親父の借金を連帯保証。愛妻の夢も叶わず借家住まいを強いられた男の恨み骨髄
(回答者に交代)
大迫恵美子:
もしもしい?
相談者:
あ、もしもし、よろしくお願いいたします。
大迫恵美子:
はあい。あの、自己破産というのは、いつ頃されたんですか?ご両親は・・
相談者:
僕が、2じゅうう、8歳ぐらいですね、はい。
大迫恵美子:
じゃあ、その、あなたがあ、大変だっていうことに気づいて、すぐ、自己破産という、ことになったわけなんですね?
相談者:
そうです、はい。
大迫恵美子:
はい。その、家の名義は、お父さん名義だったんですかね。
相談者:
そうです。
大迫恵美子:
ふうん
相談者:
はい
大迫恵美子:
じゃあ、その破産によって、家もなくなっちゃった。っていうことですか?
相談者:
はい、そうですね、はい。
大迫恵美子:
あーあー、で、あなたの連帯、保証債務だけは、残ってしまったということですね。
相談者:
そういことです。はい。
大迫恵美子:
はあ・・。実際に、お父様が、亡くなられたときには、
相談者:
はい
大迫恵美子:
1000万ぐらいに、減ってたってことですか?
相談者:
そうですね。
大迫恵美子:
はあ。じゃあ、その間、ま、お父様も少しずつは、返してたってことなんですね?
相談者:
はい。約500万くらいは返したと言ってましたけども。
大迫恵美子:
ああ。
相談者:
はい
大迫恵美子:
(吸って)そんなもう、25年前に破産して、しまって、ま、アル、コール依存もあったようなお父さん。
相談者:
はい
大迫恵美子:
お、それはまあ、客観的に見ればですよ?
相談者:
はい
大迫恵美子:
あのお、ま、無責任なこと言って、申し訳ないですけど。
相談者:
はい
大迫恵美子:
ま、非常に、弱い人ですよね。
相談者:
そうですねえ。はい。
大迫恵美子:
ええ。それで、そのお、そんな・・、かなり、年齢がいってからね。
相談者:
はい
大迫恵美子:
え、「家を、持ちたい」って。それまで、そのお、サラ金から借金までありながら、
相談者:
はい
大迫恵美子:
なんで急にそんなことを、その時、思いついたのか?ってね。
相談者:
はい
大迫恵美子:
それは何か、あなたはご意見ありますか?
相談者:
・・え、おそらくう、僕が、払っていくことを、もう、前提として、借金したんだろうな、とは・・思いますけれども。
大迫恵美子:
非常に、その・・外側から見ると気まぐれでね?
相談者:
はい
大迫恵美子:
で、ま、あなたはその、「自分に被せようとした」っていうところを、非常おに、そのお、ま、焦点を当てて・・あの、思いつめてらっしゃいますけど。
相談者:
はい
大迫恵美子:
おそらく当時でもね、
相談者:
はい
大迫恵美子:
55歳で死んじゃうとは、思ってなかったと思うんですよね。
相談者:
そうですね。
大迫恵美子:
「働いて返してこう」っていうようなね。
相談者:
えー、えー。はい。
大迫恵美子:
本人としては、思ってたと思うんですよ。
相談者:
はい
大迫恵美子:
だ、その段階でえ、「あなたにこれを、は、払わせればいい」、とかね?
相談者:
はい
大迫恵美子:
「あなたに被せてやるう」とかね。
相談者:
はい
大迫恵美子:
そういう、悪意とか、故意っていうのは、
相談者:
はい
大迫恵美子:
おそらく持ってないんだろうと思いますよ?
相談者:
・・あ、そうですか。
大迫恵美子:
まあ、そして、世間一般の人がね、
相談者:
はい
大迫恵美子:
法律家の立場からすると(苦笑)、びっくりしちゃうっていうかあ・・あの、恐ろしいことなんですけど。
相談者:
はい
大迫恵美子:
保証人になるってことが、どういうことなのかについて、あんまり、理解してないな、と感じることありますよね。
相談者:
そうですねえ、はい。
大迫恵美子:
その、「ハンコついてくれないと通らないからハンコついてくれ」ぐらいのね?
相談者:
えー、えー、えー。
大迫恵美子:
頼み方。
相談者:
はい
大迫恵美子:
それで、頼まれた方も、「いやいやいや、迷惑かけないから」なんて言われてね?
相談者:
はい
大迫恵美子:
その頃の
相談者:
はい
大迫恵美子:
あの、意識って、まだまだ、世間的には、そうだったんじゃないかと思いますよね。
相談者:
あー、そうかもしれないですね。
大迫恵美子:
うん。だから、その、あなたに「お前ほら、ほ、お前が保証人になんないと、借りらんないからおまえ、、ハンコおせ」ってね?
