二世帯住宅に住む権利。公正証書遺言と遺留分。互いの切り札を隠す緊迫の協議
(回答者に交代)
坂井眞:
はい、よろしくお願いします。
相談者:
あ、よろしくお願いいたします。
坂井眞:
えーっと今、お話を伺っていると・・
相談者:
はい
坂井眞:
お、最後のところがちょっと分からなかったんですが、
相談者:
あ・・はい
坂井眞:
ちょっともう一度確認させてくださいね。
相談者:
はい、はい
坂井眞:
えっと話し合いを、結局されたということですか?
相談者:
そうですね。
坂井眞:
はい
相談者:
話し合いをしましたら、
坂井眞:
はい
相談者:
ま、「ここに住んでていい」、ま、お互いに、ま、なんていうんですかね?探り合いじゃないんですけど、そういうような内容から始まりまして話し合いが。
坂井眞:
うん、うん
相談者:
それで、結局「住んでても」、大(丈夫)、「いいのか?」っていうことを、聞きましたら、
「いいわよ、ずっと」っていう、話だったらしいんです。
坂井眞:
なるほど。
相談者:
それで、ま、遺言書があるっていうことも、こちらからも、あの見たとも言わず、
坂井眞:
うん
相談者:
それで、ま、「心配だろうから、それだったら、名義変更を、しないでそのまま父親と母親の名義のまま・・いる、から」・・っていうことなんです。
坂井眞:
えーと「心配だろうからそのままいる」と言ったのは誰が言ったんですか?
相談者:
妹がです。
坂井眞:
で、名義変更を・・しない・・
相談者:
しないで。
坂井眞:
うん。ただ、ま・・ちょっと、整理をして話しますとね?
1つは・・お父さまの、お、遺言書もお母さまの遺言書も、どちらも公正証書としてありましたという理解でいいですね?
相談者:
そうです。はい
坂井眞:
で、それが、ま、中身が「託す」と今おっしゃってたから、
相談者:
あ・・
坂井眞:
「託す」というのは有効な、ゆい・・
相談者:
あ、ごめんなさい、あ、すいません
坂井眞:
相続になるのか?っていう問題で、そうじゃないよね?
相談者:
あ・・えーと、うん、もう全部、うん、譲るっていうことです。
坂井眞:
そういうことですよね、相続させるって書いてあるわけだよね?、妹さんに。
相談者:
はい、すいま・・はい、すいません。そうです、はい
坂井眞:
うん。それで・・えー、そうすると今のお話だと、ま、その遺言書は、公正証書遺言だから恐らく有効で。
相談者:
はい
坂井眞:
だとすると、
相談者:
はい
坂井眞:
土地については、お父さんの持分もお母さんの持分も、おー・・
相談者:
はい
坂井眞:
妹さん、お、あん、ご主人に&#△、妹さんですね?
相談者:
はい
坂井眞:
あなたの夫の妹さんっていうことですよね?
相談者:
はい、はい
坂井眞:
に・・い、所有権が移ると。
相談者:
はい
坂井眞:
そうすると、ま、所謂、その、地、地主さんというかですね?
相談者:
はい、はい
坂井眞:
建物が建ってる土地の所有権は妹さんのところに移るという前提の話をされてますよね?
相談者:
そうですね。
坂井眞:
え、そうすると、土地は、ま、遺言書は、見たら、公正証書で有効、お、のようだから、
相談者:
はい
坂井眞:
妹さんの物だと。
相談者:
はい
坂井眞:
でえ、そうすると、妹さんの土地の上に、自分たちの建物が建っているから、
相談者:
そうです、はい
坂井眞:
あーあ、そこ、を、お、その、退かなきゃいけなくなっちゃうんじゃないかと、いう心配をされたんだよね?
相談者:
はい・・はい
坂井眞:
そやって話してみたら、
相談者:
はい
坂井眞:
あの、「今のまま」、あー「使っていていいよ」と。
相談者:
はい
坂井眞:
ていう話だったんですよね?
相談者:
はい、そうです。
坂井眞:
それで、そうするとそれはね?名義を変えても変えなくてもあんまり変わらないんですよ。
相談者:
・・あ、そうですか。
坂井眞:
名義を変えなくても、
相談者:
はい
坂井眞:
今のお話の前提だと、
相談者:
はい
坂井眞:
遺言書、公正証書遺言が、有効だとすると、
相談者:
はい・・はい
坂井眞:
えー、土地は・・妹さんの・・物。
相談者:
はい
坂井眞:
ということになっちゃうから、
相談者:
はい
坂井眞:
名義変えても変えなくても、別に・・えー、同じこと・・ということが1つあります。
相談者:
・・はい。もう妹のもんだってことですね?
