後悔が怖くて決めきれず母の遺骨は家に在る。坂井眞「欲張り」今井「マザコン」

(再びパーソナリティ)

今井通子:
フフ(笑)お分かりいただけましたか?

相談者:
はい・・分かりました、よく。

今井通子:
あのねえ・・

相談者:
はい

今井通子:
実はあなたすごいマザーコンプレックスなんだな。

相談者:
・・ああ

今井通子:
はじめにお話下さった事からずうっと、お母さんが出て来るの。

相談者:
ああ

今井通子:
うん

相談者:
そうです。母がずっと・・

今井通子:
だから、

相談者:
はい

今井通子:
お骨もお母さんだからあ・・

相談者:
はい

今井通子:
これお父さんのお骨だったらもしかして、すぐにお墓建てて埋めちゃったんじゃない?

相談者:
は、ああ、そうかもしれません(苦笑)。

今井通子:
うん

相談者:
はい

今井通子:
お母さんだからあ・・

相談者:
はい

今井通子:
ずっと自分の側に置きたいんですよ。

相談者:
はい、それもあります(涙声)。

今井通子:
うん、だから、お母さん大好きなんだけれども・・

相談者:
はい

今井通子:
大好きなお母さんに言われるままにやってたら、どうも自分の人生上手く行ってないのよね?

相談者:
そうです、はい(涙声)

今井通子:
うん

相談者:
(鼻をすする)

今井通子:
それで、だから人のせいにするっていう、方向に行っちゃったんだと思うんだけど、

相談者:
はい

今井通子:
あなたまだ大丈夫よ。

相談者:
はい(小さい声)

今井通子:
離婚をした時に・・

相談者:
はい

今井通子:
すごい勢いであなたおっしゃったのよ。
「これだけは自分で決めました」

相談者:
あ、はい

今井通子:
うん。だから・・自分がやった事は正しくやって・・自分がやった事に関しては・・

相談者:
はい

今井通子:
自信を持っていて、

相談者:
はい

今井通子:
「これだけは自分で決めました」・・

相談者:
はい

今井通子:
ていう言葉は・・要するに後悔しないんですよ。

相談者:
はい

今井通子:
うん、なので・・多分・・お母さまを、お墓に祀って・・

相談者:
はい・・はい

今井通子:
そして・・坂井先生のおっしゃるように、

相談者:
はい

今井通子:
自分で一つずつ決めて行ったら・・

相談者:
はい

今井通子:
うん・・後悔しないと思う。

相談者:
はい

今井通子:
うん

相談者:
分かりました。

今井通子:
大丈夫だと思いますよ。

相談者:
はい、ありがとございました。

今井通子:
はあい、失礼しまあす。

相談者:
はい、はい、はい、ありがとうございましたあ。

(内容ここまで)

アタシにとって遺骨はモノでしかなく、とまでは言われたくないのだけど、火葬場からの帰りの車で居眠りをして、膝の上の父の遺骨を傾かせて姉から叱られたことを思い出した。

 

昔取った杵柄(*)か、今井さんはときどきこうして回答者としていい仕事をする。

(*)昔取った杵柄: むかしとったきねづか。今井さんは元回答者。

行動科学(behavioural science)というのがあって、心理学やら医学やらを統合して人間の行動や性格をパターン化、体系化する学問。

行動科学は今だ発展途上で、検証もそこそこに、すでに色んなところで応用が進んでいる。

アタシが姉から、お骨をモノとしか考えていないと言われても、行動科学からすれば言い訳が利かない。

JAXAの宇宙飛行士の選考試験では、課題を与えた後で、わざとトラブルを発生させたりするが、試験の目的は課題の出来・不出来ではなく、振る舞いや言動を観察して適性を見極めることにある。

