あり得ない話の穴はどこ?30年前に逝った夫の退職金が振り込まれた口座が無い
(再びパーソナリティ)
今井通子:
お分かりいただけましたかあ?
相談者:
はい、ありがとうございます。
今井通子:
あのお、尚ね?
相談者:
はい
今井通子:
これって、お嬢さんとお、3人で分けるべき物なの?
相談者:
そうです。
今井通子:
遺産としては。
相談者:
そうですね、はい
今井通子:
・・で、それを分けてなかったっていうこと?
相談者:
そうですね、はい
今井通子:
お嬢さん達はこのことはご存知なの?
相談者:
あ、わたしこのお・・銀行へえ、行、行くようになってから、あ、まだ2、3日前に言いました。
今井通子:
じゃ、お嬢さん達もご存知なのね?
相談者:
はい、知ってます。
今井通子:
あ・・なんか口座がないっていうこともご存知なのね?
相談者:
はい、はい
今井通子:
あ、分かりました。
相談者:
はい
今井通子:
いや、もしかしたら、お嬢さんにお聞きになると、どっかで動かしたみたいなことが分かるのかなあ?と思ったんですけど。
相談者:
あ、いえいえ、全然知らなかっ・・「お母さん何してたん?」て言われました。
今井通子:
アハハハ(苦笑)
相談者:
フフフ(苦笑)
今井通子:
分かりました。
相談者:
フフ(苦笑)ええ
今井通子:
それは、じゃ「お母さん何してたん」じゃなくて・・
相談者:
うん
今井通子:
一生懸命、じゃ、弁護士さんと相談して下さい。
相談者:
はい、そうします。
今井通子:
はい
相談者:
助かりました。
今井通子:
はい
相談者:
ありがとうございました。
今井通子:
はい、失礼しまあす。
相談者:
失礼します。
口座を解約したことを相談者が覚えていない
これが全てです。私が1番困ったのは母の物忘れよりも、思い込みと受け答えがまともなので周囲が気づかないこと。
私は母の保佐人に就きました。#teljin #テレフォン人生相談 #読むテレフォン人生相談 #認知症 #休眠口座— 読むテレフォン人生相談 (@KtatsMi) July 6, 2019
(内容ここまで)
30年放置していようが、休眠預金とされようが、銀行が統廃合されようが、口座が消えてなくなることはない。
そもそも、坂井弁護士が言うとおり、30年以上放置していた夫の口座は休眠預金の対象ですらない。
だからレクの必要はなかったの。
休眠預金等活用法は昨年施行されたばかり。
移管対象は、2009年以降に預金者による最後の異動が行われた口座に限られる。
つまり、今年から対象となる口座が出てくる。
実はアタシも10年以上放置している口座が2つある。
りそなと三菱UFJ。
このうち、りそなは8年前に一度、カードの紛失届を出した。
銀行にもよるが、入出金しなくても、こうした預金者からの何らかのアクションが異動(口座に動きがあった)として扱われる。
だから、このまま何もしなければ(たぶんしない)あと2年すれば休眠預金とされる。
一方、三菱UFJの方はこのまま放置していても休眠預金にはされない。
なぜかと言うと、三菱UFJからは時折、残高通知が送られてきてて、アタシからは何の返送もしていないけど、この送達自体が口座の異動の要件に含まれているからだ。
別にこれは、りそなのサービスが悪いのではない。
違いは残高。
三菱UFJの口座は1万円を超えているからだ。
残高一万円未満の口座にはこの個別通知の義務がない。
りそなの方の残高は、たぶん10円未満だろう。
実は休眠預金等活用法の主旨もここにある。
なんらかの事情でメイン口座を替えたものの、解約の手間がバカらしくて放置。
郵送しても宛名違いで戻ってきたり、ご長寿日本一より年上の人とかも。
世の中にはこんな口座がごまんとあって、チリも積もればなんとか。
すべての銀行を合算すると、数百億円とか。
これを預金保険機構に預託し、有効活用しましょうというのが休眠預金等活用法。
うっかりで休眠預金とされようが、いつでも引き出せるから預金者は何の心配もいらない。
さて、今日の相談。
支店長が「ない」と言うんだから口座はない。
一方で、給与振込口座が元々なかったなんてこともない。
じゃあ、もう、事実は一つ。
口座は解約された。
誰によって?