坂井眞:
で、ただ・・
相談者:
はい
坂井眞:
で、それはまず前提ね?
相談者:
はい
坂井眞:
だから名義、「心配だから名義変えない」って言ってもあんまり意味がないことなんですよ。
相談者:
は、はは、はい
坂井眞:
名義を変えたから何かできるということではなくて、
相談者:
はい、はい
坂井眞:
もうすでに、登記はともかく名義はともかく、え、所有権は妹さんのところにあるとしたら・・
相談者:
はい
坂井眞:
あー、土地所有権、者、である、妹さんは、
相談者:
はい
坂井眞:
え、上に、い、建っている建物について、利用権がないならば、
相談者:
はい
坂井眞:
「これ退かしてください」と言える、という・・ことになっちゃうでしょ?
相談者:
そうですね。
坂井眞:
で、そこがご心配の点なんだけれども、
相談者:
はい
坂井眞:
で、もう1つあります。
相談者:
はい
坂井眞:
これは、あなたにとって、ゆ、有利な話ね?
相談者:
はい
坂井眞:
えーと、相続っていうのは、前の所有者・・つまりこれはお父さんとお母さんですよね?
相談者:
はい
坂井眞:
えー、の、立場をそのまま引き継ぐんですよ。
妹さんがね?
相談者:
はい
坂井眞:
で・・前の所有者である、うー、お父さんとお母さんは、
相談者:
はい
坂井眞:
自分の、自分たちが持っている共有で持っている土地の上に・・息子である、あなたの夫・・の建物を建てて利用させることを、認めてるわけですよ。
相談者:
はい
坂井眞:
ま、それは間違いないですよね?
相談者:
はい、はい
坂井眞:
で、認めてるっていう立場を、そのまま引き継ぐんです。
相談者:
・・あ、はい
坂井眞:
相続の場合は。
相談者:
はい
坂井眞:
売買なんかの場合とはちょっと違ってね?、あの・・
相談者:
はい
坂井眞:
土地を買う。そういう場合は・・あの、ちょっと、違うんですけど、相続の場合は、ま、ちょっと難しい言葉で包括承継っていうんですけど、
相談者:
はい
坂井眞:
おー、お父さんやお母さんの立場を丸々引き継いじゃうので、
相談者:
はい
坂井眞:
お父さん、お母さんが、
相談者:
はい
坂井眞:
いや、これは自分たちの土地だけれでも、
相談者:
はい
坂井眞:
息子である、うー、あなたの夫、に当たるわけですが、
相談者:
はい
坂井眞:
息子である、あなたの夫・・には、
相談者:
ん?
坂井眞:
建物を建てて土地を利用させることを許してる、認める・・てるわけですよ。
相談者:
あっ、はい
坂井眞:
む、それは間違いないでしょ?
相談者:
はい
坂井眞:
ていうことは、そういう立場を妹さんも引き継ぐんです。
相談者:
・・はい。あー、はい
坂井眞:
で、それで、えー・・地代を払ってたら・・
相談者:
はい
坂井眞:
借地権っていう、形になるんだけど、
相談者:
はい
坂井眞:
建物所有目的で、えー、
相談者:
はい
坂井眞:
他人の土地を借りてるった場合は、借地権といってかなり強力な保護が受けられるんだけど、
相談者:
はい
坂井眞:
そういう物は払ってなかったよね?きっと。
相談者:
払ってなかったです。
坂井眞:
うん。で、その場合でも使用貸借、といって、
相談者:
はい
坂井眞:
ま、借地権・・えー、対価を払ってるときほどの保護はないけれども、
相談者:
はい
坂井眞:
権利がないわけじゃないの。
相談者:
あ、そうですか、はい
坂井眞:
うん、で、妹さんは、
相談者:
はい
坂井眞:
お父さん、お母さんに代わって土地の所有者、ま、地主さん的な立場になるわけですが、
相談者:
はい
坂井眞:
所謂ね?
相談者:
はい、はい
坂井眞:
えー、だからといって、
相談者:
はい
坂井眞:
お父さんお母さんが認めていた、その、あなた達・・の、家・・
相談者:
はい
坂井眞:
の利用をね?