あるいは有名幼稚園の選考では、自由に遊ばせたり、お菓子を配ったりする時間があるが、これも実は行動科学による考査が行われている。

企業でも、入社試験や幹部研修の中でグループ・ワークが行われたりするが、参加者に知らせないまま、実は行動科学による考査だったりする。

今日の相談者も、アセッサー(行動科学による評価者)が見れば、
「決められないと自称するこの被考課者は、実は、決めないということを決めていて、決断力はあるものの、意思決定後に周囲からの情報に惑わされる傾向がある」

なんてレポートされるに違いない。

 

つまり、今のままがいいわけよ。
迷ってるのは、仏事や根拠のない常識もどきのせい。

墓苑やお寺の営業に乗る必要はない。
お骨は気が済むまで家に置いとけばいいの。
心が動くその時まで。

なんなら骨壷をコンパクトにしてずうっと持ち続けることだって有りだ。

てか、無感心の父親がそのうち自分の問題としてなにか言い出すから。

 

相談者  「母が最後亡くなる時も、『あなたは後悔するばっかりの人生だったね、だからもう後悔しないように』って」

それさ、謝罪じゃない?
だってアンタ、常日頃から口に出して責めてたし。

”私(お母さん)のせいで” とか
”ごめんね” とか
言いそびれたか、アンタが聞きそびれたかのどちらかだよ。

 

後悔が怖くて決めきれず母の遺骨は家に在る。坂井眞「欲張り」今井「マザコン」」への4件のフィードバック

  1. 「決める」ことが負担なのね。
    生活する中で慣れてることは決められる。
    例えば、今日はどのスーパー行こうか。
    どの牛乳買おうか。とか。
    でも、人生でそう何度もないことでは、決められない。
    切羽詰まらないことには決められない。
    なら、ギリギリまで決めなきゃいいと思う。
    骨は別に自宅に置いておいても法律違反じゃないしね。
    まぁ、でも頼りない人だね。。。55歳でねぇ

  2. 義母の納骨で家から運ぶ時、夫は助手席にシートベルトで固定したので呆れました。それを義父に言ったら「そうだよね〜しっかり固定させないと骨散らばっちゃうから」と真顔で答えました。
    どちらもドクターなので骨は骨と思っているんだと気付かされました。もちろん私が膝の上に乗せ移動しました。
    7年後義父が亡くなりました。2箇所に分骨するのが決まっていたので普通の骨壷ともう一つ小さな
    骨壷に納めてもらいました。さすがにおぼえていたらしく、「おっきい方よろしく」と持たされましたが小さいのはドリンクホルダーに入れてました!しかもピッタリ!だったのでそのまま帰宅しました。

    祖母が元気に生きている時「死んだ後お化けになって出てきてほしい」とお願いしては嫌な顔されてました。
    7年前亡くなり葬式終わったその日の夜真っ暗の中子供に授乳してたら急にぱっとテレビがつきました!ばあちゃんだ〜死後の世界ってあるんだ〜と
    泣きました。(泣きながら歩かなければ届かない所にあるリモコンで消しました)
    すみません!色々思い出して連休ヒマで関係ない事まで書いてしまいました。

    連休も書き起こし感謝しております。

    1. お話、おもしろいです。
      ドリンクホルダーに入れたんですね。
      それくらいドライな方が幸せに生きていけるような気もする。
      うらやましい。

  3. 決めないことを決める→母親に丸投げ→意図しない結果→母親を責める、のループな人生。「決めないことを決める」のは、万が一自分で決めた選択が失敗したとき責任取りたくないから。母親も母親なりに頑張ったのだろうが、判断力に欠けてると言わざるを得ないし、相談者のイネーブラーな面も否定できない。「家を建てる際に知り合いの工務店」は、概ね地雷が多い。母親の最期の言葉は、相談者と自分に対する皮肉と、母親自身が後悔してるためかと。遺骨の行く末。今度ばかりは遺骨に話し掛けても責めても返事は無い。今頃は、「決めないことを決めてる割りに決定権は自分にある」と思い込む相談者から、他の家族が遺骨を取り上げて納骨してるのでは。

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