夫の急逝で後追いすら考える79歳。声を聞いた精神科医が禁じたある儀式

(回答者に交代)

高橋龍太郎:
はじめまして高橋です。

相談者:
はじめまして、よろしくお願いいたします。

高橋龍太郎:
さっきから、お声を、

相談者:
はい

高橋龍太郎:
お聞きしてると、えらく元気なんですけど。

相談者:
・・んま、友達にも、声だけは、あの、電話でいつも言われます。
元気だ・・

高橋龍太郎:
うーん、だから・・

相談者:
はい

高橋龍太郎:
本当の、

相談者:
うん

高橋龍太郎:
辛い、時期は・・

相談者:
はい

高橋龍太郎:
もう・・過ぎてんだと思いますよ。

相談者:
うん

高橋龍太郎:
だから、今まで・・

相談者:

高橋龍太郎:
の、えー、ことと同じ延長線上じゃないように、

相談者:
はい

高橋龍太郎:
していくってことが、たぶん大事だと思うんですよね。

相談者:
はあ、はい、はい

高橋龍太郎:
もっと、単純な言い方すると、

相談者:
はい

高橋龍太郎:
部屋中に、写真を貼るというのは、

相談者:
はい

高橋龍太郎:
ま、要するに、ひ、人が亡くなったときの、儀式でいうと・・物儀式っていうんですけど、

相談者:
はい

高橋龍太郎:
大体3ヶ月ぐらい。
要するに、

相談者:
あー

高橋龍太郎:
その人のことを、

相談者:
うん

高橋龍太郎:
もう刻み付けて忘れない、も、としゅ・・どの瞬間でも・・

相談者:
はい

高橋龍太郎:
一緒の、状態にいたいっていうような・・大体3ヶ月で・・

相談者:
はい

高橋龍太郎:
そういうときには、

相談者:
はい

高橋龍太郎:
写真を・・

相談者:
はい

高橋龍太郎:
たくさん貼っているっていうことはすごく心を・・和ませるの。

相談者:
はい

高橋龍太郎:
ね?

相談者:
はい

高橋龍太郎:
で・・えー、一体感があって、

相談者:
はい

高橋龍太郎:
気持ちが落ち着くんですけれど、

相談者:
はい

高橋龍太郎:
声がそれぐらいお元気で、

相談者:
はい

高橋龍太郎:
少なくとも心の中では、

相談者:
はい

高橋龍太郎:
少し、強さが蘇ってるっていうときは、

相談者:
はい

高橋龍太郎:
あんまり・・

相談者:
はい

高橋龍太郎:
お部屋の周りに、

相談者:
ええ

高橋龍太郎:
えー・・写真を貼っ付けておくと、

相談者:
はい

高橋龍太郎:
あなたの健康的な部分が・・

相談者:
はい

高橋龍太郎:
覆い隠されてしまうこと・・

相談者:
あー

高橋龍太郎:
がたぶん・・あると思うんですね。

相談者:
あそうですか。はい、はい

高橋龍太郎:
うん

相談者:
はい

高橋龍太郎:
ていうのは、脳っていうのは、

相談者:
ええ

高橋龍太郎:
同時進行で2つのことを・・考えることはできないんですよ。

相談者:
はい

高橋龍太郎:
そうすると・・

相談者:
うん

高橋龍太郎:
日中、ベタベタ写真を貼って、

相談者:
はい

高橋龍太郎:
ご主人のことを考えてると、

相談者:
はい

高橋龍太郎:
本当にあなたが今、この年齢でやるべき、健康的な部分が頭によぎったとしても・・

相談者:
はい

高橋龍太郎:
それがもう・・封印されてしまう。

相談者:
あー

高橋龍太郎:
だから・・

相談者:
はい

高橋龍太郎:
部屋の写真はちょっと外しましょう。

相談者:
・・はい、分かりました。

高橋龍太郎:
ね?

相談者:
はい

高橋龍太郎:
それで、

相談者:
はい

高橋龍太郎:
ちょっとさっきから、あのお、心配してるのに、そんなにお元気なのに、その地域の組い、の人と交流がないっていうの、それはなんでなんですか?

