定年近い夫の「辞めたい」を流していたらコロナ禍でメンタル壊れ私を責める
テレフォン人生相談 2020年8月3日 月曜日
会社員の夫が仕事で参っている様子で、自己否定の言葉を吐きつつ、相談者を責める。
内容は、以前から辞めたいと相談者に漏らしていたにも関わらずスルーされてきたから今の状況があるというもの。
反省しながら、どうしていいか分からない相談者。
ついにと言うべきか、やっとと言うべきか、初ワード「コロナ」。
相談受付休止前の相談かしら。
まだまだ軽い。
いや、コロナ禍の影響。
今後は、 失業、廃業、退学、破産、離婚、自死、あるいは感染。
いずれも頭にもコロナが付く。
こうした相談に期待したい。スペシャルウィークかもしれん。
さて、
コロナ禍で大変と言えば両極ある。
仕事が減った人と仕事が増えた人。
減った方はいわずもがな。
限りなくゼロに近いところも少なくない。
先行き不安や恐怖は当然メンタルに影響する。
で、増えた方。
医療、物流、IT、そして公務員。
(もちろん町医者に閑古鳥が泣いてるようにまだら模様だ)
予告の段階ではどっちか分からなかったが、少なくとも前者ではなさそう。
もし後者なら、対応は一つしかない。
休め。
実はもうひとつ、大変な位置にいる人たちはいる。
テレワークは、無駄な出張や会議をあぶり出した。
そして役割も。
従業員を勤務時間や勤務態度で評価できない以上、アウトプットで評価するしかない。
営業職なんかはずっと前からそうだったのが、テレワークはそれをホワイトカラー全職に広げざるを得なくなった。
仕事そのもので評価するのはあるべき姿なのだが、これまで、出社して1日会社で過ごしていれば、なんとなく仕事しているような気になってた人たちは居場所を失う。
このあおりを最も受けるのが中間管理職。
もともとマネージャには個人ベースの成果物というものがない。
だからって会社に不要なわけではないのだが、会議や出張と同様、
「要らないんじゃね?」
の圧力は周囲よりも本人が先に感じるプレッシャーだ。
パーソナリティ: 加藤諦三
回答者: 大原敬子(幼児教育研究)
相談者: 女55歳 夫58歳 娘30歳 息子25歳 義母との5人暮らし
今日の一言: どうにもならないときは「あなたが変われ」というメッセージである。デヴィット・シーベリー
加藤諦三:
もしもし?
相談者:
あ、もしもし?
加藤諦三:
はい、テレフォン人生相談です。
相談者:
よろしくお願いいたします。
加藤諦三:
最初に、年齢教えてください。
相談者:
55歳です。
加藤諦三:
55歳、結婚してますう?
相談者:
はい、しております。
加藤諦三:
ご主人何歳ですか?
相談者:
58です。
加藤諦三:
58歳、お子さんは?
相談者:
2人おりまして。
加藤諦三:
はい
相談者:
上が30の、
加藤諦三:
はい
相談者:
下が25歳です。
加藤諦三:
男の子、女の子は?
相談者:
上が娘で。
加藤諦三:
んで。
相談者:
下が息子です。
加藤諦三:
あー、そうですか。
すと今、4人で暮らしてんですか?
相談者:
あと、あの、主人の母が一緒です。
加藤諦三:
あー、そうですか。5人
相談者:
はい
加藤諦三:
はい、分かりました。
で、どんな相談ですか?
相談者:
あ・・主人のことなんですけども、
加藤諦三:
はい
相談者:
仕事のほうで・・もうだいぶ、ちょっと、いっぱいいっぱいになってしまってることがあって、
加藤諦三:
はい
相談者:
も、何年か前からか、もう、「辞めたい」っていうのは言ってたんですけども、
加藤諦三:
はい
相談者:
精神的に、もう・・追い詰められてるじゃないですけども(含み笑い)。
加藤諦三:
はい
相談者:
そういうよな状況になってしまってるので、
加藤諦三:
はい
相談者:
ま、もうちょっとで定年間近っていうのもあったので、こっちも流してしまった部分はあったんですが、
加藤諦三:
あー
相談者:
今回のコロナのことで、
加藤諦三:
はい
相談者:
もう、追い討ちをかけるような、あの、もう、日々のとにかくもう、毎日毎日がその対応で、もう目一杯になってしまい、
加藤諦三:
はい
相談者:
も、本人も、眠れないじゃないですけども、
加藤諦三:
うーん
相談者:
&#なってるところに、「もう、何年も前から『辞めたい』って言ったのに、なぜそのときに辞めさせてくれなかったんだ」っていうことで・・
加藤諦三:
あ、今度あなたのほうにも不満が出てきたということね?
