訴訟は権利。防衛は自己責任。負けて得する裁判に巻き込まれ30万円失う
テレフォン人生相談 2019年7月25日 木曜日
お正月にバックしてきた車に当たって手首を負傷。
秋まで治療を続けて症状固定。
示談金120万円を受け取り解決。
その1年後に不当利得で裁判を起こされた。
自賠責が下りなかったらしい。(*)
裁判には完全勝利したものの弁護士費用30万が負債として残った。
(*)自賠責: 自動車損害賠償責任保険の略称
被害者救済を目的に、原付きバイクにまで至る全ての自動車の所有者に加入が義務付けられている強制保険。
実務は民間の引受保険会社に委託されている。
パーソナリティ: 柴田理恵
回答者: 大迫恵美子(弁護士)
相談者: 男50歳 妻41歳 娘16歳
柴田理恵:
もしもし、テレフォン人生相談です
相談者:
あ、こんにちは
柴田理恵:
こんにちは
相談者:
よろしくお願いします。
柴田理恵:
今日はどんなご相談ですか?
相談者:
はい、交通事故のお、関係なんですけども。
柴田理恵:
はい
相談者:
あの、一旦、示談が済んだのに、
柴田理恵:
はい
相談者:
えー、その、数ね、1年後に、
柴田理恵:
うん
相談者:
また、あの、示談を破棄されまして。
柴田理恵:
はい
相談者:
でえ、裁判を起こされた経緯があったんですね。
柴田理恵:
あー・・あの、あなたはあの・・おいくつですか?
相談者:
今現在50です。
柴田理恵:
50歳、はい
相談者:
はい
柴田理恵:
ご結婚なさってますか?
相談者:
はい、はい
柴田理恵:
お、奥さんは・・おいくつですか?
相談者:
えー、妻、妻41歳
柴田理恵:
41歳、はい・・お子さんいらっしゃいますか?
相談者:
はい、えー、娘16歳です。
柴田理恵:
はあい、分かりました。
ああ・・事故はどのような事故だったんですか?
相談者:
あの今から大体4、5年前のお、
柴田理恵:
はい
相談者:
えー、お正月だったんですけども、
柴田理恵:
はい
相談者:
ま、宅配便の、
柴田理恵:
はい
相談者:
あの、不在受け取りで、その、センターに行ったんですね、荷物受け取りに。
柴田理恵:
あ、あの、あなたは宅配便の・・あ、え?宅配の・・
相談者:
ん、あ、荷物、ん、荷物を受け取りに・・
柴田理恵:
ん・・受け取りに行かれたんですね?
相談者:
ええ、ええ
柴田理恵:
はい、はい、はい
相談者:
不在、は、不在だったんで。
柴田理恵:
はい
相談者:
で、その、センターに、え、着いて。・・
柴田理恵:
うん
相談者:
あのお、入り口に、あの、向かう時に、入る時に、
柴田理恵:
うん
相談者:
えー、事務所の・・脇に停まってあった車がバックして来たんですね、いきなりですね。
柴田理恵:
はい、はい
相談者:
で、その車に、あの、ちょうど、右手を、こう、ぶつけられまして、
柴田理恵:
・・はあ、は
相談者:
ええ
身体かばおうと思って、右手首をちょっと負傷したという風な感じですね。
柴田理恵:
あなたが・・右手首を負傷なさったんですか?
相談者:
はい、はい
柴田理恵:
はい
相談者:
で、相手の方は高齢者の人だったんですけども、
柴田理恵:
はい
相談者:
えー、当初、当たっ「当ててない」とか、「当たってない」とかっていう風なことおっしゃってたんですけども、
柴田理恵:
はい
相談者:
そのあと、ま、3週間ぐらいしたら相手の保険会社から連絡来まして、
柴田理恵:
はい
相談者:
えー、「病院の通院とか面倒みます」ということで。
柴田理恵:
あーは、はは
相談者:
で、約、約半年間、とりあえず、う、治療はさせてもらいました。
柴田理恵:
はい、はい
相談者:
で、半年後に・・え、治療を打ち切り宣言されまして、
柴田理恵:
はい
相談者:
で、宣言されたんですけども、まだ痛いので、
柴田理恵:
うん
相談者:
えー、自費で、3ヶ月、追加で、あの、自分で、その整形、治療させていただきまして、
柴田理恵:
はい
相談者:
その年の、ま、秋が深まった頃にですね・・
柴田理恵:
はい
相談者:
ま、症状固定をしたんですね。
柴田理恵:
はい、はい・・
相談者:
で、それで、え・・
柴田理恵:
これでもう、それで治ったという形になったわけですか?
