停止中に追突された被害者。10対0がゆえに示談交渉で苦労する理不尽
(回答者に交代)
坂井眞:
よろしくお願いします。
相談者:
あ、よろしくお願いします。
坂井眞:
えーと、約1年ぐらい前の事故、ということですね。
相談者:
はい
坂井眞:
それで、お怪我の、
相談者:
はい
坂井眞:
中身というか、ま、傷病名・・え、怪我の、名前で、病名ですね。
相談者:
はい
坂井眞:
えー、それは、どこをどんなふうに、怪我された?、例えば、頸椎捻挫だとか、打撲だとか、色々あると思うんだけど。
相談者:
はい、あのお・・
坂井眞:
それはどんな怪我でした?
相談者:
・・ま、頸椎の捻挫・・ま、いお、所謂むち打ちってこと、ですね。
坂井眞:
はい・・骨折とかはなかった?
相談者:
あ、骨折、まではないです。
坂井眞:
あとは腰とかはどうですか?
相談者:
腰は大丈夫です。
坂井眞:
あ、そうですか。すと・・
相談者:
はい
坂井眞:
しょ、傷病名としては、頸椎捻挫だけ?
相談者:
・・あいー、そうですね。
坂井眞:
それでえ、事故からどのぐらい通われました?、病院には。通院、入院はされませんよね?
相談者:
はい。通院で・・10ヵ月、ぐらい、ですね。
坂井眞:
通院10ヵ月。
相談者:
はい
坂井眞:
それは・・週に何回ぐらい通われてたかな?、じ、実際の通院日数は。
相談者:
・・えー、トータルう、で、90日ぐらい・・弱ですね。
坂井眞:
トータル90日っていうことは、
相談者:
はい
坂井眞:
ま、平均すると・・えー、月に九日間だから・・あー、だから週に2、3回って感じですか。
相談者:
まあまあ、そーうですね、はい
坂井眞:
っていう感じですよね。
相談者:
はい
坂井眞:
で、10ヵ月で、一応お・・その、相手方の、保険会社の見解として、
「この辺で、交通事故との関係での通院は一区切りだと思いますけど」って言って来たんですよね?
相談者:
はい
坂井眞:
でまあ、それを受け入れて・・えー、示談の話を始めてますと、こういうお話ですかね?
相談者:
・・ええ、そう、ですね、はい
坂井眞:
で、ただ、あの、ご自分としては、
「まだ治ったとは言えないんだけど」と、いう気持ち・・なわけ?
相談者:
はい、そうです。
坂井眞:
分かりました。
それでえーと、順を追って・・損害、賠償の話をご説明しますけれども、こういうケースの。
相談者:
はい
坂井眞:
まずあのお、お怪我の方の・・障害、慰謝料として、60万、提示されてるんだっけ?
相談者:
はい、ザッとそうですね。
坂井眞:
でそれが、適正なんだろうか?と。
相談者:
はい
坂井眞:
こういうご質問ですよね?
