「左様でございます」。海外生活が長くて日本の縦社会が不安な女35歳
テレフォン人生相談 2016年8月4日 木曜日
パーソナリティ: 加藤諦三
回答者: 最上雄基(心理療法研究)
相談者: 女35歳 イギリス人の夫32歳 子供はいない
今日の一言: 人間関係を第一にしない。第一にすると自分が自分にとって頼りなくなります。
加藤諦三:
もしもし?
相談者:
あ、もしもし?
加藤諦三:
はい、テレフォン人生相談です。
相談者:
あ、よろしくお願い致します。
加藤諦三:
はいー、最初に年齢教えて下さい。
相談者:
はい、35歳です。
加藤諦三:
35歳。
結婚してます?
相談者:
はい
加藤諦三:
えー、ご主人何歳ですか?
相談者:
はい、32歳です。
加藤諦三:
32歳、お子さんは?
相談者:
あ、いません。
加藤諦三:
はい、分かりました。
で、どんな相談ですか?
相談者:
あ、はい。あのお、幼少の頃から、
加藤諦三:
はい
相談者:
えー、何か、結構、日本、と海外を、親の仕事の関係で行き来しておりまして、
加藤諦三:
はい
相談者:
あまりい、日本、で、あのお、住んだ事がなく、友達も、あの、誰もいなくですね(苦笑)
加藤諦三:
はい
相談者:
ほとんど海外で過ごして来た日本人なんですけれども(苦笑)
加藤諦三:
はいはいはい
相談者:
あのお、ちょっと親のお、都合でですね、
加藤諦三:
はい
相談者:
家業を継ぐ事になりまして、
加藤諦三:
はい
相談者:
来月から、日本に戻る事なったんですが、
加藤諦三:
はい
相談者:
日本人なんですけど、その日本の文化や、
加藤諦三:
うん
相談者:
習慣に慣れていなくてですね、
加藤諦三:
うん、はい
相談者:
あのお、特にその、日本の縦社会と、
加藤諦三:
はい
相談者:
建前社会というのが、
加藤諦三:
はい
相談者:
どうすればよろしいか、あのお、助言を頂きたく、
加藤諦三:
はい、はい
相談者:
お願い致します。
加藤諦三:
そすっと、幼少の頃は、あのお、日本と海外とを行ったり来たりという事で、小学校は・・
相談者:
はい
加藤諦三:
ど、どちらですか?
相談者:
はい。4年生までは、日本に、過ごし・・
加藤諦三:
はい
相談者:
ました。
加藤諦三:
はい
相談者:
はい。
・・小学4年生から、えー、高校2年生まで、また海外に、過ごしまして、はい
加藤諦三:
はい、そうすと、その小学生は高校2年生まで、というのは、1つの国ですか?、アメリカならアメリカ、じゃなくて色んな、
相談者:
あ・・
加藤諦三:
色んな国は行ってるんですか?
相談者:
あ、左様でございます。
加藤諦三:
あー、そうですか。
相談者:
はい
加藤諦三:
そうするとお、いくつぐらいの、
相談者:
全部で、5か国う、
加藤諦三:
5か国?
相談者:
に、
加藤諦三:
5か国もあれ?、あのお、アメリカ行ってえ、そして、オランダ行って、フランスで、というように、
相談者:
はい
加藤諦三:
欧米だけか、それともお、ん、フィリピンに行ってという、アジアも入ってんのかと。
相談者:
あ、欧米え、と、東南アジア、あと、中東お、になります。
加藤諦三:
そうすと、小学校4年生までだと、アイデンティティーとしては日本ですね?
相談者:
あ、そうですね、あのお、自分の性格も(苦笑)内気な部分がありまして、
加藤諦三:
はい
相談者:
建前を、ま、悪く言えば、嘘お、と言いますか(苦笑)
加藤諦三:
はい
相談者:
そういう事を言ってしまう事があるんですけど・・はい
加藤諦三:
はい、あのお、あなたは、ん、自分のアイデンティティーっていうのかなあ?、そこら辺が揺らぐ事はなかったんですか?、わたしは日本人だと。
相談者:
あ、揺らあ、ぎい、ました。
加藤諦三:
揺らいでました?
相談者:
はい
加藤諦三:
んー、あの、小学校4、5年で行った場合ね?