相談者:
え、んま、一応、ええ
柴田理恵:
はい
相談者:
で、示談、示談を・・ま、取り交わして、
柴田理恵:
はい
相談者:
示談金を、ある程度いただき、まあ、少額ですけども、いただいて。
柴田理恵:
はい
相談者:
で、それで終わったと思ったら・・
柴田理恵:
はい
相談者:
翌年の、
柴田理恵:
はい
相談者:
年末に、
柴田理恵:
はい
相談者:
向こう側の弁護士さんから連絡来まして、
柴田理恵:
はい
相談者:
「ちょっと裁判になります」って言われたんですね。
柴田理恵:
は、なんで?うん
相談者:
で、なんでだろうな?ったら、その・・ま、次の、翌、翌月(げつ)、裁判所から、しょぞん、あ、あの、て、なんだっけ?・・訴状ですか?
柴田理恵:
はい
相談者:
それが来まして。
柴田理恵:
はい
相談者:
それを見たら・・結果的にはその、保険会社が・・
柴田理恵:
うん
相談者:
あのお、自賠責、国からですね・・
柴田理恵:
はい
相談者:
お金を回収出来なかったみたいだったんですよ。
柴田理恵:
はあ・・
相談者:
事故として認めてくれてなくて。
柴田理恵:
はあ
相談者:
で、結局その・・ま、病院のお金とか、示談金、わたしに、は、に払ったやつを、
柴田理恵:
うん
相談者:
約、ちょうど、ま、100う、20万、以内だったんですけども、
柴田理恵:
はい
相談者:
そのお金を、不当に、あなたは、利得、あの・・こ、得たことだ、不当利得っていうことで、
ま、返せっていうことで、裁判、え、あの、訴、訴状、起こされた、あの裁判をされたわけです。
柴田理恵:
ああ、あの、でも事故って・・そこにあの、警察とかは入って来ますよね?
相談者:
あ、もちろんあのちゃんと、事故のあと、きちんと、
柴田理恵:
うん
相談者:
警察呼んで、実況見分もしてもらって、
柴田理恵:
うん
相談者:
えー、何も問題なかったんです。
柴田理恵:
それでじゃ、その高齢のお、人、つまりそのバックして来た車が・・
相談者:
はあい・・はい
柴田理恵:
あなたの手首を、傷つけたってことで、
相談者:
はい、はい
柴田理恵:
終わってるものが、なんで、もう一回裁判になるんですか?
相談者:
あの結局、そのお・・事故と、当ててないっていうその、高齢者の方が・・再度言ったことで・・えー、国が、国からの、まあ、自賠責からお金が来なかったっていうことで、えー、向こうの訴状の内容が・・えー「示談を」、あの「破棄して」・・えー「提訴に踏み切る」というふうな内容だったんで、
柴田理恵:
んん・・
相談者:
今日の、相談は、
柴田理恵:
はい
相談者:
あのお、あれから、ま、時間経ってますけども、
柴田理恵:
うん
相談者:
えー、わたしは、ま、一応、判決は、わたし、勝ったんですよ、全面的に勝ったんですけども、
柴田理恵:
あ、あ、その裁判は勝ったんですね?
