（再びパーソナリティ）

柴田理恵：
よろしいですか？

相談者：
はい、ありがとうございましたあ。

柴田理恵：
はい、あのお、あたしにも言わしてください。

相談者：
はい、お願いします。

柴田理恵：
ねえ、人に好かれたいですか？
嫌われたいですか？

相談者：
そら、好かれたいですよね。

柴田理恵：
そうですよね。

相談者：
はい

柴田理恵：
好かれたいんだったら、人、好きになることですよ。

相談者：
うん

柴田理恵：
この人、あたしのこと好きなんだなあ、と思ってると、

相談者：
うん

柴田理恵：
自然にその人のこと、好きになりますよ。

相談者：
はあい

柴田理恵：
だからあ、先生も仰ってましたけども、さっき。
自分が変わらないと、周りは変わらないですよ。

相談者：
はあい

柴田理恵：
ほんとに。

相談者：
はい

柴田理恵：
あのお、好きだと思って、色んな人に接してあげてください。

相談者：
はい

柴田理恵：
お嬢さんも

相談者：
はい

柴田理恵：
旦那さんも。

相談者：
分かりましたあ。

柴田理恵：
頑張ってください。

相談者：
はい、ありがとうございますう。

柴田理恵：
はあい、どうもありがとうございました。

高橋龍太郎：
お大事にい。

相談者：
はい、どうもありがとうございました。

柴田理恵：
失礼いたしまあす。

相談者：
はい、失礼しまあす。

柴田理恵：
はい

（内容ここまで）

この人どんな回答を期待してたんでしょ。
龍太郎のアドバイスは気に食わないみたいだし。

もっとも、夫と娘に頭を下げるなんて、日が西から昇るぐらいあり得んちゃあり得ん。
それが出来る女だったら、こうはなっとらん。

図らずも、娘が、自分の帰る場所は夫だと思えたんならいいことじゃない？
今後、姑と少々の軋轢があってもなんとか乗り越えようとするでしょうよ。

 

この人、誰よりも自分が寂しいってことは分かってるくせに、娘に抱く感情はいまだに怒りなんだよねえ。

相談者　「自分のことは二の次で家族最優先で生きて来た」
龍太郎　「自分への愛から出発してる。自己愛の延長」

フム
だから感謝されないと怒りに変わるわけだ。

だけど、母娘の間のそれって、このおばさんの自己愛も筋金入り。

ひょっとして、この人にとっては、娘が多少の問題を抱えてくれていた方が心理的に安定するのかもしれない。
姑との仲しかり、糖尿病しかりだ。

 

ほんとに自分のことを二の次にしてたんなら、これからは自分のやりたいことを一にすればいいだけなのに何をしていいのか分からない。

母親、夫、そしてついに娘、恩を売る相手がいなくなって、自分の存在意義が見出せない。

 

起きていることはすべて正しい。（勝間和代）

あんたの言う「家族最優先だった」結果がコレ。
この埋めようのないギャップ。
まず、これを認めないと何も始まんない。

本人も、さすがに認めざるを得ないって分かってるふうなんだけど、認めたくない自分との葛藤の淵にいる感じ。
６３歳だしね。

その嫌いになれたとかいう夫との二人きりの生活てどんなふう？
だってご飯は作ってるんだろうし、食卓は囲むし、お洗濯だってしてるんでしょ。
これも強がってるだけだと思うんだけねえ・・

 

龍太郎のアドバイスが、かなり具体的。
大原女史ばりにセリフまで用意してくれて。

「今まで、生意気だったわね」
「言葉がきつかったし、正直思いやりも欠けてたと思うから」
「もう一度やり直してくれない？」
「今まで、と辛い思いをさせたね」
「ほんとに、ひどい、妻だったけど、もう一度やり直せるかしら？」

ムリムリムリムリムリムリ。
言うのもムリやし、言われる方の夫と娘の身にもなってよ。

第一、嫌いな夫にどの面下げて言うのよ。

そういう劇的な改善を期待しちゃダメなんだってば。
まずは、日々の行動じゃない？
笑顔でいるとか、旦那さんの好物用意するとか、娘にちょっとしたものをお裾分けするとかさ。

で、こっちからは寄ってかない。
あくまで待ちの姿勢。

大切なことは見返りがないのを承知でっていうことなんだけど、そんなことがこの女に出来るのかしら？