遠回りの自己主張。 内定を蹴った大学生の断り方に見る言葉とは裏腹な深層心理
テレフォン人生相談 2015年1月15日 木曜日
相談者: 大学4年の男22歳 一人暮らし 両親と姉と妹がいる。
パーソナリティ: 加藤諦三
回答者: 大原敬子(幼児教育研究家)
今日の一言:
私は特別という誇大な自己イメージを持っている人は心の底では孤独と恐怖です。
(家族構成のやりとりは省略)
加藤諦三:
お姉さんと、妹は・・あれ・・まだ、家にいるんですか?
相談者:
そうですね。
加藤諦三:
はい、分かりました。
で、どんな相談ですか?
相談者:
はい、今、大学4年生なんですけれども、
加藤諦三:
はい。
あ、下宿してるのね?
相談者:
そうですね。
加藤諦三:
はい、はい。
相談者:
一人暮らしをしております。
加藤諦三:
はい。
相談者:
えー、それで、就職を前にして、
加藤諦三:
はい。
相談者:
ちょっと、これまでの、人生に・・なんというか・・悔いがあって、
加藤諦三:
はい。
相談者:
どうしても、前向きになれなくて、
加藤諦三:
はい。
相談者:
こう、就職を断ってしまって、
加藤諦三:
あ、
相談者:
これからの人生どうしようかな、と思って。
加藤諦三:
断ろうか、どうか、考えてるんじゃなくて、もう、断ったんですか?
相談者:
そうですね。
思いつめてしまって・・断ってしまって。
加藤諦三:
もう、すでに決まった就職を、
相談者:
はい。
加藤諦三:
断った、理由というのが、
相談者:
はい。
加藤諦三:
この22年間の自分の人生を振り返って、
相談者:
はい。
加藤諦三:
悔いがあったということですね?
相談者:
悔いというか、はい、自信がなくなって。
自分がどうしても、つまらない人間に感じてしまって、っていう形ですね。
加藤諦三:
んん。
そうすると、その悔いが有った、っていうのは・・もうちょっと具体的に内容・・をちょっと教えてくれない?
相談者:
そうですね。
人づきあいから、逃げ続けてきたということですね。
加藤諦三:
人づきあいから逃げ続けてって・・要するに、人づきあいで、あんまり、八方美人でいい顔してきて、
相談者:
はい。
加藤諦三:
自分というものを、見失って、まあ、社会的には、見事に適応したけど、俺の人生何だったんだろう?、っていうんではなくて、
相談者:
はい。
加藤諦三:
むしろ、人との付き合いを、
相談者:
そうですね。
完璧にもう、絶ってきたという形でしたね。
加藤諦三:
んん、完璧に絶ってきた・・
相談者:
完璧ではないですけども。
表面的な関わり以外は、もう、全部、逃げてきた、そういう形でした。
加藤諦三:
そうすると、例えば、表面的な生き方ていうのは・・。
今、大学って言いましたね?
相談者:
はい。
加藤諦三:
その大学で、まあ、クラス・・がありますよね?
相談者:
はい。
加藤諦三:
そうすると、懇親会があるとか、例えば、
相談者:
はい。
加藤諦三:
ゼミがあると、
相談者:
はい。
加藤諦三:
ゼミの合宿があるとか、ゼミの飲み会があるとか、そういうのは、形式的には、みんな付き合ってきた?
相談者:
いえ、そういう・・形式的な、付き合いすら、避けたきた・・形式的なつきあいがあるところを、も、集団に・・属さないこと、をしてきたって形ですね。
加藤諦三:
そうすると、例えば、ゼミのコンパなんかは、出ない?、参加しない?
相談者:
そうですね。
あ、参加したこともありましたね。
加藤諦三:
あー、参加したことも、
相談者:
でも、もう、
加藤諦三:
はい。
相談者:
1回、2回で、もう、行かなくなるという・・
加藤諦三:
ああ、はあ、はあ。
相談者:
そういうような、ほんとに希薄な人間関係しか、作ってこなかったっていう・・
加藤諦三:
例えば、ゼミの合宿なんかにも、行かなかった?
