農業を手伝う弟が悩む作付けしないのに権利は主張する兄が相続する農地
(回答者に交代)
坂井眞:
はい、よろしくお願いします。
相談者:
はい、よろしくお願いします。
坂井眞:
あの、最後に・・どういうご相談かというところでまだちょっとわたしお聞きしたいんだけれども。
相談者:
はい
坂井眞:
えー、「お兄さんが相続するんだったら責任を持って」ま、「管理してもらいたい」と。
相談者:
はい
坂井眞:
おー、「そうじゃないなら放棄してくれ」という・・
相談者:
はい
坂井眞:
言い方でしたけど、
相談者:
はい
坂井眞:
えーと、どこまでもですね・・
あの「わたしはどうしたいのか?」っていうのは出て来ないので。
そこはもっと・・
相談者:
あ、わたしがですか?
坂井眞:
うんストレートに言ってもらいたいんですよ。そうしないと、ちゃんとした、アドバイスが出来ない気がするので。
「兄さんは」・・「農地をもらったって耕すつもりはないんでしょ?」って・・
相談者:
はい
坂井眞:
「だったら、それをわたしと同じだけもらってくっていうのは」・・「おかしいし、意味がないと思うから」・・
相談者:
はい
坂井眞;
の「農業や」ね?、あの、「働きながらやって来たわたしに農地は全部渡すべきだ」って、こう正面から言わなきゃ。
相談者:
はい
坂井眞:
で、ほんとはそういう事言いたいんじゃないですか?
相談者:
言いたいです。
坂井眞:
はは(笑)、だったらそう言いましょうよ。
相談者:
あはい、はい
坂井眞:
で・・
相談者:
え、言ってもそれはあ、通らないんでしょ?
坂井眞:
いやいやだから、そ、それがだから、そういう事言ってくれると、もうちょっとアドバイスが進むなと思って(苦笑)。
相談者:
あーそうですか。
坂井眞:
強引に、わたしがアハハ(苦笑)・・
相談者:
はい
坂井眞:
ここまで話を進めちゃったんだけど、それでいいんだよね?
相談者:
はい、そうです、そうです。
坂井眞:
でしょ?
相談者:
はい
坂井眞:
で、きっとご相談はそういう事だと思っているので、
相談者:
はい
坂井眞:
「もっとストレートに言ってよ」って話、今してたんですけど。
相談者:
あ、申し訳ないんです。
坂井眞:
え・・
相談者:
はい
坂井眞:
で、そういう事だと思うんですよ。
相談者:
はい
坂井眞:
で・・それはあのお、あなたのケースに限らず、
相談者:
はい
坂井眞:
あの、農家じゃなくても、例えば、都会で、あのお、こ・・
相談者:
はい
坂井眞:
個人の営業をやっている、お菓子屋さんやっている、食堂やっているでもいいですけど、
相談者:
はい
坂井眞:
それを、何人かの兄弟の一人が手伝ってましたと。
相談者:
はい
坂井眞:
えだから、あの、お年になったご両親も、それで続けて来られましたと。
相談者:
はい
坂井眞:
都会に出ると、土地が高かったりするので、え凄い、資産価値が高いと。
相談者:
はい
坂井眞:
で、いざ相続になると、おー、全然手伝ってもいなかった人たちが、「兄弟は頭割りだ」って言って来るって、それっておかしくないかって、こういう話とおんなじなんですよ。
相談者:
そうです、はい
坂井眞:
農地でもね?
相談者:
はい
坂井眞:
で、そういう時は、1つは、あのお・・寄与分っていう制度が、相続の、ほ、法律にありましてね?、あの寄るという字に・・
相談者:
はい
坂井眞:
与えるという字に・・
相談者:
はい、はい
坂井眞:
分、分は分かりますよね?分数の分。
相談者:
はい
坂井眞:
寄る、与える、分数の分で寄与分っていう制度があって。
相談者:
はい
坂井眞:
分かりやすく言うと・・ま、共同相続人は分かりますよね?今兄弟2人って事ですよね?