相談者:
はい
加藤諦三:
例えば、2つあって、1つは非常に、揺らいで、その国にい、
相談者:
はい
加藤諦三:
同化してしまう場合とね?
相談者:
はい
加藤諦三:
から、もう1つはあのお、自分を日本人だと、
相談者:
はい
加藤諦三:
いう事もしっかり、こう、何故かも、小学校の頃からしっかりしていてえ、
相談者:
はい、はい
加藤諦三:
俺は日本人なんだ、っていう、
相談者:
あは(笑)そうで・・
加藤諦三:
だから、そういうケースと、相手に同化するケースと、あって、非常に違うんですけど、あなたの場合は、どちらかっていうと、
相談者:
はい
加藤諦三:
相手の国に同化してっちゃったん・・
相談者:
おっしゃる通りでございます。はい
加藤諦三:
そうですよね?
相談者:
はい
加藤諦三:
そして、自分が、内気、うー・・そうすと、友達も、それぞれの国にはいないんですね?
相談者:
ま、居ますけれども、やはり、本音、が言えない・・
加藤諦三:
本音が、
相談者:
はい
加藤諦三:
言えない。
相談者:
そうです。
加藤諦三:
そうすると、逆に自分の、強い感情っていうの今、あまりないですか?
相談者:
あんまりないです(苦笑)
加藤諦三:
つまり、ん、物凄い嬉しい事とかね?
相談者:
はい
加藤諦三:
ん、物凄い、これだけはわたし嫌なんだ、これだ、わたしって、これは出来ないんだとかね?
相談者:
はい
加藤諦三:
なんか、物凄い深い感動を覚える、喜びとかね?
相談者:
はい
加藤諦三:
なんか、感情そのものがあ、
相談者:
はい
加藤諦三:
深いものでは、なくなって来てるん・・可能性があるね?
相談者:
あ、はい、そうですね。はい
加藤諦三:
うーん
それで、あなたがあ、こんで、
相談者:
あ、はい
加藤諦三:
外国を終わって、日本に帰って来たんですね?
相談者:
あ、はい
加藤諦三:
で、そこで、
相談者:
はい
加藤諦三:
その、大学はどこですか?、日本ですか?
相談者:
あ、え、日本ん、に、来まして、二十歳の時に、あの、日本の大学を中退しまして、
加藤諦三:
はい
相談者:
またアメリカに、戻りました、はい
加藤諦三:
で、大学中退、日本中退でアメリカに戻って、アメリカの、
相談者:
はい
加藤諦三:
大学に戻ったんですか?
相談者:
あ、はい、そうです。
加藤諦三:
だけど、一応大学の、中では日本人じゃなくて、あなたは・・ほとんど、アメリカ人だったわけ、友達は?
相談者:
あ、そ、ま、あの、各国の、友達だったんですが、でも、なかなかあのお、親友っていう、親友が、あの、一度も出来た事がなくてですね、
加藤諦三:
うーん
相談者:
はい
加藤諦三:
あのお、親友っていう親友が一度も出来ないっていう事は、やっぱり・・あなたからするとあれですか?・・こう、自分の内気なものを持ってえ、
相談者:
はい
加藤諦三:
・・んー、分かってくれるかな?、と思ってたら、非常に分かんない、
相談者:
はい・・
加藤諦三:
で、あなたとしては非常に積極的に、自分ん・・の感情を表現して行く事に、抵抗があるという事ですね?
相談者:
あ、そうですね。あ、自分の感情を出せるのは、あのお、その、夫、のみなんです(苦笑)
加藤諦三:
で、
相談者:
はい
加藤諦三:
ご主人はな、何人(なにじん)ですか?
相談者:
あ、は、イギリス人ん、になります。
加藤諦三:
あ、イギリス人ですか?
相談者:
はい
加藤諦三:
あー、で、ご主人の職業から言って、日本にそのまま落ち着くという事は何の問題もないんですか?
相談者:
5年間は、あの、遠距離婚、という形で、
加藤諦三:
はい
相談者:
あ、あのお、ちょっと、母の、介護を、しなければいけなくなりまして、
加藤諦三:
あなたが母の介護でもって、日本?
相談者:
あ、と、あのお、この家業を、受け継ぐという、
加藤諦三:
てことで、日本?
