後で分かった遺産総額3億円。10年後の遺留分請求は可能か?
(回答者に交代)
坂井眞:
はい、よろしくお願いします
相談者:
はい、すいません、お願いします
坂井眞:
最後にようやく出てきたんですけど
相談者:
はい
坂井眞:
分割協議書は作ってないってことでいいんですね?
相談者:
うん、分割協議書は、あの、言ったように、作ってないんですよ。
坂井眞:
それは間違いないですね?
相談者:
間違いないですね
坂井眞:
で、それが一つのポイントで、
相談者:
だから、結局、向こうが、これだけ財産があるっては言って来ないんですよ。
で、「お前にはこれだけやるからいいよな?」っていうことなんですよ。
わたしは、「これじゃダメだ」って言ったんですよ。何回も。
だけど、最後にはとうとう、押し切られて、そいで、「じゃ、しょうがねえか」、って、言っ、たんですけどもね。
坂井眞:
押し切られて、「しょうがねえ」って言っちゃうと、分割協議が終わってるっていう話につながっていくと思うんで、それでお聞きしているんですよ。
相談者:
あー、あー
坂井眞:
わたしが、お聞きしたいのは、
相談者:
ええ
坂井眞:
「分割協議書は作ってません」って、片っぽでおっしゃりながらあ、
相談者:
ええ
坂井眞:
揉めたんだけど、最後は押し切られて、「一千万でしょうがねえか」と思いましたと、こうおっしゃる話がね、
相談者:
ええ
坂井眞:
食い違っちゃうわけですよ。
相談者:
あー
坂井眞:
で、心配しているのは、
相談者:
はい
坂井眞:
ひょっとしたら、そういう分割協議書に判子押してませんか?っていう心配をしてるんです。
それでえ、
相談者:
ええ
坂井眞:
あなたのおっしゃる通り、ほんとに分割協議が終わってないんだったら、
相談者:
はい
坂井眞:
あなたのお父さんの、
相談者:
ええ
坂井眞:
おー、遺産分割は終わってないんだから、法的に。
相談者:
はい
坂井眞:
でえ、終わってなくて、20年経っちゃうなんてケースは、兄弟だくさんいたりするとね、
相談者:
ええ
坂井眞:
揉めたりすると、そういうことあるわけで、
相談者:
ええ
坂井眞:
20年経ったから遺産分割協議ができなくなるということではないんです。
相談者:
あー
坂井眞:
だから、
相談者:
ええ
坂井眞:
不満があるんだったら、
相談者:
ええ
坂井眞:
今から、ちゃんとした、
相談者:
ええ
坂井眞:
弁護士に相談をされて、遺産分割協議しましょうよ、と。
相談者:
ええ
坂井眞:
あなたが、話を始めればいいだけの話なんです。
相談者:
ええ、ええ
坂井眞:
でえ、えーと、もう一つの話は、
相談者:
はい
坂井眞:
遺言書が有りましたと。
坂井眞:
でえ、家庭裁判所に行って、検認もしましたって言ったじゃないですか。
相談者:
はい
坂井眞:
で、そこまでやったんだったらあ、
相談者:
うん
坂井眞:
でえ、内容も、全部、兄貴があ、あの、もらうんだという内容だったって覚えてらっしゃるわけだから、
相談者:
はい
坂井眞:
そうするとお、その先、あなたがもらう話っていうのは遺留分、を、主張するかどうかなんで、
相談者:
ええ
坂井眞:
遺留分というのは、あなたが、主張しないとダメなんですね。
1年以内に。
相談者:
・・
んん、うん、んん
坂井眞:
で、今となっては主張してなかったら、遺留分なんて今さら言えないですよ。
相談者:
ああー
坂井眞:
だから、そういう問題もここにはあって、
相談者:
ええ
坂井眞:
だ、その当時、あなたがどういう主張されて、ちゃんと「遺留分もらいます」という主張していれば、今になって遺留分と言ってもいいけれども、
相談者:
うん
坂井眞:
今さら、あの、相続が始まって、10年近く経っちゃってからね、
相談者:
ええ
坂井眞:
遺留分主張しますって言ってもダメなんですよ。
相談者:
ああ・・
坂井眞:
だから、それもどうなのか?分からないのでえ、
相談者:
ええ
坂井眞:
当時の、その、実際、何をやったのか?ってことを、きっちり、思い出される必要があるんですね。
相談者:
んん・・
坂井眞:
で、遺産分割協議が終わってません、と言うんであっても、
相談者:
うん
坂井眞:
遺言書が、効力が有効で、
相談者:
うん
坂井眞:
でえ、「お兄さんに全部あげます」というのは、その10念近く前の、裁判所の検認で分かってるんだったら、
相談者:
ええ
坂井眞:
そういう内容の遺言書を知って、もう一年以上経っちゃってるじゃないですか。
相談者:
はい
坂井眞:
で、今さらあなたは遺留分の主張は出来なくなるんですよ。
相談者:
あー
坂井眞:
だから、ほんとはどうだったんだろうかな?と。
相談者:
うんうんうんうん
坂井眞:
で、そういうことを考えると、
相談者:
うん
坂井眞:
お、ま、ちょっと仲が悪くなっちゃったのかもしれないけれども、
相談者:
うん
坂井眞:
今になって、あなたがお兄さんに、
相談者:
うん
坂井眞:
「一千万もらっただけだけども、これ、少なくないか?」って言ってみても、
相談者:
うん
坂井眞:
お兄さんからしてみると、「それ10年前にそういう話して、一千万渡して、終わった話じゃないか」って、こう言われちゃうわけでしょ?