相談者:
はいはい
坂井眞:
え、急に・・あの、「やめる」って言えないわけですよ。
相談者:
・・あ、はい
坂井眞:
・・で、ただ、あの借地権ほど保護はされないので、
相談者:
はい
坂井眞:
えー、どういう目的で、えー、建てさせたのか?っていう話になるんだけど、
相談者:
はい
坂井眞:
それは恐らく・・これは、ま、わたしの考えですが、
相談者:
はい
坂井眞:
息子・・夫婦が・・
相談者:
はい
坂井眞:
家を建てて、
相談者:
はい
坂井眞:
家ですからね?1年2年で使うのや、やめちゃうわけでは、普通はないですよね?
相談者:
はい、はい
坂井眞:
通常は、ま、そのお、使用目的が・・終わるまでは使っていいですよ、という前提で、え、建てさせて利用させていたので、
相談者:
はい
坂井眞:
そういう使用貸借という土地利用権が・・あなたの・・
相談者:
あ・・
坂井眞:
夫にはあるという・・
相談者:
あー、はい
坂井眞:
解釈ができると思います。
相談者:
あ、そうですか。はい
坂井眞:
だから借地権ほど強くはないけど、
相談者:
はい
坂井眞:
「退いてくれ」と言われたら、すぐ、あの・・家を壊して出て行かなきゃいけないっていうほど弱い立場ではないんです。
相談者:
あ、そうですか。
坂井眞:
うん
相談者:
はい
坂井眞:
だからそれは覚えといてくださいね。
相談者:
あ、はい
ただ遺留権ん、を、どうしようか?っていう、あれもあるんですけど、やんないほうがいいですかね?
坂井眞:
ん・・いやいや、まったく別の話なので。
相談者:
はい
なんか・・あの、妹のほうが、その遺言書を持ってるんで、すごく有利っていうか、
わたし達が引け目を感じて・・住んでるっていうのもちょっと、心配だったもんですから。
一応その・・所有のあれで、そんなに・・
坂井眞:
あのね?
相談者:
使用貸借でしたっけ?
坂井眞:
そう・・
相談者:
はい
坂井眞:
土地利用権がありますよ。ただちょっと弱い・・
相談者:
はい
坂井眞:
使用貸借という利用権ですね。
相談者:
はい、はい
坂井眞:
ただ何も権限がないわけじゃないから。
相談者:
あはい、うん
坂井眞:
それは当たり前じゃないですか?お父さんお母さんが「そこに、家建てて、持ってていい」って言ったんだから。
相談者:
はい
坂井眞:
で、妹さんはその立場を引き継ぐんだから・・
相談者:
はい
坂井眞:
え、そういう主張はできると・・
相談者:
はい、分かりました。
坂井眞:
いうことですよね?
相談者:
あ、はい・・&#△%
坂井眞:
それで、だから・・
相談者:
うん、うん、はい
坂井眞:
もう1つ、あの、その建物は、
相談者:
はい
坂井眞:
あなたの、夫の・・
相談者:
はい
坂井眞:
所有じゃないですか。
相談者:
はい、そうです。
坂井眞:
うん、だから自分の建、持ってる建物に住んでる、だけで、そんなに負い目感じる必要はないし、
相談者:
あ、そうですか。
坂井眞:
そ、土地利用権がそんなに強くないので、
相談者:
はい
坂井眞:
あなたとしては、どういうご希望なんだろ?この家は、建ててえ・・
相談者:
うん
坂井眞:
何年つったっけ?
相談者:
あ、もう、30年経ちます。
坂井眞:
30年?、うん、「30年」っておっしゃってたね。
相談者:
はい、はい、はい
坂井眞:
で・・
相談者:
だけどこれから・・また新たな、ところを、も、せっかく建てた、自分たちで建てた、家で、
坂井眞:
うん
相談者:
なんか・・また外へ出て、も、主人も年金暮らしになりますんでね(苦笑)、け・・いろいろ、お金もね?
坂井眞:
はい
相談者:
あの、ことも絡むので、どうした、ホントに、ど、何がいいのかな?って自分でも・・それであと、主人が生きてるうちはいいんですけど、
主人が亡くなった場合・・考えると・・
坂井眞:
そこはね?確かに・・
相談者:
はい
坂井眞:
1つ論点があるんですけど、
相談者:
はい
坂井眞:
つまり・・あなたの、お、ご主人については、
相談者:
はい
坂井眞:
自分の、実の、ご両親が持っている土地に、
相談者:
はい
坂井眞:
えー、家を建てさせて、
相談者:
はい
坂井眞:
それ、ま、あの、棟繋がりだとしてもね?