相談者:
はい、はい、はい
坂井眞:
もう、お母さんと・・
相談者:
はい
坂井眞:
共同相続人の中で・・被相続人、亡くなられた方の事業・・
相談者:
はい
坂井眞:
お、に関して労務を提供したり、ま働いたり、
相談者:
はい
坂井眞:
だから農業でいったら・・ん、農作業一緒にやってました、ですよね?
相談者:
はい
坂井眞:
えーそれから、被相続人の療養看護、つまりお年になって療養看護をするのを一生懸命・・
相談者:
はい
坂井眞:
あのお、労務を提供したり、場合によったらお金を出したり・・
相談者:
はい
坂井眞:
ていう事が、実際、起きますよね?
相談者:
はい
坂井眞:
今言ったようなケース。
相談者:
はい
坂井眞:
でそういう時は、
相談者:
はい
坂井眞:
その分については、あ、別枠で考えましょう、凄くあの、ざっくり言ってしまいますけどね?
相談者:
はい
坂井眞:
ちょっと別枠で考えましょうと。
相談者:
はい
坂井眞:
いうような制度が、あの、寄与分という制度はあるので、
相談者:
はい
坂井眞:
それを、あの、主張・・する事が考えられます。
相談者:
はい
坂井眞:
でえ、寄与分って色々あって、
相談者:
はい
坂井眞:
色んなやり方が出て来るんだけれども、
相談者:
はい
坂井眞:
ええ、裁判所の調停え、審判の中では中々認めてくれない事が多いので、
相談者:
はあ
坂井眞:
あんまり多く・・期待してはいけないんだけれども、
相談者:
はい
坂井眞:
あなたの場合は、元々考えられていた寄与分の制度、に割りと、お・・近いというか、あ・・
相談者:
はい
坂井眞:
添った・・
相談者:
はい
坂井眞:
話で。
相談者:
はい
坂井眞:
ただ、簡単に言えないのは・・あなたが言っている、
「働きながら助けて来ました」というのはどの程度もの、物なのか?
相談者:
・・はい
坂井眞:
それは要するに・・子どもだから、親手伝ったっていいわけで、
相談者:
はい
坂井眞:
手伝う子どもと手伝わない子どもがい、いる、て、
相談者:
はい
坂井眞:
手伝わ、ない子どもが、いつも何か、マイナスとは限らないじゃないですか?
相談者:
はい
坂井眞:
仕事柄やろうと思っても出来なかったかもしれないし、
相談者:
はい
坂井眞:
あと手伝ってるんだけど、おかげで、自分は住居費払わないで済んだとか、そういう事もあるかもしれないし、例えばですよ?
相談者:
あ、わたくしがですか?
坂井眞:
ん、例えば。あなたの話じゃなくて。
相談者:
ああ
坂井眞:
手伝った人がいつも損ばっかしてるわけじゃなくて、
相談者:
はい
坂井眞:
親と一緒にいたから得してる事もあるんじゃないか?とか、色んな事を考えなくちゃいけないので。
相談者:
はい
坂井眞:
あの・・「寄与分っていうのは必ずありますよ」とかいうのは簡単に言えないわけ。で・・
相談者:
ああー
坂井眞:
裁判所もそういうところは、あの、慎重に考えるから・・
相談者:
はい
坂井眞:
こんなに手伝ったんだけど、自分が思っても、裁判所がいつも認めてくれるわけではないし、
相談者:
はい
坂井眞:
えー、ま、実務上もそういう事が多い。だけど・・あなたの、主張する方法としては寄与分という方法がありますよっていう事はまず頭に入れておいて下さいと。
相談者:
はい
坂井眞:
いうのが1つですね。
相談者:
はい
坂井眞:
であと、もう1つは、お母さんが、さっきの話でお父さん相続する時に・・
相談者:
はい
坂井眞:
お母さんが・・今おっしゃってるような事を考慮して、
相談者:
はい
坂井眞:
お兄さんに相続させた・・
相談者:
はい
坂井眞:
あー農地は、あなたの「4分の1ぐらいだった」って言ってるじゃないですか?
