母は認知症で妹とは仲たがい。土地の遺産分割未了が心配な本当のワケ
(回答者に交代)
塩谷崇之:
えっと今、お話を伺ったんですがあ、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
お父さんの遺産っていうのは、そのお・・家が建ってる、不動産の・・土地、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
以外にも、色々あったんですか?
相談者:
いえ、あとは現金が・・多少あった程度です。
塩谷崇之:
ふうん。
そういうものはどうしたんですか?
相談者:
それはあ、妹が管理してます。
塩谷崇之:
妹が管理してる?
相談者:
はい。
塩谷崇之:
現金・・ですか?
相談者:
そうです。
塩谷崇之:
ああ・・
それはどのくらいあったんですか?、現金てのは。
相談者:
や、ほんとにわずかだったと思います、数百万・・だったと思います。
塩谷崇之:
数百万・・
相談者:
はい。
塩谷崇之:
はあ・・
妹さんが管理してるというのは・・どうしてなんですか?
相談者:
そこ・・は、ちょっと、こう、わたしと、妹との関係で、
塩谷崇之:
うん。
相談者:
ま、ちょっと、感情的なものはある・・んですね。
塩谷崇之:
うーん。
相談者:
で、わたしにはどうしても、渡したくないとか、任せたくないとか、
塩谷崇之:
あー
相談者:
そういう・・ことです。
塩谷崇之:
分りました。
そうするとねえ、相続というのは、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
ま、今、相続をしていないというふうに・・ま、一般的にはね、相続をしたとか、してないとか、言いますけれどもお、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
法律上は、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
被相続人が亡くなったらあ、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
その時点で、相続ってのは、もう、始まるんですよ。
相談者:
はい。
塩谷崇之:
はい。
で、えー、一般的に言われてるね、その相続をしていないというのは、その、相続は始まっているんだけれども、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
その、遺産分割の、協議が・・成されて無いということなんですね。
相談者:
はい。
塩谷崇之:
うん。
なのでえ、で、遺産分割の協議が成されて無いと、どうなるかというと、法定相続分・・法律で定めた相続分というのがあってえ、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
法定相続分によって、自動的にね、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
えー、割合的に、相続人の、共有の財産になるんですね。
相談者:
はい。
塩谷崇之:
うん。
で、遺産分割協議を、するとね、相続のときに遡って、最初から、その協議どおりの内容だったということになるんですけれども、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
遺産分割協議をしてない状態のまま、現在まで至ってるんだとするとね、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
えー、その、法定相続分で、相続財産を共有している状態が、今なお続いているということになるんですよ。
相談者:
はい。
塩谷崇之:
うん。
そうするとね、あなたの場合で言うと、お父さんが亡くなった時点で、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
お母さんが・・二分の一、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
それから、あなたと妹さんが、
相談者:
ええ。
塩谷崇之:
それぞれ四分の一。
相談者:
はい。
塩谷崇之:
づつ、相続をしたことになりますので、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
今、住んでいる、家の、敷地。
相談者:
はい。
塩谷崇之:
お父さん名義の、家の敷地というのは、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
えー、その割合で、みんなで共有をしてるという関係になるんですね。
相談者:
はい。
何もしてなくても、
塩谷崇之:
しなくても、はい。
相談者:
もう、そのようになっているという、
塩谷崇之:
はい。
相談者:
状態・・ですね。
塩谷崇之:
はい。
で、名義はお父さんのままですけれども、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
それは、あくまで、登記名義がそうなってるというだけであって、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
実態的には、えっと、あなたのお母さんが二分の一、あなたと妹さんが四分の一づつ、持ってるという状態・・なんです。
相談者:
はい。
塩谷崇之:
まず、そこをね、押えておいてください。
相談者:
はい。
塩谷崇之:
で、えーっと、ご質問のね、えーっと、このまま放置していて問題はないかどうかということなんですけれども、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
えー、一応、ま、あなたのご主人・・名義の家が建っていて、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
でえ、その家を建てることについては、えー、亡くなったお父さんも了解をして建ててたわけですよね?
相談者:
そうです。
あのお、2世帯でしたので。
塩谷崇之:
そうですよね。
相談者:
はい。
塩谷崇之:
そうすると、ご主人が家を建てるにあたってえ、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
お父さんとの間でね、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
たぶん契約書とかは作ってないんじゃないかなとは思うんですけれども、
相談者:
はい、無いです。
塩谷崇之:
えー、契約書にはなってないけれども、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
この土地を、貸しますよ、と。
相談者:
はい。
塩谷崇之:
あなたのご主人が家を建てるために、この土地を使っていいよという、そういう、えー、ま、口頭かもしれないけれども、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
そういう契約が、すでにあったということに、
相談者:
はい、
塩谷崇之:
なるんですよ。
相談者:
はい。
塩谷崇之:
で、しかも、あなたのご主人は、お父さんに、特に、そのお、地代は払ってなかったですよね?