相談者:
あー、そうですね
坂井眞:
うん、それはそれで、一つの理屈なんですよね。
相談者:
うんうん
坂井眞:
もし、話が終わっていたとすれば。
相談者:
うんうんうん
坂井眞:
今になってえ、「全体が分かんないからおかしい」って、言うぐらいだったら、当時言わなきゃいけないんですよ。
相談者:
ああ・・
坂井眞:
やっぱ不自然なのは、あの、周りの人、第三者がね、
相談者:
ええ
坂井眞:
傍から見ていて、不自然なのは、
相談者:
うん
坂井眞:
10年近く前に、一千万もらって、
相談者:
うん
坂井眞:
一旦は話が決着してたかのように、なってるわけで、
相談者:
そうです
坂井眞:
あなたの気持ちはともかくね。
相談者:
ええ
坂井眞:
ちょっと腑に落ちないとこがあったのかもしれないけれど、
相談者:
ええ
坂井眞:
一旦、まあ、一見終わってるじゃないですか。
相談者:
はい
坂井眞:
それが10年近くなって今言い出したって、それどういうことだろうか?って、まず思いますよね?
相談者:
ああ、そうですねえ
坂井眞:
で、それってひょっとしたら、そん時に話ついてたんじゃないの?、納得いく、いかないじゃなくて、
相談者:
うん
坂井眞:
それで一旦治まったんじゃないの?、こう思うわけですよ。
相談者:
ええ、そうです。
坂井眞:
で、あなたのお話を聞くと、
相談者:
ええ
坂井眞:
ま、不満はあったけど、それで収めたっていう言い方をされるから、
相談者:
ええ
坂井眞:
それは、その通り治まったのかなあっていう気がしちゃってね、
相談者:
ええ
坂井眞:
で、問題は、分割協議書を作ってなくて、ホントの、正しく分割協議してないんだったらあ、
相談者:
ええ
坂井眞:
議論の余地はあるけれども、
相談者:
ええ
坂井眞:
その、お兄さんが全部受け取るっていう遺言書が有効なものだとすれば、
相談者:
はい
坂井眞:
今さら遺留分ていう話はどうせ、持ち出せないんだと。
相談者:
あー
坂井眞:
で、お兄さんが納得してくれてね、
相談者:
ええ
坂井眞:
遺言書はこう書いてあるけれども、「分かったよ」と。
相談者:
はい
坂井眞:
皆んなで遺産分割協議やり直そうっていう話になれば、
相談者:
ええ
坂井眞:
それはそれでえ、あの、不可能ではないんだけれどもね、
相談者:
うんうんうん
坂井眞:
お兄さんが、「いやいや、遺言書があるから全部俺のもんだ」と。
相談者:
うん
坂井眞:
「遺留分、当時主張しなかったじゃないか」と。
相談者:
うんうん
坂井眞:
「もう遺留分主張できる時期は過ぎちゃったよ」とお兄さんが言うと、
相談者:
うん
坂井眞:
もちょっと、あなたとしては言いようがないかなと。
相談者:
あー
坂井眞:
だから、その辺りのことを、
相談者:
ええ
坂井眞:
ちゃんと自分で確認をして
相談者:
ええ
坂井眞:
改めてね、もしやっぱり納得いかないっていうんだったら、
相談者:
うん
坂井眞:
一遍、ちゃんと弁護士に相談に行った方がいいですよ。
相談者:
ああ、なるほどね
坂井眞:
そいで、難しいかもしれないですよ、今申し上げた通りの事情があるから。
相談者:
うんうんうんうん
坂井眞:
でもあなたとしてスッキリしたいんだったら、
相談者:
うん
坂井眞:
あ、そういうわけでも法的にはムリなんだと思ったら、あなた気持ち落ち着くし、
相談者:
うん
坂井眞:
それか、もう、そんな面倒くさいことあるんだったら、
相談者:
うん
坂井眞:
ああ、「今さらいいや」、と思うんだったら、
相談者:
うん
坂井眞:
もう、スパッと、忘れちゃって、
相談者:
うん
そうですよね。
坂井眞:
「10年前のこと言ってもしょうがないや」と思って忘れちゃうか。
相談者:
うん
坂井眞:
どっちかだと思いますよ。
相談者:
そうですね
坂井眞:
うん
相談者:
分かりました。
はい
(再びパーソナリティ)
親が生きてるうちにしてこなかったことを死後子供がやらされたんだろ