相談者:
はい
加藤諦三:
それでご主人は、そうすと、イギリス?
相談者:
あ、はい、5年間は、あの、えー、イギリスのままで、居てもらうという事で。
加藤諦三:
あー、そうですか?
相談者:
はい
加藤諦三:
それでえ、まあ、今のあなたの、悩みというのは、
相談者:
はい
加藤諦三:
日本で、これで家業を継ぐ、これは、お父さん、お母さんの、
相談者:
ちょっと・・
加藤諦三:
要求?
相談者:
あ、はい、すみません、あの、父が他界しまして、あの・・
加藤諦三:
あ、もう、お父さまいらっしゃらないの?
相談者:
はい・・はい
加藤諦三:
で、これ何年前ですか?、お父さん亡くなられたの。
相談者:
あ、あのお、もう、あの、申しぬけるんですが、あの、先月に亡くなりまして、
加藤諦三:
あ、そうですか。
相談者:
はい
加藤諦三:
はいはいはい
相談者:
あの、急な事だったんですけれども、
加藤諦三:
んー
相談者:
はい
加藤諦三:
それで、家業を継ぐっていうのは、どんな仕事ですか?
相談者:
あ、はい、クリニックなんですけれども、
加藤諦三:
あ、クリニック?
相談者:
はい
加藤諦三:
はい。
それで、お父さまが、やられていたクリニックをあなたが継ぐと。
相談者:
あ、はい、そうです。小さな病院なんですけど。
加藤諦三:
はい・・んで、内科とか小児科とか、
相談者:
はい
加藤諦三:
まあ、その、それぞれの、先生が、
相談者:
はい
加藤諦三:
いらっしゃると?
相談者:
はい
加藤諦三:
そうすると、あなたとしては何?・・そうすと、そういう先生との、コミュニケーションも、非常に・・難しいと?
相談者:
あ、そうですね、あのお、皆さまあの、あのお、わたしよりも、10歳も、上の方ですので、
加藤諦三:
う、うん
相談者:
はい、日本の縦社会い、というのは、
加藤諦三:
うん
相談者:
初めててで。あの、どうすれば良いか、あの、ご教示頂ければ、
加藤諦三:
うー
相談者:
はい、お願いいたし・・
加藤諦三:
あのね?
相談者:
はい
加藤諦三:
あなたの思っているよりも、
相談者:
はい
加藤諦三:
もう、すでに縦社会は崩れてると思います。
相談者:
あ、そうですか、はい
加藤諦三:
日本を離れてる、方が、よく誤解するのはね?
相談者:
はい
加藤諦三:
離れた時点で身に着けた日本文化が、
相談者:
はい
加藤諦三:
そのまま続いてると思うんですよ。
相談者:
ああ、そうですか、はい
加藤諦三:
だ、外国にいてる、居る人の方が、遙かに日本文化を身に着けてるっていう、日本人は随分いるんです。
相談者:
ああ・・
加藤諦三:
日本にいる日本人の方が、日本文化・・全く身に着けてないっていうのは・・
相談者:
ああ・・
加藤諦三:
特に最近のお、若い人の、については、
相談者:
はい
加藤諦三:
もう、驚くほど日本文化身に着けてませんし、
相談者:
はい
加藤諦三:
だから・・
相談者:
あー、そうですか・・
加藤諦三:
それほど、あなたがお、思うほど、
相談者:
はい
加藤諦三:
恐れる事では、ないと思うんですけれども、要するに、あなたが今あ、あ、今日の相談ていうのは、そういうあなたの、生活環境、
相談者:
はい
加藤諦三:
で、あなた自身は、自分は、内気なものだと、内気と思っていると。
相談者:
はい
加藤諦三:
それで、だけどお・・このクリニックを、自分は、受け継がなければならない。
相談者:
はい
加藤諦三:
じゃあ、そういう、そのお、非常に不安な、中で、どういう風な、心構えでいいか?、という事ですね?
相談者:
はい
加藤諦三:
はい、分かりました。
相談者:
はい、ありがとうございます。
加藤諦三:
今日はスタジオに、あのお、心理療法研究の、
相談者:
はい
加藤諦三:
最上雄基先生がいらしてるので、
相談者:
はい
加藤諦三:
伺ってみたいと思います。
相談者:
あ、よろしくお願い致します。
(回答者に交代)