相談者:
はい、はい
柴田理恵:
はい
相談者:
ただ、勝ったはいいんですけど、
わたしの経済的な・・恩恵は何もなくて、
柴田理恵:
はい
相談者:
あのお、法テラスで、お願いした弁護士さんに対する、報酬とかで、約、ま、30万近く・・借金が残ったっていうことなんですよ。
柴田理恵:
ああーあー
相談者:
向こうは・・あの、事故として判決が出たんで、
柴田理恵:
はい
相談者:
認められたので、
柴田理恵:
うん
相談者:
えー、それを元に、国から、あのお、ま・・持ち出したそのお金・・は、120万近いお金は、
柴田理恵:
うん
相談者:
あの、回収出来たので(含み笑い)、
柴田理恵:
はい
相談者:
向こうは負け・・判決では負けたけども、
柴田理恵:
うん
相談者:
裁判では負けたけども・・ま、ちゃんと、あの・・
柴田理恵:
国からお金が出たと。
相談者:
ま・・お金は出たということなんで、
柴田理恵:
はあ
相談者:
で、まあ、わたしとしては・・もう、長年の(?)、こうかなり・・どうしたらいいのかなあ?と思って(ため息混じり)。
柴田理恵:
そうですよね・・
相談者:
ええ
柴田理恵:
怪我をさせられた上に、
相談者:
ええ
柴田理恵:
ま、治療費は、向こう持ちになったから、あれだけども、
相談者:
ええ、ええ
柴田理恵:
その裁判を起こされたことで・・
相談者:
はい
柴田理恵:
あなたが弁護士を立てて、
相談者:
はい
柴田理恵:
30万ほど損してるってことですよね?
相談者:
そうですそうです。
柴田理恵:
それはちょっと・・
相談者:
あの・・
柴田理恵:
腹に据えかねるってことですよね?
相談者:
はい、で、ぜひ、今日はあの法律的な面で、あのお、ま、お聞きしたいなと思って、お電話したんです。
柴田理恵:
分かりました。
相談者:
はい
柴田理恵:
じゃ、あのお、先生に聞いてみましょうかね?
相談者:
はい
柴田理恵:
はい
相談者:
よろしくお願いします。
柴田理恵:
はい、今日の回答者の先生は、弁護士の大迫恵美子先生です。
相談者:
はい
柴田理恵:
先生お願いします。
相談者:
はい、よろしくお願いします。
(回答者に交代)
相談者は、ややこしい案件に巻き込まれてしまって気の毒としかいいようがない。
法律に詳しくないので、分からないが、加害者側が事故にしたくない、「事故じゃない」とあがいたせいで、裁判になってしまったのでは。加害者側が、素直に事故を認めていたら、裁判になんてならなくて済んだのではと思ってしまう。そうなると、私のような素人考えだと、相談者の弁護士費用を、加害者側に請求したい気になるが、大迫弁護士はそんなこといってないから、それは無理な話ということなんだろうな。
相談者さん、気の毒です。
回答者の回答も、とても分かりやすいもの。
上の方と全く同じことを思いました。
加害者はジジイかババアかは分からないけど、嘘つきのそいつが全ての元凶だね。
当然加害者に請求すればいいんだと思いますが、裁判になると勝ってもまた弁護士費用がかかるので、実質的な実入りは殆どなさそうです。
でも、勝てば、最後に嘘つきジジイか嘘つきババアに弁護士費用というばばを引かせることができますね。
負けたら何もないので、まあやらんでしょうけど(笑)
素人です。
単に、加害者がうっかり自賠責からの「お訊ね」を返送し忘れていたから、という可能性はないでしょうか?
裁判って必ず弁護士たてなきゃならないわけじゃないよね。
ひとりで法廷行って、事故だった、負傷した、警察にも来てもらい
事故証明もしてもらったって言えばよかったんじゃないか?
あとは判事が結論出してOK。弁護士がナンボのもの?
もし自分が相談者さんと同じ目に遭ったら、高額療養費制度を使えるのかと思ってちょっと調べたら、どうも使えるらしい。病院が嫌がるらしいが。
それが使えたら、金額も抑えられて、審査もすんなり通ったのかな、と、思ったりして、素人の考えですが、誰か詳しい方がいらっしゃったら、御教示頂けると有り難いです。