相談者:
はい
坂井眞:
それはお母さんが、「そうしなさい」って・・したわけでしょ?・・
相談者:
はい
坂井眞:
お母さんの、け・・
相談者:
はい
坂井眞:
権限と何だけれども、親としてね?
相談者:
はい
坂井眞:
だあらそこはお母さんは分かってるわけだから、
相談者:
はい
坂井眞:
まだお母さん、あのお元気なわけだから、
相談者:
はい
坂井眞:
1つはね?、お母さんに、そういう話をして。
お母さんもお兄さんが・・農地・・の、お・・耕作、しないだろうという事は・・ま、恐らく全員が分かってるわけだから、
相談者:
はい
坂井眞:
じゃそれを、耕作しない人に前みたいに渡して荒地にしちゃう、ま、雑草は取ってるかもしれないけど、耕さなきゃ農地は段々・・ダメになって来ますよね?
相談者:
はい
坂井眞:
だから、農地はやっぱりわたしの方にい、相続させるという、遺言書を書いてもらうっていう手が1つあります。
相談者:
・・ていう風にあのお、働きかけは母親にしたんですけれども、
坂井眞:
うん
相談者:
それもですね、あのお・・「したくない」という風に言うんですよ。
坂井眞:
・・で、それはね?
相談者:
はい
坂井眞:
お母さんがしたくないんだったらしょうがないね。仕方がない。
相談者:
あ・・仕方がないですか?
坂井眞:
だって遺言書はあなたが書くんじゃなくてお母さんが、自分のし、真意で書くんだから・・
相談者:
ですよね
坂井眞:
あなたは、
「いやいやお母さんよく考えてくれ」と。
「別に、『お兄さんの分を全部自分にくれ』と言ってるわけじゃないけれども、
相談者:
はい
坂井眞:
繰り返し言ってるようにここで、「農地が荒れると、みんなに」か、「近所の人に迷惑になるし」、
相談者:
はい
坂井眞:
え、「自分はこれまでもやって来たしこれからも」、おー、「勤めながらでもやるつもりだ」と。
相談者:
はい
坂井眞:
おー、で、場合によったらお勤めも、ま、ま、51歳だから、まだしばらくは、現役でしょうけれども。
相談者:
はい
坂井眞:
「農業はずーっとやって行きます」って、お母さんも見れば分かるじゃないですか?
相談者:
はい
坂井眞:
で、お母さんがなるほどと思ったら・・じゃあ、農地については、あー、次男のあなたに相続させるという風な、遺言書を書く事もあるけれども、
相談者:
はい
坂井眞:
そう言っても、納得してくれないんだったら・・それはもう・・
相談者:
はい
坂井眞:
その方法は取れないから仕方がないですね。
相談者:
ああ
坂井眞:
あとは、寄与分の話ですかね?
相談者:
あ、はい、分かりました。
坂井眞:
で、あとは・・あの、もし、遺言書を書いてくれる時は、
相談者:
はい
坂井眞:
これも調べておられるかもしれま、せんけれども、
相談者:
はい
坂井眞:
あの、遺留分というのがあって・・法定相続分の半分、だからお母さんとあなた達兄弟の事でいうと・・
相談者:
はい
坂井眞:
おー、ま、元々は半分半分、2分の1ずつですから・・
相談者:
はい
坂井眞:
その2分の1だから4分の1・・これは農地の評価どうするか?とか色々難しい問題あるけれども・・
相談者:
はい
坂井眞:
全部あなたにあげますっていう遺言書をお母さんが書いたとしても、
相談者:
はい
坂井眞:
ま全体の4分の1、法定相続分の半分であるところの全体の4分の1は、お兄さんは、
「いやそれは最低わたしが取るべき部分だ」っていう主張は出来る事になります。
相談者:
遺留分ですね?
