言わずにはいられない母親と耳を塞ぐ子供

(回答者に交代)

大原敬子:
一番大事な時期ですよねえ?

相談者:
はい。

大原敬子:
今、お話を伺っていて、全部、あなたの感覚でお話してるんですね。

相談者:
(笑)はい。

大原敬子:
で、事実であることは、リビングで勉強したがるっていうことと、

相談者:
はい。

大原敬子:
それから、もう一つは、フィギュアとかそういうものを側に置いといて、勉強する。
これ、事実ですよね?

相談者:
はい、そうです。

大原敬子:
で、もう一つ、言動としての事実は、「どうせ出来ない」、無理だってことですよね?

相談者:
はい。

大原敬子:
で、もう一つは耳を塞ぐ。

相談者:
はい。

大原敬子:
で、私が何も言わなければ、ゲームをする。

相談者:
はい。

大原敬子:
これだけが、坊やちゃんの、私が確かに見てるものなんです。

相談者:
はい。

大原敬子:
で、こういう感覚のお子さんてのは、お母さんがゴムの壁なんですね、実は。
ゴムの壁ってのは、どういうことかと言うと、

相談者:
はい。

大原敬子:
子供がやったことは、お母さんは覚えているんですね。

相談者:
はい。

大原敬子:
自分のやったことは自分なりの正当化の中で、事を治めちゃうんです。

相談者:
あ、はい。

大原敬子:
解決は出来ないんですね。

相談者:
はい。

大原敬子:
これ、ゴムの壁なんです。
そうしますとね、お子さんは、もう、このお母さんには何を言ってもし方がないので、「もう、うるさーい」、
お母さん、自分のことは、棚に上げてますから、ただ、責めることは、責めるんですねえ。

相談者:
ああ、はい。

大原敬子:
そしたら、お子さんはもう、耳を塞ぐしかないんですね。

相談者:
はい。

大原敬子:
でね、なぜあなたがこの受験っていうものに対して、ここまでになってしまうのかと言うと、ゴムの壁と共通する部分はですね、

相談者:
ああ、はい。

大原敬子:
もう、受験だわ、受験だわ、成績が下がって、もうこの子はまた、あ、またゲームをしてる・・
そちらの方に感情をし向けると、

相談者:
はい。

大原敬子:
あなたが、ずうーと、潜在的に残っている、怒りとか、憎しみとか、分かりませんけども、

相談者:
はい。

大原敬子:
現実に、あなたが、どうしても向き合わなければならない感情は、横に置いておけるんですね。

相談者:
ああ、はい。

大原敬子:
そうすると、次の段階になるんですけども、なるほどな、と思ったのは、

相談者:
はい。

大原敬子:
あなたの感情が、もう、この私の感情・・正しいことをやってるんだ。

相談者:
はい。

大原敬子:
子供のためにやってるんだ、という気持ちが、100%の器に目一杯あるとしますね、あなたの100。

相談者:
はい。

大原敬子:
そうするとお子さんが、60、70頑張っても、あなたから見ると物足りないんですね。
やっていない、になるんです。
でも、もし、あなたの感情が、30とします。

相談者:
はい。

大原敬子:
お子さんに向けるのが。

相談者:
はい。

大原敬子:
すると、お子様が、あなたが仰った、ダラダラとか、やる気が無いとかって、その感情が無くなって、「黙っていても、あの子はしますよねえ」、となるんです。

相談者:
はい。

大原敬子:
自分の感情の器と量と同じでないときに、「やる気が無い」、となってしまうんですね。

相談者:
ああ、はい。

大原敬子:
分かりますかしら?

相談者:
分かります。
はい。

大原敬子:
じゃあ、次です。
あなたが、無意識に、心配、と仰ったんですよ。

相談者:
はい。

大原敬子:
本来、心配ってのは、先ほど加藤先生が仰いましたけれども、

相談者:
はい。

大原敬子:
不登校とか、病気とか、それから、学校の友達に苛められてしまうとか、

相談者:
はい。

大原敬子:
それを、心配って・・心を配る・・あの子に対して、可哀そう、心配。
私に出来ることないかしら?、というのが心配なんです。

相談者:
はい。

大原敬子:
ではなくって、今のあなたの心配って言葉を置き換えると、

相談者:
はい、(ジュル)

大原敬子:
どうなさったの?

相談者:
ごめんなさい(泣)
(笑)涙が出てきました。

大原敬子:
あ、どの部分で泣けました?

