保護されない「笑う相続人」。不平等過ぎる遺言を許した迂闊な振る舞い
(再びパーソナリティ)
今井通子:
お分かりいただけましたか?
相談者:
はい、はい、ありがとうございます。
今井通子:
あのお・・叔父様がね、
相談者:
はい
今井通子:
亡くなる前・・お父さまいつから、病・・気になられた?
相談者:
・・わたしの父親ですか?
今井通子:
うん
相談者:
はい。あのもう、長くずーっとあの、病院で、入院生活をしておりましたので、
今井通子:
で、いずれは亡くなっちゃうだろうっていう予想がついてたんでしょ?
相談者:
はいはい
今井通子:
だからそのお、なんでえ、あなたのお父さんだけ100万なの?っていうのは、
相談者:
はい
今井通子:
わたしが思うには悪意じゃなくってえ、
相談者:
はい
今井通子:
お父さま、もうその、余命そんなに長くないだろうからあ、って、
相談者:
うん
今井通子:
いうのもあったんじゃないかなあ、と思うけど。
相談者:
あーあ、はい
今井通子:
うん。・・そういうふに考えるとお・・割と悪意ではなくってえ、
相談者:
うん(鼻をすする)
今井通子:
合理的だったのかなあ、って、
相談者:
うんうん、はい
今井通子:
いうふに思えるんじゃないですかね。
相談者:
はい、あの、す・・今日は・・ありがとうございます。なんかこう、ちょっとあのホントに、気持ちがね、吹っ切れたような気がします。
今井通子:
あ、ホント?
相談者:
ありがとうございます(泣き)
今井通子:
はい
相談者:
はい(泣き)
今井通子:
じゃ、そういうことで。
相談者:
はい、今日はどうもありがとうございました。
今井通子:
はい、失礼しまーす。
(内容ここまで)
えげつない兄弟姉妹やな。
どれくらい不公平な遺産分割になっているかを割合で見てみよう。
長男 100万 ⇒1%
長女 3,700万 ⇒43%
次女 600万 ⇒7%
三男 3,700万 ⇒43%
四男 500万 ⇒6%
1% ・・
「笑う相続人」が泣いてる理由が分かった?
笑う相続人とは、故人との関係性が薄いにも関わらず、遺産が回って来た人のこと。
いわゆる棚ボタ。
この女も叔父の相続人ですらないのだけど、事実上は父になり代わって父の相続分をそのまま受け取る立場なわけだ。
しかし人間、手に出来るものを出来なかったとき、そんな考えになれるわけがない。
長男の本来の法定相続分は五分の一の1,720万。
つまり相談者は、父親が手に出来たハズの1,620万を失ったことになる。
さらに大きいのが不公平感。
皆んなが100万なら何も問題はないんだけどさ。
もし相続人が、子や親、あるいは配偶者であれば遺留分という強力な権利があって、法定相続分の二分の一は遺言でも侵すことはできない。
でも、兄弟姉妹に遺留分はなく、遺言書に従うしかない。
今井 「お父さまの余命長くないだろうからあ、って、そう考えると(次男に)悪意はなく」
いやいやいや。
悪意もなにも次男の意思じゃないでしょ。
公正証書遺言は長女と三男がタッグを組んで弱った次男をマインドコントロールして書かせたもの。
次男の意思は4年前に示した「兄弟姉妹平等に」だ。
放って置きさえすればいいものを、長男も先が長くないことをいいことに、本来の分け前を渡さないように暗躍するって悪意以外の何?
これが、齢(よわい)80を優に超えてるであろう人たちのすることか?
迂闊(うかつ)だったねえ。
叔父のこと、一番託してはいけない人たちに託しちゃったわけだ。
亡くなった叔父は恨む相手じゃない。
つながりを切った自分の愚かさを恨め。