坂井眞:
遺留分っていうのがあります。
相談者:
はい
坂井眞:
でもそれは例えば・・農地は全部あなたに。
相談者:
はい
坂井眞:
で、あとはお金え、で一部・・お兄さんに渡すっていう事を・・
相談者:
はい
坂井眞:
お、ちゃんと書けば・・
相談者:
はい
坂井眞:
遺留分を侵害しないで済むかもしれないので、
相談者:
はい
坂井眞:
ま、これ例えばの話ですけど、農地の価値が・・あー、1千万・・
相談者:
はい
坂井眞:
現金が1千万、で農地は全部あなたに・・
相談者:
はい・・はい
坂井眞:
えー、現金のうち500万をお兄さんにって言えば、これは遺留分侵害にならないじゃないですか。
相談者:
はい
坂井眞:
半分の1千万の半分で500万だからね。
相談者:
はい
坂井眞:
で、その辺は考えてやる事も出来るので、
相談者:
はい
坂井眞:
お兄さんの遺留分権を侵害しない・・範囲で、お母さんが遺言書を書くというのが・・ま、一番円満な・・解決で。
相談者:
はい・・はい
坂井眞:
お兄さんとしてみたって・・自分が耕作しない、不動産持ってたら・・税金払うだけでプラスじゃないし・・
相談者:
はい
坂井眞:
あなたが今近所で・・あの・・世話してるからいいけども・・「もう、兄さんの」その「面倒なんか見られないよ」と。
「費用いくら掛かってるか分かんないから自分でやってくれ」って言われたら困るのお兄さんですからね。
相談者:
はい
坂井眞:
税金掛かって来るし・・
相談者:
はい
坂井眞:
近所から文句来るし。
相談者:
はい
坂井眞:
だから冷静に考えれば、解決方法はあるのかな?っていう気が・・します。
相談者:
はい
坂井眞:
という事で、えっと・・
相談者:
はい
坂井眞:
ポイントは寄与分っていう制度がありますよと。これは、ちょっとネットででも調べていただくと。
相談者:
はい分かりました。
坂井眞:
それと・・おー、ちなみ民法904条の2というところに書いてありますね。
相談者:
はい
坂井眞:
覚えなくていいですけど、ネット見ればすぐ分かるから。
相談者:
はい
坂井眞:
であともう1つは遺言書で・・
相談者:
はい
坂井眞:
あの、遺留分、を侵害しないような形の物を書いてもらうのが、
相談者:
はい
坂井眞:
一番、いい方法だと思うし、
相談者:
はい
坂井眞:
それがね、後々ね、あの折角、兄弟、お兄さんとあなたの関係があるのに、
相談者:
はい
坂井眞:
これまで協力して来た。
相談者:
はい
坂井眞:
それえ、遺言書がないと、兄弟、兄弟喧嘩の種になるから・・
相談者:
はい
坂井眞:
「お母さん、ちゃんとそれ、書いてよ」と・・
相談者:
はい
坂井眞:
言って。
そういう事を言って、ちゃんとした事を書いてもらうのがいいかなとわたしは思います。その2つですね。
相談者:
はい、分かりました。
坂井眞:
わたくしからは以上です、はい
相談者:
はい、ありがとうございます。
(再びパーソナリティ)
相続で悩んでいるようですがその前に・・・
81歳のお母さん、今はまだ元気だけどそのうち必ず介護が必要になってくる。介護施設のお世話になる時が来る。施設費用は国民年金では賄いきれない。農地や貯金はその時のために使えば?
ホームはお金がかかります。
もっともこの人が自宅で介護するって言うなら財産は減らない。
けど、自宅介護後に亡くなっても相続は法定相続だから。介護の寄与分なんてほとんど認められんし。
人生100年時代と言われているから、あと20年近くは母が生きる可能性がある。その時、兄弟で費用を手出しして母を養える?
最後の、「はいはい~」
が全て物語る