親切にはお返し。近さが負担になる女46歳が親から受け取っていた強烈なメッセージ

(再びパーソナリティ)

加藤諦三:
もしもしい?

相談者:
あ、はい

加藤諦三:
な、今あ、マドモアゼル愛先生に色んな良い話伺ってね?

相談者:
あ、はいー、ありがとうございますう。

加藤諦三:
あのお・・要するに、あなたのお、お母さんか、お父さんって凄く、恩着せがましい人だったがえ、んじゃなーい?

相談者:
・・そうですね、母親あ、ですねえ・・

加藤諦三:
うん、母親が恩着せがましかった?

相談者:
まあ、恩着せがましいというか、物凄く、怖いって、怒りをもう、爆発させてえ、周りを自分ん、の、思い通りにい?

加藤諦三:
うん

相談者:
ま、動かせないと、

加藤諦三:
うん

相談者:
物凄く、怒りを爆発させるっていう・・

加藤諦三:
うん

相談者:
はい

加藤諦三:
思い通りにならないとお、許さないんでしょうね?

相談者:
はーい

加藤諦三:
だから、よ、思い通りになれば、受け入れてもらえるっていう事だよね?

相談者:
そうですねえ、はい

加藤諦三:
でねえ、要するに、あなたが小さい頃からねえ、

相談者:
はい

加藤諦三:
どういうメッセージを与えられて、生きて来たかっていうとお、

相談者:
はい

加藤諦三:
お前は迷惑な存在だ、と。

相談者:
ああ、そうですう、はい

加藤諦三:
・・いう、メッセージなんです。

相談者:
そうですう。

加藤諦三:
・・もっと言うと、

相談者:
はい

加藤諦三:
存在するな、っていう事ですよ。

相談者:
はい

加藤諦三:
・・恩着せがましいっていう事は、そういう事ですから。

相談者:
はい

加藤諦三:
だ、あなたは迷惑な存在だ、っていうメッセージを与えられて来たらね?

相談者:
はい

加藤諦三:
友達になれ、たって、友達になれないでしょ?

相談者:
・・あー・・

加藤諦三:
だから、あなたのもう・・心は、破壊されてんですよ。んも、成長するも何も。心がもう、ないんですよね。

相談者:
はー・・・

加藤諦三:
怖いけれども、とにかくう・・わたしのために生きようと。他人(ひと)のためじゃなくて。

相談者:
はい

加藤諦三:
わたしはわたしのために生きようと、決断する事です。

相談者:
・・分かりました。

加藤諦三:
これからはね?

相談者:
はい

加藤諦三:
ここで、再決断。

相談者:
はい

加藤諦三:
わたしはわたしのために生きるっていう、

相談者:
はい

加藤諦三:
決断をして下さい。

相談者:
分かりました。

加藤諦三:
よろしいですか?

相談者:
はい、ありがとうございました。

加藤諦三:
はい、どうも、失礼します。

相談者:
はい、失礼致します。

加藤諦三:
親が子に与える、破壊的メッセージ“存在するな”、“あなたであるな”

(内容ここまで)

那須さん
「月曜日は、同じマンションに住む女性とのつき合いが負担になってきたという方からのご相談です」

もお、てっきり男からの相談だと思ってたのにぃ。

ま、いい。

これ、実は60女がワザと引っ越してきてたら面白いのに。
サークルで目をつけた、自分の思い通りになりそうな女。
それが相談者。

ちょっとしたホラーだ。

ま、偶然なんだろうけどさ。

 

この状況に置かれたら、たぶん、私も悩むかな。
逃げようのない関係っていうやつ。
でもって、絶対に壊しちゃいけないというプレッシャー。

そんなの気にしない人から見たら、「なに一人相撲とってんの?」って言われそうだけどね。

でも加藤センセ、アタシ、別に母親は怖かないよ。

と、手が止まった・・

この女の母親は、アタシの父親だ。

 

自己肯定感が形成されずに大人になった。
アタシには、この女の内面が手に取るように分かる。

見返りのない親切に落ち着かないのは、自分にその価値がないと思っているからだ。

困ったときでさえ人に頼るなんてもってのほか。
人に迷惑を掛けることを異常に嫌悪する。

おそらくこの女、遊びでもなんでも、自分から人を誘ったことがあるまい。

親切を受けると借金した気になる。
借金は返済しなきゃいけない。
60女を食事に誘うのも、自分の心の借金をゼロにするため、それだけだ。

そして、その収支がマイナス転じてプラスになったとき、嫌悪は他人に向かう。

 

神経症気味の人というのは、自分が何を味わっていないかということを知らない。
そしてこれに気づくことは大変なことである。なぜなら、たとえ大人になってやさしさに接しても、それをやさしさと理解できないからである。

今までの自分のモデルで相手を理解する。
大人になるまでにすでに他人の言動や行動を理解する枠組みができてしまっている。そこで自分が味わったものの分類のどこかにそれを位置付けてしまう。

他人のやさしい気持ちに接しても、それを誤解する。相手の真意を理解できない。

<自分に気づく心理学 加藤諦三>

 

親切にはお返し。近さが負担になる女46歳が親から受け取っていた強烈なメッセージ」への2件のフィードバック

  1. この相談内容は46歳女性の独り相撲のようなたいしたことない相談ですが、加藤先生の「存在するな、あなたであるな」という格言が今後憲法改正があるとしたら特に24条改悪などの精神的底流的思考であるだろうと思いました。

    「存在するな、あなたであるな」怖い。

  2. 終わりのご紹介文、「優しさに接してもわからない」がよくわかります…私は「幸せ」「不幸」がわかりません。だから「幸せになると覚悟を決める」が体感できません。「愛」はちょっとわかった気になっています。先生と愛先生、大原先生が特にありがたいかな。愛先生、大原先生は殊更「きもち」に焦点をあててお話下さっているので。ただ、やっぱり?大原先生わかんない(入ってこない)ことはあります。

    いつもヘレン・ケラーを思い出すんです「これが、水なのね!」と。心の中のどこかに「これが、幸・不幸なのね!」があるのなら、知りたい…

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