相談者:
はい
大迫恵美子:
親が言ったときに、
相談者:
はい
大迫恵美子:
例えば「長男を苦しめてやる」とかね?
相談者:
えー、えー、。
大迫恵美子:
「これは長男が、払っていけばいいんだ」とか、
相談者:
はい
大迫恵美子:
おそらく、そこまで考えては、いなかったと思いますよ。
相談者:
あー・・そうかもしれないです。
大迫恵美子:
うん。あなたの、気持ちとしてね、
相談者:
はい
大迫恵美子:
そんなこと、その、20歳の自分が、やりたかったことじゃないのに、
相談者:
はい
大迫恵美子:
そして、そのお、30年間も払わせられてね?
相談者:
・・はい
大迫恵美子:
「本当にひどい目にあった」っていうその、お気持ち。その、客観的な事実は、わかります。
相談者:
はい
大迫恵美子:
ただ、どうしてそれがね?
相談者:
はい
大迫恵美子:
あの親父、一点が、憎い話になっちゃうのか?が・・もう一つ、私にはピンとこないっていうかね?
相談者:
あのお、・・今一番思うのは、そのお、僕が父と、同じぐらいの年になったときに、子供も、当時の僕ぐらいの、年になってるわけで。「少しでもこの子たちのために」とか、そういうことを、考えてくれなかったのかな?とかあ。っていうことを、思ってしまうんですよ。
どうしてもその、親に対して、今自分がこういうふうに思ってるのに、「何で、親はこういうふうに思ってくれなかったんだ」とか、っていう・・ところに、行き着いてしまうっていうんですかね。
大迫恵美子:
うん・・ま、さっきも言ったように、
相談者:
はい
大迫恵美子:
そのお、お父さんが、息子さんを連帯保証人にするということの意味をね?
相談者:
はい
大迫恵美子:
どのぐらい深刻なこととして、受け取っていたのか。
相談者:
はい
大迫恵美子:
でえ、借りた先が、親戚だったっていうことですけどね?
相談者:
はい
大迫恵美子:
まあ、お父さんは逆に、そのことで・・甘えっていうかね、
相談者:
ええ
大迫恵美子:
まさか、そのお、「親戚が、そこまでとことん、追い詰めないだろう」っていうようなね、
相談者:
えええ。
大迫恵美子:
あの、甘い、思いがあったのかもしれないですけど。
相談者:
はい
大迫恵美子:
まあ、あのう、私い・・達のような、そのう、ま、借金問題を取り扱う、こともある、弁護士の、立場からすると、
相談者:
はい
大迫恵美子:
まあ、親戚から借りた借金とかね?
相談者:
ええ
大迫恵美子:
知人から借りた、借金ほど、厄介なものはないというのがあ、現実で。
相談者:
はい
大迫恵美子:
金融機関は、もう、計算、でお金貸してるわけですから。
相談者:
はい
大迫恵美子:
っま、尺に合わない取立てなんか、しないわけですけど。
親戚だとか知人からの借金ってのは、もう、最後は感情論みたいなのもあってえ。
相談者:
はい
大迫恵美子:
「借りといて、恩を感じてないのか」みたいな、話になってくると、違う話になってっちゃうというね?
相談者:
あ、は、は、そうですね。
大迫恵美子:
ええ
相談者:
はい
大迫恵美子:
そうすると、もう「1円たりとも、残さず返せ」みたいな話にもなりかねないので。
相談者:
うん、はい。
大迫恵美子:
(吸って)かえってそれは、悲惨なことに、なることが、まあ、多いんですけど。
相談者:
はい
大迫恵美子:
そういうことも、想像ができなかったというかね?お父さんはね?
相談者:
はい。そうですねえ・・
大迫恵美子:
ええ。だから、お父さんは、愚かな人だったということは、よくよくわかりますよ?、そして、まあ、ひどい人だな、と思いますしね?暴力。妻を殴ったり、子供を殴ったりする男の人は、まあ、(苦笑)
相談者:
はい
大迫恵美子:
「絶対、許せない」と私は思ってますけど。
相談者:
はい
大迫恵美子:
だから、ほ、本当にひどい人だった、とは、思いますけど。
相談者:
はい
大迫恵美子:
あなたが、この背負わされた現実は、
相談者:
はい
大迫恵美子:
やっぱり、お父さんが、無知だったことに、影響があるような気がしますよ。
相談者:
はい
大迫恵美子:
その、故意でやったんじゃなくて、
相談者:
えーえー、えー。
大迫恵美子:
むしろ、その、
相談者:
そうですね。
大迫恵美子:
そういう、(苦笑)こうなる、ことが、全く、
相談者:
はい
大迫恵美子:
予想もできないくらい、
相談者:
はい
大迫恵美子:
愚かしい、振る舞いをしてしまった、結果なんだな、
相談者:
はい
大迫恵美子:
ということは、思いますよ。
相談者:
そうですね。はい。
大迫恵美子:
ええ。それで、今、あなたがそういう、ご自身の経験を・・を、ま、超えてね?