相談者:
・・ま、こっちから話しかけると、向こうはすごい喜んで来てくれるんですけど、

高橋龍太郎:
うん

相談者:
わたしがあんまり・・んん(苦笑)話しかけたくないんで・・

高橋龍太郎:
え?(苦笑)

相談者:
うん

高橋龍太郎:
そ、それはなんでなの?、ん、差し支えなければ。

相談者:
うーん、ま、あの、うちの中のことあんまり・・うん、近所ですから。

高橋龍太郎:
うん

相談者:
すぐ、分かっちゃうわけですよ。だから・・

高橋龍太郎:
うん

相談者:
あまり知らせ、たくないし、ということで・・

高橋龍太郎:
ん?それはご主人がいるときも・・

相談者:
あの、主人のほうも・・

高橋龍太郎:
うん

相談者:
んま、ま、ま、あ、無関心でしたね。

高橋龍太郎:
そうなんだ、そうすると、

相談者:
&#△%、うん

高橋龍太郎:
ご主人も、あなたも・・

相談者:
はい

高橋龍太郎:
ちょっと、ま、所謂、こう、人と交わって楽しむというよりは、ホントに好きになった相手とだけ、一緒にいることが楽しいようなタイプの人・・

相談者:
そうですね。

高橋龍太郎:
人との関わりは今更めんどくさいってわけだね?

相談者:
・・んま、それもありますけども、

高橋龍太郎:
うん

相談者:
この前もちょっと折り紙教室に誘われたんですけれども、

高橋龍太郎:
うんうんうん、うん

相談者:
あの、近所の・・

高橋龍太郎:
うん、いいと思うよ。うん

相談者:
あの、&#△%の人
でもわたし不器用だし。
あの、「ありがとうございます」って言って、ちゃんと、ま、挨拶はしましたけど、ホホ(苦笑)。

高橋龍太郎:
うん。

相談者:
も、それは行ってません。

高橋龍太郎:
行ってません?ハハハハ(苦笑)

相談者:
アハハ(苦笑)
行ったほうがいいかな?
「折り紙できなくてもいいのよ」、「お喋りだけでもいいから」って言われたんです。はい

高橋龍太郎:
行ったほうが・・うーん、うーん、うーん、うん、うーん

相談者:
はい・・はい

高橋龍太郎:
あのね?、若いうちはそれでいいの。

相談者:
ええ

高橋龍太郎:
ものすごくエネルギーが、

相談者:
ええ

高橋龍太郎:
上向きなときは。

相談者:
あはい

高橋龍太郎:
人間っていうのは。

相談者:
はい

高橋龍太郎:
エネルギーが下降に入って、要するに、下り坂っていう言い方は変だけれど、ちょ・・

相談者:
うん、もう、そうですね。

高橋龍太郎:
ね?

相談者:
はい

高橋龍太郎:
あのお、そういう、山を下りてく、

相談者:
はい

高橋龍太郎:
ときの人生ってね。

相談者:
ええ

高橋龍太郎:
やあっぱり周りに人がいないと・・

相談者:
ええ

高橋龍太郎:
だんだん辛くなるよ?

相談者:
今、辛いです。

高橋龍太郎:
ね?

相談者:
うん

高橋龍太郎:
で・・例えば、本当に、もう、天涯孤独で自然だけを友にするっていう生き方も、ないではないけど、

相談者:
ええ

高橋龍太郎:
あなたがいみじくも今「寂しい」と言ってるのは、

相談者:
はい

高橋龍太郎:
それは人恋しいってことなのよ。

相談者:
そうですね。

高橋龍太郎:
ね?

相談者:
ええ

高橋龍太郎:
で、前は・・上り坂の2人しかいなかった。

相談者:
はい

高橋龍太郎:
ご主人しかいなかったけど、

相談者:
はい

高橋龍太郎:
今となっては、

相談者:
はい

高橋龍太郎:
片割れはいないとすると・・

相談者:
ええ

高橋龍太郎:
人恋しさっていうのは、

相談者:
はい

高橋龍太郎:
やっぱり、人と、新しい出会いがあるっていうことの中に、

相談者:
はい

高橋龍太郎:
一番の喜びが、あるものなの。
だから、不器用な・・折り紙でもいいから、

相談者:
はい(笑)

高橋龍太郎:
とにかく地域の人と・・

相談者:
はい

高橋龍太郎:
挨拶、以上の関わり・・

相談者:
あー

高橋龍太郎:
かと言って親しくなる必要はないんだよ?

相談者:
はい

高橋龍太郎:
「向こうの人も、わたしの存在を、認めてくれているな」っていう気持ち。

相談者:
はい

高橋龍太郎:
そういう安らぎが、

相談者:
はい

高橋龍太郎:
あなたを自然に、

相談者:
はい

高橋龍太郎:
悲しみから解放してくれると思う。

相談者:
う、そう・・

高橋龍太郎:
うーん

相談者:
そう、そう・・そうですね。

高橋龍太郎:
うん、で、そういう生き方を少し選んでいかないと、

相談者:
はい

高橋龍太郎:
これからあ・・周りに人が減って来る・・わけだからね?