相談者:
そうですね。
加藤諦三:
そうすると、それは、まあ、大学は分りましたけど、高等学校のとき、例えば、クラブなんかに入っていない?
相談者:
クラブには入っていたんですけども、
加藤諦三:
はい。
相談者:
もう、高校一回、中退しまして、
加藤諦三:
はい。
相談者:
そいで、公認権(?)を取って、また、大学に入り直したっていう形でしたね。
加藤諦三:
高校中退したのは、なに、
相談者:
はい。
加藤諦三:
やっぱり、人づきあいが嫌だったから?
相談者:
そうですね、そこにも、やっぱり、今の、後ろ向きな・・考えの、原型っていうものもあるんですけど、
加藤諦三:
はい。
相談者:
先輩との関係で、どうしても、折り合いがつかなくて、
加藤諦三:
ふうん。
相談者:
やっぱり、自分の、我がままでしかないと、思うんですけれども。
加藤諦三:
ふうん。
先輩との関係・・今までの、先輩だけじゃないんですけど、
相談者:
はい。
加藤諦三:
色んな関係が、あれですか?、人と近くなることが恐い?
相談者:
そうですね。
加藤諦三:
嫌?
相談者:
やっぱり・・
加藤諦三:
近い関係が嫌?
相談者:
そおですね。
なんというか、自尊心を傷つけられるのが・・ひどく、恐い、というのが、やっぱり、
加藤諦三:
うん。
相談者:
自分でも・・今の状態なのかな、と思ってるんですけど。
加藤諦三:
ふうん。
相談者:
ほんとに・・否定されるのが嫌だとか、恥を掻きたくないって気持ちが、先に来てしまいますね。
加藤諦三:
ふうん。
恥を掻きたくない?
相談者:
そうですね。
あとは、やっぱり、なんか、自分が・・つまらない、人間だなって感じてしまうんで、どうしても、踏み込めないっていうのがありますね。
加藤諦三:
それは、あなたのですね、
相談者:
はい。
加藤諦三:
心の底で・・あるいは無意識で、つまらないと思ってるんですがあ、
相談者:
はい。
加藤諦三:
あなたの意識では、私は、すごい人間だと、逆に思っているところはないんですか?
相談者:
それは、ありますね。
自分は、ちょっと特別で、っていうのは・・
加藤諦三:
うん。
相談者:
どっかに、やっぱり、プライドが、あるから、
加藤諦三:
うん、プライドっていうか、まあ、なんか、誇大な自我イメージっていうか、
相談者:
そうですね。
加藤諦三:
自分がすごい・・なんていうねえ、
相談者:
はい。
加藤諦三:
イメージがあって、
相談者:
はい。
加藤諦三:
要するに、それが、人と付き合ったときに、壊されるのが恐いんでしょ?
相談者:
はい。
加藤諦三:
それは、人から、あれですよねえ?、人と、付き合うのは避けますよねえ。
相談者:
はい。
加藤諦三:
だけど、なんか不安でしょ?
相談者:
そうですね。
加藤諦三:
なんか不安ですねえ。
相談者:
・・
加藤諦三:
で、それで、今、就職を断って、
相談者:
はい。
加藤諦三:
一人で、これから、どうして生きていこうか?、っていうことですね?
相談者:
そうですね。
(回答者に交代)
自己主張は言葉ではない、行動ですに納得しました。
私もつまらない人間と思いながらプライドが高い自分もあるなーと。40年以上生きたら、それだけでプライド持ってもいいかなと思うようになりました。
少しはプライドを持ちなさい。
なんてことも言うしね、難しいとこです。
真っ当なプライドを持ち、それを真っ当な形で表現することだと思います。
口で言うのは簡単ですが。
生きてるだけでプライドって変かな。
自尊心じゃなくて、自負 でしょうか。
なるべく捻ずに生きたいもんです。