相談者:
今の心配っていうのと、

大原敬子:
うん。

相談者:
自分が思って、っていうのは、心配っていうよりも、なんか、子供に無理させてるのかなって思って。

大原敬子:
優しいお母様ですね。

相談者:
はい。

大原敬子:
このお子さんね、間違いなく大丈夫なのは、子供ってのは、リビングでしたいんです。
なぜしたいかって言うと、みんなが、わあ、頑張ってるわねえ、すごおい、って賛美が欲しいんです。

相談者:
はい。

大原敬子:
高校生でも、中学生でも、家で勉強しないで、ファミリーレストランで勉強する方いるんですよ。

相談者:
はい。

大原敬子:
その方がはかどるって言うんです。
はかどるんじゃなくて、エネルギーが出るんですね。
みんなが僕に、私に、注目を浴びているこの私、でエネルギーが出るんです。

相談者:
それと同じ状況なんです、このリビングは。

相談者:
はあ、はい。

大原敬子:
ですから、僕、まだ、居間でやりたいな、って、リビングでしたいな、って言うときは、いいわよ、って受け入れてあげた方がいいですね。

相談者:
あ、はい。

大原敬子:
で、お母さんも、その方が、あなたの一生懸命する姿見て、お母さんも一生懸命頑張れるから、っていう形で。

相談者:
はい。

大原敬子:
たぶんね、これからあなたが疲れてくると、居間でなくって勉強部屋でしなさい、って言いますよね。
トラブルが嫌だから。

相談者:
ああ、はい。

大原敬子:
だから、煩わしくて、摩擦は嫌なの。

相談者:
ああ。

大原敬子:
自分がしんどいから。

相談者:
はい。

大原敬子:
だけども、じゃ、なぜこれだけ子供に関心を持つかっていうと、あなたの中に、心の中に、感情の整理が出来てないから、その、感情の整理が何だか分からないんでしょ?

相談者:
・・分からない・・

大原敬子:
だから、ダラダラしてる子供に、矛先を向けて、現実の感情を、自分は何でも無いと思いたいのが、今、とても楽になってきたんだと思うんです。

ところが、今、段々、言うことを聞かなくなってきた段階で、にっちもさっちもこれからいかなくなると思います。

相談者:
はい。

大原敬子:
すると、もっと酷くなると、ああ言えば、こう言う、で返ってきます。
その次は、まったく無抵抗になります。

相談者:
はい。

大原敬子:
そして、
「分かりました」
「あなたがやることは全てやればいいんですね?」、となるんです。

今ここで、母と子の関係を取り戻しておかないと、言い訳が立たないことになってくるんですよ。

相談者:
はい。

大原敬子:
受験失敗した・・例えばですよ。

相談者:
はい。

大原敬子:
ものすごく恨みますよ。
あなたの言った通りにやったのに、

相談者:
はい。

大原敬子:
僕の将来をあなたが決めた、になるんですよ。

相談者:
ああ、はい。

大原敬子:
で、うまくいったとします・・合格、したとしますね。

相談者:
ええ。

大原敬子:
感謝しろ、ですよ。
あなたのために、僕は勉強してあげたんだ、になるんです。

相談者:
ああ、はい。

大原敬子:
いずれにしても、無理やりの勉強の行き着く先は、子供は必ず、

相談者:
はい。

大原敬子:
無理したことの、反動のものを、あなたに持って来ます。

相談者:
・・

大原敬子:
嫌でしょ?、それは。

相談者:
嫌です、はい。

大原敬子:
ね。
そしたら、お子さんが勉強してくれたら、勉強してくれてありがとうです。
「お母さん、それでね、もう、明日も仕事頑張れる」、って言ったときに、初めて子供はね、お母さんのために勉強しようと思うんです。

人は、

相談者:
はい。

大原敬子:
自分のためには頑張れないんです。
愛する人のために頑張れるんですよ。

相談者:
あ、はい。

大原敬子:
なんか分かりますかしら?

相談者:
はい。

大原敬子:
そしたら、今日からどうなさいますかあ?

相談者:
頑張ってくれてありがとう、って伝えます。

大原敬子:
そうです。
で、元気でいてくれて、ありがとうです。

相談者:
はい。

大原敬子:
ここまで・・耳を塞いでも、勉強しようとする、お子さんの心をですね、汲んであげて欲しいなと思うし、あなたのその涙、すごく私は救われました。
ありがとうございます。

相談者:
いえ、ありがとうございました。

大原敬子:
頑張ってください。
先生いかがでしょうか?

(再びパーソナリティ)

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