一体何が?農家の跡継ぎ37歳が組合旅行からPTSDになって帰って来た
(回答者に交代)
高橋龍太郎:
はい、初めまして、高橋です。
相談者:
はい、初めまして、よろしくお願いします。
高橋龍太郎:
この、えーっとお?
小学校5年生の時に、
相談者:
はい
高橋龍太郎:
小学校6年生えー、にい、2階から、足首を持って、
相談者:
ええ
高橋龍太郎:
ぶら下げられた、以降は、どうだったんですか?
中学、高校?
相談者:
中学の時はね、そういうことはなかった、みたいだと思います。
高橋龍太郎:
高校は?
相談者:
あの、私も、小さい時からそういう、経験があったもので、「中学行ったら、学校こういう状態ですよ」っちゅうことを、私が、校長先生に、頼んで、きたこともあります。
高橋龍太郎:
うん
相談者:
でも、中学の先生はみな、その、しっかりしていてくれたんでしょうか?そういうトラブルは、なかったんですよねえ。
高橋龍太郎:
高校は?
相談者:
高校も、なかったんですよねえ。
高橋龍太郎:
で、もう、すぐ農業ですか?
それとも?
相談者:
いえ、あのー、大学に行きました、はい。
高橋龍太郎:
大学に行ってどうだったんですか?
相談者:
いえ、そういうことは無かったと思います。
高橋龍太郎:
で、サークル活動や何かはちゃんとやっていた?
相談者:
サークル入ってたか知りませんけれども、
高橋龍太郎:
うん
相談者:
えー、何にもトラブル、無いと思いますねえ。
高橋龍太郎:
ふうーん
相談者:
ええ
高橋龍太郎:
なるほどねえ。
PTSDって基本的に言うと、もう、今あんまり使われすぎてる、ので、
相談者:
ええ
高橋龍太郎:
あんまり寧ろ、使わなくなってるんですけれど、
相談者:
ああ、そうですか。
高橋龍太郎:
致命的な、要するに、自分が命に関わるような恐怖感を、味わった後の心理的な状態っていう風に、割と、きっちり限局するようになってきてるんですね。
相談者:
ああ・・
高橋龍太郎:
で、PTSD複雑性っていうのは、
相談者:
はい
高橋龍太郎:
致命的ではないんだけれど、この虐めのようなケースが、
相談者:
はい
高橋龍太郎:
連続して、例えば家族に、二十歳(ハタチ)ぐらいまで、ずうっと、虐待を受け続けてきた、人が、例えば、大人になって、「父親」って言った時に、
相談者:
ええ
高橋龍太郎:
さっき言ったようにいろんな反応をするとか、
相談者:
ええ
高橋龍太郎:
そういう連続した過去の、不幸な出来事の、致命的ではないけれど、
相談者:
ええ
高橋龍太郎:
ストレスを与えるものの、積み重ねで出てくる精神的な症状っていうのを、「複雑性PTSDですね」って言うので、
相談者:
はい
高橋龍太郎:
小学校3年生と小学校5年生の時に虐められた、ことを、
相談者:
はい
高橋龍太郎:
その間(かん)ずうっとなしで、
相談者:
ええ
高橋龍太郎:
30、えー、今、7(37)歳で、3年前だと、34歳の時に、
相談者:
ええ
高橋龍太郎:
「宴会で何か言われたから、これは複雑性PTSDですね」って言うとすると、
相談者:
はい
高橋龍太郎:
ちょっと過剰診断だと思います。
相談者:
ああ、そうですか。
高橋龍太郎:
うん
相談者:
ええ
高橋龍太郎:
そういう、ストレスを受けやすいタイプの人っているんですよね、勿論。
相談者:
ええ
高橋龍太郎:
だから息子さんは、そんな側面があるのかもしれませんね。
相談者:
うーん、ああ、そうですか・・
高橋龍太郎:
で、ただし、よっぽど、小学校5年生の時の、
相談者:
うん
高橋龍太郎:
恐怖感が、
相談者:
はい
高橋龍太郎:
物凄く、強くて、
相談者:
はい
高橋龍太郎:
それが少し、しまい込まれていて、
相談者:
はい
高橋龍太郎:
年上の人から、い、言われた時、に、
相談者:
ええ
高橋龍太郎:
恐怖感がまざまざと蘇ったんだと思いますが、
相談者:
ああー
高橋龍太郎:
これはだけど、中学、高校と、大学と無事に来たんだから、その、トラウマは、心理的な外傷は、ある程度乗り越えてるはずなので、
相談者:
ああ、そうですか、はい。
高橋龍太郎:
もしそれが蘇るとすると?
相談者:
ええ
高橋龍太郎:
その宴会で、例えば、肉体的な暴力を振るわれたっていうようなことであれば、
相談者:
ええ
高橋龍太郎:
小学校5年生の時の、ことを、思い出すっていう流れは、
相談者:
はい
高橋龍太郎:
ゼロではないかなと思うんですけれど、
相談者:
はい
高橋龍太郎:
言葉のやり取りだけだったんでしょ?
相談者:
はい、そうです。
高橋龍太郎:
ただそれが何て言われたか分かんないの?