相談者:
はい
大迫恵美子:
自分の、お子さんのことを、「とてもあんな父みたいなことはできない」って思うのはね、
相談者:
はい
大迫恵美子:
これはもう、あの一つの、なんていうか、そういう、経験の賜物とかね?、あなたのその、お父さんを超える、
相談者:
はい
大迫恵美子:
能力の賜物なんであって、
相談者:
ええ
大迫恵美子:
まあ、あなたと同じようなことを、お父さんが考えられなかったというのは、
相談者:
はい
大迫恵美子:
能力の差だと思いますよ?
相談者:
そうですねえ、はい。
大迫恵美子:
ええ。そりゃあ、思い出したら、「本当に、駄目な奴だった」ってあなたが悪口言うのは、全然いいんですよ?
相談者:
ああ、はい。
大迫恵美子:
(苦笑)だって、本当にそうなんだから。
相談者:
・・はい
大迫恵美子:
だけど、その、夜寝てるときに、
相談者:
はい
大迫恵美子:
もう、その、悶え苦しむぐらい・・その、ね、憎しみでいっぱいになっちゃう必要は、ないんじゃないかな?と思いますけど。
相談者:
ああ・・(ため息)あの、他人に話したことがなくて。
大迫恵美子:
あー、あー、なるほど。我慢してらしたんですね?
相談者:
妻に対してですね、ちょっと、負い目があるというか。
大迫恵美子:
でも、
相談者:
うん・・
大迫恵美子:
奥さんには、感謝すればいいじゃないですか。
相談者:
・・そうですね。はい。
大迫恵美子:
負い目じゃなくて、感謝。
相談者:
あああ、なるほど。
大迫恵美子:
はい
相談者:
・・はい、そうですね。(ため息)ありがとうございます。
(再びパーソナリティ)
私も父親がアルコール依存なのでこの男性の気持ち、すごく分かりますねぇ…
妙憂先生の締めの言葉を聞いて思わず涙が出てきました。
どうして自分は父親に優しくしてもらえなかったんだろう、私は子どもたちのこと大切だと思えるのに、子どもを傷つけて何が楽しいのだろう、と生活の至る所で思ってしまうんですよね。
こういう人間は愛されたことがないから愛し方を知らないのでしょうね。
愚かで弱い亡くなった人のことは忘れて奥様とお子さんを大切にしてあげて欲しいなと思いました。
大迫先生の客観的な言葉に、相談者さん救われましたねぇ〜
テレ人に電話かけて良かった!
加藤さんだったらどんな答えだったか分かりませんが、ご相談者さん、長男かつ妹3人なので、手の掛からないよう相当厳しくしつけられたのか?
甘えそのものも許されず、恨みだけが残る結果になったみたいですが、ともあれ、奥さんやお子さんを大切にして余生を生きて欲しいと思います。
この男性と奥様がこれから、穏やかな人生が送れますように祈ります。
玉置先生の、自分の子供を愛せる自分の姿を見ると、愛されなかった自分の姿も見える、そうすると苦しくなる。憎いのではなく、愛してほしかった。って言葉に、私も泣きました。私も愚かな自分勝手な親に育てられたので、悔しさ、苦しさがありますが、私の親への最大の復讐は、私が幸せになる事だと思っています。相談者さんも、ご家族とすごく幸せになってください。
先生御二方ともさすがの回答でした。相談者はこれから憎しみから解放されて幸せになりますよ。
相談者さんの家族を愛する心持ちで、これまで来られた事が、凄く良かったし、愛情豊かにお子達が育っててくれたら、どんな財産より素敵。
父親は、愛を貰えずに、心が弱り、救いを求めた先がアルコール。私の父もアル中、弱さゆえの、、そして子供のような父親が相談者さんに甘えたのでしょう。
この経験が、あなた様を賢明に生きる道へと促してくれたのかもしれません。
これまで支えあってくれた奥さまと、あるもので生きるを楽しんで下さい。
家があろうがお金があろうが、心持ち次第で良くも悪くもなると思います。
恵美ちゃん、さすが‼️
大迫先生の、クールながら親身な語りかけるようなご対応
(いや、クールに聞こえるから説得力がある)
「奥さまには、負い目でなくて感謝」
そして、妙憂先生の最後の愛情あふれるお言葉
ご相談者にとっては神回でした
玉置先生、大迫先生、大好きです!