相談者:
ないです。
塩谷崇之:
うん。
そうすると、無償でその土地を貸すという契約をした、ことに、なるんですね。
相談者:
はい。
塩谷崇之:
うん。
なので、それが、お父さんが亡くなった後も、その関係というのが、相続人である、お母さんと、あなたと、妹さんに引き継がれてるっていう関係になりますんで、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
えー、ご主人は、原則として、無償で、この土地を、使い続けることが出来る、つまり、その、建物を、そのまま持ち続けることが出来ると。
相談者:
はい。
塩谷崇之:
そういう、関係に立ってると思います。
相談者:
はい。
塩谷崇之:
なので、今、このまま放置していて問題がないかというご質問についてはね、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
えー、そのまま放置しておいても、今すぐ何か問題が起きるということは無い・・
相談者:
はい。
塩谷崇之:
と言っていいと思います。
相談者:
はい。
塩谷崇之:
うん。
ただ、先ほど申し上げたように、この土地は、名義はお父さんになっているけれども、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
妹さんは、その四分の一の、権利を持っているわけですよね。
相談者:
はい、そうです。
塩谷崇之:
うん、お母さんは二分の一の権利を持っているわけで、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
ま、あなた自身は、あなたのご主人が家を持ち続けることはいいとしても、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
お母さんとか、妹さんが、その、四分の一とか、二分の一の権利をね、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
主張し始めたときには、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
なんらかの、その、解決が必要になってくる。
相談者:
はい。
塩谷崇之:
で、これは、えーと、どういう形になってくるかというとですね、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
今、お父さん名義になってる土地について、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
分割をしてくれって話になってくる可能性があるんですね。
相談者:
ええ、ええ、ええ、はい。
塩谷崇之:
ま、これ、あのお、まだ遺産分割協議をしていないんであれば、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
遺産分割をしてくれと。
相談者:
はい。
塩谷崇之:
で、遺産分割を、してくれと、いうふうに言われたときには、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
えー、あなたの方も、相続人の一人としてね、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
その、遺産分割の協議には、えー、応じなければならない、立場、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
にはなってくるわけですよ。
相談者:
はい。
塩谷崇之:
うん。
で、そうなったときに、えー、どういうふうに、分割をするのかと。
いうことで話がまとまればいいんですけれども、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
話がまとまらない場合には、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
まとまらないというのはね、例えばそのお、他に財産があってね、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
土地はわたしがもらうけれども、
相談者:
ええ、ええ、ええ。
塩谷崇之:
妹さんには、この財産をあげるよと。
相談者:
はい。
塩谷崇之:
そういう形で話がまとまれば、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
いいんですけれども、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
それがまとまらないと。
相談者:
はい。
塩谷崇之:
わたしも土地が、欲しい。
妹も土地が欲しいと。
相談者:
はい。
塩谷崇之:
そういうような話になった場合には・・でも、土地を、線を引いてね、2つに分けるっていうことは、
相談者:
ええ。
塩谷崇之:
たぶん、出来ないでしょうから、
相談者:
そうですね、はい。
塩谷崇之:
そうするとね、金銭で解決・・するしかなくなってくるんですよね。
相談者:
はい。
塩谷崇之:
うん。
だから、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
あなたが土地を単独で取得する場合には、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
他の共有者である、妹さんとか、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
あるいは、場合によっては、お母さんとかに、
相談者:
ええ。
塩谷崇之:
代償金というね、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
お金を払って、ま、その人たちの持分を買い取るようなね、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
そういうようなことがね、必要になってくるかもしれないです。
相談者:
はい。
塩谷崇之:
うん。
だから、あの、将来的にそういう話が出てくる可能性があるし、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
あと、もう一つはね、お母さんが、ま、今、75歳ということですけれども、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
ま、将来お母さんが亡くなったときには、お母さんの、その、今持っている二分の一の持分の相続。
相談者:
はい。
塩谷崇之:
ていうのも、あなたと妹さんでしなければいけない、状況になりますから、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
そのときにも、何か問題が出てくる可能性がありますよね。
相談者:
うーん。
塩谷崇之:
うーん。
相談者:
はい。
塩谷崇之:
そうすると、ま、今、このまま放置しておいても、今すぐ何か問題になるわけではないですけれども、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
いずれ、どっかの時点でね・・この妹さんとの間で、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
あるいは、お母さんとの間で、
相談者:
ええ。
塩谷崇之:
この問題、かたをつけないといけない、
相談者:
うーん・・
塩谷崇之:
ときが出てくるかもしれない。
相談者:
はい。
むこうが、あの、やっぱり、土地が欲しいって言われたときには、もう、売らないといけなくなるわけですよね?
売って、代償金っていうのを払わなければいけないっていうことですね?