相談者:
本人はあまり、喋りたがらないんですよね。
高橋龍太郎:
勿論その、リスキーな時は、根掘り葉掘り、聞くっていうことは、
相談者:
ええ
高橋龍太郎:
決して良いことではないけれど、
相談者:
はい、そうですか。
高橋龍太郎:
全く、腫れ物に触れないで2階にいるのを放って置くっていうよりは、
相談者:
はい
高橋龍太郎:
もう少し、家族の側が、要するに、彼の、意識の中では周りには、自分にとって、味方がいないけれど、家族は支えてるぞって気持ちを、彼に伝えるためにも、
相談者:
はい
高橋龍太郎:
ある程度の事実関係は知っておいた方が良いと思いますよ。
相談者:
ええ。
記憶はもど・・大体、戻ってるとは聞きますけどその、詳しいことっちゅうのは、聞いてないですねえ。
高橋龍太郎:
詳しいことを、本人から聞くのが大変だったら、その精神科医のところに行って、
相談者:
ええ、あのお・・
高橋龍太郎:
こういうことが起きて、こういう・・
相談者:
それをね、
高橋龍太郎:
うん
相談者:
お願いしたんですけれども、向こうの、方では、「あの、お嫁さんに言ってるから、何も話すことありません」って、言われて、あれ、を・・
高橋龍太郎:
ああ、じゃ、お嫁さんに、は、知ってるわけですよね?
相談者:
ええ。
だけど、お嫁さんは、「出来るだけ普通の生活に戻るように、努力を、しなきゃいけないし」って言って、そのようなことを先生に、言われるんでないでしょうか?
高橋龍太郎:
こういう、強い、ストレスが、その時にあったんですよっていう内容は、お嫁さんに当然、伝えてあるわけですよね?
相談者:
ああ、それは聞いていませんね。
お嫁さんも言わないし、うーん・・
高橋龍太郎:
だって、それが共有されないうちに、
相談者:
はい・・
高橋龍太郎:
「もう、どんどん外出てください」っていう風に精神科医は言わないはずですよ?
相談者:
ああ、じゃ、言ってるんですね、じゃあね?
高橋龍太郎:
いや、勿論、勿論、言ってると思います。
相談者:
はい
高橋龍太郎:
逆に言うと、こういうことです。
分からないうちは人間は、
相談者:
ええ
高橋龍太郎:
何が、起きるか不安でしょうがないんですけれど、
相談者:
はい
高橋龍太郎:
事実関係を自分の言葉として、表現できれば、それだけ、もう、少しずつ自分が防衛出来るってことなんですよ。
相談者:
ええ
高橋龍太郎:
だから、彼に問い詰める必要はないけど、ある程度、どこまでどうなってるか?っていうことを、
相談者:
ええ
高橋龍太郎:
納得してかないと、
相談者:
ええ
高橋龍太郎:
不安と、苛立ちばっかり周りにあると、良くなるものも良くなっていかないですよ。
相談者:
ああ
高橋龍太郎:
息子さんの。
相談者:
ああ
高橋龍太郎:
だから少し安心感を、みんなが持つようにして、
相談者:
はい
高橋龍太郎:
事実関係は確認しといた方が良いです。
相談者:
はい
高橋龍太郎:
それから、PTSDの、
相談者:
はい
高橋龍太郎:
治り方としても、ちょっとなんか妙に、
相談者:
はい
高橋龍太郎:
時間が掛かりすぎていて、本当に、その、言葉だけの問題で、何か起きてるのとは、ちょっと想像するのと、落差があるので、
相談者:
ああ・・
高橋龍太郎:
例えば、親子関係で問題があったとか、そういうことは全然ないんです?
相談者:
親子関係?
高橋龍太郎:
例えばお父さんと・・
相談者:
まあ・・喧嘩にはならないんですよ。
高橋龍太郎:
うん
相談者:
ただ、うちは、一方的に、カンカン、カンカンって言って、
高橋龍太郎:
うん
相談者:
そして、それを、聞いて、息子は、反論も、しないでただ、あれしてるって状態は、見受けられます。
高橋龍太郎:
うーん
相談者:
ええ
高橋龍太郎:
そうするとね?
相談者:
ええ
高橋龍太郎:
そういう風に、自分のことを、なかなか言語化できなくて、
相談者:
ええ
高橋龍太郎:
その場でも言いたいことを言えばいいのを、
相談者:
ええ
高橋龍太郎:
飲み込んでしまったことで、
相談者:
ええ
高橋龍太郎:
例えば虐めっ子の目を思い出したり、お父さんのことをもしかしたら思い出してるのかもしれないしね?
相談者:
うん、うーん、ああ・・
高橋龍太郎:
だから、そういうことも含めて、
相談者:
はい
高橋龍太郎:
お嫁さんと、あなたとで少し話し合いをして、
相談者:
はい
高橋龍太郎:
精神科医のところに相談に行って、
相談者:
ええ
高橋龍太郎:
「自分達の対処、すべき問題は、どんなところにありますか?」って、事実を一番よく知っている、主治医の先生にとりあえず、伺ってみてください。
相談者:
ああ、そうですか・・
高橋龍太郎:
それが解決の第一歩だと思います。
相談者:
ああ、そうですか。
高橋龍太郎:
はい
相談者:
はい、分かりました。
(再びパーソナリティ)