相談者:
そうです。
「もうホントに大変だったから」・・
加藤諦三:
うん
相談者:
「『もう辞めたい』って助けを求めてたのに」・・
加藤諦三:
うん
相談者:
「なんでそれにちゃんと応えてくれなかったんだ」っていうことで。
加藤諦三:
うん
相談者:
そう言われてしまう(ため息混じり)とこっちもう、なんとも言えなくなるので、もう、結局黙って、もう聞いてるしかないんですけども・・
加藤諦三:
うん、うん、うん
で、その先ほどからあなたの言葉の中で、「いっぱいいっぱい」、或いは「目一杯」・・ていうような言葉が・・ま、非常に抽象的なんですけど、
相談者:
ええ
加藤諦三:
具体的に言うと、どういう・・
相談者:
ま、寝ても、も、すぐ目が覚めてしまう。
加藤諦三:
うん
相談者:
ま、でも、やっぱり身体は疲れてるので、浅い眠りなので、もう、ちょっとその繰り返しになってる部分も、あ・・ありますし、
加藤諦三:
はい
相談者:
もう、「完全に」自分でも、もう「自己否定になってしまってる」って、は、本人も言ってるんですけども。
加藤諦三:
はい
相談者:
なので、例えばちょっとしたことでの喧嘩になったときも、わたし自身そのつもりなくてでも、
加藤諦三:
うん
相談者:
自分を責めてるとかあ、
加藤諦三:
ふん
相談者:
否定してるとか、そういうふうな捉え方を(ため息混じり)されたりするものですから、
加藤諦三:
うん
相談者:
こっちももう、ホントになんて言っていいのか分からない、ま、とにかく、基本的には、ま、やっぱり自分がそのときに、
「辞めれば」って言ってあげれなかったっていうのもあるので、
どういう・・
加藤諦三:
でも・・
相談者:
はい
加藤諦三:
「辞めれば」って言ってあげたからってえ、そのとき辞めてるわけじゃないですよね?
相談者:
そうだと思うんですけどね。ま、で、やっぱりちょっと・・
加藤諦三:
要するに・・
相談者:
はい
加藤諦三:
今・・ご主人不安なんでしょ?
相談者:
あ、もう・・もうとにかくそうです(苦笑)。
加藤諦三:
不安で・・
相談者:
はい
加藤諦三:
「いっぱいいっぱい」とか、「目一杯」とかっていろんなこと言ってるのは、
相談者:
はい
加藤諦三:
一口で言うと・・
相談者:
はい
加藤諦三:
「助けてー!」っていう言葉です。
相談者:
そうです、はい
なので、結局、「なぜあのときに『助けて』って言ったのに助けてくれなかったんだ」って、言、言われるので(苦笑)。
加藤諦三:
それ、じゃ・・どう解釈したらいいと思う?
相談者:
・・
加藤諦三:
攻撃的不安っていう言葉はあるんですけどもね。
相談者:
はい
加藤諦三:
Aggressive anxietyという。
相談者:
はい
加藤諦三:
不安なんだけども・・
相談者:
ええ
加藤諦三:
あなたを責めてんですよ。攻撃してんですよ。
相談者:
はい
加藤諦三:
だからあなたが、どういうような行動をとったって、
相談者:
はい
加藤諦三:
ご主人はあなたを責めますよ?
相談者:
だとは思いますが(含み笑い)。
加藤諦三:
「辞めたら」って言って、ホントに辞めたとしたら・・
相談者:
はい
加藤諦三:
今度は辞めたことで、あなた責めますから。
相談者:
・・あーあ、はい
加藤諦三:
要するに文句言ってる人っていうのは、
相談者:
ええ
加藤諦三:
文句を言うことが、主眼であって、
相談者:
ええ
加藤諦三:
解決することが目的じゃないんですよ。
相談者:
あー、はい
加藤諦三:
今、あなたの話聞いてると・・
相談者:
ええ
加藤諦三:
あなたがご主人との間で・・
相談者:
はい
加藤諦三:
どう、解決しようかっていう話し合いの姿勢はないですよね?
相談者:
・・あ、はい
加藤諦三:
したらいつまで話したってキリがないじゃないですか。
相談者:
うん・・そうですね、はい
加藤諦三:
だから、どうにもできなくなった状態なんですけども。
相談者:
そうなんです(含み笑い)、はい
加藤諦三:
今日はですね。
相談者:
はい
加藤諦三:
スタジオにですね。
相談者:
はい
加藤諦三:
幼児教育研究の大原敬子先生です。
相談者:
あ、はい・・はい
(回答者に交代)
加藤先生・大原先生すごいです。
「仕事を辞めたいと言い続け、ついには妻に責任をなすりつける夫」という相談から、夫の未成熟さと対応と今後予想をズバズバと提示してくる。
愚痴いって人のせいにするタイプをイヤというほど見てきたのか、誰にも多少はある「悪徳」のひとつなのか。
悲観主義者は感情でものを考える、自戒しなければと思いました。
他人の育児の失敗のツケを、何でコッチが払わなければならないのか?
ホントにそうですよね〜