相談者:
はい
坂井眞:
それで、えーとお・・まず障害の方で行くと、あの基本的に・・こういう入院通院・・の場合に、入院はどのぐらいして、通院はどのぐらいして、
相談者:
はい
坂井眞:
その場合には、大体標準で、こんな金額ですよという・・
相談者:
はい
坂井眞:
う基準があるんですね。
相談者:
はい
坂井眞:
要するに、「これだけ通院したからいくら」なんていうのは・・あのお、厳密に数学的にその、心の痛みなんてホントは出せない話だからあ
相談者:
ええええ、ええええ
坂井眞:
結構・・歴史ん、的に、形造られて来たものが、ありましてね、
相談者:
ああ、はい
坂井眞:
裁判所の、判決とかを前提に、
相談者:
はい
坂井眞:
今はあのお・・関東の方で一般的に使われてるのは、えー・・東京、の、3つの弁護士会・・の方で、
相談者:
はい、はい
坂井眞:
作っている赤い本って聞いた事あるかもしれませんが、
相談者:
はい
坂井眞:
表紙が赤いから、赤い本っていうんですけれども。
相談者:
はいはい
坂井眞:
交通事故の損害賠償算定基準ていうのはあるんです。
相談者:
はい
坂井眞:
今は2冊になってますけど。
相談者:
はい
坂井眞:
おー、うそこに・・赤い本の中の、障害慰謝料・・の、
相談者:
はい
坂井眞:
表ってものがありましてね、
相談者:
ええ、ええ、ええ
坂井眞:
えー、二つの表があって、
相談者:
はい
坂井眞:
えー別表1と別表2っていうのがありまして、
相談者:
はい
坂井眞:
頸椎捻挫の場合は、
相談者:
はい
坂井眞:
一般的にはその、別表2の方。
相談者:
はい
坂井眞:
で行きますと、こちらがちょっと、金額は安いんですね。
相談者:
はい
坂井眞:
骨折とかあ、
相談者:
ああー
坂井眞:
あもっと大怪我の場合と比べると、
相談者:
ええー
坂井眞:
そのお・・捻挫もそれは・・とても苦しいんだけれども、おー、その、もっと・・多角的に分かるようなケースとは・・ちょっと違うよねと。
相談者:
ああ
坂井眞:
で、その割に長くかかるからということで、別表2の方で行くということになっていて、
相談者:
はい
坂井眞:
その基準で、例えばこれは、裁判所で、裁判をした場合の基準ということで、
相談者:
はい
坂井眞:
えー、弁護士会は定めてるっていうか、ま、ひ、ひょ標準的なものを、出しているんですけれども。
相談者:
はい
坂井眞:
おー、それで行くと、通院10ヵ月、別表2の方で、
相談者:
はい
坂井眞:
通院10ヵ月だと・・えー・・113万円という、基準があることはあるんです。
相談者:
あーはい
坂井眞:
でただ、これは・・裁判での基準なので、
相談者:
ええ
坂井眞:
それとは別にい、あのお・・こういう話し合い、ま所謂示談ですよね。
相談者:
ええ、ええ
坂井眞:
話し合いでえ、えー・・解決する場合の基準っていうのは・・それぞれの保険会社が、
相談者:
はい
坂井眞:
ま任意保険の基準っていうものを持ってます。
相談者:
はい
坂井眞:
で、これはもっと低いんですね。
相談者:
あーはい
坂井眞:
でそれはやっぱ、裁判するのに、手間も暇も掛かるし・・ま、ある程度、ひ、例えば弁護士頼めば、費用も掛かるので、
相談者:
ええ、ええ
坂井眞:
で、そこでの基準とは違うだろうと、いうことを、も、一般的にはいう、言われることが多いです。
相談者:
あ、はい
坂井眞:
ま、ある部分は、真実だし、考え方によったら、示談か裁判かって、そんなに何で違うの?という考え方もあると思うんだけれども。
相談者:
ええー、ええー
坂井眞:
おーで、その差額はじゃあ、あるとして、適正なの?っていう議論はあると思うんだけれども。
相談者:
はい
坂井眞:
あのお・・で今出ているのは、任意保険会社の基準で、えー、60万円だということは言われていて、
相談者:
はい
坂井眞:
で、これも、ある程度、任意保険会社の場合も、当然その・・同じ、頸椎捻挫で通院10ヵ月でも・・怪我の程度が違う場合もあるじゃないですか。
相談者:
ええ、ええ、ええ
坂井眞:
だから一律じゃなくて、ある程度の幅があると思いますから。
相談者:
あーはいはいはい
坂井眞:
そこはどうなんだ?っていう議論は、してみてもいいと思います。
相談者:
あー、そうですか。
坂井眞:
であと、「裁判所の基準とは違うと聞いたけれども」
相談者:
ええ
坂井眞:
「もっとそれに近づけてもらえないのか」っていう言い方は出来ると思います。
相談者:
あーなるほどね。はい
坂井眞:
相手がそれで、納得するかは別ですけどね。
相談者:
あ、はい
坂井眞:
あなたの方の主張としては、そういう言い方をしてもいいんじゃないかと・・
相談者:
はい
坂井眞:
いう事です。お怪我の方の話は・・ま大体そんなところですかね。
相談者:
はい、はい
坂井眞:
それから・・車の方なんですけれども。
相談者:
はい
坂井眞:
ま、確かに・・買って2年っていうと、新車ではないけれども、まあ・・買った本人にしてみたら、
相談者:
はい
坂井眞:
新車当時とそんなに変わらないつもりで、
相談者:
ええ、ええー
坂井眞:
乗っていらっしゃると思うんですね(笑)
相談者:
はい、はい、はい
坂井眞:
で、この・・そのお、事故車あ、で、評価が下がるというのを・・損害賠償のその法律の話では、評価損・・
相談者:
はい
坂井眞:
所謂、格落ちとか言ったりもする事もありますけど。
相談者:
ええ、ええー
坂井眞:
評価損・・という言い方をして、
相談者:
はい
坂井眞:
でそれが賠償お、の、対象になるのかどうかっていうのは、ずーっと議論されて来た、
相談者:
ああ
坂井眞:
話では、あるんです。
相談者:
あーあ、そうですか、はい
坂井眞:
で、かつては裁判所は・・その修理できたっていうことは、
相談者:
ええ
坂井眞:
そのお・・原則として、機能的、車の機能としては・・
相談者:
うーん
坂井眞:
回復してるわけだから、
相談者:
はいはい
坂井眞:
評価損ってのは、損害とは別の話だと、
相談者:
はい
坂井眞:
いう立場が・・あの原則的な立場でした。
相談者:
ああ
坂井眞:
それが・・段々変わって来まして、
相談者:
ええ
坂井眞:
最近はあのお・・使用、購入2年程度であれば・・一定範囲で、えー評価損・・認めましょうという・・傾向が、前よりは強くなって来ています。裁判でも。
相談者:
ああ、そうですか、はい
坂井眞:
でただ、それは・・査定の問題でね、
相談者:
ええ
坂井眞:
事故があったからいくらと。なければいくら。この差額丸々っていうような考え方はあまり、取られないんですよ。
相談者:
あーあ、は
坂井眞:
うん、あの、これは別に、法律で決まってるわけじゃないんですけれども、
相談者:
ええ
坂井眞:
実務的には、修理代金の・・2割だとか3割だとかね。
相談者:
はいはい
坂井眞:
それはある意味ちょっと分かりやすい話ですよね?
相談者:
あーそうですね。はい
坂井眞:
うん、あの、修理が酷ければ、評価損も増えるっていう事ですから。
相談者:
あーはいはい
坂井眞:
だから修理代金の2割3割認める・・っていうケースは増えて来てます。
相談者:
あーそうですか、はい
坂井眞:
ただ、あなたの場合、お話を聞くと・・損傷自体は、そんな激しいものではない、なさそうなので・・ちょっと認められにくいかもしれない。
相談者:
ええ、ええ
坂井眞:
これってあの、売ろうと思ったから、今20万っていうんだけど、
相談者:
ええ
坂井眞:
売らないで使ってると、別にそういう損害って、あと3年使ってると、その差がなくなったりするわけですよ。
相談者:
ええ
坂井眞:
損害賠償でえ、あのお、得しちゃうようなことは、駄目だよって、裁判所は思うもんですからね。
相談者:
うーん、はあ
坂井眞:
ちょっとそこは、見方が違うんですね。
相談者:
はいはいはい
坂井眞:
で、ただ、そうは言っても、少し認める傾向は、出て来ているので、
相談者:
ええ
坂井眞:
ちょっと言ってみる価値はあるかなという風に思います。
相談者:
うーんうん
坂井眞:
えー、だいったい、ご説明え、しましたかね、お聞きいただいた事。
相談者:
そーうですね、はいよくう・・分かりました。
坂井眞:
よろしいですかね?
相談者:
はい、ありがとうございます。はい
(再びパーソナリティ)
弁護士特約ってそういうとき必要になるんですね。ありがとう。