相談者しかいないよ。
もちろん、解約時に、その退職金やら、給与やら、慶弔金やら、積立金やら、何か知らんけど、残高の全額を手にしている。
相談者にはその記憶がない。
ここでうちの母親の日常のほんの一部を紹介しよう。
定期購入している基礎化粧品を、残り少なくなったからと電話で注文してしまう。
当然2個届く。
蛍光灯が劣化しているので、近所の電器屋さんに電話で頼んだらしいのだが、電器屋さんが設置したのは数万円の照明器具。
問題は母の言い分で、
化粧品は注文していない。
頼んだのは蛍光管。
以前のアタシは母の言葉を信じて(娘なら当然)クレーム等を入れていたのだが、何度も返り討ちに遭ってからは、眼の前の現象で判断している。
つまり、
2個届くのは注文したから。
照明器具を持ってきたのは頼んだから。
もっとも、母は嘘をついているわけではなく、覚えていないだけ。
ときには、やり取りの内容を忘れているというレベルではなかったりもする。
数日前や、どうかしたら数時間前に電話をしたことそのものの記憶がないのだ。
朝8時に観たなつぞら(NHK朝の連ドラ)をお昼に初めて観るかのように観る。
これだけ聞くとボケ老人を想像するかもしれんが、新聞を丹念に読み、理解し、アタシに安倍政権批判(購読紙が朝日だからし方がない)をふっかけてくる。
つまらないことでも覚えている事はハッキリと覚えていて、忘れる事との違いはアタシにも分からない。
第一、正しく注文できるわけだし。
できれば、件(くだん)の業者には、定期購入している品を注文するのはおかしい、
何年も経っていない照明器具を買い換えるのは不自然。
こうしたことを疑って欲しいのだが、ムリだ。
売れて良しという姿勢もさることながら、母の応対そのものが極めてしっかりしているからだ。
今日の相談者もこの類。
部屋を整理していたら、30年前の夫の会社からの振込みのお知らせが出てきた。
相談者と日常を共にしていない人が、自信有りげに「もらっていない」と言われれば真に受けるしかない。
もしこのまま、相談者が主張し続けるとどうなるか?
なんの証拠もナシにお宅の銀行に口座があるハズだと言っても門前払いだが、給与振込口座という事実は重い。
坂井弁護士が言うように、口座が存在していたという事実は争いようがないわけだ。
つまり、無いと言うなら、銀行側がいついつ解約されたという証拠を示す必要が出てきやしないかしら?
ところが銀行には、5年、長くても10年以上前の記録の保管義務がない。
たとえ、相談者の口座に振替えていたとしても、支店からはその記録すら出すことが出来ない。
だからこそ、支店レベルでは「無い」と答えるしかなかったわけだ。
どする?
こうしたケースに備えて、自主的に磁気テープなんかにデータを持っている可能性はある。
でも取り出すとしたら大変だ。
非定形処理もいいとこで、情報システム部を動かすためには本社案件となる。
手続きやら何やらでレポートまでの工数は百万円は下るまい。
これが一人の婆さんのもの忘れの破壊力だ。
残高に5桁以上の数字が記載されている古い通帳が出てきたもんだから、下ろしたいと窓口に行く。
長時間かかって通帳復活させて記帳してみると、カードで下ろせる紙幣の単位まではしっかり下ろしている。
ただ通帳記帳してないだけだった。
なんてこともよくある話。
人って得する方の情報を優先してしまうものですよね。
うちの母に20数年前亡くなった父の口座があると某銀行から連絡があり放置すると国の物になりますよって連絡があった。
遺産になっちゃうので私は相続放棄の手続きして母は受け取る手続きしたのですが、けっこう面倒くさいしお金も母の口座に入るまで時間かかりました。
相談者の方はたぶん銀行からの最初の連絡無視しちゃったんでしょうね。
管理人さま、いつもありがとうございます。
ラジオを聴いて、ずっとモヤモヤしていたんですが(坂井先生の話は同じことの繰り返しでまどろっこしい上に、話の決着が気になって)、管理人さまの解説で腑に落ちました。はじめにTwitterの記事を拝見した時は、アガサ・クリスティの「アクロイド殺し」並の衝撃でした。(笑)
しかし、娘さんに相続させてないんかな?
認知症初期の頃って周りが振り回されますよね。
認定師の前ではしっかり答えられるから本人妙に自信もってるし。
私が同席して受け取った保険金
受け取っていないと何度もクレームを保険会社に入れてた母。
結局弟にあげちゃってたんですがその記憶がすっぽりない
私と保険屋さんがグルになって私をだましている。って本気で言ってました。
今では認知がすすんでかわいい母ですがこの時期は大変でした。
娘さんもこういった風な過程があって「知らない」の一言で済ませちゃってるのかも。
間違いを指摘したりすると酷く怒るので手が付けれなくなったりするので。
でも坂井先生弁護士に相談って言ってましたよね。
テレ人に電話してくるくらいだから
弁護士さんに電話しちゃうかもしれませんね。
娘さんたちが大学やら、成人式やらでまとまったお金が必要な時期だったでしょうに。
そんな古い書類をとっておいたのに、出費や繰り越した通帳はとってないんでしょうか?
銀行もこういう人の対応は慣れてるのでは?