塩谷崇之:
まあ、そうですね、手持ちの現金が無い場合には。
相談者:
なければ・・はい。
塩谷崇之:
はい、ま、売るなり、あるいは借りてくるなり、して、代償金を払うっていうことが必要になりますねえ。
相談者:
ああ、はい。
塩谷崇之:
で、もし、その時点で、お金を借りられればね、例えば、その、不動産は、今、あー、土地は、亡くなったお父さん名義になっているからあ、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
それを担保に入れることは出来ないけれども、
相談者:
うん。
塩谷崇之:
正式に、三分割の協議がまとまって、えー、あなたの名義になればね、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
それを担保にしてお金を借りるってことも出来るようになりますんで、
相談者:
ふうん。
塩谷崇之:
そうすればそれをね、代償金に当てて、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
単独名義にすると。
相談者:
はい。
塩谷崇之:
いうような、解決方法もありますよね。
相談者:
ああ、なるほど。
塩谷崇之:
ただ、いずれにしても、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
土地に線を引いて分けることが・・出来ない
相談者:
はい。
塩谷崇之:
以上は、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
お金で解決することになるんで、そのためのお金を、ま、その、話し合いをするときの為にね、確保しておくっていうような、えー、準備は、しておいた方がいいのかもしれないですね。
相談者:
はい。
分りました。
(再び加藤氏)
加藤諦三:
よろしいですか?
相談者:
はい、はい。
加藤諦三:
あのお・・何で、こんなに、なっちゃったんですか?
相談者:
色んな、預貯金とか、あの、両親のを、持ち出したんですね。
加藤諦三:
妹がね?
相談者:
はい。
そこからなんですね。
加藤諦三:
で、あなたはそれを許せないと。
相談者:
うん、それもありますね。
加藤諦三:
うん。
相談者:
はい。
加藤諦三:
で、お母さんはそれ知ってるわけね?
相談者:
いえ、もう、母はそういう意識は、ちょっと、頭、働かないので、
加藤諦三:
まあ、じゃ、あなた、娘2人が、もう、喧嘩してるっていう・・
相談者:
あ、そこはもう、分からない・・
加藤諦三:
分らなくなっているわけですか?
相談者:
あのお、はい、認知・・がありますので。
加藤諦三:
そうですか。
相談者:
はい。
加藤諦三:
今・・こうやってテレフォン人生相談に電話掛けてきたことをきっかけにしてね、
相談者:
はい。
加藤諦三:
もう、行動してみたら?
相談者:
うん。
加藤諦三:
妹さんと・・ぶつかってね、大騒ぎになっても、それは、いいことですよ。
相談者:
うーん・・
加藤諦三:
修羅場作んなきゃ、解決できないから。
相談者:
そうですねえ。
加藤諦三:
修羅場は・・避けて通れない・・
相談者:
んー
加藤諦三:
箇所でしょ?
相談者:
はあい。
加藤諦三:
よろしいですか?
相談者:
はい。
塩谷崇之:
ちょっと一点だけ。
加藤諦三:
はい、はい。
相談者:
はい。
塩谷崇之:
あの、遺産分割っていう・・ことでいうとね、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
これえ、本来、お母さんも交えて3人で話し合いをしないといけないんですよ。
相談者:
うーん、はい。
塩谷崇之:
で、お母さんが、先ほどの話だと、認知症で、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
とても、そういう話し合いに加わることが出来ないと。
相談者:
はい。
塩谷崇之:
いうことだとするとね、今すぐね、すべてが解決・・する、わけではないんだと思うんですね。
相談者:
はい。
塩谷崇之:
やっぱり、あの、最終的には、お母さんが、亡くなった段階で・・ないと、
相談者:
はい、ええ。
塩谷崇之:
最終的な、解決には、ならないと思うんです。
相談者:
うーん、そうですね。
塩谷崇之:
ただ、いずれ、そういう時期が来るわけですから、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
今のうちからね、妹さんとの間の関係をね、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
きちんと整理をしておいて・・もう、ぶつかるのか、あるいは、なんらかの修復・・なんらかの、解決が可能なのかどうか、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
そこはよくねえ、探って、おいた方がいいんじゃないかなとは思います。
相談者:
んー
塩谷崇之:
一番いいのはね、きちんと腹を割って話せるような状態になれば、一番いいわけで、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
そうすれば、お母さんが亡くなったときにね、スムーズに事が進むようになると思いますけれども。
相談者:
あー、はい。
塩谷崇之:
これでお母さんが・・ま、今、お母さん交えて話をすることが出来ない。
相談者:
はい。
塩谷崇之:
だから何も進まないと、だから何もしないと、いうことで、お母さんが亡くなったときにね、一体何が起きるかっていうことを考えるとね、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
やはり、その、早めにね・・そのお、不安ばっかり抱えて、ずっと生きてくよりも、
相談者:
はい。
塩谷崇之:
早めにアクション起こした方が、いいのかなと、わたしも思いますね。
相談者:
ああ、はい。
塩谷崇之:
はい。
相談者:
分りました。
(再びパーソナリティ)