相談者:
はい
坂井眞:
えー、1棟の建物を所有することを認めてたっていうことは、普通考えると、
相談者:
はい
坂井眞:
え、さっきも言ったけど・・家、っていう話だから。
相談者:
はい
坂井眞:
え、あのお・普通は、そこに一生住んだって、いいわけで。
相談者:
あ、はい
坂井眞:
そうすると自分の息子がこの、家を建てて、ここを・・え、息子が生きてる間は、使ってもらっていいよという、そういう使用貸借だ・・
相談者:
あ
坂井眞:
つまり使用貸借の目的は、
相談者:
うん
坂井眞:
息子が死ぬまでここ使っていいと。だから建物建てさせたんだと考えることは、そんなにおかしくないわけですよ。
相談者:
・・あ、そうですか、ありがとうございます・・
坂井眞:
えーと71歳の・・
相談者:
はい
坂井眞:
71歳の、ご主人だから、
相談者:
はい
坂井眞:
30年前つっても41なんで、
相談者:
はい
坂井眞:
41のときに建てた建物に死ぬまで住んで、住むっていうのはそんなにおかしくないわけですからね(含み笑い)?
相談者:
はい
坂井眞:
だから、それはあのお、さっき言ったように、使用貸借の目的はなんですか?と。
相談者:
はい
坂井眞:
じゃ、「息子が」、あー、「生きてる間は住むんです」と。
相談者:
はい
坂井眞:
だけどじゃ、「先に息子が死んだら、奥さんはどうなんですか?」っていうと、いや、夫婦で暮らすように、いー、
相談者:
はい
坂井眞:
「そういう・・目的だったんだ」という言い方も可能かと思うんです。
相談者:
あー
坂井眞:
そこは確かに1つ論点があるんだけど、
相談者:
はい
坂井眞:
あなたのご主人のご両親が、
相談者:
はい
坂井眞:
息子夫婦のために建てた・・
相談者:
あ、はい
坂井眞:
あー、あ、使わせた、土地だから、
相談者:
はい
坂井眞:
じゃ・・夫が先に死んだら・・奥さんは、出て行けと、思ったのかっていうとそれは不合理だから、
相談者:
あ、はい
坂井眞:
簡単には言えないと思う。
相談者:
はい、あ、はい、分かりました。
坂井眞:
だけどそこはあの、いろんな考え方が、確かにあると思うから、
相談者:
はい・・あ・・
坂井眞:
1つの論点だけど、
相談者:
はい
坂井眞:
そんなに、あの、なんにもないと思って、権利がね?何もないと思って心配することは、ないと思いますよ。
相談者:
あ、そうですか。
坂井眞:
うん
相談者:
もうなんか・・毎日が、もうここに住んでても自分の家でないような気がして・・なんか・・
坂井眞:
もう1回言いますけど、
相談者:
はい
坂井眞:
その家は・・
相談者:
はい
坂井眞:
あなたのご主人の所有だから、
相談者:
あ
坂井眞:
自分の家だから。
相談者:
はい、ありがとうございま・・
坂井眞:
今、問題になってるのは、その家が建ってる土地の利用権があるのか?っていう話なんですけど、
相談者:
はい・・はい、はい
坂井眞:
それは、ちょっと弱いもんだけど、
相談者:
はい
坂井眞:
利用権は間違いなくあります。
相談者:
あ、ありがとうございます。
坂井眞:
で、普通考えたら、少なくとも、
相談者:
はい
坂井眞:
あなた達ご夫婦が生きてる間住むという目的は、
相談者:
はい
坂井眞:
あー、ご両親も認めてたろうから、
相談者:
うん
坂井眞:
そういう前提での使用貸借があると。
相談者:
はい
坂井眞:
でそれを、妹さんが受け継いだんだと考えるのが、自然なので、
相談者:
はい
坂井眞:
そんなに心配する必要はない。
相談者:
あー、はい、分かりました。
坂井眞:
うん
相談者:
ありがとうございます。
坂井眞:
はい
(再びパーソナリティ)
義妹は独身なので、今後老人ホームに入りたいからまとまったお金が必要という展開は考えられると思います。
数年後、土地を売りたいが建物に住む義姉が出て行ってくれないというテレ人があったりして。
義妹サンは、ずっと住んでていいわよと(ほくそ笑みながら)時間を稼いでいると言う事なのか…なんて強欲な
相談者サンが管理人サンのコメントを読んで行動を起こす事を願います👊
30年の間に何があったの?それにしても義理妹はしっかりガッチリしてそう(笑)
遺留分請求できるのでは?