通りで、要するに研究室がどうの、前の教授がどうのっていうのはね、
相談者:
はい
加藤諦三:
現実から目をそらせるための口実なんです。
相談者:
はい
加藤諦三:
そんなものどうでもいいこと。
相談者:
はい
加藤諦三:
マドモアゼル愛先生が言われたね、エネルギーの出口。
その出口を見つけるということなんですよ。
相談者:
はい
加藤諦三:
そのエネルギーの出口を見つけるためには現実と接するのがいいんじゃないですか?、というアドバイスだと思うんですけど。
相談者:
はい
加藤諦三:
でね、嘘が多すぎるんです。
相談者:
はい
加藤諦三:
全部ね、自分に嘘をついて、口実なんです。
現実から目を逸らせるための。
相談者:
うん・・
加藤諦三:
私はこれが好きだとかね。
私はこれが嫌いだとか。
相談者:
はい
加藤諦三:
私はこれがやりたいとか。
相談者:
はい
加藤諦三:
これだけはやりたくないとかって話は何にもないんですよ。
ただ一つ、現実から目をそむけるための正当化なんです、全部が。
相談者:
はい。
加藤諦三:
今あ、マドモアゼル愛先生の言われたように、どんどんどんどん現実はもう逃げようがなく迫ってきていますから、あなたの前に。
相談者:
はい
加藤諦三:
あなたこのままで行くと10年たって、34歳の時もお~んなじこと言ってますよ。
相談者:
はい
加藤諦三:
エネルギーの出口。
相談者:
はい
加藤諦三:
エネルギーの出せる場所を探しましょ。
相談者:
どうしたらいいのかあ・・(ため息)
加藤諦三:
今日電話切ったら、万年筆でも、ボールペンでもいいから持って、紙に、
相談者:
はい
相談者:
生まれてからず~っと、私はこの人が嫌いだった。
嫌だけどもやらされてしまったこと。
相談者:
はい
加藤諦三:
したくないのにいい顔してしたこと。
本当はあのとき「いや」と言いたかったけども「いい」って言ってしまった。
相談者:
はい
加藤諦三:
も、心に怒りの対象を全部、正直に書いてください。
相談者:
はい
加藤諦三:
悩むのは、怒りの間接的表現なんです。
本当は怒りを表現できればこんなに悩んでないの。
相談者:
はい
加藤諦三:
それを全部正直に書ければ、解決の道は見えてきます。
相談者:
はい、働いてみます。
すみません。
加藤諦三:
はい、はい、どうも失礼します
相談者:
ありがとうございました。
失礼しました。
加藤諦三:
現実から目をそむけると悩みが大きくなるだけです。
(内容ここまで)
国公立大学2次時試験たけなわだとかでピックアップ。(2017/2/26)
受験生および御父兄に水を差す様で悪いけど、奨学金という名の借金だということを強く言いたいわけ。
もっとも、この辺のクラスの学生はそれほど心配ない。
ホントは在学中から借金が積み上がってることを自覚して過ごして欲しいんけど、まあ、言ってもムリだ。
就職後に初めて多額の借金を抱えてるハンデに気づくかもしれんけど、奨学金を受ける大学生は今や3人に一人。
もはやハンデとすら呼べない、いたって普通のことだから。
だけどね、もし借金が300万を超えるようなら、全日制の進学はホント考え直した方がいい。
卒業生はどこに進んでる?
飲食?、福祉?、介護?、保育?
それね、返せないから。
奨学金と言ったって、金利が低いこと以外、消費者金融から借りるのと何も変わらない。
普通に追い込みが掛かる。
ブラックリストにも載るし、差し押さえもある。
支払いが滞れば、非正規だろうが、フリーターだろうが容赦しない。
3年前の相談だけど、この子、今どうしてるかな。
自己破産したかしら。(笑)
相談者 「顕微鏡見てたら目がぁ」
はぁ・・
眼科医 別に問題ない
教官 就職しなさい
マド愛 働け
加藤 働け
(笑)
大学の研究棟なんて明け方まで煌々と明かりがついてる部屋がチラホラ。
理系の大学院とか、無目的に行くとこじゃないわけ。
基本的に勉強を教えてもらうとこじゃないしさ。
さっき自己破産って言ったけど、返せなければマジそうするしかない。
資産を持たない20代の自己破産なんていくらでも再起可能だし。
後輩にとっては迷惑極まりない(*)けど、アンタにゃ関係ないもんね。
(*)奨学金の原資は返済金だ。
ただね、一つ大きな問題があってだな。
奨学金が消費者金融と違うのは金利が低いだけじゃないわけ。
てか、金利には、高くても低くても理由があるのが資本主義の掟だ。
なぜ奨学金が低金利なのか?
親が連帯保証人。
コレが答え。
この子が返さなければ、負債はそのまま親父に降りかかる。
次男と三男の進学は?
もう奨学金は使えないよ。
この子のリアリティの無さは、今頃一家をどん底に引きずり込んでいるハズなのだけど・・