相談者:
ええ、ええ、ええ、ええ、え、はい、はい

高橋龍太郎:
下り坂を、下りて行くってことは。

相談者:
はい

高橋龍太郎:
だから、どんどん寂しくなっちゃうよ。

相談者:
そうですね。

高橋龍太郎:
んで、そ、寂しいときは、

相談者:
うん

高橋龍太郎:
人間って必ず、

相談者:
うん

高橋龍太郎:
人を求めるもんなんだから。

相談者:
うん、そ

高橋龍太郎:
ご主人じゃなくても、

相談者:
はい

高橋龍太郎:
い、いろんな人。

相談者:
そうですね。

高橋龍太郎:
隣近所の人でいいから。

相談者:
はい

高橋龍太郎:
ね?探すようにしてみて。
で、折り紙教室誘われたんなら、

相談者:
あ(苦笑)、はい

高橋龍太郎:
もう絶好のチャンスじゃないの。

相談者:
はい

高橋龍太郎:
折り紙に上手い下手なんてないよ。

相談者:
あはい(苦笑)

高橋龍太郎:
不器用でもできるようになってるからね?

相談者:
うん、はい、はい

高橋龍太郎:
あと・・ペットやなんかはいないの?

相談者:
いないです。あの、勧められたんですけども、

高橋龍太郎:
うん、うん

相談者:
やっぱり、なん、んー、ちょっと・・体調があんまり良くないんで・・

高橋龍太郎:
あー

相談者:
面倒看れないので、

高橋龍太郎:
ふん

相談者:
うん、だ、ペットはいません。

高橋龍太郎:
あ、そうなの?

相談者:
うん

高橋龍太郎:
え?体調、その、抗がん剤、服用してて、あんまり・・体調すぐれないの?

相談者:
そうですね。

高橋龍太郎:
うん

相談者:
手足のしびれが・・

高橋龍太郎:
うん

相談者:
もうずうっとありまして、

高橋龍太郎:
うん

相談者:
これは先生も、

高橋龍太郎:
うん

相談者:
「年単位だから」

高橋龍太郎:
うん

相談者:
「自然に治るから」

高橋龍太郎:
うん

相談者:
「1年か2年はかかるよ」っていう・・言われてます。

高橋龍太郎:
うん、うん

相談者:
その、手足のしびれと・・

高橋龍太郎:
うん

相談者:
あと・・ま、倦怠感は・・気分、気持ちの持ち様ですね。

高橋龍太郎:
うん、そうだね。

相談者:
うん・・はい

高橋龍太郎:
ペットは、でも、いいように思うな。

相談者:
うん

高橋龍太郎:
うーん
あの、犬だったら散歩に連れてかなきゃなんないけど猫は散歩に連れてかないで、

相談者:
ええ、えへ(笑)

高橋龍太郎:
お部屋にいて、

相談者:
ええ

高橋龍太郎:
撫でてれば、

相談者:
うん

高橋龍太郎:
あの、む、向こうも、感情を、交流させてくれるから、

相談者:
はい

高橋龍太郎:
えー・・隣近所の人と、

相談者:
はい

高橋龍太郎:
折り紙教室に行くっていうことと・・

相談者:
アハハ(苦笑)・・はい

高橋龍太郎:
それから、ま、できれば、ペットは、僕は、救いになってくれると思うけど。

相談者:
はい

高橋龍太郎:
年取ってからの、

相談者:
はい

高橋龍太郎:
ペットぐらい・・

相談者:
はい

高橋龍太郎:
喜ばしい物は少ないよ?

相談者:
そうですか?

高橋龍太郎:
若いときに、あん、ペットの・・

相談者:
うん

高橋龍太郎:
素晴らしさって分かんないけど、

相談者:
うん

高橋龍太郎:
年取れば取るほど・・

相談者:
うん

高橋龍太郎:
唯一無二の存在になってくれると思うから。

相談者:
あはい

高橋龍太郎:
この2つをぜひお勧めしたい思います。

相談者:
はい、ありがとうございます。

高橋龍太郎:
はい

相談者:
分かりました。

高橋龍太郎:
はい・・

相談者:
はい

高橋龍太郎:
お願いしますねえ

相談者:
はい、じゃあ、写真は片付けます。

高橋龍太郎:
はい、そうしてください。

相談者:
はい

(再びパーソナリティ)

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